有価証券報告書-第46期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
有報資料
国内における医療機器業界を取り巻く環境は、社会保障関連費の財源問題等により今後も償還価格は下落し、引き続き厳しい市場環境が継続すると想定しております。また、国は少子高齢化社会の到来による急速な人口構造の変化に伴う社会保障関連費の増加が避けられない状況下、単なる負担増と給付削減による現行制度の維持を目指すのではなく、世界最高の健康水準を維持すると同時に、保健医療分野における技術やシステムの革新を通じて、経済成長に寄与していくとの方向性を打ち出しており、当社に求められる役割も変化していくものと考えております。
一方、海外市場(北米・中国ほか)においては、高齢人口の増加に伴い整形外科領域において市場規模の継続拡大が期待され、其々の市場において製品・サービスを含め様々なニーズに真摯に対応していく事によりビジネス拡大が可能と考えております。
当社は、これら様々なニーズや課題に対応することにより、患者様のQOL向上に資する経営を行うべく、「最先端の優れた医療機器の開発と販売を通じて医療に貢献する」という経営理念のもと、平成31年3月期(第47期)から 平成33年3月期(第49期)の3か年を実施期間とする中期経営計画「MODE2020」を策定しました。「MODE2020」は、中期経営方針として「オーガニック成長領域における収益力の強化と、戦略成長領域における基盤を確立すると共に、戦略実行体制の強化を図り、中長期的に利益の伴った持続的成長を実現する」を掲げ、日本市場で成長を維持し、北米市場では高成長を継続するとともに、中国市場において、将来に向けた販売基盤の確立に注力してまいります。
また、成長と効率化を両立させ収益性を維持する為に、付加価値の高い自社製品開発に加え、日本特殊陶業(株)との連携による高付加価値商品の導入、北米子会社における自社製造能力拡大による製造コストの削減、IT活用による業務改善、SCM強化による資産の効率的な運用等を実施する事により、様々な課題に全社グループ一丸となり取組んでまいります。
「中期重点施策」
① 製品開発力・製造力の強化
製品開発力の強化について、適用症例拡大を目的とした製品ラインアップの拡大に加え、他社製品との差別化を図るため、米国子会社Ortho Development Corporation(以下「ODEV社」)との日米共同開発による付加価値の高い製品の開発に注力してまいります。また、新たな取組として日本特殊陶業(株)が保有・新規開発する様々な表面加工技術などを活かした高付加価値商品や、より市場ニーズを反映した商品の導入によりビジネス拡大を目指してまいります。
また、ODEV社の製造施設・設備を拡大・強化する事により製造力の強化に注力してまいります。
② 海外ビジネスの拡大
北米市場においては、リージョナルセールスマネジャー増員などによる販売体制の強化に加え、人工関節分野における新製品の導入、大腿骨頸部転子部骨折治療分野へ新規参入することによりビジネスの拡大を目指します。
中国市場に関しては、人工膝関節分野に注力する方針です。平成30年度中にODEV社の上海事務所を設立する事により、販売提携先からの市場情報の収集や、ODEV社製品の拡販に必要な様々なマーケティング支援を開始するなど、中長期での成長を目的とした販売基盤の確立に注力してまいります。更に、新規市場としてオーストラリアでの販売も検討を進め、本中期経営計画期間中での販売開始を目指してまいります。
③ 日本市場における注力販売製品分野のシェア拡大
注力販売製品分野の国内シェア拡大を図ってまいります。
MODE2017に引き続き、注力販売製品分野を大腿骨頸部転子部骨折治療分野、脊椎固定器具分野、人工股関節分野と定めました。特に大腿骨頸部転子部骨折治療分野では平成29年4月より営業本部に特販部を新設し、大腿骨頸部転子部骨折治療材料の拡販に注力する体制を構築しており、本中期経営計画においても同製品分野でのシェア拡大に努めてまいります。注力販売製品分野において、付加価値の高い新製品導入に加え、日本特殊陶業(株)との業務提携で開発される新商品を順次導入する事によるシナジー効果を追求することにより、更なるシェア拡大を目指してまいります。また、注力販売製品分野における自社製品の付加価値を高めるために、手術支援システムなど周辺機器の他社からの調達にも注力いたします。
④ 更なる効率化とSCM強化
国内の物流拠点は平成27年度上半期に耐震性能に優れた新物流センターへ移転し、災害発生を踏まえた物流体制を構築しましたが、国内事業規模の拡大に伴う倉庫スペースの拡充に加え、物流関連業務効率化や、労働環境改善のためのレイアウト変更などに努めてまいりました。また、物流関連業務の効率化を更に進める為に、平成30年4月1日付けで組織改編を行い、新たにSCM本部を設け需給管理機能を一本化することにより、医療工具の出荷効率やインプラント在庫の回転率を向上させる等、効率的な物流オペレーションを追求してまいります。
また、業務改善については、組織横断的な業務改善活動にも取り組み、様々な業務の効率化に継続的に取り組んでまいります。
文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末日現在において当社が判断したものであります。