有価証券報告書-第74期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、経営理念として「新たな価値を創造し、世界のお客様に信頼される会社を実現する」ことを掲げ、真に市場から必要とされ、お客様にとって無くてはならないサプライヤーになることを目指し、以下の経営方針を定めて事業活動を進めてまいりました。
① グローバル企業としてさらなる発展をめざす
② ファクトリー&ファブレス機能を強化し卓越した強みを創造する
③ 企業の成長を通し、社員の幸福と社会貢献を実現する
当社は、2021年4月に創業70周年を迎えたのを機に、お客様に対して果たすべき使命を定義し、当社グループが目指すべき姿を「ミッション・ステートメント」として以下のとおり制定しました。
もっといい車を作ろうとしている人に
もっといい部品をお届けします
車づくりに欠かせない会社を目指して
当社グループは、ミッション・ステートメントを追求する事業活動を推進するため、2022年度に4カ年の「中期経営計画~Mission2025~」をスタートしました。その後2024年に計画期間を2年延長し、2027年度を最終年度とする「中期経営計画~Mission2025+2~」に取り組んでおります。
この中期経営計画では、自動車業界の発展と当社の業績拡大に資する「経済的価値の追求」と、社会や環境課題への積極的な取り組みによる「社会的価値の創造」を両立することにより、「ミッション・ステートメント」の実現を目指すことを基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標及びその推移
当社グループが目標とする経営指標(連結)につきましては、以下を掲げております。
① 売上高、売上高総利益率、営業利益、営業利益率
② ROE(自己資本当期純利益率)について8%以上を目標としております。
③ ROA(総資産経常利益率)について10%以上を目標としております。
④ DOE(純資産配当率)について2.8%以上を目標としております。
(2024年11月に目標を2.5%以上から2.8%以上に上方修正)
⑤ 配当性向について35%以上を目標としております。
なお、当社は2025年11月に累進配当方針を公表しております。
なお、各経営指標の達成状況は以下のとおりです。
(注)1.72期(2024年3月)の目標(期首予想)は、2023年5月に公表した数値を記載(2024年2月に売上高39,000百万円に上方修正、営業利益1,500百万円に下方修正)
2.73期(2025年3月)の目標(期初予想)は、2024年5月に公表した数値を記載(2025年2月に売上高39,800百万円、営業利益1,720百万円に下方修正)
3.74期(2026年3月)の目標(期初予想)は、2025年5月に公表した数値を記載
(3) 経営環境
当社グループの事業分野であります自動車業界におきましては、2025年度は米国での関税賦課による自動車販売への影響、中国での地場メーカーによるEV車の更なるシェア拡大、アセアン地域での内需不振等の影響もあり、日系自動車メーカー全体の生産台数は、国内では759万台、グローバルでは1,828万台となり、前年比減少しました。
(国内生産台数:前年度比98.9%、グローバル生産台数[当社グループの事業拠点がある地域・国での生産台数合
計]:同98.2%)
(4) 中長期的な経営戦略
当社グループは2022年度より2027年度を最終年度とする6年間の「中期経営計画~Mission2025+2~」を展開しております。その最終年度である2027年度には、連結売上高450億円、連結営業利益41億5千万円の達成を目指しております。併せて環境問題、社会的課題、ガバナンス強化に積極的に取り組むESG経営を推進し、企業価値向上とサステナブルな社会の実現に向け貢献してまいります。

また、これらの戦略を遂行するための投資については、中期経営計画期間6年間で設備投資95億円、研究開発費9億円、ESG関連投資7億円を計画しています。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 経済的価値の追求のため、当社の「四つの基本機能」を強化し、更なる事業拡大を図る
(a) 開発機能の強化
幅広いマーケティング活動に基づき、新たな加工技術を開発し、市場創造型ビジネスを展開するとともに、既存の当社独自技術の進化により、市場地位の向上を図ることを目指します。
従来、開発機能は専門部署である「商品開発部」が担い、EV車e-Axle減速機ユニット、モーターユニット、HEV車エンジンユニット等、電動車搭載部品を中心に、精密塑性加工技術、精密プレス加工技術や接合技術等の高度化に取組んでまいりました。これらの取組みは当社の競争力の強化のみならず、各自動車メーカーがCO2削減目標を掲げて開発・投入を進めているHEV車やEV車等に当社の独自加工技術を用いた部品が採用されることにより、結果的に環境問題への対応として貢献できたものと考えております。
また、当社独自の加工技術である「圧入プロジェクション接合技術」は、部品の「高強度化・大口径対応」「高精度化」「軽量・コンパクト化」を実現するものであり、電動車搭載部品として大手自動車メーカー各社での採用が拡大しております。今後も本接合技術をより幅広い領域の部品の製造に適用するための開発に一層注力してまいります。
なお、2025年8月、製造子会社のオーハシ技研工業株式会社に新たに「技術開発部」を設置し、グループ内の開発機能を集約する機構改革を実施しました。グループの基本機能である開発機能と製造機能の有機的な強化を図ると共に、グループ内の「モノづくり」の現場との協業により開発活動を一元化し、開発活動のスピードアップと効率化を図ってまいります。
(b) 製造機能の強化
積極的な設備投資による生産対応力の拡大により競争力の強化を図るとともに、技術力の向上を図り、高い生産性の実現を目指します。
長期的には世界の自動車生産台数の増加が見込まれており、お客様が求めるニーズもさらに多様化、高度化していくものと考えています。こうした需要をカバーし、多種多様な品揃えで差別化を図っていくため、各製造拠点の生産対応能力を拡大し、当社グループ内製率拡大のための設備投資計画を推進するとともに、調達先の生産能力拡大にも協業して生産体制の強化を図ります。
また、競争力強化のための生産技術の向上と自動化・省人化を追求すると共に、生産体制強化のための人的資産へも積極的な投資を実施してまいります。
具体的な施策の一例としては、進行中の米国子会社における工場拡張工事、タイ子会社での生産性を重視した新製造ラインの導入、国内製造子会社のオーハシ技研工業株式会社鈴鹿工場の第2工場建設計画等があります。これらを積極的に推進し、中期的な目処として、売上高に占めるグループ製造部門の比率を現状の27%から40%に引き上げることを目指します。
(c) 調達機能の強化
主要調達先との関係強化により、新たなファブレス機能を創造することとともに、戦略的な関係を構築できる新たな調達先の開拓も推進してまいります。
お客様のニーズは多様化しており、そのニーズに対応するためには、自社の開発・製造機能の強化と併せ、高い技術力を有する調達先企業との連携をさらに強化し、事業活動を行うことが不可欠と考えております。具体的には、新たな資本提携・M&Aの検討とその実現に向けた協議・条件整備を進めるとともに、主要調達先との設備投資の協業、共同特許出願を念頭に置いた独自加工技術の共同開発を目指します。また、新たな強みの構築と弱みの補完に資する調達先の発掘活動にも取り組んでまいります。
(d) グローバル機能の強化
グローバルファクトリー機能を強化することと、当社グループのネットワーク(14拠点)を活かしたグローバル部品供給活動を推進するものです。具体的には、日本、北米、中国、タイの4極において、圧造・プレス・切削の3つの加工技術に対応できる生産体制を確立すること、及びお客様のグローバル生産に対応した世界ベストQCD(品質・コスト・納期)体制を確立することを目指します。
② 社会的価値創造のため、ESG経営を推進し、企業価値向上とサステナブル社会の実現に貢献する
当社グループが持続的成長を遂げるためには、経済的価値を追求するとともに、企業としての社会的責任を積極的に果たし、事業を通じた社会課題の解決に取組み、社会に利益を還元していくことが不可欠であると考えております。この考えのもと、多様な角度から社内外の課題を改めて整理し、ステークホルダーにとって、また当社グループにとっての重要性の2軸で優先順位を付け、地球環境課題・社会的課題・ガバナンス強化の3つの側面から社会とともに持続的な成長を遂げるための重要課題(マテリアリティ)を特定しました。また、ステークホルダーへの皆様への還元についても、重要な経営課題の一つとしてさらに積極的に検討してまいります。
当社グループは、ESG経営を推進し、これらの課題解決に向けた取り組みを実践してまいります。そしてSDGsの達成、すなわち持続可能な社会の実現に貢献し、すべてのステークホルダーの皆さまから信頼され、評価される企業グループの実現を目指してまいります。



(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、経営理念として「新たな価値を創造し、世界のお客様に信頼される会社を実現する」ことを掲げ、真に市場から必要とされ、お客様にとって無くてはならないサプライヤーになることを目指し、以下の経営方針を定めて事業活動を進めてまいりました。
① グローバル企業としてさらなる発展をめざす
② ファクトリー&ファブレス機能を強化し卓越した強みを創造する
③ 企業の成長を通し、社員の幸福と社会貢献を実現する
当社は、2021年4月に創業70周年を迎えたのを機に、お客様に対して果たすべき使命を定義し、当社グループが目指すべき姿を「ミッション・ステートメント」として以下のとおり制定しました。
もっといい車を作ろうとしている人に
もっといい部品をお届けします
車づくりに欠かせない会社を目指して
当社グループは、ミッション・ステートメントを追求する事業活動を推進するため、2022年度に4カ年の「中期経営計画~Mission2025~」をスタートしました。その後2024年に計画期間を2年延長し、2027年度を最終年度とする「中期経営計画~Mission2025+2~」に取り組んでおります。
この中期経営計画では、自動車業界の発展と当社の業績拡大に資する「経済的価値の追求」と、社会や環境課題への積極的な取り組みによる「社会的価値の創造」を両立することにより、「ミッション・ステートメント」の実現を目指すことを基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標及びその推移
当社グループが目標とする経営指標(連結)につきましては、以下を掲げております。
① 売上高、売上高総利益率、営業利益、営業利益率
② ROE(自己資本当期純利益率)について8%以上を目標としております。
③ ROA(総資産経常利益率)について10%以上を目標としております。
④ DOE(純資産配当率)について2.8%以上を目標としております。
(2024年11月に目標を2.5%以上から2.8%以上に上方修正)
⑤ 配当性向について35%以上を目標としております。
なお、当社は2025年11月に累進配当方針を公表しております。
なお、各経営指標の達成状況は以下のとおりです。
| 72期 (2024年3月)(注)1 | 73期 (2025年3月)(注)2 | 74期 (2026年3月)(注)3 | |||||
| 目標(期首予想) | 実績 | 目標(期首予想) | 実績 | 目標(期首予想) | 実績 | ||
| 売上高 | (百万円) | 37,500 | 39,212 | 41,000 | 40,017 | 39,500 | 40,918 |
| 売上高総利益率 | (%) | 22.6 | 20.0 | 21.2 | 21.0 | 22.6 | 21.6 |
| 営業利益 | (百万円) | 2,250 | 1,641 | 2,100 | 1,782 | 1,950 | 2,426 |
| 営業利益率 | (%) | 6.0 | 4.2 | 5.1 | 4.5 | 4.9 | 5.9 |
| ROE(自己資本当期純利益率) | (%) | 4.4 | 2.8 | 4.9 | 4.0 | 4.1 | 5.2 |
| ROA (総資産経常利益率) | (%) | 5.9 | 4.4 | 5.3 | 5.0 | 5.0 | 6.1 |
| DOE (純資産配当率) | (%) | 2.3 | 2.2 | 2.4 | 2.3 | 2.5 | 2.4 |
| 配当性向 | (%) | 53.9 | 79.9 | 49.7 | 58.6 | 59.7 | 45.5 |
(注)1.72期(2024年3月)の目標(期首予想)は、2023年5月に公表した数値を記載(2024年2月に売上高39,000百万円に上方修正、営業利益1,500百万円に下方修正)
2.73期(2025年3月)の目標(期初予想)は、2024年5月に公表した数値を記載(2025年2月に売上高39,800百万円、営業利益1,720百万円に下方修正)
3.74期(2026年3月)の目標(期初予想)は、2025年5月に公表した数値を記載
(3) 経営環境
当社グループの事業分野であります自動車業界におきましては、2025年度は米国での関税賦課による自動車販売への影響、中国での地場メーカーによるEV車の更なるシェア拡大、アセアン地域での内需不振等の影響もあり、日系自動車メーカー全体の生産台数は、国内では759万台、グローバルでは1,828万台となり、前年比減少しました。
(国内生産台数:前年度比98.9%、グローバル生産台数[当社グループの事業拠点がある地域・国での生産台数合
計]:同98.2%)
(4) 中長期的な経営戦略
当社グループは2022年度より2027年度を最終年度とする6年間の「中期経営計画~Mission2025+2~」を展開しております。その最終年度である2027年度には、連結売上高450億円、連結営業利益41億5千万円の達成を目指しております。併せて環境問題、社会的課題、ガバナンス強化に積極的に取り組むESG経営を推進し、企業価値向上とサステナブルな社会の実現に向け貢献してまいります。

また、これらの戦略を遂行するための投資については、中期経営計画期間6年間で設備投資95億円、研究開発費9億円、ESG関連投資7億円を計画しています。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 経済的価値の追求のため、当社の「四つの基本機能」を強化し、更なる事業拡大を図る
(a) 開発機能の強化
幅広いマーケティング活動に基づき、新たな加工技術を開発し、市場創造型ビジネスを展開するとともに、既存の当社独自技術の進化により、市場地位の向上を図ることを目指します。
従来、開発機能は専門部署である「商品開発部」が担い、EV車e-Axle減速機ユニット、モーターユニット、HEV車エンジンユニット等、電動車搭載部品を中心に、精密塑性加工技術、精密プレス加工技術や接合技術等の高度化に取組んでまいりました。これらの取組みは当社の競争力の強化のみならず、各自動車メーカーがCO2削減目標を掲げて開発・投入を進めているHEV車やEV車等に当社の独自加工技術を用いた部品が採用されることにより、結果的に環境問題への対応として貢献できたものと考えております。
また、当社独自の加工技術である「圧入プロジェクション接合技術」は、部品の「高強度化・大口径対応」「高精度化」「軽量・コンパクト化」を実現するものであり、電動車搭載部品として大手自動車メーカー各社での採用が拡大しております。今後も本接合技術をより幅広い領域の部品の製造に適用するための開発に一層注力してまいります。
なお、2025年8月、製造子会社のオーハシ技研工業株式会社に新たに「技術開発部」を設置し、グループ内の開発機能を集約する機構改革を実施しました。グループの基本機能である開発機能と製造機能の有機的な強化を図ると共に、グループ内の「モノづくり」の現場との協業により開発活動を一元化し、開発活動のスピードアップと効率化を図ってまいります。
(b) 製造機能の強化
積極的な設備投資による生産対応力の拡大により競争力の強化を図るとともに、技術力の向上を図り、高い生産性の実現を目指します。
長期的には世界の自動車生産台数の増加が見込まれており、お客様が求めるニーズもさらに多様化、高度化していくものと考えています。こうした需要をカバーし、多種多様な品揃えで差別化を図っていくため、各製造拠点の生産対応能力を拡大し、当社グループ内製率拡大のための設備投資計画を推進するとともに、調達先の生産能力拡大にも協業して生産体制の強化を図ります。
また、競争力強化のための生産技術の向上と自動化・省人化を追求すると共に、生産体制強化のための人的資産へも積極的な投資を実施してまいります。
具体的な施策の一例としては、進行中の米国子会社における工場拡張工事、タイ子会社での生産性を重視した新製造ラインの導入、国内製造子会社のオーハシ技研工業株式会社鈴鹿工場の第2工場建設計画等があります。これらを積極的に推進し、中期的な目処として、売上高に占めるグループ製造部門の比率を現状の27%から40%に引き上げることを目指します。
(c) 調達機能の強化
主要調達先との関係強化により、新たなファブレス機能を創造することとともに、戦略的な関係を構築できる新たな調達先の開拓も推進してまいります。
お客様のニーズは多様化しており、そのニーズに対応するためには、自社の開発・製造機能の強化と併せ、高い技術力を有する調達先企業との連携をさらに強化し、事業活動を行うことが不可欠と考えております。具体的には、新たな資本提携・M&Aの検討とその実現に向けた協議・条件整備を進めるとともに、主要調達先との設備投資の協業、共同特許出願を念頭に置いた独自加工技術の共同開発を目指します。また、新たな強みの構築と弱みの補完に資する調達先の発掘活動にも取り組んでまいります。
(d) グローバル機能の強化
グローバルファクトリー機能を強化することと、当社グループのネットワーク(14拠点)を活かしたグローバル部品供給活動を推進するものです。具体的には、日本、北米、中国、タイの4極において、圧造・プレス・切削の3つの加工技術に対応できる生産体制を確立すること、及びお客様のグローバル生産に対応した世界ベストQCD(品質・コスト・納期)体制を確立することを目指します。
② 社会的価値創造のため、ESG経営を推進し、企業価値向上とサステナブル社会の実現に貢献する
当社グループが持続的成長を遂げるためには、経済的価値を追求するとともに、企業としての社会的責任を積極的に果たし、事業を通じた社会課題の解決に取組み、社会に利益を還元していくことが不可欠であると考えております。この考えのもと、多様な角度から社内外の課題を改めて整理し、ステークホルダーにとって、また当社グループにとっての重要性の2軸で優先順位を付け、地球環境課題・社会的課題・ガバナンス強化の3つの側面から社会とともに持続的な成長を遂げるための重要課題(マテリアリティ)を特定しました。また、ステークホルダーへの皆様への還元についても、重要な経営課題の一つとしてさらに積極的に検討してまいります。
当社グループは、ESG経営を推進し、これらの課題解決に向けた取り組みを実践してまいります。そしてSDGsの達成、すなわち持続可能な社会の実現に貢献し、すべてのステークホルダーの皆さまから信頼され、評価される企業グループの実現を目指してまいります。


