有価証券報告書-第42期(令和2年9月1日-令和3年8月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
また、当社は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
①財政状態及び経営成績等の状況
当連結会計年度(2020年9月1日~2021年8月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあり、個人消費はサービス支出を中心に弱い動きとなりました。先行きについては、ワクチン接種を促進するなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあり持ち直しの動きが期待されるものの、感染の動向が経済に与える影響が大きく、小売業界におきましても感染拡大に伴い大型商業施設を中心に時短要請や休業要請が繰り返し出されるなどし、外出自粛による客足への影響がより一層見られる状況にあります。
このような状況の中、当社グループは、「お客様起点に立った事業活動」を営業方針とし、CS活動によるサービスの向上と新商品開発を進めるとともに、中期経営計画の重点課題として以下の4本の柱を軸とした施策を実施することで、強固な経営基盤の確立に努め、「持続的な黒字経営への体質転換」を目指してまいりました。
1.成長ブランドへの注力
メンズを中心に展開していたアウトドアブランドのCAMP7において、本格的にウィメンズ、キッズの商品展開を開始し、ファミリー層へ幅広く訴求できるよう品揃えを拡大いたしました。コロナ禍にあって、密閉・密集・密接の3密を回避できるレジャーであることから、アウトドア人気が更に加速したことも追風となり売上は堅調に推移いたしました。また市場調査の強化を行い、トレンドを取り入れたアイテムのQR対応や、旬なナショナルブランド(NB)の展開拡充を行うなど、ブランドミックスによる品揃えの最適化につとめてまいりました。
2.リアルとネットを融合するOMO推進
中期経営計画においてEC化率10%の目標を掲げ、自社サイトの利便性の向上、ライトオン公式アプリのリニューアルの実施、外部モールへの出店を積極的に進めたことや、YouTubeへの動画投稿やSNSを使ったライブ配信での商品紹介などの取り組みを拡充し、お客様の購買行動の変化への対応を進めたことで、EC化率は前期から着実な伸長を遂げました。
3.売上総利益率の改善
商品計画を見直し、短サイクル型発注の運用をすすめたことや、プライベートブランド(PB)商品を再構築し、従来よりもお買い求めやすい価格帯に設定したことで、値下げロスが減少し、収益性の改善へとつながりました。
4.経営効率化の推進
今後の安定的な収益力を確保するため、不採算店舗の閉鎖や事業規模に見合った人員配置の適正化を行うなどの構造改革を行い、固定費の抑制などの徹底した経費削減を進めてまいりました。
出退店につきましては、国内5店舗の出店と23店舗の退店により、グループ全体の当連結会計年度末の店舗数は412店舗となりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態の状況
資産
当連結会計年度末における総資産は、34,265百万円となりました。
流動資産は、前連結会計末に比べて3,368百万円減少し、20,039百万円となりました。これは主に現金及び預金の減少(前期比4,020百万円減)、受取手形及び売掛金の減少(前期比449百万円減)に加えて、商品の増加(前期比1,081百万円増)があったことによるものであります。
固定資産は、前連結会計末に比べて2,084百万円減少し、14,226百万円となりました。これは主に有形固定資産の減少(前期比1,379百万円減)、無形固定資産の減少(前期比255百万円減)、投資その他の資産の減少(前期比449百万円減)があったことによるものであります。
負債
当連結会計年度末における負債は、19,321百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,370百万円減少し、16,330百万円となりました。これは主に電子記録債務の減少(前期比731百万円減)、1年内返済予定の長期借入金の減少(前期比1,220百万円減)に加えて、支払手形及び買掛金の増加(前期比523百万円増)があったことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて2,053百万円減少して2,991百万円となりました。これは主に長期借入金の減少(前期比1,800百万円減)によるものであります。
純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて2,028百万円減少し、14,943百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失2,070百万円を計上したこと等によるものであり、この結果、自己資本比率は43.4%となりました。
b.経営成績の状況
秋物の立ち上がりの9月、10月におきましては、売上高は回復傾向にありました。しかしながら、11月末以降は、新型コロナウイルスの感染再拡大により全国的な外出自粛となり客足に大きく影響いたしました。特に年明けからは緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置の適用が繰り返されたことにより、対象地域では大型ショッピングセンターを中心に時短営業が要請され、4月末以降は一部地域において休業要請が行われるなど、新型コロナウイルス感染拡大による影響は拡大・長期化し、客数が大幅に落ち込む結果となりました。
また、このようなコロナ禍の社会背景において、スウェットやイージーパンツなど、在宅ニーズにマッチし販売が好調に推移した商品群もあったものの、アウターや薄手羽織物を中心に外出着需要のアイテムの販売動向が著しく鈍かったこともあり、買上げ点数は伸びず、当連結会計年度の売上高は前期比6.4%減の49,605百万円となりました。
部門別売上高といたしましては、ボトムス部門16,905百万円(前期比5.9%減)、カットソー・ニット部門17,618百万円(前期比4.0%減)、シャツ・アウター部門7,315百万円(前期比10.5%減)となりました。
利益面につきましては、売上高減少の厳しい状況において、経営基盤の強化における重点課題として取組みをすすめた売上総利益率の改善と経営効率化の推進の効果により、営業利益49百万円(前期は営業損失3,775百万円)、経常利益は87百万円(前期は経常損失3,705百万円)となり経常黒字となりました。
最終損益につきましては、退店店舗および収益性の厳しい店舗等の減損損失1,449百万円、新型コロナウイルス感染症による損失411百万円、希望退職関連費用83百万円等を特別損失に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失2,070百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失5,720百万円)となりました。
今後の見通しにつきましては、ワクチン接種の進行により経済活動への制限は徐々に緩和されることが期待されますが、先行き不透明感は拭えず、翌連結会計年度を通して厳しい経営環境は続くものと見込んでおります。
この様な環境の中、当社グループは顧客満足度NO.1への挑戦を掲げ、引き続きお客様起点の発想に立った事業活動を第一に考え、CS活動によるサービス品質の向上と新商品開発に注力し、顧客志向に基づいた経営基盤の構築を目指してまいります。収益性の更なる改善のためには、デジタル基盤の整備を行うことも急務であり、基幹システム改修によるデータマネジメントの強化、RFIDの導入等による物流ならびに店舗オペレーションのスピード化・効率化を図ってまいります。また、次世代POSの導入や次世代接客ツールの導入を行うことでお客様の利便性や快適性の向上を追求しOMOに繋がる顧客体験の向上に努めてまいります。これらの施策によって顧客ニーズにマッチした商品提供体制の拡充を図り、売上・利益の最大化に努めてまいります。
次期の見通しにつきましては、売上高52,000百万円、営業利益800百万円、経常利益700百万円としております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて4,020百万円減少し、6,183百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は528百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失1,901百万円、減価償却費831百万円、減損損失1,449百万円を計上したこと、たな卸資産の増加1,079百万円、売上債権の減少450百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は471百万円となりました。これは主に、新規出店等に伴う有形固定資産の取得による支出162百万円、無形固定資産の取得による支出332百万円、敷金及び保証金の差入による支出85百万円があった一方で、退店に伴う敷金及び保証金の返還による収入355百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3,025百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出3,020百万円があったことによるものであります。
③商品仕入及び販売の実績
a.商品仕入実績
当連結会計年度の仕入実績を商品部門別に示すと次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績を商品部門別に示すと次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループにおける経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)(新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積り)」に記載しております。
(商品の評価)
当社グループは、商品の評価方法は売価還元法によっております。
当社は、商品を8つのシーズン(年間/梅春/春/初夏/盛夏/晩夏/秋/冬)に分けて管理しており、これらのシーズンの中で当期中に販売を終了する「シーズン在庫」と複数シーズン・年度にわたって販売を継続する「継続在庫」とに区分しております。
当社の商品は計画保有数量への調整のため値引販売される場合があります。また、「継続在庫」・「シーズン在庫」は販売期間終了後に在庫が残った場合、在庫数が一定量以下である場合は「持ち越し在庫」として販売可能な売価水準へ引き下げられ値引き販売しております。
値引後の販売価格については過去の実績や当期中の販売実績から見積りが可能なため、期末には当期の販売実績単価を正味売却価額とみなし、売価還元法による在庫原価計上金額が正味売却価額を上回る場合には、正味売却価額までの簿価の切り下げを実施しております。なお、当該見積りは、将来の不確実な経済条件の変動などによって影響を受ける可能性があり、実際の販売計画の見積りと異なった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において、商品の簿価の切下額に重要な影響を与える可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産の計上額を見積る場合、合理的な仮定に基づく業績予測によって、将来の課税所得又は税務上の欠損金を見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断することとしております。この仮定については、過去の実績及び翌期の計画等に基づき将来の業績予測を見積っておりますが、今後の市場動向等により、翌期以降の繰延税金資産及び法人税等調整額に大きな影響を受ける可能性があり、不確実性を伴っております。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて(資産のグルーピングは、主として店舗単位とし、本社資産等については、独立したキャッシュ・フローを生み出さないことから共用資産としております。)減損損失の認識を判定し、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。なお、資産グループの回収可能価額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い価額によっており、正味売却価額は、実質的な処分価値を踏まえ、ゼロとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては事業計画に基づき、慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の状況は、以下のとおりです。なお、経営上の目標達成状況を認識及び分析・検討するに際しては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループは、営業利益率5%、EC化率(クリック&コレクトを含めたEC売上高の比率)10%を、中期的(2020年9月1日~2023年8月31日)な経営指標としております。
a.売上高及び売上総利益

秋物の立ち上がりの9月、10月におきましては、売上高は回復傾向にありました。しかしながら、11月末以降は、新型コロナウイルスの感染再拡大により全国的な外出自粛となり客足に大きく影響いたしました。特に年明けからは緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置の適用が繰り返されたことにより、対象地域では大型ショッピングセンターを中心に時短営業が要請され、4月末以降は一部地域において休業要請が行われるなど、新型コロナウイルス感染拡大による影響は拡大・長期化し、客数が大幅に落ち込む結果となりました。
また、このようなコロナ禍の社会背景において、スウェットやイージーパンツなど、在宅ニーズにマッチし販売が好調に推移した商品群もあったものの、アウターや薄手羽織物を中心に外出着需要のアイテムの販売動向が著しく鈍かったこともあり、買上げ点数は伸びず、当連結会計年度の売上高は49,605百万円(前期比93.6%)となりました。
上記のとおり、売上高は減少となったものの、プライベートブランド(PB)商品の売上比率の向上や、短サイクル型発注の定着により期中在庫の適正化が進んだことによる値引きの抑制効果により、売上総利益25,164百万円(前期比102.3%)となりました。
なお、在庫回転率につきましては、短サイクル型発注に切り替えたことで、売上に合わせた仕入調整が可能となり、期中の在庫適正化は推進できたものの、8月中旬からの気温の低下に対応するために秋物商品の仕入を前倒ししたこともあり2.1回転(前期2.5回転)と前年を下回る結果となりました。
b.営業損失及び経常損失
利益面につきましては、売上高減少の厳しい状況において、経営基盤の強化における重点課題として取組みをすすめた売上総利益率の改善と経営効率化の推進の効果により、当連結会計年度の営業利益は49百万円となり、経常利益は87百万円となりました。
c.親会社株主に帰属する当期純損失
赤字店舗退店に伴う店舗閉鎖損失の計上、退店店舗及び収益性の厳しい店舗について減損損失、希望退職関連費用、新型コロナウイルス感染拡大に関連し、商業施設の時短営業及び休業期間中の固定賃借料、人件費などの経費等を新型コロナウイルス感染症による損失として411百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失2,070百万円となりました。
当社グループの営業方針としましては、「お客様起点の発想に立った事業活動」を第一に考え、CS活動によるサービス品質の向上と新商品開発に注力し、顧客志向に基づいた経営基盤の構築を早期に目指してまいります。
お客様の多様なニーズの変化にいち早く対応し、当社ならではのブランドミックスの品揃えの最適化を図り、新生活様式を考慮した商品、お客様との接点の強化による集客力向上、見やすい売り場環境を整えていくことで、不安定な経営環境下においても確実に営業利益を計上できる収益体質を構築してまいります。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また投資資金需要の主なものは、新規出店や改装に係る設備投資等によるものであります。
運転資金及び投資資金については、営業キャッシュ・フローによる充当を基本に、必要に応じて資金調達を実施しております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は7,320百万円、現金及び現金同等物の残高は6,183百万円となっております。
④経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
また、当社は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
①財政状態及び経営成績等の状況
当連結会計年度(2020年9月1日~2021年8月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあり、個人消費はサービス支出を中心に弱い動きとなりました。先行きについては、ワクチン接種を促進するなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあり持ち直しの動きが期待されるものの、感染の動向が経済に与える影響が大きく、小売業界におきましても感染拡大に伴い大型商業施設を中心に時短要請や休業要請が繰り返し出されるなどし、外出自粛による客足への影響がより一層見られる状況にあります。
このような状況の中、当社グループは、「お客様起点に立った事業活動」を営業方針とし、CS活動によるサービスの向上と新商品開発を進めるとともに、中期経営計画の重点課題として以下の4本の柱を軸とした施策を実施することで、強固な経営基盤の確立に努め、「持続的な黒字経営への体質転換」を目指してまいりました。
1.成長ブランドへの注力
メンズを中心に展開していたアウトドアブランドのCAMP7において、本格的にウィメンズ、キッズの商品展開を開始し、ファミリー層へ幅広く訴求できるよう品揃えを拡大いたしました。コロナ禍にあって、密閉・密集・密接の3密を回避できるレジャーであることから、アウトドア人気が更に加速したことも追風となり売上は堅調に推移いたしました。また市場調査の強化を行い、トレンドを取り入れたアイテムのQR対応や、旬なナショナルブランド(NB)の展開拡充を行うなど、ブランドミックスによる品揃えの最適化につとめてまいりました。
2.リアルとネットを融合するOMO推進
中期経営計画においてEC化率10%の目標を掲げ、自社サイトの利便性の向上、ライトオン公式アプリのリニューアルの実施、外部モールへの出店を積極的に進めたことや、YouTubeへの動画投稿やSNSを使ったライブ配信での商品紹介などの取り組みを拡充し、お客様の購買行動の変化への対応を進めたことで、EC化率は前期から着実な伸長を遂げました。
3.売上総利益率の改善
商品計画を見直し、短サイクル型発注の運用をすすめたことや、プライベートブランド(PB)商品を再構築し、従来よりもお買い求めやすい価格帯に設定したことで、値下げロスが減少し、収益性の改善へとつながりました。
4.経営効率化の推進
今後の安定的な収益力を確保するため、不採算店舗の閉鎖や事業規模に見合った人員配置の適正化を行うなどの構造改革を行い、固定費の抑制などの徹底した経費削減を進めてまいりました。
出退店につきましては、国内5店舗の出店と23店舗の退店により、グループ全体の当連結会計年度末の店舗数は412店舗となりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態の状況
資産
当連結会計年度末における総資産は、34,265百万円となりました。
流動資産は、前連結会計末に比べて3,368百万円減少し、20,039百万円となりました。これは主に現金及び預金の減少(前期比4,020百万円減)、受取手形及び売掛金の減少(前期比449百万円減)に加えて、商品の増加(前期比1,081百万円増)があったことによるものであります。
固定資産は、前連結会計末に比べて2,084百万円減少し、14,226百万円となりました。これは主に有形固定資産の減少(前期比1,379百万円減)、無形固定資産の減少(前期比255百万円減)、投資その他の資産の減少(前期比449百万円減)があったことによるものであります。
負債
当連結会計年度末における負債は、19,321百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,370百万円減少し、16,330百万円となりました。これは主に電子記録債務の減少(前期比731百万円減)、1年内返済予定の長期借入金の減少(前期比1,220百万円減)に加えて、支払手形及び買掛金の増加(前期比523百万円増)があったことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて2,053百万円減少して2,991百万円となりました。これは主に長期借入金の減少(前期比1,800百万円減)によるものであります。
純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて2,028百万円減少し、14,943百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失2,070百万円を計上したこと等によるものであり、この結果、自己資本比率は43.4%となりました。
b.経営成績の状況
秋物の立ち上がりの9月、10月におきましては、売上高は回復傾向にありました。しかしながら、11月末以降は、新型コロナウイルスの感染再拡大により全国的な外出自粛となり客足に大きく影響いたしました。特に年明けからは緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置の適用が繰り返されたことにより、対象地域では大型ショッピングセンターを中心に時短営業が要請され、4月末以降は一部地域において休業要請が行われるなど、新型コロナウイルス感染拡大による影響は拡大・長期化し、客数が大幅に落ち込む結果となりました。
また、このようなコロナ禍の社会背景において、スウェットやイージーパンツなど、在宅ニーズにマッチし販売が好調に推移した商品群もあったものの、アウターや薄手羽織物を中心に外出着需要のアイテムの販売動向が著しく鈍かったこともあり、買上げ点数は伸びず、当連結会計年度の売上高は前期比6.4%減の49,605百万円となりました。
部門別売上高といたしましては、ボトムス部門16,905百万円(前期比5.9%減)、カットソー・ニット部門17,618百万円(前期比4.0%減)、シャツ・アウター部門7,315百万円(前期比10.5%減)となりました。
利益面につきましては、売上高減少の厳しい状況において、経営基盤の強化における重点課題として取組みをすすめた売上総利益率の改善と経営効率化の推進の効果により、営業利益49百万円(前期は営業損失3,775百万円)、経常利益は87百万円(前期は経常損失3,705百万円)となり経常黒字となりました。
最終損益につきましては、退店店舗および収益性の厳しい店舗等の減損損失1,449百万円、新型コロナウイルス感染症による損失411百万円、希望退職関連費用83百万円等を特別損失に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失2,070百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失5,720百万円)となりました。
今後の見通しにつきましては、ワクチン接種の進行により経済活動への制限は徐々に緩和されることが期待されますが、先行き不透明感は拭えず、翌連結会計年度を通して厳しい経営環境は続くものと見込んでおります。
この様な環境の中、当社グループは顧客満足度NO.1への挑戦を掲げ、引き続きお客様起点の発想に立った事業活動を第一に考え、CS活動によるサービス品質の向上と新商品開発に注力し、顧客志向に基づいた経営基盤の構築を目指してまいります。収益性の更なる改善のためには、デジタル基盤の整備を行うことも急務であり、基幹システム改修によるデータマネジメントの強化、RFIDの導入等による物流ならびに店舗オペレーションのスピード化・効率化を図ってまいります。また、次世代POSの導入や次世代接客ツールの導入を行うことでお客様の利便性や快適性の向上を追求しOMOに繋がる顧客体験の向上に努めてまいります。これらの施策によって顧客ニーズにマッチした商品提供体制の拡充を図り、売上・利益の最大化に努めてまいります。
次期の見通しにつきましては、売上高52,000百万円、営業利益800百万円、経常利益700百万円としております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて4,020百万円減少し、6,183百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は528百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失1,901百万円、減価償却費831百万円、減損損失1,449百万円を計上したこと、たな卸資産の増加1,079百万円、売上債権の減少450百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は471百万円となりました。これは主に、新規出店等に伴う有形固定資産の取得による支出162百万円、無形固定資産の取得による支出332百万円、敷金及び保証金の差入による支出85百万円があった一方で、退店に伴う敷金及び保証金の返還による収入355百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3,025百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出3,020百万円があったことによるものであります。
③商品仕入及び販売の実績
a.商品仕入実績
当連結会計年度の仕入実績を商品部門別に示すと次のとおりであります。
| 商品部門別 | 仕入高(百万円) | 前期比(%) |
| ボトムス | 8,284 | 97.9 |
| カットソー・ニット | 9,448 | 95.7 |
| シャツ・アウター | 3,716 | 75.8 |
| その他 | 4,123 | 95.4 |
| 計 | 25,572 | 92.8 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績を商品部門別に示すと次のとおりであります。
| 商品部門別 | 売上高(百万円) | 前期比(%) |
| ボトムス | 16,905 | 94.1 |
| カットソー・ニット | 17,618 | 96.0 |
| シャツ・アウター | 7,315 | 89.5 |
| その他 | 7,765 | 91.5 |
| 計 | 49,605 | 93.6 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループにおける経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)(新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積り)」に記載しております。
(商品の評価)
当社グループは、商品の評価方法は売価還元法によっております。
当社は、商品を8つのシーズン(年間/梅春/春/初夏/盛夏/晩夏/秋/冬)に分けて管理しており、これらのシーズンの中で当期中に販売を終了する「シーズン在庫」と複数シーズン・年度にわたって販売を継続する「継続在庫」とに区分しております。
当社の商品は計画保有数量への調整のため値引販売される場合があります。また、「継続在庫」・「シーズン在庫」は販売期間終了後に在庫が残った場合、在庫数が一定量以下である場合は「持ち越し在庫」として販売可能な売価水準へ引き下げられ値引き販売しております。
値引後の販売価格については過去の実績や当期中の販売実績から見積りが可能なため、期末には当期の販売実績単価を正味売却価額とみなし、売価還元法による在庫原価計上金額が正味売却価額を上回る場合には、正味売却価額までの簿価の切り下げを実施しております。なお、当該見積りは、将来の不確実な経済条件の変動などによって影響を受ける可能性があり、実際の販売計画の見積りと異なった場合、翌連結会計年度の連結財務諸表において、商品の簿価の切下額に重要な影響を与える可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産の計上額を見積る場合、合理的な仮定に基づく業績予測によって、将来の課税所得又は税務上の欠損金を見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断することとしております。この仮定については、過去の実績及び翌期の計画等に基づき将来の業績予測を見積っておりますが、今後の市場動向等により、翌期以降の繰延税金資産及び法人税等調整額に大きな影響を受ける可能性があり、不確実性を伴っております。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて(資産のグルーピングは、主として店舗単位とし、本社資産等については、独立したキャッシュ・フローを生み出さないことから共用資産としております。)減損損失の認識を判定し、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。なお、資産グループの回収可能価額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い価額によっており、正味売却価額は、実質的な処分価値を踏まえ、ゼロとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては事業計画に基づき、慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の状況は、以下のとおりです。なお、経営上の目標達成状況を認識及び分析・検討するに際しては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループは、営業利益率5%、EC化率(クリック&コレクトを含めたEC売上高の比率)10%を、中期的(2020年9月1日~2023年8月31日)な経営指標としております。
a.売上高及び売上総利益

| (単位:%) |
| 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 上期計 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 下期計 | 通期計 | |
| 第42期 | 94.9 | 109.4 | 85.7 | 83.7 | 76.8 | 93.5 | 89.4 | 123.2 | 341.1 | 132.5 | 64.1 | 89.7 | 76.7 | 107.3 | 96.6 |
| 第41期 | 78.6 | 82.7 | 85.4 | 79.9 | 88.1 | 90.0 | 83.5 | 60.9 | 20.4 | 46.9 | 109.8 | 86.3 | 77.0 | 64.4 | 74.6 |
| 第40期 | 107.1 | 102.6 | 92.6 | 98.5 | 103.6 | 96.8 | 99.9 | 99.1 | 91.6 | 101.7 | 95.2 | 94.1 | 89.6 | 95.0 | 97.6 |
秋物の立ち上がりの9月、10月におきましては、売上高は回復傾向にありました。しかしながら、11月末以降は、新型コロナウイルスの感染再拡大により全国的な外出自粛となり客足に大きく影響いたしました。特に年明けからは緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置の適用が繰り返されたことにより、対象地域では大型ショッピングセンターを中心に時短営業が要請され、4月末以降は一部地域において休業要請が行われるなど、新型コロナウイルス感染拡大による影響は拡大・長期化し、客数が大幅に落ち込む結果となりました。
また、このようなコロナ禍の社会背景において、スウェットやイージーパンツなど、在宅ニーズにマッチし販売が好調に推移した商品群もあったものの、アウターや薄手羽織物を中心に外出着需要のアイテムの販売動向が著しく鈍かったこともあり、買上げ点数は伸びず、当連結会計年度の売上高は49,605百万円(前期比93.6%)となりました。
上記のとおり、売上高は減少となったものの、プライベートブランド(PB)商品の売上比率の向上や、短サイクル型発注の定着により期中在庫の適正化が進んだことによる値引きの抑制効果により、売上総利益25,164百万円(前期比102.3%)となりました。
なお、在庫回転率につきましては、短サイクル型発注に切り替えたことで、売上に合わせた仕入調整が可能となり、期中の在庫適正化は推進できたものの、8月中旬からの気温の低下に対応するために秋物商品の仕入を前倒ししたこともあり2.1回転(前期2.5回転)と前年を下回る結果となりました。
b.営業損失及び経常損失
利益面につきましては、売上高減少の厳しい状況において、経営基盤の強化における重点課題として取組みをすすめた売上総利益率の改善と経営効率化の推進の効果により、当連結会計年度の営業利益は49百万円となり、経常利益は87百万円となりました。
c.親会社株主に帰属する当期純損失
赤字店舗退店に伴う店舗閉鎖損失の計上、退店店舗及び収益性の厳しい店舗について減損損失、希望退職関連費用、新型コロナウイルス感染拡大に関連し、商業施設の時短営業及び休業期間中の固定賃借料、人件費などの経費等を新型コロナウイルス感染症による損失として411百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失2,070百万円となりました。
当社グループの営業方針としましては、「お客様起点の発想に立った事業活動」を第一に考え、CS活動によるサービス品質の向上と新商品開発に注力し、顧客志向に基づいた経営基盤の構築を早期に目指してまいります。
お客様の多様なニーズの変化にいち早く対応し、当社ならではのブランドミックスの品揃えの最適化を図り、新生活様式を考慮した商品、お客様との接点の強化による集客力向上、見やすい売り場環境を整えていくことで、不安定な経営環境下においても確実に営業利益を計上できる収益体質を構築してまいります。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また投資資金需要の主なものは、新規出店や改装に係る設備投資等によるものであります。
運転資金及び投資資金については、営業キャッシュ・フローによる充当を基本に、必要に応じて資金調達を実施しております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は7,320百万円、現金及び現金同等物の残高は6,183百万円となっております。
④経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。