訂正有価証券報告書-第46期(2018/03/01-2019/02/28)

【提出】
2023/04/12 16:49
【資料】
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【項目】
88項目

対処すべき課題

【会社の経営の基本方針】
当社は、「お客さまのファッションやライフスタイルを彩る、本質的なゆたかさを提供し続ける」ことを経営理念に掲げ、全てのスタッフが価値観を共有し、お客さま起点の行動規範に基づき事業活動を行なっております。日々お客さまにご満足頂ける商品とサービスを提供し続けることでブランド価値・企業価値を向上させ、持続的な成長を目指してまいります。
<経営理念>「もっと、こころ動く日々へ。
コックスは、お客さまのファッションやライフスタイルを彩る、本質的なゆたかさを提供し続けます。」
【既存事業における改革】
当社は、2019年2月期の業績により、4期連続の営業赤字になりました。当期の業績は、年度を通じた不安定な気候変化の外的要因はあったものの、それに対して、修正できなかったマーチャンダイジング、売場編集、プロモーションなど、自社の対応力が不充分だったことに起因しております。2019年度は、既存事業の収益構造を見直し、黒字体質への転換を図るため、「SPA改革の推進」「EC事業の推進・拡大」「支援体制の強化」に重点的に取り組んでまいります。
「SPA改革の推進」については、2018年度に実行したMDプロセスの見直しや、海外の縫製工場と直接取引する貿易スキームを更に進化させることにより、引き続き建値消化率の向上と商品調達原価の低減を目指します。更に商品企画の精度を高めるため、市場分析や企画の段階で、AIを活用したデータ分析やお客さまの声を取り入れられる新たなシステムの導入を行ないます。物流改革によるオペレーションの効率化については、RFIDを活用することにより、作業やロスの削減を行なってまいります。実店舗の営業力の再強化については、経費削減によって捻出したコストを再配分することによって、ファッションアドバイザーを育成し接客回数を増加させ、接客力の向上につなげることやOne to Oneマーケティングを強化することで顧客ニーズにあった提案を拡大します。
「EC事業の推進・拡大」については、「コックス公式オンラインストア」での施策の強化及び事業の再編を実施します。EC事業のバリューチェーンを変更することで、2018年度で成果の出た、EC限定商品の販売や先行予約商品の開発を更に推進してまいります。また、オムニチャネル化を推進するため、ECサイトで先行受注し店舗で受け取れる仕組みや、店舗で商品タグ記載のQRコードからECサイトへの流入等、リアル店舗とECサイトをシームレスにつなぎます。これらの施策によりお客さま満足度を高め、ロイヤルカスタマーを育成します。
また、既存ブランドのTOKYO DESIGN CHANNELを再編し、プラットフォームサイトとして再出発することで新たなビジネスモデルの確立を図ります。EC限定の新ブランドとして、2019年4月に「8marbull」を立ち上げたほか、5月以降も新ブランドの立ち上げを予定しております。
「支援体制の強化」については、既存事業のデジタル化を促進することで、営業数値管理や勤怠管理などの煩雑な作業を省略し、業務効率を改善させることで、人件費の再配分や意思決定の迅速化を図ります。また、コスト構造についても、不採算店舗の閉鎖や固定費の変動費化を図るなど、コスト削減に引き続き取り組んでまいります。
以上の重点施策を継続して実行することにより、持続的成長に向けた足固めと成長軌道への転換を進めてまいります。
なお、上記施策を実行するための資金は、現金及び預金4億円、関係会社預け金28億円の手元資金でまかなってまいります。