四半期報告書-第98期第2四半期(令和4年6月1日-令和4年8月31日)
文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2022年3月1日~8月31日)の連結業績は、営業収益が4兆4,871億84百万円(対前年同期比3.3%増)となり、前年実績を上回り過去最高を更新しました。営業利益は958億77百万円(前年同期より181億11百万円の増益)、経常利益は953億21百万円(前年同期より173億89百万円の増益)と、いずれも過去最高を更新しました。親会社株主に帰属する四半期純利益は180億38百万円(前年同期より134億49百万円の増益)と、前年を上回る大幅な増益となりました。
当第2四半期連結累計期間は、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の影響が落ち着き社会活動正常化に向かう中、7月以降、新たな変異ウイルスによる急激な感染拡大がこれまでにない規模で発生したことに加え、エネルギー価格や諸物価の上昇による消費の冷え込みが懸念される等、当初の想定を上回る厳しい外部環境となりました。そのような中、調剤併設店舗の拡大や積極的な新規出店に加えM&Aを推進するヘルス&ウエルネス事業、店舗のリニューアルや出店により集客力の向上に取り組んだディベロッパー事業、サービス・専門店事業、各国での規制緩和による外出機会の増加を機に集客イベント等を強化した国際事業が増益となりました。GMS(総合スーパー)事業は、上記の外部環境の中で一段と厳しく収益構造改革に取り組み、前年同期比で大幅な損益改善となりました。SM(スーパーマーケット)事業、DS(ディスカウントストア)事業は、店舗の活性化やデジタルシフトによる生産性の向上に取り組み、コロナ下での内食特需の反動影響を抑制しました。総合金融事業は、国内外でのカード取扱高の伸長や海外でのデジタル化推進等によりコロナ前までの回復に近い着地となりました。
<グループ共通戦略>・ 世界的な原料価格や原油価格の高騰等により、多くの生活必需品の値上げが続き家計への負担が増していく中、お客さまのくらしに寄り添い、より良い品質・お買い得価格で提供し続けるため、2021年9月より2022年6月末までトップバリュの食品(生鮮食品、米、惣菜、酒、ギフト、企画品等の一部仕様を変更する商品を除く)、日用品で合計約5,000品目の価格据え置きを実施してきました。7月、原材料・エネルギーの高騰及び急激な円安が重なりやむを得ず、一部の商品については、値上げの幅を最小限に抑えた価格改定をさせていただきましたが、当社は、お客さまのくらしを守ることを最優先に考え、引き続き企業努力により商品の価格維持に努めてまいります。また、価格据え置きの取り組みにより、食品主要カテゴリーでは売上高が約3割増になる等、お客さまから強い支持をいただき、新たにトップバリュを試してみようというお客さまの拡大に繋がりました。このような中、これまで手掛けていなかった新カテゴリーや、他社にはないコンセプトの商品の開発にも取り組んでいます。3月に発売したトップバリュ プレミアム生ビールは、高品質なビールがお求めやすい価格で購入いただけることがお客さまの好評を博し、発売5カ月で販売本数が約7百万本突破を記録しました。このビールは、欧州産ホップを100%使用することで妥協のない品質で華やかな薫りと心地よい余韻のある味わいを実現し、イオン独自のサプライチェーンを活用することで合理的にコストを削減し、これまでのプレミアムビールでは実現できなかった価格で提供しています。
・ 当社は、デジタルシフトの一環で、2019年に英国ネットスーパー企業Ocado Group Plcの子会社であるOcado Solutionsと、日本国内における独占パートナーシップ契約を締結しました。当社子会社のイオンネクスト㈱(以下、イオンネクスト)を通じて、最新のAIとロボットを駆使した最先端の大型自動倉庫であるCFC(顧客フルフィルメントセンター)を千葉市内に建設中で、2023年にそのCFCを起点としたオンラインマーケットを開始する予定です。また、イオンモール㈱が2025年に東京都八王子市に開業予定の複合型商業施設に併設する形で、千葉に続く2つ目のCFCを2026年に開業予定です。2022年3月には、イオンネクストはオンラインマーケットの物流を担う子会社について、SBSホールディングス㈱(以下、SBSグループ)より増資を受け入れることを合意しました。今後は、SBSグループが有するラストワンマイルの豊富な物流オペレーションノウハウの提供を受けることにより、日本のネットスーパーの中で最も支持されるサービスを確立し、ラストワンマイルにおける顧客満足の最大化に取り組んでいきます。
・ 2007年に発行したイオンの電子マネー「WAON」(以下、「WAON」)が4月に15周年を迎えました。「WAON」は、発行以来、スピーディーな決済、小銭の出し入れ不要となる利便性、WAON POINTがためられるお得さ等が評価され、累計発行枚数9,000万枚を突破、利用加盟店数全国94万カ所以上、年間利用金額2兆円を超えるまで成長しました。地域経済の活性化等にお役立ていただける「ご当地WAON」は、発行以来、ご利用金額の一部を自治体等に寄付させていただき、累計金額23億2,483万円の寄付を行いました(2022年4月現在)。また、当社は2020年9月より総務省の「マイナポイント事業」に決済サービス事業者として参画しています。2022年6月には、「マイナポイント第2弾」で新たに開始される「健康保険証としての利用申込み」「公金受取口座の登録」事業において、「WAON」での申込み受付を開始しました。更に7月には、今年15周年を迎える「WAON」と30周年を迎える「美少女戦士セーラームーン」とのコラボレーションカードをApple PayのWAONにて期間限定で発行しました。これからもお客さまに便利でお得なお買い物を楽しんでいただけるよう、安全で便利な電子マネーを目指すとともに、お客さまや地域、提携企業等と“つながる”サービスの拡充に努めてまいります。
・ 7月、当社は京都府の「イオン」「イオンスタイル」8店舗とネットスーパーにて、西日本初となる循環型プラットフォーム「Loop(ループ)」の展開を19品目(メーカー10社)で開始しました。Loopは日用品や食品等を繰り返し使える容器で販売し、使用済み容器を回収して洗浄、製品を充填のうえで再販する循環型ショッピングプラットフォームです。2021年5月、東京・千葉・神奈川19店舗から開始して以降、関東にて店舗を順次拡大し、京都府8店舗での導入により、計66店舗での展開となりました。これまでも京都府内において、2007年にジャスコ東山二条店(京都市左京区)で、チェーンストア初の「レジ袋無料配布中止」の実験を開始したほか、2011年に京都府と地域活性化包括連携協定を締結し、様々な環境対策にともに取り組んでまいりました。このたび京都府とLoopを開発した米テラサイクルの日本法人が「ゼロ・エミッション社会の実現に向けた連携に関する協定」を締結し、京都府でのLoopの展開が合意され実現しました。2022年度中に100店舗までLoopの拡大を目指しており、今後もメーカー各社や自治体等のステークホルダーとともに本取り組みを推進し、循環型社会の実現に貢献してまいります。
・ 7月、公益財団法人イオンワンパーセントクラブは、皆さまからお寄せいただいた「イオン ユニセフセーフウォーターキャンペーン」募金1,978万4,040円と同財団から同額の1,978万4,040円、並びにイオングループの店舗にてお買い上げいただいた「トップバリュ天然水」(500ml)の売上による寄付金1,548万9,775円の合計5,505万7,855円を公益財団法人日本ユニセフ協会へ贈呈しました。この寄付によって、カンボジアとミャンマーにおいて安全な水の供給や給水施設の敷設にお役立ていただきます。また遠隔地への水汲みに時間をとられ、学校の授業に出席できない子どもたちを支援するため、同財団では、2010年より本キャンペーンを継続し、これまで60万人を超える人々が安全な水を使えるようになりました。
・ 8月、公益財団法人イオン環境財団は、第10回「アジア学生交流環境フォーラム(ASEP:Asian Students Environment Platform)(以下、本フォーラム)」をオンラインにて開催しました。本フォーラムは、同財団と国連環境計画生物多様性事務局との合意に基づいて実施しており、これまでに10カ国679名の大学生が参加し、今年で10回目を迎えました。アジア各国の大学生・大学院生が、各国の自然環境や歴史、文化、価値観の違い等を学びながら、地球環境問題について討議を行うことで、グローバルなステージで活躍する環境人材育成を目指しています。本年は9カ国9大学91名の学生が参加し、「里山、私たちの未来コモンズ」をテーマとする講演の受講や多国籍で構成したチームに分かれてのディスカッションを行いました。
セグメントの経営成績は次のとおりです。
なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当第2四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
① GMS事業
GMS事業は、営業収益1兆5,988億50百万円(対前年同期比98.0%)、営業損失37億54百万円(前年同期より123億円の改善)となりました。
イオンリテール㈱は、売上総利益を最大化する営業・商品戦略を掲げるとともに、全社一丸となって荒利益額向上に注力しています。当第2四半期連結累計期間においては、第1四半期連結累計期間に引き続き、売上高・客数回復のための営業施策にEコマース等デジタルの施策を組み合わせ効果の最大化に取り組みました。衣料においては、コロナ下で取り組んできた在庫削減により原価率の低減と商品回転率の改善が一層進んだことに加え、従来から実施しているカジュアルショップ「エシーム」やシニアカジュアルの「着楽美」、旅行関連商品が好調に推移しました。食品においては、デリカや冷凍食品等の成長カテゴリーの商品構成の大幅な見直しや売場面積の拡大に取り組んだほか、生活防衛意識が高まる中で価格据え置きをしたトップバリュの販売拡大に努めました。H&BCにおいては、医療用抗原検査キットの販売に取り組んだ調剤、付加価値の高い商品の品揃えを強化したペット用品、外出機会の増加に伴い好調なビューティー用品が売上を牽引し、ヘルス&ビューティーケアの既存店売上高は、当第2四半期連結累計期間の前年同期比102.6%と伸長しました。デジタル事業においては、コロナが拡大した7、8月、外出を控えたために急増したネットスーパーの購買需要を取り込む目的で、ネットスーパーでの受注上限の見直しや作業場の拡大に取り組んだ結果、当第2四半期連結会計期間のネットスーパーの売上は、コロナ前の2020年2月期第2四半期連結会計期間対比で約1.6倍に拡大しました。また、Eコマースのイオンスタイルオンラインでは、8月に実施した四半期に1度の大型セール「BUZZTTO SALE」において、お盆を家族で楽しめるゲーム機等の商品を取り揃え、オンラインCMや店頭告知の強化に取り組んだ結果、期間中の受注額は前年同曜比約400%を超える好調な販売となりました。
また、電力単価の上昇に対しては、節電施策を細部に渡り見直し、当第2四半期連結会計期間の電気使用量を前年比96.5%に削減したほか、「どこでもレジ レジゴー」やセミセルフレジの導入をはじめ、AIやRPAを活用した働き方改革に伴う人時効率の改善やレンタル什器等の外部費用の見直しにも取り組み、水道光熱費以外の販売管理費の抜本的な削減をはかりました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の同社の営業利益は前年同期より142億68百万円損益改善しました。
イオン北海道㈱は、2021年9月に稼働を開始したイオン石狩プロセスセンターを活用する等独自商品を約420品目開発するとともに、アウトパック供給拡大による各店舗の品揃えの改善に取り組み、デリカ部門の当第2四半期連結累計期間の既存店売上高は前年同期比106.0%と好調に推移しました。また、外出・社会行事関連の需要の回復やエシカル・健康といったニーズの高まりにいち早く対応した子供衣料や婦人衣料、トラベル、化粧品関連商品等が好調に推移しました。インターネット販売事業においては、ネットスーパーの新たな拠点開設や配送時間の短縮により受注可能件数が増加したことで、当第2四半期連結累計期間のネットスーパーの売上高は前年同期比112.4%と伸長しました。また、レジ混雑を緩和しお客さまの負担を解消することを目的にセルフレジの導入を推進し、当第2四半期連結累計期間で17店舗に新規・追加設置し、導入店舗数は累計で100店舗になりました。
イオン九州㈱では、同社の中期経営計画に掲げた「食の強化」「非食品分野の専門化」「DXの推進」「環境・地域社会への貢献」の取り組みを推進しました。食品では、お客さまの毎日のくらしを価格で応援する「今週のおすすめ品」「本気の価格1000品目」「50周年月間おすすめ価格」やトップバリュの展開を強化するとともに、九州の生産者、お取引先さまと協力して地産地消・地産域消の取り組みを推進し、当第2四半期連結累計期間における食品部門の既存店売上高は前年同期比101.1%となりました。DXの推進では、九州7県全域におけるネットスーパーの実施店舗、受取拠点、受注可能枠及び当日配送エリアを拡大し、サービスレベルの向上に努めました。併せて「ドライブ受け取り」や「ロッカー受け取り」等、非接触型の受け取りサービスの拡充にも取り組みました。なお、2022年9月1日付けで、同社とウエルシアホールディングス㈱は、スーパーマーケットとドラッグストア運営の双方の知見を共有し、新業態の開発と運営を行うため、合弁会社イオンウエルシア九州㈱を設立しました。
② SM事業・DS事業
SM事業は営業収益1兆3,091億93百万円(対前年同期比102.9%)、営業利益85億44百万円(前年同期より56億32百万円の減益)となりました。DS事業は営業収益1,913億88百万円(対前年同期比97.6%)、営業利益8億80百万円(前年同期より3億41百万円の減益)となりました。
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス㈱は、店舗の活性化やお客さまの利便性の向上に取り組むとともに、フルセルフレジの導入や「Scan&Go Ignica(スキャンアンドゴーイグニカ)」の展開拡大による生産性向上をはかることによって、人件費の効率化やチラシも含めた販促の見直しを行いました。同社子会社の㈱マルエツでは、生鮮食材を含む冷凍商品の売場拡大や品揃えの改廃等の既存店の活性化を行いました。デジタルの取り組みにおいては、オンラインデリバリー併設店を累計36店舗、フルセルフレジ導入店を累計192店舗に拡大し、「Uber Eats」を利用した店舗商品の配達サービスを56店舗で開始しました。㈱カスミでは、茨城県西部エリアで既存店の大型改装や旗艦店をオープンしたほか、千葉県外房エリアで3店舗を新規にオープンし、両地域でのドミナント強化をはかりました。更に、オンラインで選択できる商品と配送エリアを拡大するため、エリア内の店舗在庫をひとつのバーチャルストアとして管理するローカル・フルフィルメント・ストアを茨城県つくば市エリア13店舗で開始しました。マックスバリュ関東㈱では、2店舗の大規模活性化とエクスプレス業態での買物体験型のスーパーマーケット1号店となるマックスバリュエクスプレス幕張店を開店し、新たな商品やサービスを導入しました。
㈱フジ(以下、フジ)では、新しい需要への速やかな対応、内食・巣ごもり需要等の緩和、原材料価格や水道光熱費の上昇によるコスト増加等の新たな課題に直面しています。同社は常にお客さま視点で最新ニーズへの対応に注力するとともに、商品ロスやコストの削減等に取り組んでいます。㈱フジ・リテイリングでは、フジが創業55周年を迎え、地域のくらしに密着する活動、お客さまと従業員満足度の向上に資する活動等様々な記念事業を実施しています。食品では、安さへの対応を継続する一方で、家庭での節電や調理時間節減の意識の高まりを予見し、調理品や半調理品等の品揃えを拡充する等、新たな需要へも対応しました。更に、外出や行楽、旅行・帰省需要等へお応えするため、行楽商材、ごちそうメニュー、手土産等の販売に注力しました。8月には新たに2店舗で移動スーパーのサービスを開始し、拠点が合計34店舗に拡大しました。これらの取り組みにより、当第2四半期連結累計期間の食品の売上高は前年同期比102.6%、移動スーパー事業の売上高は前年同期比137.6%と大幅に伸長しました。また、同社子会社のマックスバリュ西日本㈱は、「地域密着」「生鮮強化」を軸にサプライチェーン改革を行い、お客さまが安全に安心して楽しくお買い物ができる店舗づくりに取り組んでいます。商品では、地場や旬の商品を圧倒的に販売するとともに、地元生鮮素材を使った季節弁当等独自商品の開発に取り組みました。外食やレジャーが活発化し内食需要が落ち着いたことによって、水産や畜産等の生鮮素材が一部影響を受けましたが、価格訴求や均一商品の展開、夕刻以降の加工数量増加や出来立て商品の品揃え拡充等に取り組みました。
マックスバリュ東海㈱では、既存の店舗競争力を高めるため当第2四半期連結累計期間において12店舗の活性化改装を実施し、デリカや冷凍食品の強化、お客さまニーズに応じた品揃えの拡充等により魅力ある店舗への改善に取り組みました。また、キャッシュレスセルフレジを65店舗に新規導入し、レジ関連業務の削減による人員配置の適正化に努めたほか、6月に浜松和田店(浜松市東区)にてセルフスキャンシステム「MaxGO(マックスゴー)」を導入する等レジ精算における利便性の向上に努めています。商品においては、各地の自治体や学生と食事バランスを考慮した商品の開発に取り組んだほか、「ちゃんとごはんSTUDIO 千種若宮大通店(名古屋市千種区)」における活動を再開し、食や健康に関する情報の発信に努めました。新たな販売チャネルの拡充策として、名古屋市内にて「Uber Eats」を利用した商品配達サービスの拠点を増やしたほか、静岡県内の山間部にて移動スーパーの新たな稼働を開始しました。
③ ヘルス&ウエルネス事業
ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益5,654億27百万円(対前年同期比110.7%)、営業利益235億76百万円(前年同期より13億80百万円の増益)となりました。
ウエルシアホールディングス㈱及び同社連結子会社は、当第2四半期連結累計期間において、調剤薬局併設店舗における PCR等無料検査や医療用検査キットの無料配布に積極的に取り組み、来店客数が増加しました。その結果、コロナ第7波の感染拡大時には、来店客数が増加するとともに医薬品部門の風邪薬、解熱剤等の関連商品の販売が伸長しました。また、調剤部門においては、調剤報酬改定・薬価改定の影響があったものの、調剤併設店舗数の増加(当第2四半期連結会計期間末現在1,948店舗)したことに加え、コロナ下においても受診抑制の影響を大きく受けることがなかったため、処方箋受付枚数が伸長しました。販売費及び一般管理費については、電力単価の上昇により水道光熱費が増加したものの、店舗人時数の適正化に向けた継続的な取り組みや自動発注等の店舗業務の効率化を進め、人件費を中心に経費削減に努めました。なお、6月には、同社子会社のウエルシア薬局㈱を存続会社として、同社子会社の金光薬品㈱を吸収合併し事業の効率化を進めました。また同月、大阪府を地盤とし、北海道・関東・関西・九州に店舗展開する㈱コクミン(162店舗)及び㈱フレンチ(3店舗)を株式取得により子会社化しました。これらの取り組みにより当第2四半期連結会計期間末の同社グループの店舗数は、2,702店舗となりました。
④ 総合金融事業
総合金融事業は、営業収益2,243億81百万円(対前年同期比93.7%)、営業利益330億29百万円(前年同期より20億69 百万円の減益)となりました。
イオンフィナンシャルサービス㈱は国内及び海外において、グループ共通ポイントを活用した利便性の向上、モバイルサービスの拡充、新規事業の創出等、中長期的な成長に向けた投資及び基盤整備を進めるとともに、デジタル金融包摂の進展に取り組みました。
イオンカードについては、Webや店頭で新規入会キャンペーンを実施するとともに、ポイント制度変更等イオンカードの利便性向上について継続して訴求を強化した結果、国内カード有効会員数は3,032万名(期首差23万名増)となりました。また、「iAEON」並びにコード決済サービス「AEON Pay」の利用促進に向けて、イオングループでの利用加盟店の拡大に加えて、複合レジャー施設や飲食店、家電量販店等外部加盟店を拡大し、お客さまの利便性の向上に繋げました。カードショッピングについては、ポイント上乗せ企画等のイオングループとの大型販促施策や人流の回復に伴う外部加盟店との利用促進施策の実施により、ガソリンやETC等の自動車関連及び公共交通機関に加えて、飲食店や旅行代理店でも利用が徐々に回復し、カードショッピング取扱高は堅調に推移しました。
イオン銀行の住宅ローンにおいて、Webからのお申込みや電話、郵送を活用し、お客さまがご自宅で契約を完結できる取り組みを推進するとともに、店舗での相談ニーズへの対応やご契約者限定のイオングループでのお買い物特典の継続的な訴求により、居住用住宅ローン貸出金残高は期首比で伸長しました。
香港においては、新たに若年層をターゲットとして、キャッシュバックスキームを採用した「AEON CARD WAKUWAKU」を発行し、積極的な会員獲得を進めるとともに、スマホ決済「WeChat Pay」においてイオンカードの紐づけを推進する等、お客さまの多様な決済ニーズに対応しました。
タイにおいては、提携先の大手ECサイトや食品宅配との販促企画に加えて、旅行需要の回復に合わせてタイ国際航空等との販促企画の実施により、カードショッピング取扱高は前年同期比152.4%と伸長しました。また、6月よりモバイルアプリ上で保険を選択し、イオンカードで決済まで完了できるオンライン保険販売を開始しました。加えて、ローンのお客さまへのプラスチックカード発行を全面廃止し、モバイルアプリによるバーチャルカードに移行する等、モバイルを基軸としたデジタル化を推進しました。
マレーシアにおいては、イオンマレーシア(AEON CO.(M)BHD.)との共同販促施策やオンライン決済取扱高の拡大に向けたカード利用キャンペーンの実施等により、カードショッピング取扱高は前年同期比131.3%と大きく伸長しました。バイクローンについては、バイクの供給不足が解消したことに加えて、メーカーとの新型モデル発売企画キャンペーンや主要加盟店とのインセンティブキャンペーンが好調に推移し、マレー圏の個品割賦の取扱高は前年同期比176.8%となりました。
⑤ ディベロッパー事業
ディベロッパー事業は、営業収益2,163億62百万円(対前年同期比121.1%)、営業利益230億23百万円(前年同期より32億50百万円の増益)となりました。
イオンモール㈱は、CX(カスタマー・エクスペリエンス)の創造によるリアルモールの魅力の最大化を掲げ、集客力の向上に取り組んでいます。6月にリニューアルオープンしたイオンモール北大路(京都市北区)では、「南テラス」を刷新し、テラス席の新設や植栽の植え替えを行ったほか、小鳥のさえずり、小川のせせらぎ等のBGMを導入し、屋外でも幅広い世代の方々が安らげる憩いの空間を創出しました。また、1Fフードコートは「北大路ダイニング」に名称を変更し、シックで落ち着いた都会的なデザインに刷新し、ゆったりとお食事をお楽しみいただける空間に生まれ変わりました。また、同社はXR(クロス・リアリティ)領域の事業開発プロジェクトと連携し、イオンモールアプリ内のAR(オーグメンティド・リアリティ)クラウド機能を活用し、新たな顧客体験創出に向けた共同実証実験を開始しました。第一弾として、8月にTHE OUTLETS KITAKYUSHUにおいて、地元若手アーティストの作品や子どものぬり絵をAR空間上に展示するイベントを開催しました。イベントを通じて、AR技術を駆使したリアル体験をより豊かにするコンテンツ体験のあり方や、その効果測定方法の検証を行いました。このような取り組み等により、国内における当第2四半期連結累計期間の既存モール専門店売上高は対前年同期比111.5%(対象85モール)と大きく伸長しました。なお、2020年2月期第2四半期連結累計期間対比では86.8%(対象83モール)となりました。
ベトナムでは、政府方針がウィズコロナ政策に基づく経済成長優先に転換しており、同社モールは全ての業種で営業を再開しました。その結果、当第2四半期連結累計期間の既存モール専門店売上高は対前年同期比156.8%(対象6モール)と大幅に伸長しました。また、同社はベトナムを最重点出店エリアと位置づけ、ホーチミン市を中心とした南部、ハノイ市を中心とした北部においてドミナント出店を進めています。6月には中部エリアのダナン市との間で「ショッピングモール開発に関する投資決定についての包括的覚書」を締結しました。ダナン市は中部最大都市として戦略的経済ハブの一つとなっており、観光業や不動産業に加え、今後大きな経済発展が期待できるエリアです。今後も、更なるベトナム事業の展開を推進していくことで、持続的な経済成長を遂げるベトナムにおいて政策の実現、日系企業の誘致、地域のまちづくりに貢献してまいります。
中国では、4月以降コロナが急速に拡大し、一部モールを臨時休業しました。6月以降一部地域の消費トレンドは回復基調となりましたが、行政による厳しい行動管理が継続される中、消費者の外出自粛傾向が続きました。その結果、当第2四半期連結累計期間の既存モール専門店売上高は対前年同期比80.5%(対象21モール)となりました。成長性の高い内陸部へ重点出店し、既存モールのリニューアルやローカライズ企画の実施等、急速に変化するお客さまのライフスタイルに対応した取り組みを推進していきます。
⑥ サービス・専門店事業
サービス・専門店事業は、営業収益3,771億69百万円(対前年同期比109.0%)、営業利益59億36百万円(前年同期より74億50百万円の改善)となりました。
イオンディライト㈱は、全てのお客さまに対して最適なソリューションを提案していくためのデータ連携基盤の構築に取り組んでいます。この一環として当第2四半期連結累計期間においては、システム間の連携や顧客からのリクエスト情報、各種設備情報等のアップデートを行うとともに、それらを分析し加工した情報を積極的に活用し、営業活動の効率化や業務品質の向上に努めました。また、同社は深刻化する人手不足に対応した持続可能な事業モデル構築を目的に、IoT等の技術を活用し、エリア単位で複数の施設を効率的に管理する「エリア管理」を展開しています。当第2四半期連結累計期間においては、全国エリア体制の整備とともに、点検業務を自動化するためのカメラやセンサーの導入といった設備投資等を進めました。その結果、8月末現在、全国計70施設(累計248施設)にて省人化・無人化に取り組み、常駐設備管理員から26名(累計141名)の要員を創出しました。更に、施設管理の現場で培われた専門性を新たな収益機会の拡大に繋げるため、新規受託物件や営業部門、工事部門等への再配置を実施しました。
㈱イオンファンタジーは、国内事業において、コロナ感染者が大幅に増加した7月後半から時短営業店舗が一部で発生し影響を受けましたが、8月後半より徐々に回復基調となりました。プライズ部門では、映画関連商材や同社限定景品が堅調に推移し、同部門の第2四半期連結会計期間の既存店売上高前年同期比は116.4%と全体の売上を牽引しました。カプセルトイ部門では、戦略的に出店を加速させている専門店「TOYS SPOT PALO」を当第2四半期連結累計期間において新規に30店舗オープンし、累計店舗数は111店舗となりました。また、同部門の第2四半期連結累計期間の売上高前年同期比は170.3%(2020年2月期第2四半期連結累計期間対比541.3%)となり拡大を続けております。デジタル化では、フルデジタリゼーションの取り組みとして強化している同社の会員制度「モーリーフレンズDX」の会員数が56万人を突破しました。同社の中国事業は、政府による休業要請が徐々に緩和されると営業再開が進み、当第2四半期連結累計期間においては約9割の店舗が営業を再開しました。同社のアセアン事業では、第1四半期連結会計期間からのトレンドが継続し堅調に推移し、当第2四半期連結累計期間の営業利益としては過去最高益を達成いたしました。
㈱キャンドゥは、2022年1月5日に当社子会社となり、当社グループとの協業によるシナジーを最大限に発揮するため、「販路の拡大」、「商品・ブランドの差別化」、「企業価値の向上」を掲げ、お客さま満足の向上をはかる取り組みを強化しています。販路の拡大では、直営店、委託店を中心に出店を加速させました。その結果、当第2四半期連結累計期間における店舗数は53店舗増加して1,233店舗となりました。商品・ブランドの差別化では、「新生活様式に対応する商品」、「環境に配慮した商品」、「他価格帯商品」の開発と、POSデータを活用した個店ごとの品揃えと在庫量の最適化に取り組み、SNS等を活用したマーケティングや情報発信を推進しました。企業価値の向上では、現在、当社グループへの出店の促進、商品連携、WAON導入を順次進めており、今後は当社グループとの什器・備品の共同仕入れによる出店・設備管理コストを低減する取り組みを推進していきます。
㈱コックスは、「ブランド力強化・MD改革による荒利率の改善」「EC運営改善・DtoC強化によるEC売上の拡大」「売り方改革・売場改革による店舗売上の回復」を重点施策に掲げ業績の回復に取り組んでいます。当第2四半期連結累計期間においては、ikkaブランドのリニューアルを進め、9店舗をライフスタイルショップとして改装オープンしました。これまでikkaには取り扱いのなかったグリーン雑貨(観葉植物)を中心に、クッションや香り等の生活雑貨を新たに導入し、取扱商品を拡充しました。また、正価商品の販売ピーク時期に、認知度向上のため、著名タレントとタイアップした雑誌掲載を実施したことや、セール期にサイズ・カラーが揃った実需商品を投入し売場鮮度を持続したことも奏功し、当第2四半期連結累計期間の既存店売上高の対前年同期比は133.5%と大きく伸長しました。商品面では、セール期の割引施策、商品投入スケジュール等を見直した結果、売上総利益率は1.7%改善し、期末商品在庫高は2億89百万円の削減となりました。販売費及び一般管理費は、人件費・設備費等の固定費の削減に継続して取り組み、対前年同期比88.6%となりました。
⑦ 国際事業(連結対象期間は主として1月から6月)
国際事業は、営業収益2,454億39百万円(対前年同期比118.1%)、営業利益73億36百万円(前年同期より45億98百万円の増益)となりました。
イオンマレーシア(AEON CO.(M)BHD.)は、大幅な規制緩和による外出機会の増加を機に各モールでの様々なイベントを開催したことによりテナント売上が回復基調となるとともに、GMS事業においても衣料及び住居余暇商品を中心に売上が順調に回復しました。更に、オンライン強化の一環で2021年8月に機能的な画面設計やパーソナライズ機能等を有するBOXEDのECプラットフォームの活用を開始したネットスーパーは、6月末には登録者数が累計12.4万人に達し、当第2四半期連結累計期間における売上高は前年同期比134.0%となりました。これらの取り組みの結果、同社は増収増益となりました。
イオンベトナム(AEON VIETNAM CO.,LTD.)は、コロナ影響の縮小から外出機会の増加に繋がり当第2四半期連結累計期間における売上高は前年同期比130.2%と大きく伸長しました。また、業務効率化を目的とするDXの推進等も積極的に取り組んだ結果、大幅な増収増益となりました。新店については、GMS事業に次ぐ第二の柱であるSM事業の展開を加速すべく、スーパーマーケットをハノイ地区に当第2四半期連結累計期間において6店舗オープンしました。
中国においては、コロナ感染者の増加を受け、政府がコロナ封じ込めに向けて活動制限を強化したことに伴う臨時休業・営業時間短縮の影響がありましたが、6月の行動制限措置の解除を受け、第1四半期連結累計期間と比較して需要が回復しつつあります。イオン香港(AEON STORES(HONG KONG)CO.,LTD.)では、3月に当社グループ外の大型ショッピングモール内にイオンスタイルを出店したのを皮切りに、6月には同社が販売代理店を請け負っているダイソーが展開する300円均一ショップ「Threeppy」の香港初となる旗艦店をオープンしました。地元のライフスタイルに合わせた商品及び事業展開の取り組みが奏功し、同社の当第2四半期連結累計期間の売上高は前年同期比104.6%となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末から6,787億77百万円増加し、12兆3,118億61百万円(前期末比105.8%)となりました。前連結会計年度末からの増加の主な要因は、現金及び預金が557億73百万円、受取手形及び売掛金が1,901億92百万円、有価証券が525億67百万円、営業貸付金が545億15百万円、銀行業における貸出金が438億76百万円、有形固定資産が1,924億24百万円、無形固定資産が368億96百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
負債は、前連結会計年度末から5,069億78百万円増加し、10兆3,276億39百万円(同105.2%)となりました。前連結会計年度末からの増加の主な要因は、支払手形及び買掛金が984億15百万円、銀行業における預金が1,542億8百万円、短期借入金が1,574億14百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が1,274億82百万円増加したこと等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末から1,717億98百万円増加し、1兆9,842億22百万円(同109.5%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間において、現金及び現金同等物(以下「資金」という)の四半期末残高は391億24百万円増加し、1兆1,300億47百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による結果、増加した資金は2,339億20百万円となりました。前第2四半期連結累計期間に比べ2,654億98百万円収入が増加した主な要因は、仕入債務の増減額が1,662億10百万円増加するとともに、銀行業における預金の増減額が726億67百万円増加したことにより資金が増加した一方で、売上債権の増減額が780億93百万円増加したことにより資金が減少したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による結果、減少した資金は2,537億51百万円(前年同期比159.3%)となりました。前第2四半期連結累計期間に比べ944億84百万円支出が増加した主な要因は、銀行業における有価証券の取得による支出が1,827億91百万円増加した一方で、銀行業における有価証券の売却及び償還による収入が844億26百万円増加し、固定資産の取得による支出が201億53百万円減少したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による結果、増加した資金は266億79百万円(前年同期比77.4%)となりました。前第2四半期連結累計期間に比べ78億9百万円収入が減少した主な要因は、長期借入れによる収入が739億37百万円増加した一方で、社債の償還による支出が532億31百万円増加したこと等によるものです。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。
(1) 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2022年3月1日~8月31日)の連結業績は、営業収益が4兆4,871億84百万円(対前年同期比3.3%増)となり、前年実績を上回り過去最高を更新しました。営業利益は958億77百万円(前年同期より181億11百万円の増益)、経常利益は953億21百万円(前年同期より173億89百万円の増益)と、いずれも過去最高を更新しました。親会社株主に帰属する四半期純利益は180億38百万円(前年同期より134億49百万円の増益)と、前年を上回る大幅な増益となりました。
当第2四半期連結累計期間は、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の影響が落ち着き社会活動正常化に向かう中、7月以降、新たな変異ウイルスによる急激な感染拡大がこれまでにない規模で発生したことに加え、エネルギー価格や諸物価の上昇による消費の冷え込みが懸念される等、当初の想定を上回る厳しい外部環境となりました。そのような中、調剤併設店舗の拡大や積極的な新規出店に加えM&Aを推進するヘルス&ウエルネス事業、店舗のリニューアルや出店により集客力の向上に取り組んだディベロッパー事業、サービス・専門店事業、各国での規制緩和による外出機会の増加を機に集客イベント等を強化した国際事業が増益となりました。GMS(総合スーパー)事業は、上記の外部環境の中で一段と厳しく収益構造改革に取り組み、前年同期比で大幅な損益改善となりました。SM(スーパーマーケット)事業、DS(ディスカウントストア)事業は、店舗の活性化やデジタルシフトによる生産性の向上に取り組み、コロナ下での内食特需の反動影響を抑制しました。総合金融事業は、国内外でのカード取扱高の伸長や海外でのデジタル化推進等によりコロナ前までの回復に近い着地となりました。
<グループ共通戦略>・ 世界的な原料価格や原油価格の高騰等により、多くの生活必需品の値上げが続き家計への負担が増していく中、お客さまのくらしに寄り添い、より良い品質・お買い得価格で提供し続けるため、2021年9月より2022年6月末までトップバリュの食品(生鮮食品、米、惣菜、酒、ギフト、企画品等の一部仕様を変更する商品を除く)、日用品で合計約5,000品目の価格据え置きを実施してきました。7月、原材料・エネルギーの高騰及び急激な円安が重なりやむを得ず、一部の商品については、値上げの幅を最小限に抑えた価格改定をさせていただきましたが、当社は、お客さまのくらしを守ることを最優先に考え、引き続き企業努力により商品の価格維持に努めてまいります。また、価格据え置きの取り組みにより、食品主要カテゴリーでは売上高が約3割増になる等、お客さまから強い支持をいただき、新たにトップバリュを試してみようというお客さまの拡大に繋がりました。このような中、これまで手掛けていなかった新カテゴリーや、他社にはないコンセプトの商品の開発にも取り組んでいます。3月に発売したトップバリュ プレミアム生ビールは、高品質なビールがお求めやすい価格で購入いただけることがお客さまの好評を博し、発売5カ月で販売本数が約7百万本突破を記録しました。このビールは、欧州産ホップを100%使用することで妥協のない品質で華やかな薫りと心地よい余韻のある味わいを実現し、イオン独自のサプライチェーンを活用することで合理的にコストを削減し、これまでのプレミアムビールでは実現できなかった価格で提供しています。
・ 当社は、デジタルシフトの一環で、2019年に英国ネットスーパー企業Ocado Group Plcの子会社であるOcado Solutionsと、日本国内における独占パートナーシップ契約を締結しました。当社子会社のイオンネクスト㈱(以下、イオンネクスト)を通じて、最新のAIとロボットを駆使した最先端の大型自動倉庫であるCFC(顧客フルフィルメントセンター)を千葉市内に建設中で、2023年にそのCFCを起点としたオンラインマーケットを開始する予定です。また、イオンモール㈱が2025年に東京都八王子市に開業予定の複合型商業施設に併設する形で、千葉に続く2つ目のCFCを2026年に開業予定です。2022年3月には、イオンネクストはオンラインマーケットの物流を担う子会社について、SBSホールディングス㈱(以下、SBSグループ)より増資を受け入れることを合意しました。今後は、SBSグループが有するラストワンマイルの豊富な物流オペレーションノウハウの提供を受けることにより、日本のネットスーパーの中で最も支持されるサービスを確立し、ラストワンマイルにおける顧客満足の最大化に取り組んでいきます。
・ 2007年に発行したイオンの電子マネー「WAON」(以下、「WAON」)が4月に15周年を迎えました。「WAON」は、発行以来、スピーディーな決済、小銭の出し入れ不要となる利便性、WAON POINTがためられるお得さ等が評価され、累計発行枚数9,000万枚を突破、利用加盟店数全国94万カ所以上、年間利用金額2兆円を超えるまで成長しました。地域経済の活性化等にお役立ていただける「ご当地WAON」は、発行以来、ご利用金額の一部を自治体等に寄付させていただき、累計金額23億2,483万円の寄付を行いました(2022年4月現在)。また、当社は2020年9月より総務省の「マイナポイント事業」に決済サービス事業者として参画しています。2022年6月には、「マイナポイント第2弾」で新たに開始される「健康保険証としての利用申込み」「公金受取口座の登録」事業において、「WAON」での申込み受付を開始しました。更に7月には、今年15周年を迎える「WAON」と30周年を迎える「美少女戦士セーラームーン」とのコラボレーションカードをApple PayのWAONにて期間限定で発行しました。これからもお客さまに便利でお得なお買い物を楽しんでいただけるよう、安全で便利な電子マネーを目指すとともに、お客さまや地域、提携企業等と“つながる”サービスの拡充に努めてまいります。
・ 7月、当社は京都府の「イオン」「イオンスタイル」8店舗とネットスーパーにて、西日本初となる循環型プラットフォーム「Loop(ループ)」の展開を19品目(メーカー10社)で開始しました。Loopは日用品や食品等を繰り返し使える容器で販売し、使用済み容器を回収して洗浄、製品を充填のうえで再販する循環型ショッピングプラットフォームです。2021年5月、東京・千葉・神奈川19店舗から開始して以降、関東にて店舗を順次拡大し、京都府8店舗での導入により、計66店舗での展開となりました。これまでも京都府内において、2007年にジャスコ東山二条店(京都市左京区)で、チェーンストア初の「レジ袋無料配布中止」の実験を開始したほか、2011年に京都府と地域活性化包括連携協定を締結し、様々な環境対策にともに取り組んでまいりました。このたび京都府とLoopを開発した米テラサイクルの日本法人が「ゼロ・エミッション社会の実現に向けた連携に関する協定」を締結し、京都府でのLoopの展開が合意され実現しました。2022年度中に100店舗までLoopの拡大を目指しており、今後もメーカー各社や自治体等のステークホルダーとともに本取り組みを推進し、循環型社会の実現に貢献してまいります。
・ 7月、公益財団法人イオンワンパーセントクラブは、皆さまからお寄せいただいた「イオン ユニセフセーフウォーターキャンペーン」募金1,978万4,040円と同財団から同額の1,978万4,040円、並びにイオングループの店舗にてお買い上げいただいた「トップバリュ天然水」(500ml)の売上による寄付金1,548万9,775円の合計5,505万7,855円を公益財団法人日本ユニセフ協会へ贈呈しました。この寄付によって、カンボジアとミャンマーにおいて安全な水の供給や給水施設の敷設にお役立ていただきます。また遠隔地への水汲みに時間をとられ、学校の授業に出席できない子どもたちを支援するため、同財団では、2010年より本キャンペーンを継続し、これまで60万人を超える人々が安全な水を使えるようになりました。
・ 8月、公益財団法人イオン環境財団は、第10回「アジア学生交流環境フォーラム(ASEP:Asian Students Environment Platform)(以下、本フォーラム)」をオンラインにて開催しました。本フォーラムは、同財団と国連環境計画生物多様性事務局との合意に基づいて実施しており、これまでに10カ国679名の大学生が参加し、今年で10回目を迎えました。アジア各国の大学生・大学院生が、各国の自然環境や歴史、文化、価値観の違い等を学びながら、地球環境問題について討議を行うことで、グローバルなステージで活躍する環境人材育成を目指しています。本年は9カ国9大学91名の学生が参加し、「里山、私たちの未来コモンズ」をテーマとする講演の受講や多国籍で構成したチームに分かれてのディスカッションを行いました。
セグメントの経営成績は次のとおりです。
なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当第2四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
① GMS事業
GMS事業は、営業収益1兆5,988億50百万円(対前年同期比98.0%)、営業損失37億54百万円(前年同期より123億円の改善)となりました。
イオンリテール㈱は、売上総利益を最大化する営業・商品戦略を掲げるとともに、全社一丸となって荒利益額向上に注力しています。当第2四半期連結累計期間においては、第1四半期連結累計期間に引き続き、売上高・客数回復のための営業施策にEコマース等デジタルの施策を組み合わせ効果の最大化に取り組みました。衣料においては、コロナ下で取り組んできた在庫削減により原価率の低減と商品回転率の改善が一層進んだことに加え、従来から実施しているカジュアルショップ「エシーム」やシニアカジュアルの「着楽美」、旅行関連商品が好調に推移しました。食品においては、デリカや冷凍食品等の成長カテゴリーの商品構成の大幅な見直しや売場面積の拡大に取り組んだほか、生活防衛意識が高まる中で価格据え置きをしたトップバリュの販売拡大に努めました。H&BCにおいては、医療用抗原検査キットの販売に取り組んだ調剤、付加価値の高い商品の品揃えを強化したペット用品、外出機会の増加に伴い好調なビューティー用品が売上を牽引し、ヘルス&ビューティーケアの既存店売上高は、当第2四半期連結累計期間の前年同期比102.6%と伸長しました。デジタル事業においては、コロナが拡大した7、8月、外出を控えたために急増したネットスーパーの購買需要を取り込む目的で、ネットスーパーでの受注上限の見直しや作業場の拡大に取り組んだ結果、当第2四半期連結会計期間のネットスーパーの売上は、コロナ前の2020年2月期第2四半期連結会計期間対比で約1.6倍に拡大しました。また、Eコマースのイオンスタイルオンラインでは、8月に実施した四半期に1度の大型セール「BUZZTTO SALE」において、お盆を家族で楽しめるゲーム機等の商品を取り揃え、オンラインCMや店頭告知の強化に取り組んだ結果、期間中の受注額は前年同曜比約400%を超える好調な販売となりました。
また、電力単価の上昇に対しては、節電施策を細部に渡り見直し、当第2四半期連結会計期間の電気使用量を前年比96.5%に削減したほか、「どこでもレジ レジゴー」やセミセルフレジの導入をはじめ、AIやRPAを活用した働き方改革に伴う人時効率の改善やレンタル什器等の外部費用の見直しにも取り組み、水道光熱費以外の販売管理費の抜本的な削減をはかりました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の同社の営業利益は前年同期より142億68百万円損益改善しました。
イオン北海道㈱は、2021年9月に稼働を開始したイオン石狩プロセスセンターを活用する等独自商品を約420品目開発するとともに、アウトパック供給拡大による各店舗の品揃えの改善に取り組み、デリカ部門の当第2四半期連結累計期間の既存店売上高は前年同期比106.0%と好調に推移しました。また、外出・社会行事関連の需要の回復やエシカル・健康といったニーズの高まりにいち早く対応した子供衣料や婦人衣料、トラベル、化粧品関連商品等が好調に推移しました。インターネット販売事業においては、ネットスーパーの新たな拠点開設や配送時間の短縮により受注可能件数が増加したことで、当第2四半期連結累計期間のネットスーパーの売上高は前年同期比112.4%と伸長しました。また、レジ混雑を緩和しお客さまの負担を解消することを目的にセルフレジの導入を推進し、当第2四半期連結累計期間で17店舗に新規・追加設置し、導入店舗数は累計で100店舗になりました。
イオン九州㈱では、同社の中期経営計画に掲げた「食の強化」「非食品分野の専門化」「DXの推進」「環境・地域社会への貢献」の取り組みを推進しました。食品では、お客さまの毎日のくらしを価格で応援する「今週のおすすめ品」「本気の価格1000品目」「50周年月間おすすめ価格」やトップバリュの展開を強化するとともに、九州の生産者、お取引先さまと協力して地産地消・地産域消の取り組みを推進し、当第2四半期連結累計期間における食品部門の既存店売上高は前年同期比101.1%となりました。DXの推進では、九州7県全域におけるネットスーパーの実施店舗、受取拠点、受注可能枠及び当日配送エリアを拡大し、サービスレベルの向上に努めました。併せて「ドライブ受け取り」や「ロッカー受け取り」等、非接触型の受け取りサービスの拡充にも取り組みました。なお、2022年9月1日付けで、同社とウエルシアホールディングス㈱は、スーパーマーケットとドラッグストア運営の双方の知見を共有し、新業態の開発と運営を行うため、合弁会社イオンウエルシア九州㈱を設立しました。
② SM事業・DS事業
SM事業は営業収益1兆3,091億93百万円(対前年同期比102.9%)、営業利益85億44百万円(前年同期より56億32百万円の減益)となりました。DS事業は営業収益1,913億88百万円(対前年同期比97.6%)、営業利益8億80百万円(前年同期より3億41百万円の減益)となりました。
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス㈱は、店舗の活性化やお客さまの利便性の向上に取り組むとともに、フルセルフレジの導入や「Scan&Go Ignica(スキャンアンドゴーイグニカ)」の展開拡大による生産性向上をはかることによって、人件費の効率化やチラシも含めた販促の見直しを行いました。同社子会社の㈱マルエツでは、生鮮食材を含む冷凍商品の売場拡大や品揃えの改廃等の既存店の活性化を行いました。デジタルの取り組みにおいては、オンラインデリバリー併設店を累計36店舗、フルセルフレジ導入店を累計192店舗に拡大し、「Uber Eats」を利用した店舗商品の配達サービスを56店舗で開始しました。㈱カスミでは、茨城県西部エリアで既存店の大型改装や旗艦店をオープンしたほか、千葉県外房エリアで3店舗を新規にオープンし、両地域でのドミナント強化をはかりました。更に、オンラインで選択できる商品と配送エリアを拡大するため、エリア内の店舗在庫をひとつのバーチャルストアとして管理するローカル・フルフィルメント・ストアを茨城県つくば市エリア13店舗で開始しました。マックスバリュ関東㈱では、2店舗の大規模活性化とエクスプレス業態での買物体験型のスーパーマーケット1号店となるマックスバリュエクスプレス幕張店を開店し、新たな商品やサービスを導入しました。
㈱フジ(以下、フジ)では、新しい需要への速やかな対応、内食・巣ごもり需要等の緩和、原材料価格や水道光熱費の上昇によるコスト増加等の新たな課題に直面しています。同社は常にお客さま視点で最新ニーズへの対応に注力するとともに、商品ロスやコストの削減等に取り組んでいます。㈱フジ・リテイリングでは、フジが創業55周年を迎え、地域のくらしに密着する活動、お客さまと従業員満足度の向上に資する活動等様々な記念事業を実施しています。食品では、安さへの対応を継続する一方で、家庭での節電や調理時間節減の意識の高まりを予見し、調理品や半調理品等の品揃えを拡充する等、新たな需要へも対応しました。更に、外出や行楽、旅行・帰省需要等へお応えするため、行楽商材、ごちそうメニュー、手土産等の販売に注力しました。8月には新たに2店舗で移動スーパーのサービスを開始し、拠点が合計34店舗に拡大しました。これらの取り組みにより、当第2四半期連結累計期間の食品の売上高は前年同期比102.6%、移動スーパー事業の売上高は前年同期比137.6%と大幅に伸長しました。また、同社子会社のマックスバリュ西日本㈱は、「地域密着」「生鮮強化」を軸にサプライチェーン改革を行い、お客さまが安全に安心して楽しくお買い物ができる店舗づくりに取り組んでいます。商品では、地場や旬の商品を圧倒的に販売するとともに、地元生鮮素材を使った季節弁当等独自商品の開発に取り組みました。外食やレジャーが活発化し内食需要が落ち着いたことによって、水産や畜産等の生鮮素材が一部影響を受けましたが、価格訴求や均一商品の展開、夕刻以降の加工数量増加や出来立て商品の品揃え拡充等に取り組みました。
マックスバリュ東海㈱では、既存の店舗競争力を高めるため当第2四半期連結累計期間において12店舗の活性化改装を実施し、デリカや冷凍食品の強化、お客さまニーズに応じた品揃えの拡充等により魅力ある店舗への改善に取り組みました。また、キャッシュレスセルフレジを65店舗に新規導入し、レジ関連業務の削減による人員配置の適正化に努めたほか、6月に浜松和田店(浜松市東区)にてセルフスキャンシステム「MaxGO(マックスゴー)」を導入する等レジ精算における利便性の向上に努めています。商品においては、各地の自治体や学生と食事バランスを考慮した商品の開発に取り組んだほか、「ちゃんとごはんSTUDIO 千種若宮大通店(名古屋市千種区)」における活動を再開し、食や健康に関する情報の発信に努めました。新たな販売チャネルの拡充策として、名古屋市内にて「Uber Eats」を利用した商品配達サービスの拠点を増やしたほか、静岡県内の山間部にて移動スーパーの新たな稼働を開始しました。
③ ヘルス&ウエルネス事業
ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益5,654億27百万円(対前年同期比110.7%)、営業利益235億76百万円(前年同期より13億80百万円の増益)となりました。
ウエルシアホールディングス㈱及び同社連結子会社は、当第2四半期連結累計期間において、調剤薬局併設店舗における PCR等無料検査や医療用検査キットの無料配布に積極的に取り組み、来店客数が増加しました。その結果、コロナ第7波の感染拡大時には、来店客数が増加するとともに医薬品部門の風邪薬、解熱剤等の関連商品の販売が伸長しました。また、調剤部門においては、調剤報酬改定・薬価改定の影響があったものの、調剤併設店舗数の増加(当第2四半期連結会計期間末現在1,948店舗)したことに加え、コロナ下においても受診抑制の影響を大きく受けることがなかったため、処方箋受付枚数が伸長しました。販売費及び一般管理費については、電力単価の上昇により水道光熱費が増加したものの、店舗人時数の適正化に向けた継続的な取り組みや自動発注等の店舗業務の効率化を進め、人件費を中心に経費削減に努めました。なお、6月には、同社子会社のウエルシア薬局㈱を存続会社として、同社子会社の金光薬品㈱を吸収合併し事業の効率化を進めました。また同月、大阪府を地盤とし、北海道・関東・関西・九州に店舗展開する㈱コクミン(162店舗)及び㈱フレンチ(3店舗)を株式取得により子会社化しました。これらの取り組みにより当第2四半期連結会計期間末の同社グループの店舗数は、2,702店舗となりました。
④ 総合金融事業
総合金融事業は、営業収益2,243億81百万円(対前年同期比93.7%)、営業利益330億29百万円(前年同期より20億69 百万円の減益)となりました。
イオンフィナンシャルサービス㈱は国内及び海外において、グループ共通ポイントを活用した利便性の向上、モバイルサービスの拡充、新規事業の創出等、中長期的な成長に向けた投資及び基盤整備を進めるとともに、デジタル金融包摂の進展に取り組みました。
イオンカードについては、Webや店頭で新規入会キャンペーンを実施するとともに、ポイント制度変更等イオンカードの利便性向上について継続して訴求を強化した結果、国内カード有効会員数は3,032万名(期首差23万名増)となりました。また、「iAEON」並びにコード決済サービス「AEON Pay」の利用促進に向けて、イオングループでの利用加盟店の拡大に加えて、複合レジャー施設や飲食店、家電量販店等外部加盟店を拡大し、お客さまの利便性の向上に繋げました。カードショッピングについては、ポイント上乗せ企画等のイオングループとの大型販促施策や人流の回復に伴う外部加盟店との利用促進施策の実施により、ガソリンやETC等の自動車関連及び公共交通機関に加えて、飲食店や旅行代理店でも利用が徐々に回復し、カードショッピング取扱高は堅調に推移しました。
イオン銀行の住宅ローンにおいて、Webからのお申込みや電話、郵送を活用し、お客さまがご自宅で契約を完結できる取り組みを推進するとともに、店舗での相談ニーズへの対応やご契約者限定のイオングループでのお買い物特典の継続的な訴求により、居住用住宅ローン貸出金残高は期首比で伸長しました。
香港においては、新たに若年層をターゲットとして、キャッシュバックスキームを採用した「AEON CARD WAKUWAKU」を発行し、積極的な会員獲得を進めるとともに、スマホ決済「WeChat Pay」においてイオンカードの紐づけを推進する等、お客さまの多様な決済ニーズに対応しました。
タイにおいては、提携先の大手ECサイトや食品宅配との販促企画に加えて、旅行需要の回復に合わせてタイ国際航空等との販促企画の実施により、カードショッピング取扱高は前年同期比152.4%と伸長しました。また、6月よりモバイルアプリ上で保険を選択し、イオンカードで決済まで完了できるオンライン保険販売を開始しました。加えて、ローンのお客さまへのプラスチックカード発行を全面廃止し、モバイルアプリによるバーチャルカードに移行する等、モバイルを基軸としたデジタル化を推進しました。
マレーシアにおいては、イオンマレーシア(AEON CO.(M)BHD.)との共同販促施策やオンライン決済取扱高の拡大に向けたカード利用キャンペーンの実施等により、カードショッピング取扱高は前年同期比131.3%と大きく伸長しました。バイクローンについては、バイクの供給不足が解消したことに加えて、メーカーとの新型モデル発売企画キャンペーンや主要加盟店とのインセンティブキャンペーンが好調に推移し、マレー圏の個品割賦の取扱高は前年同期比176.8%となりました。
⑤ ディベロッパー事業
ディベロッパー事業は、営業収益2,163億62百万円(対前年同期比121.1%)、営業利益230億23百万円(前年同期より32億50百万円の増益)となりました。
イオンモール㈱は、CX(カスタマー・エクスペリエンス)の創造によるリアルモールの魅力の最大化を掲げ、集客力の向上に取り組んでいます。6月にリニューアルオープンしたイオンモール北大路(京都市北区)では、「南テラス」を刷新し、テラス席の新設や植栽の植え替えを行ったほか、小鳥のさえずり、小川のせせらぎ等のBGMを導入し、屋外でも幅広い世代の方々が安らげる憩いの空間を創出しました。また、1Fフードコートは「北大路ダイニング」に名称を変更し、シックで落ち着いた都会的なデザインに刷新し、ゆったりとお食事をお楽しみいただける空間に生まれ変わりました。また、同社はXR(クロス・リアリティ)領域の事業開発プロジェクトと連携し、イオンモールアプリ内のAR(オーグメンティド・リアリティ)クラウド機能を活用し、新たな顧客体験創出に向けた共同実証実験を開始しました。第一弾として、8月にTHE OUTLETS KITAKYUSHUにおいて、地元若手アーティストの作品や子どものぬり絵をAR空間上に展示するイベントを開催しました。イベントを通じて、AR技術を駆使したリアル体験をより豊かにするコンテンツ体験のあり方や、その効果測定方法の検証を行いました。このような取り組み等により、国内における当第2四半期連結累計期間の既存モール専門店売上高は対前年同期比111.5%(対象85モール)と大きく伸長しました。なお、2020年2月期第2四半期連結累計期間対比では86.8%(対象83モール)となりました。
ベトナムでは、政府方針がウィズコロナ政策に基づく経済成長優先に転換しており、同社モールは全ての業種で営業を再開しました。その結果、当第2四半期連結累計期間の既存モール専門店売上高は対前年同期比156.8%(対象6モール)と大幅に伸長しました。また、同社はベトナムを最重点出店エリアと位置づけ、ホーチミン市を中心とした南部、ハノイ市を中心とした北部においてドミナント出店を進めています。6月には中部エリアのダナン市との間で「ショッピングモール開発に関する投資決定についての包括的覚書」を締結しました。ダナン市は中部最大都市として戦略的経済ハブの一つとなっており、観光業や不動産業に加え、今後大きな経済発展が期待できるエリアです。今後も、更なるベトナム事業の展開を推進していくことで、持続的な経済成長を遂げるベトナムにおいて政策の実現、日系企業の誘致、地域のまちづくりに貢献してまいります。
中国では、4月以降コロナが急速に拡大し、一部モールを臨時休業しました。6月以降一部地域の消費トレンドは回復基調となりましたが、行政による厳しい行動管理が継続される中、消費者の外出自粛傾向が続きました。その結果、当第2四半期連結累計期間の既存モール専門店売上高は対前年同期比80.5%(対象21モール)となりました。成長性の高い内陸部へ重点出店し、既存モールのリニューアルやローカライズ企画の実施等、急速に変化するお客さまのライフスタイルに対応した取り組みを推進していきます。
⑥ サービス・専門店事業
サービス・専門店事業は、営業収益3,771億69百万円(対前年同期比109.0%)、営業利益59億36百万円(前年同期より74億50百万円の改善)となりました。
イオンディライト㈱は、全てのお客さまに対して最適なソリューションを提案していくためのデータ連携基盤の構築に取り組んでいます。この一環として当第2四半期連結累計期間においては、システム間の連携や顧客からのリクエスト情報、各種設備情報等のアップデートを行うとともに、それらを分析し加工した情報を積極的に活用し、営業活動の効率化や業務品質の向上に努めました。また、同社は深刻化する人手不足に対応した持続可能な事業モデル構築を目的に、IoT等の技術を活用し、エリア単位で複数の施設を効率的に管理する「エリア管理」を展開しています。当第2四半期連結累計期間においては、全国エリア体制の整備とともに、点検業務を自動化するためのカメラやセンサーの導入といった設備投資等を進めました。その結果、8月末現在、全国計70施設(累計248施設)にて省人化・無人化に取り組み、常駐設備管理員から26名(累計141名)の要員を創出しました。更に、施設管理の現場で培われた専門性を新たな収益機会の拡大に繋げるため、新規受託物件や営業部門、工事部門等への再配置を実施しました。
㈱イオンファンタジーは、国内事業において、コロナ感染者が大幅に増加した7月後半から時短営業店舗が一部で発生し影響を受けましたが、8月後半より徐々に回復基調となりました。プライズ部門では、映画関連商材や同社限定景品が堅調に推移し、同部門の第2四半期連結会計期間の既存店売上高前年同期比は116.4%と全体の売上を牽引しました。カプセルトイ部門では、戦略的に出店を加速させている専門店「TOYS SPOT PALO」を当第2四半期連結累計期間において新規に30店舗オープンし、累計店舗数は111店舗となりました。また、同部門の第2四半期連結累計期間の売上高前年同期比は170.3%(2020年2月期第2四半期連結累計期間対比541.3%)となり拡大を続けております。デジタル化では、フルデジタリゼーションの取り組みとして強化している同社の会員制度「モーリーフレンズDX」の会員数が56万人を突破しました。同社の中国事業は、政府による休業要請が徐々に緩和されると営業再開が進み、当第2四半期連結累計期間においては約9割の店舗が営業を再開しました。同社のアセアン事業では、第1四半期連結会計期間からのトレンドが継続し堅調に推移し、当第2四半期連結累計期間の営業利益としては過去最高益を達成いたしました。
㈱キャンドゥは、2022年1月5日に当社子会社となり、当社グループとの協業によるシナジーを最大限に発揮するため、「販路の拡大」、「商品・ブランドの差別化」、「企業価値の向上」を掲げ、お客さま満足の向上をはかる取り組みを強化しています。販路の拡大では、直営店、委託店を中心に出店を加速させました。その結果、当第2四半期連結累計期間における店舗数は53店舗増加して1,233店舗となりました。商品・ブランドの差別化では、「新生活様式に対応する商品」、「環境に配慮した商品」、「他価格帯商品」の開発と、POSデータを活用した個店ごとの品揃えと在庫量の最適化に取り組み、SNS等を活用したマーケティングや情報発信を推進しました。企業価値の向上では、現在、当社グループへの出店の促進、商品連携、WAON導入を順次進めており、今後は当社グループとの什器・備品の共同仕入れによる出店・設備管理コストを低減する取り組みを推進していきます。
㈱コックスは、「ブランド力強化・MD改革による荒利率の改善」「EC運営改善・DtoC強化によるEC売上の拡大」「売り方改革・売場改革による店舗売上の回復」を重点施策に掲げ業績の回復に取り組んでいます。当第2四半期連結累計期間においては、ikkaブランドのリニューアルを進め、9店舗をライフスタイルショップとして改装オープンしました。これまでikkaには取り扱いのなかったグリーン雑貨(観葉植物)を中心に、クッションや香り等の生活雑貨を新たに導入し、取扱商品を拡充しました。また、正価商品の販売ピーク時期に、認知度向上のため、著名タレントとタイアップした雑誌掲載を実施したことや、セール期にサイズ・カラーが揃った実需商品を投入し売場鮮度を持続したことも奏功し、当第2四半期連結累計期間の既存店売上高の対前年同期比は133.5%と大きく伸長しました。商品面では、セール期の割引施策、商品投入スケジュール等を見直した結果、売上総利益率は1.7%改善し、期末商品在庫高は2億89百万円の削減となりました。販売費及び一般管理費は、人件費・設備費等の固定費の削減に継続して取り組み、対前年同期比88.6%となりました。
⑦ 国際事業(連結対象期間は主として1月から6月)
国際事業は、営業収益2,454億39百万円(対前年同期比118.1%)、営業利益73億36百万円(前年同期より45億98百万円の増益)となりました。
イオンマレーシア(AEON CO.(M)BHD.)は、大幅な規制緩和による外出機会の増加を機に各モールでの様々なイベントを開催したことによりテナント売上が回復基調となるとともに、GMS事業においても衣料及び住居余暇商品を中心に売上が順調に回復しました。更に、オンライン強化の一環で2021年8月に機能的な画面設計やパーソナライズ機能等を有するBOXEDのECプラットフォームの活用を開始したネットスーパーは、6月末には登録者数が累計12.4万人に達し、当第2四半期連結累計期間における売上高は前年同期比134.0%となりました。これらの取り組みの結果、同社は増収増益となりました。
イオンベトナム(AEON VIETNAM CO.,LTD.)は、コロナ影響の縮小から外出機会の増加に繋がり当第2四半期連結累計期間における売上高は前年同期比130.2%と大きく伸長しました。また、業務効率化を目的とするDXの推進等も積極的に取り組んだ結果、大幅な増収増益となりました。新店については、GMS事業に次ぐ第二の柱であるSM事業の展開を加速すべく、スーパーマーケットをハノイ地区に当第2四半期連結累計期間において6店舗オープンしました。
中国においては、コロナ感染者の増加を受け、政府がコロナ封じ込めに向けて活動制限を強化したことに伴う臨時休業・営業時間短縮の影響がありましたが、6月の行動制限措置の解除を受け、第1四半期連結累計期間と比較して需要が回復しつつあります。イオン香港(AEON STORES(HONG KONG)CO.,LTD.)では、3月に当社グループ外の大型ショッピングモール内にイオンスタイルを出店したのを皮切りに、6月には同社が販売代理店を請け負っているダイソーが展開する300円均一ショップ「Threeppy」の香港初となる旗艦店をオープンしました。地元のライフスタイルに合わせた商品及び事業展開の取り組みが奏功し、同社の当第2四半期連結累計期間の売上高は前年同期比104.6%となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末から6,787億77百万円増加し、12兆3,118億61百万円(前期末比105.8%)となりました。前連結会計年度末からの増加の主な要因は、現金及び預金が557億73百万円、受取手形及び売掛金が1,901億92百万円、有価証券が525億67百万円、営業貸付金が545億15百万円、銀行業における貸出金が438億76百万円、有形固定資産が1,924億24百万円、無形固定資産が368億96百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
負債は、前連結会計年度末から5,069億78百万円増加し、10兆3,276億39百万円(同105.2%)となりました。前連結会計年度末からの増加の主な要因は、支払手形及び買掛金が984億15百万円、銀行業における預金が1,542億8百万円、短期借入金が1,574億14百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が1,274億82百万円増加したこと等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末から1,717億98百万円増加し、1兆9,842億22百万円(同109.5%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間において、現金及び現金同等物(以下「資金」という)の四半期末残高は391億24百万円増加し、1兆1,300億47百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による結果、増加した資金は2,339億20百万円となりました。前第2四半期連結累計期間に比べ2,654億98百万円収入が増加した主な要因は、仕入債務の増減額が1,662億10百万円増加するとともに、銀行業における預金の増減額が726億67百万円増加したことにより資金が増加した一方で、売上債権の増減額が780億93百万円増加したことにより資金が減少したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による結果、減少した資金は2,537億51百万円(前年同期比159.3%)となりました。前第2四半期連結累計期間に比べ944億84百万円支出が増加した主な要因は、銀行業における有価証券の取得による支出が1,827億91百万円増加した一方で、銀行業における有価証券の売却及び償還による収入が844億26百万円増加し、固定資産の取得による支出が201億53百万円減少したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による結果、増加した資金は266億79百万円(前年同期比77.4%)となりました。前第2四半期連結累計期間に比べ78億9百万円収入が減少した主な要因は、長期借入れによる収入が739億37百万円増加した一方で、社債の償還による支出が532億31百万円増加したこと等によるものです。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。