有価証券報告書-第37期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/21 15:14
【資料】
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【項目】
77項目
当社の本有価証券報告書の提出日現在における「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」は以下の通りです。また、将来に関する事項につきましては別段の記載のない限り、本有価証券報告書の提出日現在において判断したものです。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、企業価値の最大化を図るとともに、世界の人々が最も必要とするテクノロジーやサービスを提供する企業グループを目指し、情報・テクノロジー領域において、さまざまな事業に取り組んでいます。
(2)目標とする経営指標
当社は、調整後EBITDA(注)の成長および保有株式価値の増大を通じて、中長期的に企業価値の最大化を図っていきます。
(注) 調整後EBITDA=営業利益(損失)+減価償却費及び償却費±企業結合に伴う再測定による損益±その他の調整項目
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は、テクノロジーのパラダイムシフトを予見し、次の時代を先取りする事業をいち早く構築することで成長を続けています。パソコン黎明期の1981年にソフトウエアの卸売会社として創業し、時代の変遷とともに、インターネット、ブロードバンド、モバイルへと次々に業容を変化・拡大させてきました。そして今、当社は、人工知能(AI)が人類の知能を超える「シンギュラリティー(技術的特異点)」が今世紀中にも到来し、人類史上最大のパラダイムシフトが起こると確信しています。
シンギュラリティーの到来とともにあらゆる産業が再定義され、既存の産業にとってのビジネスチャンスが大きく広がるとともに、新たな産業が創出されていくものと期待されます。この巨大なビジネスチャンスを確実に捉えるため、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」は設立されました。ソフトバンクグループ㈱の海外子会社がジェネラル・パートナーとして同ファンドを運営し、ソフトバンクグループ㈱がリミテッド・パートナーとして本ファンドに出資を行っています。同ファンドは、優れたテクノロジーやビジネスモデルを持ち、今後大きな成長が見込まれる企業に投資を行っていきます。当社が有する豊富な知見やネットワークを活用してこれらの投資先の成長を支援することで、当社の持続的な成長につなげていきます。
(4)経営環境および対処すべき課題
①ソフトバンク・ビジョン・ファンドの成功
当社はソフトバンク・ビジョン・ファンドを成功に導き、本ファンドの利益の最大化および本ファンド出資者としての当社の持続的な成長の双方を実現していきます。ソフトバンクグループ㈱の海外子会社がジェネラル・パートナーとして本ファンドの運営を行い、ソフトバンクグループ㈱の別の英国子会社が金融行為規制機構(Financial Conduct Authority)に登録された後は、同社からの助言を受けることとなります。
②ネットレバレッジ・レシオの改善
当社の当期末のネットレバレッジ・レシオ(注)は、2016年9月のアームの買収により前期末から0.4ポイント悪化し、4.2倍となりました。今後、ソフトバンク・ビジョン・ファンドへの出資を行いながらも、スプリント事業を中心とした調整後EBITDAの拡大、および国内通信事業で創出される潤沢なフリー・キャッシュ・フローを原資とした純有利子負債の削減により、ネットレバレッジ・レシオの改善を目指していきます。
(注)ネットレバレッジ・レシオ=純有利子負債÷調整後EBITDA(純有利子負債はハイブリッド債で調達した金額の50%を資本とみなして算出。調整後EBITDAは直近12カ月累計)。純有利子負債=有利子負債-手元流動性(アリババ株式に係る株式先渡契約金融負債は有利子負債から控除)
③今後の成長分野でのアームのシェア拡大
プロセッサーの設計を手がけるアームのテクノロジーは、省電力性に優れており、現在、スマートフォン用メインチップの95%以上に採用されています。アームの製品・サービスが属する世界の半導体市場は堅調な成長が見込まれており、アームは、研究開発にさらに積極的に取り組むことで、スマートフォン分野での圧倒的なシェアを維持するとともに、ネットワーク・インフラ、サーバー、車載機器、IoT、AIなどの成長余地が大きいとみられる分野でもシェアを拡大させていきます。
世界の半導体市場
(十億米ドル)
2014年4月
~2015年3月
2015年4月
~2016年3月
2016年4月
~2017年3月
市場規模(金額ベース)155.1150.9154.8
年間成長率5.7%△2.7%2.6%

出典:World Semiconductor Trade Association Trade Statistics(WSTS)、2017年5月時点。プロセッサー技術を含まないメモリーおよびアナログチップを除く。
④スプリントの着実な改善
米国の移動通信市場は成熟期を迎えており、メディアやケーブルテレビも巻き込んだ業界再編の機運が高まっています。こうした状況を踏まえつつも、スプリントは現状、単独で成長軌道への復帰を目指し、契約数の拡大を図るとともに大規模なコストの削減を進めています。
最大の収益源であるポストペイド携帯電話の契約数が2期連続の純増となったことで、当期の米ドルベースの売上高は前期を上回りました。コスト削減については、当期に事業運営の効率性を向上させ、ネットワーク関連費用を中心に大幅な削減を達成しました。こうした契約数の拡大とコストの削減を引き続き推し進めることにより、調整後EBITDAおよび営業利益を着実に成長させていきます。
米国の移動通信市場
(千件)
2015年3月末2016年3月末2017年3月末
累計回線数(M2M(注)除く)329,807343,081346,950
年間成長率4.6%4.0%1.1%
累計回線数(M2M含む)376,505401,648415,911
年間成長率6.5%6.7%3.6%

出典:GSMA Intelligence。
(注)M2M: Machine-to-Machineの略で、機械同士がネットワークを介して相互に通信する仕組み。
⑤国内通信事業のフリー・キャッシュ・フローの安定的な創出
日本の移動通信市場は成熟期を迎えている上に、MVNO(注)が格安の料金プランを武器にシェアを急速に伸ばしています。こうした状況下でも、国内通信事業は設備投資の効率化を図りながら、スマートフォン契約数の拡大に重点的に取り組み、フリー・キャッシュ・フローを安定的に創出していきます。スマートフォンは、最大の収益源であるとともに、注力するインターネットサービスの入り口として重要な役割を担っています。
具体的には、移動通信サービスと「SoftBank 光」などのブロードバンドサービスをセットで契約する顧客に対して、移動通信サービスの通信料金を割り引くサービス「おうち割 光セット」の拡販に注力し、スマートフォンの新規契約獲得および既存契約維持を図っています。また、格安スマートフォン市場が拡大する中、移動通信サービスのサブブランド「Y!mobile」の拡販も積極的に進めています。さらに、これらのスマートフォン顧客がヤフー㈱のサービスをこれまで以上に利用するよう、イーコマースを中心に同社との協業に取り組んでいます。
(注)MVNO: Mobile Virtual Network Operator(仮想移動通信事業者)の略。通信事業者からネットワークを借りて移動通信サービスを提供する事業者。
日本の移動通信市場
(千件)
2015年3月末2016年3月末2017年3月末
累計契約数150,234156,459162,730
年間成長率4.3%4.1%4.0%

出典:電気通信事業者協会および当社データ。PHSを除く。MVNOへの貸出し回線を含む。

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