有価証券報告書-第79期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/05/29 13:36
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、堅調な企業業績や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移したものの、通商問題の長期化等、不確実な海外情勢に加え、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、先行きに対する不透明感が一層強まってまいりました。
小売業界におきましては、2019年10月施行の消費税率引上げや相次ぐ天候不順・自然災害の影響、新型コロナウイルス感染拡大による自粛要請により、消費活動が急速に落ち込んでおります。通販業界におきましては、ライフスタイル及び消費動向の変化に伴いECを中心としたビジネスモデルが拡大しており、業態を超えた競争の激化や差別化、物流コストの上昇など、厳しい経営環境が続いております。
このような事業環境のなか、当社グループは、「収益力のあるDMC(Direct Marketing Conglomerate)複合通販企業戦略の推進」の方針のもと、「個別事業の収益力のさらなる向上」及び「事業ポートフォリオの強化」に取り組み、通販事業においては収益力の向上、eコマース事業においてはM&Aによる新規子会社の早期黒字化を実現いたしました。一方で、物流センター新設に向けた先行投資や、2019年9月の連結子会社ののれんの減損処理など、事業基盤及び財務基盤の整備を進め、来期以降の成長に向けた足場固めを完了いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高72,634百万円(前年同期比2.1%増)となりました。利益面におきましては、営業利益2,145百万円(同26.4%増)、経常利益2,296百万円(同62.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益703百万円(同11.5%増)となり前年同期比、増収増益の結果となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
当連結会計年度より、報告セグメントの区分を一部変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
なお、セグメント別の売上高は連結相殺消去後の数値を、セグメント利益又は損失は、連結相殺消去前の数値を記載しております。
通販事業
通販事業におきましては、DMC複合通販企業戦略を支える収益力のさらなる強化を方針に掲げ、当社の創業80周年記念の特別企画やお客様の声を生かした商品開発など、価値ある商品づくりに努めてまいりました。また、ターゲットをより明確にしたライフスタイル提案型の売り場の展開を強化し、お客様のニーズにお応えしております。このほか、既存の商材に加え、海外ブランドバッグや化粧品といった当社グループの資産を生かした新たな商材の販売にも取り組んでまいりました。あわせて、商品調達方法の見直しや在庫の適正化を推進することで、原価率の低減にも努めてまいりました。
以上の結果、売上高は35,546百万円(同4.1%増)となり、セグメント利益は2,424百万円(同25.5%増)となりました。
eコマース事業
eコマース事業におきましては、カテゴリーNo.1戦略の推進とオリジナル商品企画の強化を方針とし、アウトドア・フィッシング用品のECサイト『ナチュラム』におけるオリジナルブランド『Hilander(ハイランダー)』をはじめ、お客様の生活スタイルに着目したオリジナル家具など、独自の魅力ある商品の企画・開発を推進してまいりました。また、外部ECモールへの新規出店を進めるなど、お客様との接点を拡大し、販売を強化しております。2019年3月に子会社化した株式会社ミヨシにおける防災用品の販売も好調に推移いたしました。一部商材において、2019年10月施行の消費税率引上げの影響を受けたものの、セグメント全体として成長を続けております。
以上の結果、売上高は18,724百万円(同0.7%増)となり、セグメント利益は461百万円(同162.3%増)となりました。
健粧品事業
健粧品事業におきましては、投資育成事業として位置付け、収益構造の確立に向けた事業モデルの転換及び事業基盤の整備を進めてまいりました。マーケット環境の変化を受け、卸事業をはじめとする販売が計画どおりに進まなかった一方で、不稼働在庫の処分などの経営改革を行うことで負の遺産を一掃し、次年度の収益化に向けた足場固めを完了させました。
以上の結果、売上高は3,394百万円(同25.9%減)となり、セグメント損失は1,122百万円(前年同期はセグメント損失631百万円)となりました。
ソリューション事業
ソリューション事業におきましては、複合的なソリューションサービスの提供による高付加価値ビジネスへの転換を図り、既存サービスの強化や、決済代行サービス及びメディア(デジタルマーケティング)事業における新しいサービスメニューの開発に取り組んでまいりました。また、全国通販3PL戦略として、約60億円の投資となる茨城県つくばみらい市の物流センター(SLCみらい)新設や、関西物流拠点(SLC関西)の拡充など、全国を網羅する物流ネットワークを構築し、これにあわせ、新規顧客の開拓にも注力してまいりました。
以上の結果、売上高は14,226百万円(前年同期比10.2%増)となり、セグメント利益は361百万円(同35.0%減)となりました。
旅行事業
旅行事業におきましては、事業ポートフォリオを見直し、主力であるバスツアーの事業再構築に取り組むとともに、増加が見込まれる訪日外国人をターゲットとしたツアーの取扱いの拡大に向け、グループや提携先などを活用した販路の開拓に取り組んでまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大等の影響を大きく受けました。
以上の結果、売上高は704百万円(同22.1%減)となり、セグメント損失は117百万円(前年同期はセグメント損失144百万円)となりました。
海外事業
海外事業におきましては、中国やASEAN市場において、当社グループのノウハウや実績を生かし、日本製商品の販売や訪日外国人旅行者向けのサービスの提供といったビジネスモデルの構築をめざし、現地での市場調査や営業活動を進めてまいりました。
以上の結果、売上高は28百万円(前年同期比10.5%増)となり、セグメント損失は57百万円(前年同期はセグメント損失473百万円)となりました。
グループ管轄事業
グループ管轄事業におきましては、当社グループの物流オペレーションや自社保有物流施設等の不動産賃貸を行っております。
以上の結果、売上高は7百万円(前年同期比0.1%増)となり、セグメント利益は196百万円(同229.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、税金等調整前当期純利益1,454百万円(前年同期比1.2%増)となり、有形固定資産の取得や法人税等の支払額の増加により、前連結会計年度末に比べ644百万円減少し、当連結会計年度末には4,828百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は1,573百万円(同236.4%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,780百万円(同24.9%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は433百万円(前年同期は1,617百万円の獲得)となりました。これは主に、配当金の支払いなどによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、カタログ及びインターネットを媒体とする通信販売業を主たる事業としているため、生産及び受注の状況に替えて仕入実績を記載しております。
a.仕入実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
通販事業(百万円)18,9200.5
eコマース事業(百万円)14,1575.7
健粧品事業(百万円)1,001△29.8
ソリューション事業(百万円)1,32926.5
海外事業(百万円)1230.1
合計(百万円)35,5312.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比は、変更後のセグメントの区分に組み替えた数値に基づき算出しております。
b.販売実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
通販事業(百万円)35,5464.1
eコマース事業(百万円)18,7240.7
健粧品事業(百万円)3,394△25.9
ソリューション事業(百万円)14,22610.2
旅行事業(百万円)704△22.1
海外事業(百万円)2810.5
グループ管轄事業(百万円)70.1
合計(百万円)72,6342.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比は、変更後のセグメントの区分に組み替えた数値に基づき算出しております。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
コープデリ生活協同組合連合会8,53112.09,18112.6

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ1,480百万円増加し、72,634百万円(前年同期比2.1%増)となりました。これは主に、通販事業における創業80周年記念企画商品のヒットや非アパレル商材の取扱いの拡大及びソリューション事業における決済代行サービスやメディア(デジタルマーケティング)事業の伸長などによるものであります。各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、通販事業が48.9%、eコマース事業が25.8%、健粧品事業が4.7%、ソリューション事業が19.6%、旅行事業が1.0%、海外事業が0.0%、グループ管轄事業が0.0%となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ609百万円増加し、25,845百万円(同2.4%増)となりました。また、売上総利益率は、主に通販事業における商品調達方法の見直しや在庫の適正化の推進により、前連結会計年度に比べ0.1ポイント増加し、35.6%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、健粧品事業における販促活動の効率化をはじめとする広告宣伝費の削減を推進する一方で、ソリューション事業における物流拠点の拡大に向けた営業費用の増加等により、前連結会計年度に比べ161百万円増加し、23,699百万円(同0.7%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ447百万円増加し、2,145百万円(同26.4%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ16百万円増加し、198百万円(同8.9%増)となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ417百万円減少し、47百万円(同89.8%減)となりました。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ881百万円増加し、2,296百万円(同62.3%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益の計上はありません(前年同期は152百万円)。
特別損失は、連結子会社である株式会社キナリ及び株式会社もしもののれん等の減損損失を計上したことにより、前連結会計年度に比べ710百万円増加し、842百万円(前年同期比540.7%増)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ72百万円増加し、703百万円(同11.5%増)となりました。
財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、43,270百万円となり、前連結会計年度末に比べ902百万円増加しました。これは主に茨城県つくばみらい市の物流センター(SLCみらい)新設に伴う建設仮勘定の増加によるものであります。
(負債)
負債は21,808百万円となり、前連結会計年度末に比べ596百万円増加しました。これは主に未払金の増加によるものであります。
(純資産)
純資産は21,462百万円となり、前連結会計年度末に比べ305百万円増加し、自己資本比率は49.6%(前連結会計年度末は49.9%)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
2020年3月期の達成・進捗状況は以下のとおりです。
売上高は、計画比2,365百万円減(3.2%減)となりました。これは主に、化粧品・健康食品商材の苦戦及び一部商材において2019年10月施行の消費税率引上げや新型コロナウイルス感染拡大等の外的要因を受けたことによるものです。経常利益は、売上原価の低減や販促費のコントロールに努めた結果、計画比296百万円増(14.8%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、株式会社キナリ及び株式会社もしもののれんの減損損失を計上したことにより計画比596百万円減(45.9%減)となりました。
ROEは、計画比2.8ポイント減の3.3%となりました。
指標2020年3月期
(計画)
2020年3月期
(実績)
2020年3月期
(計画比)
売上高75,000百万円72,634百万円2,365百万円減 (3.2%減)
経常利益2,000百万円2,296百万円296百万円増(14.8%増)
親会社株主に帰属する当期純利益1,300百万円703百万円596百万円減(45.9%減)
ROE
(自己資本利益率)
6.1%3.3%2.8ポイント減

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。
運転資金及び投資資金並びに株主還元等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金又は金融機関からの借入を基本としております。
また、当社グループは、資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的としてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、グループ内の資金調達・管理の一元化を行い、グループ全体の資金効率化を進めております。
当社グループは、健全な財務体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フロー創出能力により、今後も事業成長を確保する目的で手元流動性を高める資金調達や、個別投資案件への資金調達は可能であると考えております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は4,481百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,828百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウィルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

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