有価証券報告書-第25期(2023/05/01-2024/04/30)

【提出】
2024/07/24 9:24
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【項目】
109項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度の経営成績
2024年4月期の業績は、売上高123億82百万円(前年同期比114.2%)、営業利益は9億97百万円(前年同期比162.3%)、経常利益は10億49百万円(前年同期比159.7%)となり、当期純利益は7億4百万円(前年同期比165.4%)となりました。
当事業年度は国内の人流回復と海外観光客の流入増加によってイートイン需要が一気に高まり、客数では活況を取り戻した一年となりました。一方で不安定な国際情勢や天候不順を背景に原材料とエネルギー価格の高騰を受け、価格改定の実施も余儀なくされました。長期化する物価高騰は国内の消費意欲を減退させており、客数確保とコスト抑制は引き続き重要な経営課題となっております。
このような経営環境下、当社は生産性向上につながるDX化を推進し、自動釣銭機やキッチンディスプレイ、インカムの導入などにより労働時間を削減するとともに接客サービスの向上に努めました。一方、日々増加するお客様に、より快適に過ごしていただくため、アルバイト採用と教育の強化を図っております。前期末より推進している採用と教育研修の合理化・高質化を進めるため、トレーナー陣による本社集合研修を一年間継続してまいりました。これまで店長自身が行っていた店舗でのオリエンテーション業務や事務手続きなどの業務負担を軽減することで店舗営業に専念できる仕組みとなり、年間の研修参加者は約2,000名、店舗の業務負担軽減は8,000時間となりました。今期は研修・トレーニング施設を本社ビル内に設置し、社員を含めた従業員教育や基準づくりにさらに力を注ぐとともに、労務環境の改善を進めてまいります。
重要な客数確保策として導入した「椿屋珈琲グループアプリ」は1年目で13万人の登録会員の方にご利用いただいております。今後もお得なクーポンやおすすめのシーズンメニューのご案内などを発信してまいります。
新規創店につきましては「茶寮SiKi椿屋珈琲 クイーンズ伊勢丹仙川店」「こてがえし そごう千葉店」「TSUBAKIYA Jiyugaoka」の3店舗を出店いたしました。
2024年5月24日にはJR吉祥寺駅前に「椿屋珈琲吉祥寺茶寮」がオープンしております。スペシャルティコーヒーにこだわる椿屋珈琲の味を作り出す珈琲焙煎所も今期中の着工予定で現在進めておりますので、どうぞご期待ください。
部門別の概況につきましては、以下のとおりです。
『椿屋珈琲グループ』(期末店舗数52店舗 増減なし)
椿屋珈琲グループの売上高は53億64百万円(前期比117.9%)となりました。
「ゆとりとくつろぎの60分」を店内で過ごしていただくため、高級感のある内装、落ち着いた雰囲気、接客サービスなど、ブランド化を推進してまいりました。
また珈琲には国内総流通量の5%程度と言われる「スペシャルティコーヒー」と定義づけられた希少価値の高い豆のみを使用し、商品の品質や抽出スキルを高めることで満足度向上にも繋げております。26期中に新たな珈琲焙煎所の竣工、稼働に向けて進行中です。
昨年4月にシュークリーム製造設備を設けオープンした物販専門店「ケーキ・洋菓子 椿屋珈琲 五反田店」は、イートイン需要が回復する中でも順調に推移し、収益モデルが確立できました。
『ダッキーダックグループ』(期末店舗数20店舗 増減なし)
ダッキーダックグループの売上高は23億84百万円(前期比110.3%)となりました。
旬の食材を使用したホームメイドケーキと手作り感のある食事を提供し、ハレの日や女子会需要が高い業態です。ケーキスタジオ併設店では、専属パティシエールが限定ケーキを製造する様子もお楽しみいただけるほか、ご希望のデザインにそったご予約限定バースデーケーキなどが好評です。
『イタリアンダイニング ドナグループ』(期末店舗数22店舗 増減なし)
イタリアンダイニング ドナグループの売上高は20億83百万円(前期比113.8%)となりました。
「本格イタリアンをカジュアルに楽しめる店」をコンセプトに、自社製にこだわった生麺、パスタソース、ドレッシングを使用し、大小パーティではご要望にあわせた特別メニュー、料理にあわせたお酒の提案など、付加価値の提供に努めております。
『こてがえし・ぱすたかんグループ』(期末店舗数13店舗 増減なし)
こてがえし・ぱすたかんグループの売上高は13億92百万円(前期比115.4%)となりました。
「もんじゃ革命」と題して看板商品「築地もんじゃ」を育成し、新たな客層の掘り起しに成功しております。特に訪日外国人の取り込みには早くから多言語化に取り組んだ成果も見られました。人で行うべき調理・サービスをより充実させるべく、DX化を推進したことで生産性も向上し成果に繋がっています。
『プロント』(期末店舗数4店舗 1店舗減少)
プロントの売上高は6億29百万円(前期比116.6%)となりました。
弊社がフランチャイジーとして運営するプロントでは、日中はカフェとしてコーヒー・トースト・マフィンやランチパスタを、夜間は一人からグループ客までお酒の需要回復にあわせて、「キッサカバ」として気軽にお酒を楽しめるシーンを提供しております。
『生産部門/EC事業/物販催事事業』
生産部門の売上高は2億86百万円(前期比104.8%)となりました。
外食需要の回復により、カミサリーで製造するパスタソース・ドレッシングの外部販売が堅調です。生産性向上策として、急速冷凍設備および省エネかつ環境に配慮した空調設備の導入も行いました。
EC事業の売上高は1億67百万円(前期比96.8%)となりました。
自社サイト「椿屋オンラインショップ」では、ハレの日需要にふさわしいギフト商品の開発に加え、店舗で受け取りが可能なネット注文、物価高騰を受けお得な商品開発など、お客様のニーズに合わせた対応を心掛けております。
物販催事事業の売上高は73百万円(前期比78.6%)となりました。
イートイン需要の回復にあわせて、出店基準を見直しながら、ホームメイドケーキを中心に出店しております。
『サステナビリティの取組み』SDGs ゴール3.12.14
食品リサイクルの分野において取り組んでいる生麺端材の有効活用について、今期の総量は7.1トンとなりました。引き続き「横濱ビーフ」(株式会社小野ファーム様)の飼料として提供しており、あわせて廃棄物処理で発生するCO2削減とコスト削減にもつながっております。
深川コンフェクショナリーで発生する動植物性残渣につきましても、5.4トンを飼料原材料と454㎾の発電リサイクルに活用しております。
その他、売上の一部を小児がん治療のために寄付する社会貢献活動、環境に配慮した副資材使用の徹底、工場で発生する廃油をSAF(持続可能な航空機用再利用燃料)として活用し、大気中のCO2削減に貢献できるよう取り組みを始めております。
(2)生産・仕入・販売実績・店舗数等の状況
① 生産実績
当社は、フードサービス事業の単一セグメントであるため、生産実績は製品別、仕入実績は品目別、販売実績は部門別に記載しております。
当事業年度における生産実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
製品名当事業年度
(自 2023年5月1日
至 2024年4月30日)
生産金額(千円)前年同期比(%)
自社製フレッシュケーキ592,672115.1
スパゲッティ生麺、ソース、ドレッシング636,742104.4
コーヒー豆163,255114.2
合計1,392,669109.8

(注)金額は、製造原価によっております。
② 仕入実績
当事業年度における仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目当事業年度
(自 2023年5月1日
至 2024年4月30日)
仕入金額(千円)前年同期比(%)
飲料・食材類2,707,542116.4
その他194,846102.0
合計2,902,389115.3

(注)金額は、仕入価格によっております。
③ 販売実績
当事業年度における販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
当事業年度
(自 2023年5月1日
至 2024年4月30日)
売上金額(千円)前年同期比(%)
椿屋珈琲東京都3,930,078122.5
神奈川県817,629107.2
埼玉県222,196107.1
千葉県394,315106.1
小計5,364,220117.9
ダッキーダック東京都994,094112.3
神奈川県661,486108.0
埼玉県254,160116.2
千葉県474,634106.7
小計2,384,376110.3
ドナ東京都1,273,287112.7
神奈川県357,321114.1
埼玉県352,788115.2
千葉県100,325121.3
小計2,083,722113.8
ぱすたかん・こてがえし東京都889,943111.3
神奈川県253,894108.8
埼玉県88,85299.1
千葉県160,046191.2
小計1,392,736115.4
その他東京都1,038,788104.7
神奈川県118,677113.3
埼玉県--
千葉県--
小計1,157,466105.6
合計東京都8,126,191115.8
神奈川県2,209,010109.0
埼玉県917,998111.6
千葉県1,129,321114.9
総合計12,382,521114.2

(注)ダッキーダックには、EggEggキッチン・Cheese Egg Garden・ダッキーダックカフェ・ダッキーダックキッチン
およびダッキーダックケーキショップを含んでおります。
④ 地域別店舗数及び客席数の状況
当事業年度
(2024年4月30日現在)
期末店舗数(店)前期末比増減客席数(席)
椿屋珈琲東京都35-2,319
神奈川県9-767
埼玉県3-212
千葉県5-369
小計52-3,667
ダッキーダック東京都9-563
神奈川県5-460
埼玉県2-177
千葉県4-302
小計20-1,502
ドナ東京都12-638
神奈川県5-257
埼玉県4-205
千葉県1-66
小計22-1,166
ぱすたかん・こてがえし東京都8-477
神奈川県3-118
埼玉県1-52
千葉県1-102
小計13-749
その他東京都3-324
神奈川県1△1-
小計4△1324
合計東京都67-4,321
神奈川県24△11,602
埼玉県10-646
千葉県11-839
総合計111△17,408

(注)1 ダッキーダックには、EggEggキッチン・Cheese Egg Garden・ダッキーダックカフェ・ダッキーダックキッ
チンおよびダッキーダックケーキショップを含んでおります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、18億17百万円で前事業年度末に比較して、1億95百万円増加しました。
当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果、得られた資金は13億20百万円で、前事業年度と比較して6億74百万円増加しました。これは主に法人税等の支払額が6億79百万円減少、税引前四半期純利益が3億77百万円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果、使用した資金は4億1百万円で、前事業年度と比較して4億31百万円減少しました。これは主に定期預金の払戻による収入が9億円増加したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果、使用した資金は7億23百万円で、前事業年度と比較して6億32百万円増加しました。これは主に長期借入金の返済による支出が6億円増加したことによるものです。
(4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。
当社の財務諸表作成において、損益または資産の評価等に影響を与える見積り、判断は、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で行なっておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績について
当社は「味覚とサービスを通して都会生活に安全で楽しい食の場を提供する」という経営理念のもと、「あったら楽しい食の場・手の届く贅沢」という脱日常と付加価値を提供することに注力しております。今期は「ゆとりとくつろぎの60分」を体験していただくための高付加価値の提供を掲げて、日々の営業施策を進めてまいりました。「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおり、24期は年初来の新型コロナウイルス感染拡大、その後の入国規制緩和やあらゆるコロナ制限の緩和など、経済を正常化させる動きもありました。世界的インフレによる物価の上昇や労働力不足に起因する人件費の高騰などのさまざまな影響を受けたものの、業務効率化と営業施策の推進に努めた結果、すべての月で売上高、客数、客単価ともに前年を上回ることができました
売上高は123億82百万円(前年同期比114.2%)、営業利益は9億97百万円(前年同期比162.3%)、経常利益は10億49百万円(前年同期比159.7%)となり、当期純利益は7億4百万円(前年同期比165.4%)となりました。期末店舗数は1店舗減少し、計111店です。
③ 財政状態について
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ2億77百万円増加し87億20百万円となりました。流動資産は前事業年度末に比べ1億91百万円増加し48億92百万円となりました。これは現金及び預金が1億95百万円増加したことが主な要因です。固定資産は前事業年度末に比べ85百万円増加し38億28百万円となりました。これは有形固定資産の建物(純額)が52百万円増加したことが主な要因です。
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ3億23百万円減少し21億4百万円となりました。流動負債は前事業年度末に比べ3億54百万円減少し13億76百万円となりました。これは1年内返済予定の長期借入金が6億円減少したことが主な要因です。固定負債は前事業年度末に比べ31百万円増加し7億28百万円となりました。これは退職給付引当金が24百万円増加したことが主な要因です。
当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ6億円増加し66億16百万円となりました。これは利益剰余金が5億83百万円増加したことが主な要因です。

(単位:千円)

勘定科目前事業年度
2023年4月期
構成比当事業年度
2024年4月期
構成比増減額
現金及び預金3,821,19345.3%4,017,11346.1%195,919
有形固定資産1,462,70917.3%1,535,50517.6%72,795
土地530,000530,000-
投資その他の資産2,226,92226.4%2,249,80125.8%22,879
差入保証金417,402404,508△12,893
敷金1,443,9021,442,675△1,226
長期借入金600,0007.1%--%△600,000
1年内600,000-△600,000
1年超---
資本金50,0000.6%50,0000.6%-
資本剰余金1,306,35015.5%1,306,35015.0%-
利益剰余金4,748,34756.2%5,331,70661.1%583,359

④ 資金の財源及び資金の流動性についてと財政状態の改善に向けた取り組みについて
当事業年度末におけるキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
従来、当社の資金需要はそのほとんどが新規出店と既存店改装のための設備投資資金であります。
今後についても、通常ベースの新規出店と既存店改装は、営業活動によって得られる資金によって賄う方針に変更はございません。また、生産性向上のための製造設備の拡充や、計画外で大型出店を実施するとの判断に至った場合には、金融機関等からの借入または資本市場からの直接資金の調達によって、必要資金の確保を進めていきたいと考えております。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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