四半期報告書-第62期第2四半期(平成26年5月21日-平成26年8月20日)

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2014/10/02 9:43
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31項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間のわが国の経済は、有効求人倍率が1倍を超え、完全失業率も4%を切るなど雇用環境は大きく改善され、製造業、建設業を中心に景気は良好に推移していると言えますが、4月の消費増税以降は一段の円安が続き、輸入コスト上昇による電気料金やガソリン価格は高止まりの状況となり、生活必需品の値上げも続いております。さらに西日本の「平成26年8月豪雨」に代表される7月、8月の超異常気象により生鮮食品も高騰するなど、給与は増えたものの消費物価の上昇がそれを上回って、国民の実質所得がマイナスとなるなど国内の個人消費は一進一退の情勢を続けております。
一方、中国をはじめとしたアジア各国の政情不安、ウクライナ情勢による欧州の景気停滞、さらに中東の紛争激化など国際情勢は不安定要素が噴出するなど、世界経済全体への不安感から、輸出は円安になったものの伸び悩み、景気の本格的回復にはまだ時間がかかるものと懸念されております。
1)消費環境の概要
①企業業績の好調を背景に4月の勤労者の昇給は久々の高水準となり、また夏期賞与も増加するなど所得環境は改善してきておりますが、幅広い物価上昇に相殺されて、消費意欲がありながら消費余力は限られて消費は低迷しております。
②衣料品の消費に影響を及ぼす天候は、6月の梅雨入り後に国内各地に幅広く局地的な集中豪雨が襲いました。7月には九州方面で猛威を振った台風8号がこの時期としては珍しく千葉県に上陸し、さらに8月上旬には台風11号、12号が西日本を中心に激しい豪雨をもたらし、中旬には広島市で集中豪雨による大規模土砂災害が発生するなど、西日本では11年ぶりの冷夏と発表されたとおり、この夏の超異常気象は衣料品の販売にとって極めて対応の難しい天候となりました。
2)当社グループの状況
このような消費環境のもと、当社グループは“価値と価格のアピール”を当期の統一テーマとし、店内販促物からチラシに至るまで価値と価格のアピールを徹底することに注力する一方で、業務の単純化・標準化を一層進め、業績の向上に努めてまいりました。
3)主力のしまむら事業
①商品の調達力・販売力と完成度の向上を目指して、商品部の組織を仕入を行う商品調達部門と売場・在庫管理を行う部門に分けることで業務範囲と責任を明確にし、一層の業務のスピード化を進めました。またプライベートブランドは高感度の「Sorridere(ソリデル)」、高品質の「CLOSSHI(クロッシー)」、ボリュームプライスの「FREUDE(フロイデ)」の3ブランドに集約し、価値と価格を分かりやすくアピールすることで業績の向上に努めました。
②当第2四半期連結累計期間は12店舗を開設し1店舗を閉店した結果、店舗数は1,310店舗となりました。この内東京・神奈川などの都市部への出店は7店舗で、引き続き都市部への店舗開発に力を入れております。
さらに、6店舗で大規模な改装、47店舗で省エネ対応型の改装を実施した結果、売上高は前年同期比1.0%増の2,064億78百万円となりました。
4)アベイル事業
若者向けを中心に感度の高いファッションを扱うアベイル事業は、幅広い客層に向けた商品群の構築を進めるとともに、PB商品の開発力の向上と、雑誌やアプリを活用し、売場での価値と価格のアピールによる業績の向上に努めましたが、ティーンズ・ヤング市場では核となるトレンドが無く、不安定な天候も相まって低迷しました。
当第2四半期連結累計期間は7店舗を開設、1店舗を業態変更し、店舗数は285店舗となりました。また、1店舗で大規模な改装、2店舗で省エネ対応型への改装を実施した結果、売上高は前年同期比6.9%減の249億19百万円となりました。
5)バースデイ事業
ベビー・子供用品を扱うバースデイ事業は、「専門店らしい品揃え」に注力し、アウターを中心にデザイン・品質・素材にこだわったオリジナル商品を拡大するとともに、雑誌・WEB・アプリを活用して店舗と商品をアピールすることで業績の向上に努めました。
当第2四半期連結累計期間は10店舗を開設して、店舗数は160店舗となりました。また、1店舗で省エネ対応型の改装を実施した結果、売上高は前年同期比15.3%増の144億34百万円となりました。
6)シャンブル事業
女性のファッション雑貨を扱うシャンブル事業は、素材や産地にこだわったグレード感の高い商品を品揃えに加え、業績の向上に努めましたが、雑貨部門の不振を補えず低迷しました。
当第2四半期連結累計期間は3店舗を開設し、店舗数は79店舗となりました。また、1店舗で大規模な改装を実施した結果、売上高は前年同期比2.8%減の48億81百万円となりました。
7)ディバロ事業
10~20代の女性を主たる顧客層としたファミリー靴専門店のディバロ事業は、婦人靴、紳士靴、子供靴の最適な品揃えを研究し、多店舗化に向けたモデル構築に努めました。
当第2四半期連結累計期間の出店は無く、既存16店舗での営業となりました。また、1店舗で省エネ対応型の改装を実施した結果、売上高は前年同期比18.4%増の4億49百万円となりました。
8)以上の結果、当第2四半期連結累計期間の日本国内の業績は、売上高2,511億63百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益192億63百万円(同13.4%減)、経常利益202億91百万円(同13.0%減)、四半期純利益は122億11百万円(同13.7%減)となりました。
9)思夢樂事業
台湾で事業展開する思夢樂は、現地での衣料品の中国大陸からの輸入規制がなくなりつつあることに対応して、日本と同等の品揃えにより商品構成力を高め、また商品展開スケジュールを明確化させて在庫管理精度の向上に努めました。一方で顧客の認知度向上を目的にWEBチラシ導入、モバイル会員の獲得を積極的に行い、業績の向上に努めました。
当第2四半期連結累計期間は1店舗を開設し、店舗数は37店舗となりました。さらに、2店舗で大規模な改装を実施した結果、売上高は前年同期比15.0%増(NT$ベース)の6億41百万 NT$(22億7百万円)となりました。
10)飾夢楽事業
中国で事業展開する飾夢楽は、中国で通用するグローバル商品と、現地での独自性を打ち出せる商品との品揃えの適正化を図り、本格的なチェーン展開を目指して仕組みの構築と多店舗化のための開発に力を注ぎました。
当第2四半期連結累計期間の出店は無く、既存4店舗での営業で、売上高は前年同期比56.8%増(RMBベース)の10百万RMB(1億67百万円)となりました。
11)以上の結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高2,535億38百万円(前年同期比1.0%増)、営業利
益191億63百万円(同13.1%減)、経常利益202億61百万円(同12.4%減)、四半期純利益は121億81百万円(同12.7%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ、206億91百万円増加し、3,318億57百万円となりました。これは主として、有価証券の増加120億円、その他の有形固定資産の増加23億28百万円、現金及び預金の増加13億57百万円、建物及び構築物の増加13億55百万円等によるものです。
負債は前連結会計年度末と比べ、115億3百万円増加し、533億1百万円となりました。これは主として買掛金の増加78億59百万円、その他の流動負債の増加28億41百万円等によるものです。
純資産は前連結会計年度末と比べ、91億88百万円増加し、2,785億56百万円となりました。これは主として利益剰余金の増加85億5百万円、その他有価証券評価差額金の増加7億73百万円等によるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動及び新規出店等による投資活動、ならびに財務活動を行った結果、前年同四半期連結累計期間末に比べ161億69百万円増加し325億56百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前年同四半期連結累計期間と比べ、56億83百万円増加し、227億61百万円となりました。これは法人税等の支払額74億8百万円等に対し、税金等調整前四半期純利益200億51百万円、仕入債務の増加額78億58百万円、その他の流動負債の増加額29億7百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、前年同四半期連結累計期間と比べ、89億8百万円減少し、311億29百万円となりました。これは有価証券の償還による収入370億円等に対し、有価証券の取得による支出620億円、有形固定資産の取得による支出65億22百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は、前年同四半期連結累計期間と比べ、13億73百万円減少し、36億97百万円となりました。これは配当金の支払額36億76百万円等によるものです。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。