有価証券報告書-第10期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 11:06
【資料】
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【項目】
174項目
(重要な会計上の見積り)
1.貸倒引当金の見積り
(1) 当連結会計年度に計上した金額:129,223百万円
(2) 会計上の見積りの内容について連結財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
三井住友信託銀行株式会社では、与信取引先(以下、「取引先」という。)について、決算開示や信用力に影響を及ぼす事態発生の都度、財務状況、資金繰り、収益力等による返済能力に応じた「債務者区分」を判定しております。また、「債務者区分」の判定結果及び担保等による保全状況等に基づき貸倒引当金を算定しております。「債務者区分」の判定に当たっては、取引先の定量的な要素に加え、定性的な要素を勘案しております。
(債務者区分の定義)
債務者区分定義
正常先業績が良好で財務状況にも特段問題がない。
要注意先業績低調ないし不安定、財務内容に問題がある、あるいは金利減免・棚上げ先など貸出条件に問題があり、今後の管理に注意を要する。
要管理先要注意先のうち、貸出条件緩和債権又は3ヵ月以上延滞債権を有するもの。
破綻懸念先経営難の状態にあり、経営改善計画等の進捗状況が芳しくなく、今後経営破綻に陥る可能性が大きいと認められる。
実質破綻先法的・形式的な経営破綻の事実は発生していないものの、実質的に経営破綻に陥っている。
破綻先法的・形式的な経営破綻の事実が発生している。

貸倒引当金については、債務者区分ごとに以下のように算定しております。
債務者区分貸倒引当金の算定方法
正常先1年間の貸倒実績に基づく貸倒実績率の過去の一定期間における平均値を予想損失率として算出し、これを基礎として、貸倒引当金を算定しております。
要注意先及び要管理先3年間の貸倒実績に基づく貸倒実績率の過去の一定期間における平均値を予想損失率として算出し、これを基礎として、貸倒引当金を算定しております。なお、一部の債務者について、債権の元本の回収及び利息の受取りに係るキャッシュ・フローを合理的に見積ることができるものについては、当該キャッシュ・フローを貸出条件緩和実施前の約定利子率等で割引いた金額と債権の帳簿価額との差額を貸倒引当金とする方法(キャッシュ・フロー見積法)により計上しております。
破綻懸念先債権額から、担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額のうち、債務者の支払能力を総合的に判断し必要と認める額を計上しております。なお、一部の債務者について、債権の元本の回収及び利息の受取りに係るキャッシュ・フローを合理的に見積ることができるものについては、当該キャッシュ・フローを貸出条件緩和実施前の約定利子率等で割引いた金額と債権の帳簿価額との差額を貸倒引当金とする方法(キャッシュ・フロー見積法)により計上しております。
実質破綻先及び破綻先担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額を計上しております。なお、破綻先及び実質破綻先に対する担保・保証付き債権等については、債権額から担保の評価額及び保証による回収が可能と認められる額を控除しております。

正常先、要注意先及び要管理先については、貸倒実績率等が変動した場合、貸倒引当金に影響を及ぼします。また、破綻懸念先、実質破綻先及び破綻先について、担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額が変動した場合、貸倒引当金に重要な影響を及ぼします。
(3) 新型コロナウイルス感染症に起因する不確実性への対応(予想信用損失の調整)
新型コロナウイルス感染症の拡大が取引先に与える影響については、合理的な見積りが可能な範囲で個別取引先の債務者区分の決定等へ反映しております。しかしながら、当該影響は複雑かつ多岐にわたることから、当該見積りには高い不確実性が存在しております。 一部の連結子会社では、新型コロナウイルス感染症の拡大が取引先(法人与信先)の事業及び損益に与える影響に鑑み、取引先の財務情報等に未だ反映されていない信用リスクに対する影響額を見積り、予想される将来の信用損失に対する必要な調整を行っております。 前連結会計年度において、新型コロナウイルス感染症の拡大による業績悪化の影響が懸念される業種及び商品(以下、「業種等」という。)を特定し、当該業種等に属する一部の与信について、内部格付制度上の内部格付が一定程度低下すると仮定した場合に将来発生すると予想される信用損失に対して追加的な貸倒引当金(以下、「特例引当金」という。)24,635百万円を計上しております。 当連結会計年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大と小康状態を繰り返し、収束には時間がかかるとする仮定に変更しております(前連結会計年度は一定期間で収束と仮定)。当連結会計年度の経済環境や内部格付の変動状況等を踏まえ、新型コロナウイルス感染症の拡大による業績への影響度合いや収束後の回復の見通しの程度に応じて、業種ごとに将来の信用リスクの悪化の程度に関する仮定を置き、当該業種に属する一部の与信について将来発生すると予想される信用損失の再見積りを行い、特例引当金18,432百万円を計上しております。 なお、特例引当金計上に当たって採用した仮定については不確実性が高く、新型コロナウイルス感染症の拡大による取引先の事業及び損益に与える影響が変化した場合には、連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
2.退職給付債務の見積り
(1) 当連結会計年度に計上した金額:431,223百万円
積立型制度の退職給付債務417,978百万円及び非積立型制度の退職給付債務13,245百万円から年金資産648,636百万円を控除した純額217,412百万円を連結貸借対照表上、退職給付に係る資産231,165百万円及び退職給付に係る負債13,752百万円として計上しております。
(2) 会計上の見積りの内容について連結財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
退職給付債務、年金資産及び退職給付費用等については、数理計算上の計算基礎に基づいて算出されております。この計算基礎には、割引率、年金資産の長期期待運用収益率、退職率、死亡率等が含まれております。
主要な数理計算上の計算基礎については、以下のとおりであります。
割引率長期期待運用収益率
主として0.5%4.6%

三井住友信託銀行株式会社(当グループにおける退職給付債務のうち、93.5%を占める)は、国内の優良社債の利回りに基づいて割引率を設定しており、債券のうち、満期までの期間が予想される将来の給付支払いの時期までの期間と同じ銘柄の利回りを基礎としております。また、長期期待運用収益率については、過去の運用実績及び将来利回りに対する予測を評価することにより、設定しております。長期期待運用収益率は、株式及び社債等の投資対象資産グループ別の長期期待運用収益率の加重平均値を採用しております。
(3) 計算基礎の変更による連結財務諸表への影響
(2)に記載した計算基礎については、退職給付債務及び退職給付費用に重要な影響を及ぼします。三井住友信託銀行株式会社における割引率及び長期期待運用収益率をそれぞれ0.5%変更した場合の連結財務諸表への影響は以下のとおりであります。
退職給付費用への影響額退職給付債務への影響額
割引率 :0.5%減少2,600百万円の増加33,491百万円の増加
:0.5%増加2,324百万円の減少29,676百万円の減少
長期期待運用収益率 :0.5%減少3,164百万円の増加
:0.5%増加3,164百万円の減少

3.固定資産(のれん含む)の減損処理
(1) 当連結会計年度に計上した金額
三井住友信託銀行株式会社の個人トータルソリューション事業については、新型コロナウイルス感染症に起因し、事業環境が大きく変化しております。このため、当グループではこの変化を経営環境が著しく悪化したものとして評価し、減損の兆候があると判断し、減損損失の計上要否について、検討を行っております。 検討の結果、三井住友信託銀行株式会社の個人トータルソリューション事業に帰属する事業用資産(減損前帳簿価額86,475百万円)については、帳簿価額が回収可能価額を上回っており、19,364百万円(有形固定資産1,655百万円及びソフトウエア17,708百万円)の減損損失を計上しております。
(2) 会計上の見積りの内容について連結財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
当グループの報告セグメントは、当グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会や経営会議が、経営資源の配分の決定や業績評価のために、定期的に経営成績等の報告を受ける対象となっているものであります。主要な連結子会社である三井住友信託銀行株式会社では、6つの事業セグメントを減損会計適用上のグルーピングの最小単位とし(以下、「資産グループ」という。)、減損の兆候の識別、減損損失の認識の判定及び測定を行っております。なお、共用資産については、管理会計上の枠組みを活用し、各事業に所属する人員数等、合理的と認められる基準により各事業へ配賦しております。
(減損の兆候の識別)
資産グループが、以下のいずれかに該当する場合には、減損の兆候を識別します。
・営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスとなっている場合、又は、継続してマイナスとなる見込みである場合
・資産グループに関連して、経営環境が著しく悪化したか、又は悪化する見込みである場合
・資産又は資産グループの市場価格が著しく下落した場合
・資産グループに関して、使用方法について回収可能価額を著しく低下させる変化があった場合
(減損損失の認識要否の判定及び測定)
減損の兆候があると識別された資産グループについて、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と資産グループに帰属する資産の帳簿価額とを比較し、後者が前者を上回る場合には、減損損失を認識します。なお、店舗等について、閉鎖の意思決定を行った場合には、上記のグルーピングから除外し、回収可能価額は、個別の店舗等の正味売却価額を使用しております。正味売却価額は不動産評価額から処分費用見込額を控除して算定しております。
減損損失については、使用価値あるいは正味売却価額と帳簿価額との差額として算定しております。
使用価値については、将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しておりますが、その算定に当たって使用する割引率については、資本コスト(リスクフリーレート、株式ベータ及び市場リスクプレミアム等に基づき算定)によっております。
割引前将来キャッシュ・フローは、事業計画等に基づいており、将来の市場あるいは経済状況等を考慮しております。割引前将来キャッシュ・フローは、将来の予測不能な事象や事業計画の前提条件の変化により、変動する可能性があります。 なお、当連結会計年度に減損損失を認識した三井住友信託銀行株式会社の個人トータルソリューション事業に係る使用価値の測定に用いる将来キャッシュ・フローは当グループの事業計画を基礎として見積っており、与信取引の実行見込額、保険・投資信託の販売計画等を主要な仮定として織り込んでおります。

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