有価証券報告書-第19期(令和1年12月1日-令和2年11月30日)

【提出】
2021/02/22 11:03
【資料】
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【項目】
156項目

対処すべき課題

(1)中長期的な経営戦略及び優先的に対処すべき課題
サーラグループは2030年ビジョン「私のまちにSALA、暮らしとともにSALA」を掲げ、社会が大きく変化するなかでもお客さまの暮らしやすさを徹底して追求し、安心、安全、快適、便利はもちろんのこと、新しく、楽しい価値の提供を続けることを約束しています。また、お客さま、地域、取引先、株主の皆さまからはサーラブランドが信頼のあかしとなり、社員にとっては最も働きがいのある会社となることを目指しています。
その取組みの第一歩として、現在、グループを挙げて取り組む第4次中期経営計画(2020年11月期~2022年11月期)では、3つの重点課題「暮らしのSALAの新展開」「SALAの浸透」「変革とチャレンジ」についての施策を推進しています。初年度の2020年11月期は新型コロナウイルス感染症の影響により、セグメントごとに業績や施策の進捗度に開きが生じました。このような状況下ではありますが、2年目となる2021年11月期はコロナ禍のなか取組みを優先すべきもの、加速すべきものを選別し、初年度に描いた方向性を変えることなく着実に施策を実行します。
「暮らしのSALAの新展開」では、ライフクリエイティブ事業ユニット、エネルギーベース事業ユニット及びつなぐ事業ユニットという3つの事業ユニットの役割を整理するとともに、お客さま目線に立ち縦割りや境界線のない事業展開を行うことにより、サーラとしてお客さまのニーズに応えます。「SALAの浸透」では、各事業ユニットで獲得したお客さま並びに取引履歴があるお客さまをグループ全体のお客さまとすることによりお客さまとのつながりを深めます。また、お客さま満足度など初年度に設定した指標に対する施策を展開することにより、質の向上を一層強化します。「変革とチャレンジ」では、グループの持続的成長を支える新たな人事制度の構築に向けて制度の詳細設計を進めます。
セグメント別の重点取組みは次のとおりです。
セグメント別の重点取組み
(エネルギー&ソリューションズ)
・従来の商品、サービス別の提案からお客さまの暮らしにおける課題を解決する問題解決型の提案へ変革します。また、リノベーションやウィズコロナ時代に適応した商品、サービスなど新たな提案により、お客さまの快適な暮らしをサポートします。
・法人のお客さまに対して省エネルギーなど環境性を重視したエネルギー提案を行うことによりエネルギーシェアの拡大に取り組むほか、お客さまの事業課題を解決するソリューション提案及び新たなビジネスサービスの本格的な展開に取り組みます。
・営業拠点並びに都市ガス、LPガス及び電気などの商品ごとに異なる業務の標準化を図ることにより省力化、効率化を進めるとともに、ITツール活用による生産性の向上に取り組みます。
(エンジニアリング&メンテナンス)
・お客さまとの接点機会の強化及びセグメント内の連携強化による最適なソリューション提案により、お客さまとの強固な関係づくりに注力します。また、サーラグループ各社との協働による営業活動を通じて取引の拡大に取り組みます。
・営業、施工、サポート部門のプロセス管理の継続的な改善に取り組むほか、人材の確保と育成、IT・デジタル技術の活用による生産性向上などにより外部環境に左右されない強固な収益基盤づくりに努めます。
(ハウジング)
・住宅販売部門は、アレルギーに配慮した住まいなど強みを活かした注文住宅の販売を強化します。また、エリア特性を活かした商品企画と在庫回転率の改善により分譲住宅の収益力の強化を図ります。
・住宅部資材加工・販売部門は施工体制を拡充し、お客さまの多様な施工ニーズに応え取引の増加を図るとともに、マネジメント強化による利益率の改善や物流ネットワークの活用などにより生産性向上を図ります。
(カーライフサポート)
・車両販売と整備が一体となったサービスを展開することにより事業基盤の強化を図ります。また、店舗運営品質の改善及びお客さまとの接点機会の強化に取り組み、お客さまとのつながりを強化します。
・サービス部門において各店舗の接客品質の均一化や技術レベルの向上に取り組みます。また、浜松エリアにおけるサービス体制の拡充などによりサービス部門の収益を拡大します。
(アニマルヘルスケア)
・市場環境の変化を捉えた営業拠点の統廃合、新規出店並びに重点エリアにおけるM&Aに取り組むことにより、事業規模のさらなる拡大を目指します。
・事業環境に適した営業施策を展開するほか、コンサルティング営業の強化、IT活用による管理業務の効率化、活気ある職場づくりに取り組むことにより生産性の向上を図ります。
(プロパティ)
・不動産仲介、再販などの不動産流通事業に係る情報管理プロセスの再構築と、ITシステムの導入による取扱い情報量の増加及び処理能力の向上により事業競争力の強化に努めます。
・豊橋駅前大通二丁目地区の再開発事業を通じて、「食」「健康」「学び」をテーマとした交流拠点の運営を開始します。また、上層階のマンション「ザ・ハウス豊橋」において、まちなかにおける新たなライフスタイルを提案します。
・ホスピタリティ部門は、原価管理を徹底し最小限のコストで運営可能な事業構造へ変革を図ります。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
第4次中期経営計画の2年目である2021年11月期の計画は、売上高220,000百万円、営業利益6,000百万円、経常利益6,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4,300百万円であります。