四半期報告書-第62期第1四半期(平成26年2月21日-平成26年5月20日)

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2014/06/30 10:28
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26項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間のわが国の経済は、消費増税前の駆け込み需要と増税後の反動減による振幅が多少とも見られましたが、それぞれ予想された程のこともなく、5月に入ると売上が大きく落ち込んだ分野は限定的で、懸念された消費税増税の影響は比較的少なく終わり、今後の政府による経済成長戦略等による景気の拡大への期待が高まっております。為替は円安が定着し、輸出関連産業では好調が続くことが予想される一方で、中国を始めとする生産地での人件費の高騰等もあり輸入コストは上昇が続いて、今後も幅広い輸入品の値上げが避けられず、これが国内の消費意識に水を注さないかが懸念されます。
1)消費環境の概要
①雇用環境は、全産業に及ぶ景気回復感と人手不足感から多くの企業で求人を強化しており、また4月の昇給も全
産業で久々の高水準になったことから所得環境の改善が鮮明になってきております。一方、消費者の嗜好にも変
化が見られ、飲食品から衣料品まで幅広い分野で“ちょっと高い“高付加価値商品がヒットしており、デフレを
脱却して本格的な景気回復に向けた感覚が広まってきております。
②衣料品の消費に影響を及ぼす天候は、3月中旬までの低温により春物は苦戦しましたが、3月末からの気温上昇
で初夏物と夏物が活発に動き、母の日前後での不安定な天候はありましたが、概ね衣料品業界にとっては良好な
天候となりました。
2)当社グループの状況
このような消費環境のもと、当社グループは“価値と価格のアピール”を当期の統一テーマとし、店内販促物か
らチラシに至るまで価値と価格のアピールを徹底することに注力する一方で、業務の単純化・標準化を進め、業績
の向上に努めてまいりました。当社グループは消費税増税後も従前と同様に税込価格を続けて顧客の信頼を高めま
したが、在庫商品の価格を変更しなかったことによる増税分を負担することとなり、これが当第1四半期連結累計
期間の営業利益を押し下げることとなりました。
3)主力のしまむら事業
①商品の調達力とその完成度を上げ、業務の一層のスピード化を目指して、商品部の組織を商品調達(仕入れ)部
門と、売場・在庫管理部門とに部隊を大きく分けました。
また、プライベートブランドを高感度の「Sorridere(ソリデル)」、高品質の「CLOSSHI(クロッシー)」、低
価格の「FREUDE(フロイデ)」の3ブランドに集約し、ブランド感を高め、価値と価格を分かりやすくアピール
することで業績の向上に努めました。
②当第1四半期連結累計期間は6店舗を開設し、1店舗を閉店した結果、しまむら事業での店舗数は1,304店舗と
なりました。この内4店舗が東京・神奈川などの都市部への出店で、引き続き都市部への店舗開発に力を入れて
おります。さらに、6店舗で大規模な改装、30店舗で省エネ対応型の改装を実施した結果、売上高は前年同期比
5.0%増の1,013億65百万円となりました。
4) アベイル事業
若者向けの感度の高いファッションを扱うアベイル事業は、幅広い客層が着こなせる商品群の構築を進めるとと
もに、PB商品の開発力の向上と、売場での価値と価格のアピールにより業績の向上に努めましたが、この期間のテ
ィーンズ・ヤング市場では核となるトレンドが無く、厳しい結果となりました。
当第1四半期連結累計期間は3店舗を開設し、1店舗を業態変更した結果、店舗数は281店舗となりました。さら
に、1店舗で大規模な改装、1店舗で省エネ対応型の改装を実施しましたが、売上高は前年同期比3.3%減の127億
71百万円となりました。
5)バースデイ事業
ベビー・子供用品を扱うバースデイ事業は、アウターを中心にデザイン・素材・品質にこだわったオリジナル商
品を拡大し差別化を図るとともに、雑誌やWeb、アプリを活用して商品と店舗をアピールすることで業績の向上に努
めました。
当第1四半期連結累計期間は5店舗を開設し、店舗数は155店舗となりました。さらに、1店舗で省エネ対応型の
改装を実施した結果、売上高は前年同期比17.9%増の79億91百万円となりました。
6)シャンブル事業
女性のファッション雑貨を扱うシャンブル事業は、リトアニアリネン・柿渋染め・秩父銘仙織など、素材や産地
にこだわったグレード感の高いアウターや雑貨を品揃えに加え業績の向上に努めました。
当第1四半期連結累計期間は2店舗を開設した結果、店舗数は78店舗となりました。さらに、1店舗で大規模な
改装を実施しましたが、売上高は前年同期比2.7%減の25億69百万円となりました。
7)ディバロ事業
10~20代の女性を主たる顧客層としたファミリー靴専門店のディバロ事業は、婦人靴、紳士靴、子供靴の最適な
品揃えを研究し、多店舗化に向けたモデル構築に努めました。
当第1四半期連結累計期間の出店は無く、既存16店舗での営業となりました。そして、1店舗で省エネ対応型の
改装を実施した結果、売上高は前年同期比29.6%増の2億34百万円となりました。
8) 以上の結果、当第1四半期連結累計期間の日本国内の業績は、売上高1,249億32百万円(前年同期比4.7%増)、営業利益87億17百万円(同10.3%減)、経常利益89億76百万円(同12.5%減)、四半期純利益は53億55百万円(同
13.2%減)となりました。
9) 思夢樂事業
台湾で事業展開する思夢樂は、中国大陸からの輸入品に対する規制がなくなりつつあることによって、日本企画
のしまむらと同じ商品の取り扱いを増やすことによって商品構成力を強化して地域での差別化を計り業績の向上を
図りました。
当第1四半期連結累計期間の出店は無く、既存36店舗での営業となりましたが、2店舗で大規模な改装を実施し
た結果、売上高は前年同期比14.8%増(NT$ベース)の2億76百万NT$(9億30百万円)となりました。
10)飾夢楽事業
中国で事業展開する飾夢楽は、中国で通用するグローバル商品と、独自性の出せる商品の品揃えの適正化を図
り、本格的なチェーン展開を目指して仕組みの構築と多店化のための開発に力を注ぎました。
当第1四半期連結累計期間の出店は無く、既存4店舗での営業で、売上高は前年同期比106.2%増(RMBベース)
の4.9百万RMB(83百万円)となりました。
11)以上の結果、当第1四半期連結累計期間の連結業績は、売上高1,259億46百万円(前年同期比4.8%増)、営業利
益86億21百万円(同10.2%減)、経常利益88億64百万円(同12.6%減)、四半期純利益は52億44百万円(同13.4%
減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ、209億13百万円増加し、3,320億79百万円と
なりました。これは主として、商品の増加120億81百万円、その他の流動資産の増加38億98百万円、売掛金の増加26
億25百万円、現金及び預金の増加18億18百万円等によるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ、193億11百万円増加し、611億10百万円となりました。これは主として、買掛
金の増加185億99百万円、その他の流動負債の増加27億73百万円、賞与引当金の増加19億84百万円、未払法人税等の
減少40億70百万円等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ、16億1百万円増加し、2,709億69百万円となりました。これは主として、利
益剰余金の増加15億67百万円等によるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動及び新規出店等に
よる投資活動、ならびに財務活動を行った結果、前年同四半期連結会計期間末に比べ52億43百万円減少し160億9百
万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前年同四半期連結累計期間と比べ60億56百万円増加し、74億2百万円となりま
した。これは、たな卸資産の増加額120億86百万円、法人税等の支払額73億89百万円等に対し、仕入債務の増加186
億1百万円、税金等調整前四半期純利益87億22百万円等よるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、前年同四半期連結累計期間と比べ128億80百万円増加し、324億2百万円となりまし
た。これは、有価証券の取得による支出290億円、有形固定資産の取得による支出28億54百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は、前年同四半期連結累計期間と比べ13億61百万円減少し、36億28百万円となりまし
た。これは、配当金の支払額36億22百万円等によるものです。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。