有価証券報告書-第49期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/22 10:27
【資料】
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【項目】
147項目

有報資料

(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、患者様のQOL向上に資する経営を行うべく、「最先端の優れた医療機器の開発と販売を通じて医療に貢献する」という経営理念のもと、日米共同開発を基軸に、整形外科分野の医療機器の開発・製造・輸入・販売を通じて日本だけでなく世界の医療マーケットに真に価値ある医療機器を提供していくことで、医療に貢献することを経営方針としております。
(2) 目標とする経営指標
連結業績目標
2022年3月期2023年3月期2024年3月期
目標百分比目標百分比目標百分比
売上高(百万円)18,700100.0%20,000100.0%22,000100.0%
営業利益(百万円)2,70014.4%3,00015.0%3,50015.9%
経常利益(百万円)2,65014.2%2,95014.8%3,40015.5%
当期純利益(注)1(百万円)1,8009.6%2,00010.0%2,30010.5%
自己資本利益率9.2%-9.5%-10.0%-
投下資本利益率8.1%-8.5%-9.0%-

(注)1 親会社株主に帰属する当期純利益
2 対ドル為替ルート:1ドル108円
(3) 経営環境及び対処すべき課題
日本では、2020年12月15日に「全世代型社会保障改革の方針」が閣議決定され、その中で、医療については、少子高齢化が急速に進む中、現役世代の負担上昇を抑えながら、全ての世代の方々が安心できる社会保障制度を構築すべく、「医療提供体制の改革」、「後期高齢者の自己負担割合の在り方」、「大病院への患者集中を防ぎかかりつけ医機能の強化を図るための定額負担の拡大」への取組みを進めるとしております。また、2040年に向けていわゆる団塊ジュニア世代が65歳以上となって高齢者人口がピークを迎えるなど急速に進む高齢化やQOL(Quality of life)向上ニーズの高まりにより、症例数の増加は見込めるものの、社会保障関係費の抑制は不可避であり、診療報酬改定による償還価格のマイナス改定など厳しい市場環境が継続するものと想定しております。
米国では、人工関節市場は引き続き成長が見込まれるものの、患者側の治療コスト負担削減ニーズの高まりに伴い、入院ではなく外来で人工関節手術を行うASC(Ambulatory Surgical Center)が増加傾向にあり、インプラントの提供だけではなく、術後の患者ケアをスマートフォンやスマートウオッチなどITを使い効率的に行うなど様々なソリューションに対するニーズが拡大していることから、当社グループに期待される役割も変化していくものと考えております。
なお、対処すべき最大の課題は、現在も収束の見通しが不透明な新型コロナウイルス感染症への対応であります。
日本においては、2021年1月に栃木県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県及び福岡県の区域において発出された緊急事態宣言は順次解除されましたが、その後も感染者数のリバウンドが見られたため、2021年4月に東京都、京都府、大阪府、兵庫県に3回目の緊急事態宣言が発出され、ワクチン接種も大きな進捗がない状況となっております。加えて、患者の医療機関訪問に対する感染リスク意識が根強く、医療機関側も人工関節置換術や脊椎固定術の症例の中で、緊急性が低いと判断される症例については引き続き手術を延期する傾向にあることから、今後、症例数は緩やかに回復していくものの、平時の症例数レベルに戻るには未だ時間を要するものと思われます。
米国においては、バイデン大統領が2021年5月1日までに18歳以上の希望者全員にワクチンを接種できる体制を整えると表明しております。ワクチン接種が急速に進む中、自然感染を除くワクチン接種のみで夏までに集団免疫(全人口の7割に接種)に到達する可能性があることから、上半期の人工関節市場は一定の影響を受けるものの、下半期には症例数が回復すると想定しております。
さて、当社は、2022年3月期(第50期)から2024年3月期(第52期)の3か年を実施期間とする中期経営計画「MODE2023」を策定し、その中期経営方針として「治療成績の向上等、様々な医療現場ニーズへの対応に加え、治療価値向上(安全性・有効性、入院期間短縮による治療収益改善など)に資するサービス(インプラント・医療工具、手術支援システムなど)を、より高い専門性をもってタイムリーに医療現場に提供し患者のQOL向上に貢献する。」を掲げました。また重点施策には「海外ビジネスの拡大」、「開発・調達力の強化」、「人材・組織の専門性強化」、「デジタル化の推進」の4つを選定し実行して参ります。
一方、日本国内における償還価格引下げの影響や、為替変動による収益性低下の影響を極小化するために、売上原価(製造原価)の更なる低減に向け、コスト競争力のあるベンダーからの調達拡大や、米国子会社による自社製造比率の拡大による売上原価低減、ITを使った在庫運用状況の可視化や業務プロセス改善による販売費及び一般管理費の効率化により収益性の維持・改善に努めて参ります。
(4) 中長期的な会社の経営戦略
① 海外ビジネスの拡大
米国においては、担当地区の見直しと同時に営業人員増による販売体制の強化と、人工関節分野における適応症例拡大に向けた新製品の導入、既存顧客基盤へ新規に大腿骨頸部転子部の骨折治療材料を提供することにより二桁成長を目指します。
中国においては、常州華森医療器械有限公司(注)との合弁企業を設立することで、米国子会社Ortho Development Corporation(以下「ODEV社」)からの人工膝関節製品の輸入販売による市場開拓を図るとともに、ODEV社製人工関節製品の技術・品質を備えた、価格競争力のある中国現地生産品の製造、販売開始を目指します。
オーストラリアにおいては、ODEV社製人工関節製品の輸入販売を開始し、収益貢献には一定の時間を要するものの、着実に症例実績を積み上げて参ります。
(注)常州華森医療器械有限公司の社名は中国語簡体字を含んでいるため、日本語常用漢字で代用しております。
② 開発・調達力の強化
医療現場の様々なニーズに対応すべくODEV社との日米共同開発により適応症例拡大に向けたインプラントの開発、治療価値向上に資する新規性のあるインプラント・医療工具の開発、自社開発が困難と思われる新素材インプラントや手術支援システムなどについては外部からの調達によりビジネスの拡大を目指して参ります。
③ 人材・組織の専門性強化
戦略実行能力を高めるため、営業だけでなく、非営業においても様々な分野における専門性を強化して参ります。また、2021年4月に事業開発部を設立することで新規性のある商品の調達や、治療価値向上に資するサービスの開発を行って参ります。
④ デジタル化の推進
アフターコロナにおいて医療機関で益々ニーズが高まると思われる非対面ツール(非対面手術トレーニング、リモートエデュケーションプログラムなど)の提供により顧客リレーションを維持強化することに加え、整形外科分野における術前計画システムや手術支援システムを提供するなどインプラント使用だけでなく高付加価値なデジタルサービスを提供することを目指して参ります。
また、SCM本部など非営業部門を中心にITシステム強化による在庫運用や業務の更なる効率化を推進して参ります。
文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末日現在において当社が判断したものであります。

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