訂正有価証券報告書-第42期(平成26年3月1日-平成27年2月28日)

【提出】
2015/09/11 9:48
【資料】
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【項目】
94項目

対処すべき課題

人口動態の変化に伴う構造的な国内需要の落ち込みから、ファッションアパレル業界においても、40歳以上の大人のカップルやファミリーをターゲットとしたライフスタイル型業態、服飾雑貨・生活雑貨を強化した複合業態が増加しております。さらに、低価格の海外小売業態の国内市場参入、Eコマース市場の成長もあり、競争環境は一層激化し、当社を取り巻く環境は大きく変化しております。
これに対し当社は、イオングループの中期経営計画とも戦略連動を図りながら、成長市場への重点投資を実行し、持続的な成長、着実な収益確保、ブランド価値・企業価値の更なる向上を目指し、収益基盤の確立を最優先に、成長軌道への転換に取り組んでまいります。
次期中期3カ年(2015~2017年度)の基本方針は、持続的成長に向けた足固めを進め、成長軌道への転換を確実なものとし、2017年度に営業利益10億円を目指します。
そのために、事業構造の転換を進め、基幹事業である「ikka事業」と今後も引き続き成長が期待できる「デジタリゼーション」に投資と資源配分を集中させてまいります。
具体的には以下の課題に取り組んでまいります。
①業態改革による収益力の向上
ブランドごとにターゲットの見直しを行い、新業態開発を進めております。ターゲットの見直しに伴う品揃えの拡大を新店や改装店舗で実施してまいります。さらに新店や改装店舗で得た成果を既存店に波及して、収益力を向上してまいります。
基幹事業「ikka」については、投資を集中して、出店を進め、収益力拡大を目指してまいります。また新業態「ikka LOUNGE」を一層進化・拡大することで、既存店へもその効果を波及させてまいります。
「LBC」は今までの30代女性から、30代から40代のニューカップル・ニューファミリーにターゲットを見直します。既存の品揃えに、男性、子供、ペット関連など新たな商品を加え、新業態開発を進めてまいります。
「VENCE EXCHANGE」は、20代前半のカップルから、20代から30代のカップルにターゲットを見直します。今までの品揃えに加えて、新たに男女兼用で使えるジェンダーレス雑貨や欧米セレクト商品を加え、新たな顧客獲得を目指してまいります。
②デジタリゼーションの推進
スマートフォンやタブレットの爆発的な普及により、Eコマース市場は、急成長をしております。デジタル時代の消費行動が変化しており、当社においても、Eコマース、オムニチャネル化の推進などデジタリゼーションに注力してまいります。
顧客の一元管理とポイント統合を目的に、スマートフォンアプリをスタートいたしました。これにより、お客さまとシームレスなコミュニケーションが取れる関係を構築し、店舗とEコマースの相互送客を強化してまいります。コックスメンバーズ会員も順調に増加しており、会員さま対象の特別セールを実施し、優良顧客の醸成とファンづくりをさらに進めています。また、WEB上でのショップブログの投稿やスタッフコーディネート提案を通じて、WEB、オンラインストア、店舗への相互送客を強化してオムニチャネル化を進めております。Eコマースでは、3月に「ikka LOUNGE」、9月に「LBC」がZOZOTOWNに出店しました。これにより、2013年9月に出店した「VENCE EXCHANGE」を加え、主要3ブランドがZOZOTOWNに出揃うこととなりました。今後もEコマースの売上拡大に向けて、新たな販売チャネルの開拓、拡大を進めてまいります。
③MD・物流改革による売上総利益率の向上
今期に成果の出た取り組みを継続して実施してまいります。特に、正価販売に徹して商品回転日数の向上と売価変更削減による売上総利益率改善に引き続き取り組み、さらに物流改革による商品調達コストの削減を進めてまいります。