有価証券報告書-第45期(2024/04/01-2025/03/31)
48.追加情報
(1)Ampere Computing Holdings LLCの買収について
ソフトバンクグループ㈱は、100%子会社であるSilver Bands 6 (US) Corp.(以下「SB6」)を通じて、Armコンピュートプラットフォームに基づいた高性能・省エネルギー・持続可能なAIコンピューティングに特化した半導体設計企業である米国のAmpere Computing Holdings LLC(以下「Ampere」)の全持分を総額65億米ドルで取得すること(以下「本取引」)について、Ampereおよび同社の特定の持分保有者(以下「売主」)との間で、2025年3月19日付で合意しました。
本取引はソフトバンクグループ㈱の取締役会で承認されていますが、米国における競争法上の承認、対米外国投資委員会(CFIUS:Committee on Foreign Investment in the United States)による承認、その他監督官庁の通常の承認、そして、誓約事項があらゆる重大な点において遵守されていること、Ampereへの重大な悪影響が発生しないこと、特定の雇用関連の事項等、その他の前提条件の充足(または放棄)が条件となります。
当社は、本取引が2025年度後半に完了するものと見込んでいます。本取引の結果、Ampereは当社の100%子会社となります。
a.買収の目的
Ampereは、次世代クラウドコンピューティングやAIワークロード向けに特化した高性能かつエネルギー効率に優れたプロセッサを設計する半導体企業です。約1,000人の優れた半導体エンジニアとその素晴らしい技術開発力により、Ampereは、今後の成長市場において重要な役割を果たすと見込んでいます。
本取引は、当社の広範な戦略的ビジョンおよびAI・コンピューティングにおけるイノベーション推進へのコミットメントに沿ったものです。Ampereは、当社のグループ企業、投資先、取引先を含む広範なエコシステムと連携していくものと見込まれます。本取引に伴う戦略的な連携により、アームの設計力を補完する形で、アームベースのチップの開発およびテープアウト(注)で実績を持つAmpereの専門知識を統合することが可能となります。ひいては当社のNAV(Net Asset Value:保有株式価値-調整後純有利子負債で算出)の長期的な拡大につながっていくものと期待しています。
(注)半導体製造工程において、非常に複雑な回路設計が完成し、そのデータを製造部門やファウンドリに送付すること。設計工程の区切り目を表す言葉。
b.買収の概要
本取引の売主は、Carlyle Partners VI Denver Holdings, L.P.、Oracle Project Denver Holdings LLC、およびアームとなります。本取引は、(i)まず、SB6が、一部の売主から、Ampereの持分を保有する特定のエンティティ(以下「持分保有エンティティ」)に係る持分の全てを取得し、(ii)その直後に、本取引のために設立されたSB6の100%子会社がAmpereに吸収合併される方法(逆三角合併)により実行します。合併後の存続会社はAmpereとなり、合併の効力発生時点のAmpereの持分保有者(持分保有エンティティを除く)には現金対価が交付される一方、存続会社であるAmpereが当社の完全子会社になります。上記(i)(ii)の取引について当社が支払う現金対価の合計が65億米ドルとなります。
c.Ampere株式の取得持分、取得価額および取得前後の所有持分の状況
(注)Ampereの議決権付持分数に基づきます。
d.資金調達
本取引に必要な資金を調達するため、ソフトバンクグループ㈱は、2025年4月10日、総借入限度額65億米ドルの借入契約(以下「ブリッジローン」)を金融機関と締結しました。
現時点では、借入コミットメントを確保しているのみであり、実際の借入は行っていません。Ampereの買収に当たっては、米国当局等の承認が必要であり、当該承認が完了し、買収成立の見込みが立った段階で、借入を実行する予定です。
ブリッジローンの概要は次の通りです。
e.Ampereの概要
(2)OpenAIへの投資について
ソフトバンクグループ㈱は、2025年3月31日、米国の人工知能研究開発企業OpenAI Global, LLC(以下「OpenAI Global」)に最大400億米ドル(5兆9,808億円)の追加出資を行うこと(以下「本取引」)について、同社およびその関係会社(以下「OpenAI」と総称)と最終的な合意に至りました。当社は、本取引における最大400億米ドルの出資額のうち100億米ドルを外部投資家にシンジケーションする予定です。
a.本取引の目的
パソコン、インターネット、ブロードバンド、スマートフォンと変遷してきた「情報革命」の中心がAI(人工知能)となった現在、当社は人類の進化のためにASI(Artificial Super Intelligence:人工超知能)を実現することを使命に掲げています。こうした中、その道程にあるAGI(Artificial General Intelligence:汎用人工知能)の実現に最も近いと見られるOpenAIを最重要パートナーと位置づけるとともに、AGIの恩恵を人類全体にもたらすという同社のミッションに共感し、2024年9月以降、SVF2から同社へ合計22億米ドルの投資を行ってきました。
AGIおよびASI実現にはOpenAIのAIモデルの進化が鍵となり、その進化のためには膨大な計算能力が不可欠です。そこで、当社はOpenAIのためにAIインフラストラクチャを米国内で構築する「Stargateプロジェクト」を同社とともに2025年1月21日に発表しました。これに合わせて、OpenAIのさらなる成長を支援するとともにその成長の果実を当社のNAV(Net Asset Value:保有株式価値-調整後純有利子負債で算出)に取り込んでいくため、このたび同社への追加出資を決定したものです。
b.本取引の概要
c.OpenAI Global の概要
d.本取引の主なスケジュール
e.ファーストクロージングの完了
2025年4月15日、OpenAI Globalに対する100億米ドルの出資が完了しました。このうち15億米ドルは同日にシンジケーションにより外部投資家が出資し、残りの85億米ドルはSVF2が出資しました。その後、外部投資家に対して追加のシンジケーションが実行され、SVF2の出資額は85億米ドルから75億米ドルに減額されました。
f.資金調達および当社からSVF2に対する貸付
ファーストクロージングに係る出資を目的として、2025年4月に当社は㈱みずほ銀行をはじめとする取引金融機関から85億米ドルの借入による調達を行い、同額をSVF2に貸し付けています。なお追加のシンジケーションに伴い、2025年5月に、当社は貸付金の一部回収および利息としてSVF2から10億米ドルを受領しました。
当社からSVF2への当該貸付金については、その元本および利息の17.25%に対して、ソフトバンクグループ㈱代表取締役 会長兼社長執行役員の孫 正義による保証が付与されています。詳細は「注記45. 関連当事者(1)関連当事者との取引 a.配当受領権制限付き共同出資プログラム (a)SVF2と関連当事者との取引」をご参照ください。
g.連結業績への影響
本取引で取得する転換持分権は、FVTPLの金融資産に分類され、四半期ごとに公正価値で測定し、その変動額を「投資損益」として連結損益計算書に計上する予定です。
(1)Ampere Computing Holdings LLCの買収について
ソフトバンクグループ㈱は、100%子会社であるSilver Bands 6 (US) Corp.(以下「SB6」)を通じて、Armコンピュートプラットフォームに基づいた高性能・省エネルギー・持続可能なAIコンピューティングに特化した半導体設計企業である米国のAmpere Computing Holdings LLC(以下「Ampere」)の全持分を総額65億米ドルで取得すること(以下「本取引」)について、Ampereおよび同社の特定の持分保有者(以下「売主」)との間で、2025年3月19日付で合意しました。
本取引はソフトバンクグループ㈱の取締役会で承認されていますが、米国における競争法上の承認、対米外国投資委員会(CFIUS:Committee on Foreign Investment in the United States)による承認、その他監督官庁の通常の承認、そして、誓約事項があらゆる重大な点において遵守されていること、Ampereへの重大な悪影響が発生しないこと、特定の雇用関連の事項等、その他の前提条件の充足(または放棄)が条件となります。
当社は、本取引が2025年度後半に完了するものと見込んでいます。本取引の結果、Ampereは当社の100%子会社となります。
a.買収の目的
Ampereは、次世代クラウドコンピューティングやAIワークロード向けに特化した高性能かつエネルギー効率に優れたプロセッサを設計する半導体企業です。約1,000人の優れた半導体エンジニアとその素晴らしい技術開発力により、Ampereは、今後の成長市場において重要な役割を果たすと見込んでいます。
本取引は、当社の広範な戦略的ビジョンおよびAI・コンピューティングにおけるイノベーション推進へのコミットメントに沿ったものです。Ampereは、当社のグループ企業、投資先、取引先を含む広範なエコシステムと連携していくものと見込まれます。本取引に伴う戦略的な連携により、アームの設計力を補完する形で、アームベースのチップの開発およびテープアウト(注)で実績を持つAmpereの専門知識を統合することが可能となります。ひいては当社のNAV(Net Asset Value:保有株式価値-調整後純有利子負債で算出)の長期的な拡大につながっていくものと期待しています。
(注)半導体製造工程において、非常に複雑な回路設計が完成し、そのデータを製造部門やファウンドリに送付すること。設計工程の区切り目を表す言葉。
b.買収の概要
本取引の売主は、Carlyle Partners VI Denver Holdings, L.P.、Oracle Project Denver Holdings LLC、およびアームとなります。本取引は、(i)まず、SB6が、一部の売主から、Ampereの持分を保有する特定のエンティティ(以下「持分保有エンティティ」)に係る持分の全てを取得し、(ii)その直後に、本取引のために設立されたSB6の100%子会社がAmpereに吸収合併される方法(逆三角合併)により実行します。合併後の存続会社はAmpereとなり、合併の効力発生時点のAmpereの持分保有者(持分保有エンティティを除く)には現金対価が交付される一方、存続会社であるAmpereが当社の完全子会社になります。上記(i)(ii)の取引について当社が支払う現金対価の合計が65億米ドルとなります。
c.Ampere株式の取得持分、取得価額および取得前後の所有持分の状況
| 異動前の持分割合(注) | 8.08%(うち間接所有:8.08%) |
| 取得割合 | 100% |
| 取得価額 | 投資総額:65億米ドル 取得関連費用:未定 |
| 異動後の持分割合 | 100%(うち間接所有:100%) |
(注)Ampereの議決権付持分数に基づきます。
d.資金調達
本取引に必要な資金を調達するため、ソフトバンクグループ㈱は、2025年4月10日、総借入限度額65億米ドルの借入契約(以下「ブリッジローン」)を金融機関と締結しました。
現時点では、借入コミットメントを確保しているのみであり、実際の借入は行っていません。Ampereの買収に当たっては、米国当局等の承認が必要であり、当該承認が完了し、買収成立の見込みが立った段階で、借入を実行する予定です。
ブリッジローンの概要は次の通りです。
| 借入人 | ソフトバンクグループ㈱ |
| マンデーテッド・リード・アレンジャー兼ブックランナー | ㈱みずほ銀行 ㈱三井住友銀行 JPモルガン・チェース銀行 東京支店 |
| 契約締結日 | 2025年4月10日 |
| 総借入限度額 | 65億米ドル |
| 借入可能期間 | 2026年4月10日まで |
| 借入実行日 | Ampere買収実行時 |
| 資金使途 | Ampere持分の取得およびAmpereの既存借入の返済ならびにその関連諸費用の支払い |
| 元本弁済日 | 2026年4月10日 |
| 担保 | なし |
| 保証会社 | なし |
e.Ampereの概要
| 名称 | Ampere Computing Holdings LLC |
| 所在地 | 米国カリフォルニア州サンタクララ |
| 代表者の役職・氏名 | Founder/Chairman & CEO Renée J. James |
| 事業内容 | Armコンピュートプラットフォームに基づいた高性能・省エネルギー・持続可能なAIコンピューティングに特化した半導体の設計 |
| 設立年月日 | 2017年9月27日 |
(2)OpenAIへの投資について
ソフトバンクグループ㈱は、2025年3月31日、米国の人工知能研究開発企業OpenAI Global, LLC(以下「OpenAI Global」)に最大400億米ドル(5兆9,808億円)の追加出資を行うこと(以下「本取引」)について、同社およびその関係会社(以下「OpenAI」と総称)と最終的な合意に至りました。当社は、本取引における最大400億米ドルの出資額のうち100億米ドルを外部投資家にシンジケーションする予定です。
a.本取引の目的
パソコン、インターネット、ブロードバンド、スマートフォンと変遷してきた「情報革命」の中心がAI(人工知能)となった現在、当社は人類の進化のためにASI(Artificial Super Intelligence:人工超知能)を実現することを使命に掲げています。こうした中、その道程にあるAGI(Artificial General Intelligence:汎用人工知能)の実現に最も近いと見られるOpenAIを最重要パートナーと位置づけるとともに、AGIの恩恵を人類全体にもたらすという同社のミッションに共感し、2024年9月以降、SVF2から同社へ合計22億米ドルの投資を行ってきました。
AGIおよびASI実現にはOpenAIのAIモデルの進化が鍵となり、その進化のためには膨大な計算能力が不可欠です。そこで、当社はOpenAIのためにAIインフラストラクチャを米国内で構築する「Stargateプロジェクト」を同社とともに2025年1月21日に発表しました。これに合わせて、OpenAIのさらなる成長を支援するとともにその成長の果実を当社のNAV(Net Asset Value:保有株式価値-調整後純有利子負債で算出)に取り込んでいくため、このたび同社への追加出資を決定したものです。
b.本取引の概要
| ファーストクロージング | セカンドクロージング | |
| バリュエーション(プレマネー) | 2,600億米ドル | |
| 出資額 | 100億米ドル | OpenAI, Inc.の営利子会社であるOpenAI Globalにおいて、同社の経済的分配構造(同社のLLC Agreementに定めるいわゆる「エコノミック・ウォーターフォール」)の廃止および新会社の優先株式の発行等(以下「本出資条件」)が完了した時期に応じて、以下の金額 ①2025年末または特定の状況下では2026年の早い時期までに完了した場合、最大300億米ドル ②2025年末または特定の状況下では2026年の早い時期までに完了しない場合、100億米ドル |
| シンジケーション | 出資額の最大100億米ドルを外部投資家にシンジケーション可能。ただし、上記②の場合、セカンドクロージングの100億米ドルはシンジケーション不可 | |
| 出資時期 | 2025年4月 | 2025年12月(予定) |
| 出資元 | ソフトバンクグループ㈱または当社子会社 | |
| 出資先 | OpenAI Global | OpenAI Globalまたは 本出資条件充足後に発足する新会社 |
| 取得する有価証券の種類 | 転換持分権 ・転換持分権は、本出資条件が充足された場合に発足する新会社の優先株式に転換される。 ・当該優先株式は、IPOまたは上場に関連する取引に際して、自動的に新会社の普通株式へ転換される。 | |
c.OpenAI Global の概要
| 名称 | OpenAI Global, LLC |
| 所在地 | 米国カリフォルニア州サンフランシスコ |
| 代表者の役職・氏名 | CEO サム・アルトマン |
| 事業内容 | 全人類にとって安全かつ有益なAGIの構築を目標とする。 |
| 設立年月 | 2015年12月(OpenAI GlobalをコントロールするOpenAI, Inc.の設立年月) |
d.本取引の主なスケジュール
| ソフトバンクグループ㈱とOpenAI Globalによる最大400億米ドルの出資に関する契約締結 | 2025年3月31日 |
| OpenAI Globalに対する100億米ドルの出資の完了 | 2025年4月15日 |
| OpenAI Globalに対する最大300億米ドルの出資の完了 | 2025年12月(予定) |
e.ファーストクロージングの完了
2025年4月15日、OpenAI Globalに対する100億米ドルの出資が完了しました。このうち15億米ドルは同日にシンジケーションにより外部投資家が出資し、残りの85億米ドルはSVF2が出資しました。その後、外部投資家に対して追加のシンジケーションが実行され、SVF2の出資額は85億米ドルから75億米ドルに減額されました。
f.資金調達および当社からSVF2に対する貸付
ファーストクロージングに係る出資を目的として、2025年4月に当社は㈱みずほ銀行をはじめとする取引金融機関から85億米ドルの借入による調達を行い、同額をSVF2に貸し付けています。なお追加のシンジケーションに伴い、2025年5月に、当社は貸付金の一部回収および利息としてSVF2から10億米ドルを受領しました。
当社からSVF2への当該貸付金については、その元本および利息の17.25%に対して、ソフトバンクグループ㈱代表取締役 会長兼社長執行役員の孫 正義による保証が付与されています。詳細は「注記45. 関連当事者(1)関連当事者との取引 a.配当受領権制限付き共同出資プログラム (a)SVF2と関連当事者との取引」をご参照ください。
g.連結業績への影響
本取引で取得する転換持分権は、FVTPLの金融資産に分類され、四半期ごとに公正価値で測定し、その変動額を「投資損益」として連結損益計算書に計上する予定です。