有価証券報告書-第73期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 10:32
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善や個人消費の持ち直しなどにより景気は緩やかに回復しつつあったものの、年度末にかけ新型コロナウイルス感染症の影響が日増しに強まり、景況感は暗転いたしました。また世界の景気も新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により、急速に減速しており、先行きの不透明感が更に強まりました。
当社グループが属するエレクトロニクス業界におきましては、5G通信機器向け需要が堅調に推移しているものの、自動車向けや産業機器向けの需要低迷が長期化いたしました。また、半導体市場ではDRAMやNANDフラッシュの価格の下落が続きました。
こうした状況の下、当連結会計年度における当社グループの売上高は、前期比12.0%減の287,550百万円となりました。利益面では売上高の減少要因に加え、上期の円高進行により円ベースの売上総利益が減少したため、営業利益は前期比53.1%減の2,369百万円となりました。営業外損益では、為替変動による外貨建ての債務や借入金の決済差益など為替差益716百万円を計上したものの、経常利益は前期比33.6%減の2,006百万円となりました。また特別損失として投資有価証券評価損978百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損益は75百万円の損失(前期は親会社株主に帰属する当期純利益1,636百万円)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(デバイス事業)
デバイス事業は、民生機器向け半導体が増加したものの、通信機器や産業機器向け、自動車向け半導体の減少及び2018年10月1日付でサムスン電子製品の販売事業の譲渡による減収により、売上高は前期比12.9%減の239,698百万円となりました。セグメント利益は売上高の減少要因に加え、上期の円高進行により円ベースの売上総利益が減少したため、前期比77.2%減の591百万円となりました。
(システム事業)
システム事業は、情報通信機器の需要が増加し、医用機器も堅調でしたが、産業機器組込用のコンピュータや電子部品の組立検査装置、人工衛星向け高信頼性部品の需要が減少したため、売上高は前期比7.3%減の47,852百万円となりました。セグメント利益は売上高の減少や販売管理費の増加により、前期比27.6%減の1,786百万円となりました。
当連結会計年度末(2020年3月31日)の総資産は、前連結会計年度末(2019年3月31日)に比べ3,287百万円増加し、131,451百万円となりました。このうち、流動資産が4,631百万円増加の118,617百万円、固定資産が1,343百万円減少の12,833百万円となりました。
流動資産が増加した主な要因は、商品及び製品が2,342百万円、電子記録債権が1,928百万円それぞれ減少した一方で、現金及び預金が4,441百万円、受取手形及び売掛金が4,439百万円増加したことによるものであります。固定資産が減少した主な要因は、投資有価証券が1,318百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ4,809百万円増加の83,246百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ914百万円増加の76,537百万円、固定負債は前連結会計年度末に比べ3,894百万円増加の6,708百万円となりました。
流動負債が増加した主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が6,500百万円減少した一方で、短期借入金が8,409百万円増加したことによるものであります。固定負債が増加した主な要因は、長期借入金が3,950百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,521百万円減少の48,204百万円となりました。これは主に利益剰余金が859百万円、非支配株主持分が297百万円、その他有価証券評価差額金が237百万円それぞれ減少したことによるものであります。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ1.7ポイント減少し、32.2%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、売上債権の増加等があったものの、仕入債務の増加及び短期借入金の純増加額等により、前連結会計年度末に比べ4,428百万円増加(前期比27.6%)し、当連結会計年度末には20,473百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は309百万円(前年同期は1,992百万円の収入)となりました。これは主にたな卸資産の減少が2,428百万円あった一方で、売上債権の増加が2,615百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は582百万円(前年同期は495百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が517百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は5,188百万円(前年同期は1,243百万円の収入)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出が7,550百万円あった一方で、短期借入金の純増加額が9,197百万円、長期借入れによる収入が5,000百万円あったこと等によるものであります。
③新型コロナウイルス感染症の当社グループへの影響
当連結会計年度においてはコロナウイルス感染拡大による大きな影響はありませんでした。しかし、新型コロナウイルス感染症の経済への影響が継続又は拡大した場合、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。新型コロナウイルス感染症に関するリスクは「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりですが、当該リスクが顕在化する時期や影響度を予め見積もることは困難であると認識しております。
先行き不透明な環境下ではありますが、当社グループでは、社内外関係者の感染リスクを極小化する取り組みを実施するとともに、商品ラインアップの拡充や付加価値の高い製品・サービスの開発による差別化推進、ソリューション提案力の強化などに取り組み、成長市場の需要の取り込みを進めてまいります。なお今後の事業展開における資金需要への対応と運転資金の確保及び財務基盤の安定性向上のため、2020年5月に複数の金融機関との間で総額300百万ドル相当のコミットメントライン契約を締結し、資金の流動性を確保しております。
④仕入、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
デバイス事業(百万円)226,74788.8
システム事業(百万円)38,80989.0
合計(百万円)265,55788.8

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の仕入実績及び総仕入実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
Avago Technologies International Sales Pte.Limited127,82842.8116,55243.5
日本テキサス・インスツルメンツ合同会社34,33911.522,8488.5

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
デバイス事業248,63589.269,503114.6
システム事業46,57891.614,28392.4
合計295,21389.683,786110.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
デバイス事業(百万円)239,69887.1
システム事業(百万円)47,85292.7
合計(百万円)287,55088.0

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
SHENZHEN MURATA TECHNOLOGY CO.,LTD.78,89024.175,60326.3
JCET STATS CHIPPAC KOREA LTD.33,52610.323,2468.1

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要といたします。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や当該事象の状況等に照らして合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の分析は以下のとおりであります。
売上高は前期に比べ39,144百万円減少し287,550百万円となりました。これは主に、通信機器や産業機器向け、自動車向け半導体の減少及び2018年10月1日付でサムスン電子製品の販売事業の譲渡したことによるものであります。
売上総利益は、売上高の減少要因に加え、上期の円高進行により外貨建て取引の円ベースでの差益減により前期に比べ4,189百万円減少し、18,577百万円となりました。売上総利益率も前期比0.5ポイント減少し、6.5%となりました。
販売費及び一般管理費は、人件費や販売経費の節減、連結子会社の統合に伴う事務所経費等の減少により、前期に比べ1,511百万円減少し、16,207百万円となりました。
営業利益は、販売費及び一般管理費の減少はあったものの、売上総利益の減少により、前期に比べ2,678百万円減少し、2,369百万円となりました。
営業外収益は、為替差益716百万円を計上したことにより、前期に比べ390百万円増加し、958百万円となりました。営業外費用は、前期の為替差損1,196百万円が為替差益に転じたことにより、前期に比べ1,273百万円減少し、1,322百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前期に比べ1,014百万円減少し、2,006百万円となりました。
特別利益は、投資有価証券売却益や事業譲渡益の減少により前期に比べ26百万円減少し、11百万円となりました。特別損失は、投資有価証券評価損978百万円計上したため、前期に比べ1,154百万円増加し、1,231百万円となりました。
法人税、住民税及び事業税は前期に比べ334百万円減少し、398百万円、法人税等調整額は前期に比べ32百万円減少し、186百万円となりました。また非支配株主に帰属する当期純利益は前期に比べ116百万円減少し、276百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損益は75百万円の損失(前期は親会社に帰属する当期純利益1,636百万円)となりました
ロ.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの事業活動に必要な運転資金需要の主なものは、商品の仕入代金及び人件費や販売諸掛、業務委託費、旅費交通費などの販売費及び一般管理費であります。投資を目的とした資金需要は設備投資や取引先への投融資であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金や設備投資、投融資に関わる資金の調達は、自己資金及び金融機関からの借入れを基本としております。
なお当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は53,692百万円となっております。また当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は20,473百万円となっております。
ハ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、ROEを重要な経営指標と位置づけ、中期的にはROE5%以上の達成を目標とし、収益性と効率性の向上に取り組んでおります。
直近3事業年度のROEの推移は次のとおりであります。
2018年3月2019年3月2020年3月
ROE(自己資本利益率)4.9%3.8%△0.2%

(注)ROE:親会社株主に帰属する当期純利益/期首・期末平均自己資本

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