有価証券報告書-第74期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/25 11:26
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況にある中、感染拡大の防止策や政府の経済政策、海外経済の改善などにより、生産や輸出を中心に持ち直しの動きが見られました。しかしながら、足元では新型コロナウイルス感染症の収束時期が未だ見通せず、依然として先行き不透明な状況にあります。
当社グループが属するエレクトロニクス業界におきましては、在宅勤務やオンライン授業などライフスタイルが変化し、その変化に伴ってPCや通信機器、民生機器向けの需要が好調に推移いたしました。当該製品に組み込まれる半導体や電子部品の市場も拡大し、半導体製造関連機器の需要も高まりましたが、企業の設備投資については全般的に慎重な姿勢が続きました。
こうした状況の下、当連結会計年度における当社グループの売上高は、前年同期比0.6%増の289,283百万円となりました。一方、利益面では、相対的に利益率の高い商品の売上が低調であったことに加え、期中の円高進行で円ベースの売上総利益が押し下げられたことにより、営業利益は前年同期比56.8%減の1,023百万円となりました。営業外損益では、第4四半期に円安に転じたため、期末の外貨建て債務の評価損が発生し、通期で333百万円の為替差損を計上したことから、経常利益は前年同期比98.3%減の33百万円となりました。また特別損失として、投資有価証券評価損1,350百万円及び希望退職者募集に伴う特別退職金1,229百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損益は2,133百万円の純損失(前期は75百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(デバイス事業)
デバイス事業は、テレワークや巣ごもり需要の拡大を背景に、通信機器や民生機器向け半導体が伸長し、売上高は前年同期比1.0%増の242,050百万円となりました。一方、セグメント損益は、相対的に利益率の高い商品の売上が減少したことや期中の円高進行により円ベースの売上総利益が押し下げられたため、951百万円の損失(前年同期は591百万円のセグメント利益)となりました。
(システム事業)
システム事業は、電子部品の組立検査装置が好調に推移し、医用機器の売上も増加いたしました。一方、コロナ禍における企業の設備投資の鈍化やプロジェクト案件の計画遅れが発生した影響により、人工衛星向け高信頼性部品や各種センサー、レーザ加工装置の需要が減少し、売上高は前年同期比1.3%減の47,233百万円、セグメント利益は売上総利益率の改善及び販管費の節減により前年同期比11.0%増の1,983百万円となりました。
当連結会計年度末(2021年3月31日)の総資産は、前連結会計年度末(2020年3月31日)に比べ4,444百万円減少し、127,006百万円となりました。このうち、流動資産が3,813百万円減少の114,804百万円、固定資産が631百万円減少の12,202百万円となりました。
流動資産が減少した主な要因は、現金及び預金が6,084百万円増加した一方で、商品及び製品が6,504百万円、受取手形及び売掛金が3,339百万円減少したことによるものであります。固定資産が減少した主な要因は、投資有価証券が584百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,279百万円減少の81,966百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ372百万円減少の76,165百万円、固定負債は前連結会計年度末に比べ907百万円減少の5,801百万円となりました。
流動負債が減少した主な要因は、支払手形及び買掛金が4,888百万円増加した一方で、短期借入金が5,149百万円減少したことによるものであります。固定負債が減少した主な要因は、退職給付に係る負債が828百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,164百万円減少の45,040百万円となりました。これは主に利益剰余金が2,802百万円、非支配株主持分が893百万円それぞれ減少したことによるものであります。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.7ポイント減少し、31.5%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、短期借入金の純減少額等があったものの、売上債権の減少、たな卸資産の減少及び仕入債務の増加等により、前連結会計年度末に比べ5,800百万円増加(前期比28.3%増)し、当連結会計年度末には26,274百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は15,205百万円(前年同期は309百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失が2,537百万円、特別退職金の支払額が1,214百万円あった一方で、たな卸資産の減少が6,399百万円、仕入債務の増加が5,093百万円、売上債権の減少が3,969百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は790百万円(前年同期は582百万円の支出)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入が376百万円あった一方で、定期預金の預入による支出が660百万円、有形固定資産の取得による支出が427百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は8,188百万円(前年同期は5,188百万円の収入)となりました。これは主に短期借入金の純減少額が5,739百万円、長期借入金の返済による支出が1,050百万円あったこと等によるものであります。
③新型コロナウイルス感染症の当社グループへの影響
当連結会計年度においてはコロナウイルス感染拡大による影響としましては、在宅勤務やオンライン授業の浸透による通信機器や民生機器向けの需要の増加が見られた反面、企業の設備投資需要の減少やプロジェクト案件の計画遅延が発生しました。今後も、新型コロナウイルス感染症の経済への影響が継続又は拡大した場合、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。新型コロナウイルス感染症に関するリスクは「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりですが、当該リスクが顕在化する時期や影響度を予め見積もることは困難であると認識しております。
先行き不透明な環境下ではありますが、当社グループでは、社内外関係者の感染リスクを極小化する取り組みを実施するとともに、商品ラインアップの拡充や付加価値の高い製品・サービスの開発による差別化推進、ソリューション提案力の強化などに取り組み、成長市場の需要の取り込みを進めてまいります。なお今後の事業展開における資金需要への対応と運転資金の確保及び財務基盤の安定性向上のため、2020年5月に複数の金融機関との間で総額300百万ドル相当のコミットメントライン契約を締結し、資金の流動性を確保しております。
④仕入、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
デバイス事業(百万円)228,536100.8
システム事業(百万円)38,19198.4
合計(百万円)266,727100.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の仕入実績及び総仕入実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
Avago Technologies International Sales Pte.Limited116,55243.5127,77347.9
Cypress Semiconductor Corporation25,8749.728,06610.5

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
デバイス事業294,742118.5122,194175.8
システム事業49,613106.516,664116.7
合計344,356116.6138,858165.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
デバイス事業(百万円)242,050101.0
システム事業(百万円)47,23398.7
合計(百万円)289,283100.6

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
SHENZHEN MURATA TECHNOLOGY CO.,LTD.75,60326.369,07123.9
JCET STATS CHIPPAC KOREA LTD.23,2468.136,68912.7

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要といたします。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や当該事象の状況等に照らして合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の分析は以下のとおりであります。
売上高は前期に比べ1,733百万円増加の,289,283百万円となりました。これは主に、通信機器や民生機器向け半導体の増加によるものであります。
売上総利益は、相対的に利益率の高い商品の売上が低調であったことに加え、期中の円高進行で円ベースの利益が押し下げられたことにより前期に比べ2,360百万円減少し、16,217百万円となりました。売上総利益率も前期比0.9ポイント減少し、5.6%となりました。
販売費及び一般管理費は、人件費の減少や営業活動経費の節減により、前期に比べ1,014百万円減少し、15,193百万円となりました。
営業利益は、販売費及び一般管理費の減少はあったものの、売上総利益の減少により、前期に比べ1,346百万円減少し、1,023百万円となりました。
営業外収益は、前期の為替差益716百万円が為替差損に転じたことにより、前期に比べ798百万円減少し、160百万円となりました。営業外費用は、為替相場が第4四半期に円安に転じたことにより、期末に外貨建て債務の評価損が発生し、333百万円の為替差損を計上しましたが、前期に比べ支払利息が585百万円減少したため、172百万円減少し、1,149百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前期に比べ1,972百万円減少し、33百万円となりました。
特別利益は、投資不動産売却益31百万円を計上したことにより、前期に比べ20百万円増加し、31百万円となりました。特別損失は、投資有価証券評価損1,350百万円及び特別退職金1,229百万を計上したため、前期に比べ1,371百万円増加し、2,603百万円となりました。
法人税、住民税及び事業税は前期に比べ42百万円減少し355百万円、法人税等調整額は前期に比べ928百万円減少し△741百万円となりました。また非支配株主に帰属する当期純利益は前期に比べ294百万円減少し、△17百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損益は2,133百万円の損失(前期は75百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました
ロ.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの事業活動に必要な運転資金需要の主なものは、商品の仕入代金及び人件費や販売諸掛、業務委託費、旅費交通費などの販売費及び一般管理費であります。投資を目的とした資金需要は設備投資や取引先への投融資であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金や設備投資、投融資に関わる資金の調達は、自己資金及び金融機関からの借入れを基本としております。
なお当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は47,474百万円となっております。また当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は26,274百万円となっております。
ハ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、ROEを重要な経営指標と位置づけ、中期的にはROE5%以上の達成を目標とし、収益性と効率性の向上に取り組んでおります。
直近3事業年度のROEの推移は次のとおりであります。
2019年3月2020年3月2021年3月
ROE(自己資本利益率)3.8%△0.2%△5.2%

(注)ROE:親会社株主に帰属する当期純利益/期首・期末平均自己資本

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