四半期報告書-第65期第2四半期(平成29年5月21日-平成29年8月20日)

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2017/10/03 16:04
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32項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間のわが国の経済は、アベノミクス景気が戦後3番目の長さを記録するなど緩やかな回復が続いており、企業業績や設備投資には改善が見られるものの、賃金及び可処分所得の伸びは鈍く、景気回復の実感が乏しい環境となりました。
また、米国ではトランプ大統領就任後政治的な混乱が続き、北朝鮮やシリアを巡り緊迫した状態が続くなかで、欧州・中東・アフリカなど世界各地でテロが相次ぎ、欧州ではイギリス総選挙で保守党の大敗、フランス大統領選挙では最年少のマクロン氏が当選するなど、政治の不確実性への懸念が広がり、世界情勢の先行きの不透明感は依然として強まっております。
1)消費環境の概要
①景気は緩やかな回復基調にあるなか、今春の賃金改定では多くの企業が4年連続でベースアップを実施し、7月の有効求人倍率も43年ぶりの高水準と雇用環境は大幅に改善され、人手不足が深刻な問題となるほどですが、消費支出は6月に16ヶ月ぶりに増加に転じたものの、7月は再び減少するなど、個人消費は依然として低迷した状況が続いております。
②衣料品の販売に影響を及ぼす天候は、7月は気温が高く推移したものの、3月下旬の関東地方での降雪や7月上旬の九州北部豪雨、7月下旬から8月上旬にかけての台風5号による影響など、春夏物の販売にとって難しい天候が続きました。
2)当社グループの状況
このような消費環境のもと、当社グループは“変革3年、完成の年”を統一テーマとし、引き続き変革のスピード・範囲を拡大し、国内市場への深耕のためあらゆる業務を大胆に変化・進化させ続けるとともに、3,000店舗体制へ向けた更なる業務の単純化・標準化を推し進めローコスト運営を徹底し、業績の向上に努めております。
3)主力のしまむら事業
①「CLOSSHI(クロッシー)」に集約したプライベートブランドは、新たに「CLOSSHI Sports」「CLOSSHI Baby」「CLOSSHI Kids」「CLOSSHI VALUE」の展開を始め、価値と価格のバリエーションを広げて品揃えを充実させ、お客様の支持拡大を図りました。
また、チラシが中心となっていた従来の販売促進から、TVCM・WEBによる販促を拡大することにより広告宣伝の見直しと認知度向上に努めました。
②お客様にとって買いやすい売場を実現するため、婦人衣料、実用衣料の最適配置を研究し、売場レイアウトと什器、店内販促物を大幅に変更する「2016年型レイアウト」の展開を全店へ拡大すべく、347店舗でレイアウト変更を実施しました。
③当第2四半期連結累計期間は13店舗を開設した結果、しまむら事業での店舗数は1,378店舗となりました。また、1店舗で大規模な改装、40店舗で省エネ対応型の改装を実施した結果、売上高は前年同期比微増の2,253億17百万円となりました。
4)アベイル事業
若者向けの感度の高いファッション商品を扱うアベイル事業は、売場を分かりやすくアピールするために主通路を拡幅して、トータルコーディネート提案を強調すべく192店舗でレイアウト変更を実施し、業績向上に努めました。
当第2四半期連結累計期間は2店舗を開設した結果、店舗数は303店舗となりました。また、9店舗で省エネ対応型の改装を実施した結果、売上高は前年同期比0.4%減の259億1百万円となりました。
5)バースデイ事業
ベビー・子供用品を扱うバースデイ事業は、店舗数の拡大でプライベートブランドの販売量は急増しており、専門店としての信頼を一層高めるため商品の品質・感度・品揃えにこだわり、積極的な出店を進めました。
当第2四半期連結累計期間は8店舗を開設し、店舗数は248店舗となりました。また、9店舗で省エネ対応型の改装を実施した結果、売上高は前年同期比13.1%増の249億31百万円となりました。
6)シャンブル事業
シャンブル事業は「暮らしに彩り」を新たなストアコンセプトとして、商品構成を大幅に見直し、事業の再構築を進めております。また、WEBによる販促手法を改善・進化させ若い女性への認知度向上による業績向上に努めました。
当第2四半期連結累計期間での店舗開設・閉鎖、改装の実施は無く、既存96店舗での営業となり、売上高は前年同期比1.1%増の48億15百万円となりました。
7)ディバロ事業
ディバロ事業は、女性を主たる購買層としたファミリー靴専門店の業態を確立するため、標準売場面積を150坪と定め、店舗の標準化と品揃えの改善を進めております。
当第2四半期連結累計期間での店舗開設・閉鎖、改装の実施は無く、既存11店舗での営業となり、前期に9店舗閉鎖した影響を受けた結果、売上高は前年同期比30.0%減の2億63百万円となりました。
8)以上の結果、当第2四半期連結累計期間の日本国内の業績は、売上高2,812億28百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益241億24百万円(同5.0%減)、経常利益246億16百万円(同4.8%減)、四半期純利益は166億63百万円(同0.9%減)となりました。
9)思夢樂事業
前期に台湾東部の宜蘭県へ出店し、ほぼ台湾全域での店舗展開となった思夢樂は、出店を継続して店舗展開の密度を高め、現地に適した商品展開と販促、品質管理のレベル向上に注力しました。
当第2四半期連結累計期間は1店舗を開設し、店舗数は43店舗となりました。また、2店舗で大規模な改装を実施した結果、売上高は前年同期比0.1%増(NT$ベース)の7億26百万 NT$(26億15百万円)となりました。
10)飾夢楽事業
上海を中心に事業展開する飾夢楽は、日本のしまむら商品を製造する現地の工場で中国の消費者に合わせた商品を調達するなど、中国マーケットへ適合させた品揃えの変更を進め、業績の底上げに努めました。
当第2四半期連結累計期間の出店は無く既存11店舗の営業となり、前期に3店舗閉鎖した影響を受けた結果、売上高は前年同期比13.0%減(RMBベース)の15.4百万RMB(2億58百万円)となりました。
11)以上の結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高2,841億3百万円(前年同期比1.1%増)、営業利
益238億71百万円(同5.2%減)、経常利益243億76百万円(同5.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は162億65百万円(同2.6%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ、168億6百万円増加し、3,964億92百万円となりました。これは主として、有価証券の増加709億94百万円、現金及び預金の減少552億7百万円によるものです。
負債は前連結会計年度末と比べ、52億54百万円増加し、535億85百万円となりました。これは主として買掛金の増加57億94百万円によるものです。
純資産は前連結会計年度末と比べ、115億52百万円増加し、3,429億6百万円となりました。これは主として利益剰余金の増加113億64百万円によるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動及び新規出店等による投資活動、ならびに財務活動を行った結果、前年同四半期連結累計期間末に比べ409億73百万円減少し737億76百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前年同四半期連結累計期間と比べ、81億90百万円減少し、226億95百万円となりました。これは税金等調整前四半期純利益239億91百万円、仕入債務の増加額57億97百万円、減価償却費28億15百万円等に対し、法人税等の支払額91億83百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、前年同四半期連結累計期間と比べ、705億76百万円減少し、546億55百万円となりました。これは有価証券の取得による支出850億円、定期預金の預入による支出80億83百万円等に対し、有価証券の償還による収入400億9百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は、前年同四半期連結累計期間と比べ、11億82百万円増加し、49億75百万円となりました。これは配当金の支払額48億50百万円等によるものです。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。