有価証券報告書-第65期(平成26年3月1日-平成27年2月28日)

【提出】
2015/05/29 10:20
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業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度(平成26年3月1日から平成27年2月28日まで)におけるわが国経済は、政府による経済政策等を背景として企業収益や雇用情勢の改善がみられ、景気は緩やかな回復基調が続きました。ただし、消費税率引上げによる消費マインドの低迷が長期化したことにより、個人消費の持ち直しは遅れております。
当社グループの主要ブランドが属するカジュアルウェア市場におきましては、消費税率引上げ以降、節約志向の高まりとともに、商品を慎重に吟味し選別を厳しくするなど、お客様の消費行動に変化がみられ、全般的に伸び悩む状況が続きました。
このような環境のもと、売上高につきましては、平成25年9月に実施しました株式会社トリニティアーツの連結子会社化の影響により前連結会計年度比20.4%増となり、大きく伸長いたしました。ブランド別では、「グローバルワーク」、「ニコアンド」及び「スタディオクリップ」が好調に推移いたしました。
店舗展開につきましては、積極的に出退店を行い、224店舗の出店等(内、海外44店舗)、81店舗の退店(内、海外19店舗)の結果、当連結会計年度末における当社グループの店舗数は、1,356店舗(内、海外106店舗)となりました。
収益面につきましては、アウトレット機能の見直し及びブランドの休止に伴う在庫処分の損失などがありましたが、売価コントロールの精度向上により値下げ販売が減少した結果、売上総利益率は55.5%(前連結会計年度比0.1ポイント増)と前年水準を維持いたしました。一方、テレビコマーシャルなどの積極的な広告宣伝の展開などにより、販管費率は52.3%(前連結会計年度比0.7ポイント増)となった結果、営業利益率は3.2%(前連結会計年度比0.6ポイント減)となりました。
特別損益につきましては、店舗資産などの減損損失9億88百万円、のれんの減損損失5億43百万円、保有資産の売却損3億52百万円などを特別損失に計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は1,845億88百万円(前連結会計年度比 20.4%増)、営業利益は59億81百万円(前連結会計年度比 3.8%増)、経常利益は64億52百万円(前連結会計年度比 7.0%増)、当期純利益は5億3百万円(前連結会計年度は47億31百万円の当期純損失)となりました。
なお、当社グループは、衣料品並びに関連商品の企画・販売の単一セグメントであるため、セグメント情報ごとに記載しておりません。
(※) 参考指標
当連結会計年度におけるEBITDAは、157億32百万円(前連結会計年度比13.5%増)、のれん償却前EPSは、141.71 円(前連結会計年度比9.6%減)となりました。
(参考指標について)
株式会社トリニティアーツの連結子会社化等によるのれん償却額の計上により、前連結会計年度より営業利益以下の利益が大幅に引き下げられることとなりました。のれん償却額は現預金の流出を伴わない費用であるため、キャッシュフローの増減と、営業利益以下の利益項目の増減に大きな乖離が発生しております。
また、各国の会計基準によって計上方法が異なるため、海外企業との適切な比較も困難になっております。
これらの点を考慮し、「EBITDA」及び「のれん償却前EPS」を参考指標として開示しております。
(算出方法)
「EBITDA」
営業利益 + 減価償却費 + のれん償却額(販管費)
「のれん償却前EPS」
(当期純利益+のれん償却額(販管費、特別損失)+減損損失(のれん))÷ 期中平均株式数
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べて、8億62百万円減少して76億67百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、121億12百万円(前連結会計年度比 75億5百万円増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が45億14百万円(前連結会計年度比 49億34百万円増)、減価償却費が76億41百万円(前連結会計年度比 14億29百万円増)あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、104億21百万円(前連結会計年度比 35億90百万円増)となりました。これは主に、新規出店等に伴い有形固定資産の取得が76億2百万円(前連結会計年度比 22億42百万円増)、敷金及び保証金の差入が33億39百万円(前連結会計年度比 13億88百万円増)あったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、25億24百万円(前連結会計年度比 69億79百万円減)となりました。これは主に短期借入金の減少が11億83百万円(前連結会計年度比 9億7百万円減)、配当金の支払が13億36百万円(前連結会計年度比 12億75百万円減)あったことによるものです。