有価証券報告書-第67期(平成25年3月1日-平成26年2月28日)

【提出】
2014/05/22 13:14
【資料】
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【項目】
82項目

業績等の概要

(1) 業績
当事業年度におけるドラッグストア業界は、個人消費に改善の傾向が見られるものの、日常の消費に対する節約志向は依然として続いており、医薬品のネット販売の解禁をはじめとし、異業種も含めた企業間競争が激化する等、大変厳しい状況が続いております。
このような状況のなか、当社は、新しい経営体制の下で、コスト構造改革、事業構造改革を最優先テーマとし、収益基盤の再構築に向けた取組をスタートさせてまいりました。期初に全員参加型の四つのプロジェクトを立ち上げ、特に人的な効率改善を中心にコストコントロールの強化を目指した取組を進める等、確実に成果を実現していく体制を整え利益を生み出せる経営体質への転換を図りました。物販では、食品売場の充実、働き方改革による労働生産性の向上、新たな販促施策としての「ハックの日」の創設やイオングループの販促に連動した販促活動の強化に順次取り組み、また、調剤では薬剤師の技術向上やサービスの高度化を図るとともに、オペレーションの効率化により収益改善につなげました。店舗については、新規出店を行うとともに既存店のリロケーションや大型改装を行う一方で、不採算店舗の閉店も進め店舗の改廃を積極的に行いました。
当事業年度における売上高は、取組を強化している調剤の売上高が前期比13.2%増と引続き順調に推移したことに加え、花粉症関連品等の季節品の需要増もあり、前期に比し4.4%の伸びとなりました。売上総利益額は、調剤の荒利益額の改善等も寄与し前期比6.5%増となり、一方、販売費及び一般管理費は既存店における人件費、設備・活動費を中心に抑制を図ったことで、前期に比し2.6%の増加にとどめました。
店舗につきましては、「MARK IS みなとみらい店」(横浜市西区)、「函南間宮店」(静岡県函南町)他を、イオングループとの連携では「イオンタウン名西店」(名古屋市西区)他を、また、調剤では在宅調剤を専門とする「湯河原調剤薬局」(神奈川県湯河原町)をそれぞれ出店しました。これらにより、当事業年度末の店舗数は、新規出店20店舗(閉店14店舗)を加え、神奈川県159店、静岡県86店、東京都他63店、合計308店舗となり、うち調剤取扱店舗は前期末より1店舗増えて106店となりました。
これらの結果、当事業年度の売上高は1,175億44百万円(前期比4.4%増)となり、営業利益は23億26百万円(前期比12億88百万円の増益)、経常利益は25億53百万円(同10億25百万円の増益)、また当期純利益は店舗の減損による特別損失14億54百万円を吸収して4億19百万円(同9億20百万円の改善)とそれぞれ大幅な改善となりました。
なお、当社の事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
また、前期に事業年度を変更したことにより、前期は12ヶ月と8日決算のため、前事業年度比は参考値となります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度末と比べ4億54百万円減少し、当事業年度末には22億33百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
なお、前期に事業年度を変更したことにより、前期は12ヶ月と8日決算のため、前事業年度比は参考値となります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、20億26百万円(前年同期に比べ1億71百万円の減少)となりました。これは、仕入債務が6億29百万円減少したものの、税引前当期純利益11億15百万円に加え減価償却費が15億43百万円となったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、15億24百万円(前年同期に比べ14億48百万円の減少)となりました。これは有形固定資産の売却による収入8億45百万円があるものの新規出店・改装等による有形固定資産の取得が23億70百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、9億56百万円(前年同期は12億19百万円の獲得)となりました。これは、短期借入金の純増額6億円があるものの長期借入金の返済による支出が12億32百万円、配当金の支払いが2億77百万円あったこと等によるものであります。