有価証券報告書-第98期(2022/03/01-2023/02/28)

【提出】
2023/05/29 13:55
【資料】
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【項目】
175項目
(重要な会計上の見積り)
会計上の見積りにより当連結会計年度に係る連結財務諸表にその額を計上した項目であって、見積り特有の不確実性により、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があるものは、次のとおりです。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、今後の感染状況や収束時期等を正確に予測することは困難でありますが、当社グループの事業への影響は主に2023年3月以降、感染症の抑制と経済活動の両立が進み、正常化に向かうものと仮定して会計上の見積りに反映しております。
1 固定資産の減損
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度
有形固定資産3,130,8883,301,444
無形固定資産326,415356,026
投資その他の資産 その他 ※122,460128,272

※ 投資その他の資産の「その他」に含まれる長期前払費用であります。
なお、連結損益計算書に計上された減損損失の詳細については、「(連結損益計算書関係) ※7 減損損失」に記載のとおりであります。
(2) 識別した項目に係る会計上の見積りの内容に関する情報
① 算出方法
当社グループは、主要な固定資産として、ショッピングセンターをはじめ、様々な業態の商業施設を国内外に保有しております。連結貸借対照表に計上された固定資産の減損の検討及び金額の算出における、資産のグルーピングの方法及び回収可能価額の算定方法、並びに減損損失の認識に至った経緯については、「(連結損益計算書関係) ※7 減損損失」に記載のとおりであります。
なお、海外の資産グループについては、国際財務報告基準に準拠した方法によっております。
② 主要な仮定
減損損失の認識及び使用価値の算定における将来キャッシュ・フローの見積りについては、主として経営者により承認された中長期計画の前提となった数値を基礎とし、現在の使用状況及び合理的な使用計画、追加投資計画等を考慮することとしております。中長期計画の前提となった数値は、経営者の判断を伴う主要な仮定の影響を受けますが、これらの主要な仮定として、将来の売上収益の成長予測、テナント賃料や稼働率の予測、売上原価、人件費や家賃、光熱費等の販売管理費の変動予測等に、店舗の周辺環境の変化や人口動態、原材料価格や物流コストの変動及び店舗のリニューアル、テナントの出退店、販促活動等を考慮して織り込んでおります。
③ 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
これらの主要な見積り及び仮定には、物価やエネルギー価格、為替の動向、国内外の感染症の動向やその影響等、不確実性が高い要素が含まれており、予測を大きく上回る経済的な外部環境の変化やそれに対応するための事業戦略の変更等により、将来キャッシュ・フローの見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において追加の減損損失が発生する可能性があります。
2 繰延税金資産の回収可能性
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度
繰延税金資産156,417145,431

なお、連結貸借対照表に計上された繰延税金資産の金額の主な原因別内訳については、「(税効果会計関係)」に記載のとおりであります。
(2) 識別した項目に係る会計上の見積りの内容に関する情報
① 算出方法
繰延税金資産の計上にあたっては、当社及び連結子会社の各社において、企業会計基準適用指針第26号による企業分類に基づき、当連結会計年度末における将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金が、将来の税負担額を軽減する効果を有するかどうかで回収可能性を判断し、当該効果を有する範囲内で繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の算出に用いる税率は、期末日時点において制定、又は実質的に制定されている税率及び税法に基づいて、一時差異が解消する又は繰越欠損金が使用される期に適用されると予想される税率を用いております。
② 主要な仮定
将来の税負担額を軽減する効果を有するかどうかの判断については、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかで判断しておりますが、その過程において、将来の一時差異等加減算前課税所得の金額及び発生時期の見積り、一時差異の解消時期の見積り等の一定の見積りを行っております。これらの見積りについては、主として経営者により承認された中長期計画の前提となった数値を基礎とし、当社グループ内で用いている予算、過去の実績、将来の経営環境のほか、当社グループ内での経営統合や事業再編等により見込まれる効果等を考慮して算定しております。
③ 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
これらの主要な見積り及び仮定には、物価やエネルギー価格、為替の動向、国内外の感染症の動向やその影響等、不確実性が高い要素が含まれており、予測を大きく上回る経済的な外部環境の変化やそれに対応するための事業戦略の変更のほか、当社グループ内での経営統合や事業再編等により、課税所得の見積額や税効果の企業分類等に変更が生じ、繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において認識する繰延税金資産を取り崩し、法人税等調整額が発生する可能性があります。また、税制改正等により適用する実効税率が変更された場合に、翌連結会計年度の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。

3 貸倒引当金
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度
貸倒引当金(流動資産)127,776129,109

なお、連結貸借対照表に計上された金融商品に係る貸倒引当金の金額の内訳については、「(金融商品関係)」に記載のとおりであります。
(2) 識別した項目に係る会計上の見積りの内容に関する情報
① 算出方法
当社グループは、主要な債権として、総合金融事業を営む当社の一部の連結子会社の扱うクレジットカード、住宅ローン、個品割賦等の各種金融サービスに伴う営業債権を保有しており、当該営業債権等の貸倒れによる損失に備えて貸倒引当金を計上しております。貸倒引当金の算出方法は、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項 (3) 重要な引当金の計上基準 ① 貸倒引当金」に記載のとおりであります。
② 主要な仮定
総合金融事業の営業債権については、商品種類や返済状況等に基づく債権区分毎に、過去に有していた営業債権と同程度の損失が発生すると仮定しております。また、予想信用損失に基づく減損モデルを適用している一部の在外子会社の将来予測においては、過去の貸倒実績とマクロ経済指標等の相関関係及びその見通しに関する仮定を含んでおります。
③ 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
これらの主要な見積り及び仮定について、各国の経済環境等の予測を大きく上回る変化により当初の見積りに用いた仮定が変化した場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、総合金融事業の営業債権を含む金融商品のリスクの内容やリスク管理体制については、「(金融商品関係)」に記載しております。