有価証券報告書-第21期(2022/04/01-2023/03/31)
有報資料
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営方針、経営戦略等
① 経営方針
当社グループは、以下の経営理念のもと、中長期的に目指す姿である「最高の信頼を通じて、お客さま・社会とともに発展するグローバルソリューションプロバイダー」というビジョンの実現を目指してまいります。
○お客さまに、より一層価値あるサービスを提供し、お客さまと共に発展する。
○事業の発展を通じて、株主価値の永続的な増大を図る。
○勤勉で意欲的な社員が、思う存分にその能力を発揮できる職場を作る。
○社会課題の解決を通じ、持続可能な社会の実現に貢献する。
② 経営環境
足許、世界経済は、ロシア・ウクライナ情勢によるエネルギー価格の高騰等による下押し圧力を受けながらも、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ経済活動の正常化が進む中、総じて緩やかな回復基調にあります。わが国におきましても、「With コロナ」の生活様式が浸透する中での個人消費の緩やかな増加、好調な企業収益等を背景とした積極的な設備投資の実施、訪日外国観光客の増加に伴うインバウンド需要の回復等を受け、景気の持ち直しが続いております。今後も、日本を含む世界経済は、緩やかな景気回復が続いていくと見込んでおります。
一方で、地政学リスクの顕在化や経済安全保障の確保・強化の動きといった社会・経済のグローバル化の反転に加え、欧米を中心としたインフレや金利上昇等、これまで長く続いてきた経済・金融環境に大きな変化が生じており、よりその不確実性が高まっております。
また、あらゆる分野においてデジタル化がますます加速し、デジタル完結型のサービスの拡大やIT・デジタル技術を活用したビジネス変革ニーズの高まり等、企業活動や個人の消費行動が大きく変容しております。金融業界においても、プラットフォーマーやFintech、異業種との協業や、互いの業界への参入が活発に実施され、競争が複雑化・激化しております。同時に、様々な規制の見直しも行われており、新たなビジネスへの挑戦余地も生じております。
更に、世界が直面する社会課題についても、気候変動に加えて、人権や貧困、少子高齢化等、課題が多様化・深刻化しており、企業として幅広い社会課題に主体的に取り組むことがより一層求められております。
③ 経営戦略
こうした当社グループを取り巻く大きな環境変化を踏まえ、当社グループは、2023年度から3年間を計画期間とする中期経営計画「Plan for Fulfilled Growth」を策定しました。本中期経営計画では、グループの総合力を発揮してこれまでの取組みを更に進化させ、前向きにかつ力強く、「質の伴った成長」の実現を目指すべく、次の3つの基本方針を定めております。
第一に、「社会的価値の創造」です。新たな経営の柱の一つとして社会的価値の創造を据え、社会課題の解決を主導していくことにより、経済の成長とともに社会課題が解決に向かい、そこに生きる人々が幸福を感じられる「幸せな成長」、すなわち、Fulfilled Growthに貢献してまいります。第二に、「経済的価値の追求」です。経営資源を大胆に配分し、スピード感をもって各種施策を進めることにより、資本効率の向上を伴った、飛躍的な収益力の強化を図り、経済的価値を追求いたします。第三に、「経営基盤の格段の強化」です。当社グループのあらゆる活動の礎であるお客さまをはじめとするステークホルダーからの信頼を得るべく、経営基盤の格段の強化を進めてまいります。

④ 経営指標
本中期経営計画では、次の3項目を最終年度の2025年度の財務目標として掲げております。
<連結財務目標(2025年度)>
※1 バーゼルⅢ最終化時ベース、その他有価証券評価差額金を除く
※2 営業経費から「収益連動経費」「先行投資に係る経費」等を除いたもの
(2) 対処すべき課題
当社グループは、本中期経営計画で掲げた3つの基本方針のもと、次の取組みを進めてまいります。
① 社会的価値の創造 : 「幸せな成長」への貢献
当社グループは、三井や住友が長きに亘り企業市民として脈々と受け継いできた、社会的価値の創造を目指す事業の精神を、グループの経営理念に反映しており、これまでもグループ各社が持つ様々な機能や商品・サービスを活用し、社会課題の解決に向けた活動に取り組んでまいりました。
しかし、近年、世界的な流れとして経済活動が優先され、社会的価値の創造が疎かにされてきたことで、環境問題や人権問題、貧困・格差等の社会課題が顕在化し、こうした喫緊の課題の解決に向けた取組みが企業経営の大きなテーマとなっております。足許では、社会的価値の創造が、企業にとっての競争の前提になっていることに加え、わが国では、少子高齢化が進み、低成長が続いていることから、日本の再成長に対する企業の貢献もますます重要になっております。
本中期経営計画のスタートにあわせ、「環境」「DE&I(※)・人権」「貧困・格差」「少子高齢化」「日本の再成長」の5点を、当社グループとして主体的に取り組むべき重点課題として定めました。これらの重点課題に対応して、グループを挙げてこれまでの活動を更に拡大させ、社会的価値を創造し、これを社会への還元に向けていくことで、社会全体や人々を持続的に豊かにし、「幸せな成長」に貢献していく方針です。また、今後、従業員一人ひとりが重点課題に主体的に取り組むことを通じて働きがいを感じられるよう、社会的価値の創造に向けた参画意識をより一層高めてまいります。
(※)Diversity(ダイバーシティ、多様性)、Equity(エクイティ、公正性)、Inclusion(インクルージョン、包括性)の3つを合わせた概念。個々の異なる状況や特性に応じて、企業が適切なサポートを行い、多様な人材がその能力を最大限発揮できる環境を整備すること。
② 経済的価値の追求 : Transformation & Growth
前中期経営計画に続き「Transformation & Growth」をキーワードに掲げ、これまでの成長投資や施策の成果を着実に実現させるとともに、大きな環境変化を踏まえた不断のビジネスモデル改革と、海外重点戦略領域におけるフランチャイズの確立に向けた取組みを進めてまいります。これにより、事業ポートフォリオを変革し、資本効率の向上を伴った力強い収益力の強化を目指してまいります。
基本的な考え方としては、次の3点です。
Ⅰ.金利上昇も見据えた国内ビジネス改革
国内ビジネスにおいて、今後の金利上昇の可能性も見据え、デジタル化や決済ビジネスの強化、営業体制の見直し等を通じて、より効果的に顧客基盤を拡充しつつ、安定的かつ効率的なビジネスモデルを再構築してまいります。
Ⅱ.アセット依存ビジネスからの脱却
お客さまに対して資金面のご支援、すなわち当社グループの資産を拡大させるビジネスのみによらず、お客さまのリスクに対する多様な解決策の提供や手数料ビジネスの強化を進めることで、資本効率の向上を図ってまいります。
Ⅲ.成長性を踏まえたグローバルポートフォリオの構築
海外ビジネスにおいて、ポートフォリオの入替えを進めることで資本効率を向上させながら、米国事業の拡大と、アジアにおける第2、第3のSMBCグループの確立を目指す「マルチフランチャイズ戦略」を中心に、グループを牽引する力強い成長を目指してまいります。
そのうえで、これらの基本的な考え方に基づき定めた、次の7つの「重点戦略領域」において、グループ間の更なる連携を通じた相乗効果の追求、時機を捉えた適切なリスクテイク、新たなチャレンジやイノベーションを重視して取組みを進めてまいります。

③ 経営基盤の格段の強化 : Quality builds Trust
前中期経営計画では、「Quality」をキーワードに掲げ、経営基盤の質の向上に取り組んでまいりました。本中期経営計画では、改めて「Quality builds Trust」をキーワードに掲げ、お客さまをはじめとするステークホルダーからの信頼を得るべく、経営基盤の格段の強化に取り組んでまいります。
まず、昨年、当社グループが受けた行政処分等を踏まえて、経営の大前提である、健全な組織文化の更なる浸透とコーポレートガバナンス・コンプライアンスの質の向上に、グループを挙げて取り組んでまいります。また、グループ役職員の規律意識醸成に向けた取組みや、IT投資や人材投入を通じた内部管理体制の強化を、グループ・グローバルベースで進めてまいります。
加えて、不透明な環境下で、環境の変化への機動的な対応力のある事業運営を実現するため、リスク分析力やリスクコントロール力の向上を図ってまいります。更に、ビジネスモデルの拡大や高度化を実現するための、多様で優秀な人材の確保・育成に向けた人的資本投資と人材マネジメントの強化、従来にない大規模かつ積極的なIT投資を通じたシステムインフラの増強に取り組み、経営基盤の質の向上を進めてまいります。
当社グループは、これらの取組みにおいて着実な成果をお示ししたいと考えております。
(1) 経営方針、経営戦略等
① 経営方針
当社グループは、以下の経営理念のもと、中長期的に目指す姿である「最高の信頼を通じて、お客さま・社会とともに発展するグローバルソリューションプロバイダー」というビジョンの実現を目指してまいります。
○お客さまに、より一層価値あるサービスを提供し、お客さまと共に発展する。
○事業の発展を通じて、株主価値の永続的な増大を図る。
○勤勉で意欲的な社員が、思う存分にその能力を発揮できる職場を作る。
○社会課題の解決を通じ、持続可能な社会の実現に貢献する。
② 経営環境
足許、世界経済は、ロシア・ウクライナ情勢によるエネルギー価格の高騰等による下押し圧力を受けながらも、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ経済活動の正常化が進む中、総じて緩やかな回復基調にあります。わが国におきましても、「With コロナ」の生活様式が浸透する中での個人消費の緩やかな増加、好調な企業収益等を背景とした積極的な設備投資の実施、訪日外国観光客の増加に伴うインバウンド需要の回復等を受け、景気の持ち直しが続いております。今後も、日本を含む世界経済は、緩やかな景気回復が続いていくと見込んでおります。
一方で、地政学リスクの顕在化や経済安全保障の確保・強化の動きといった社会・経済のグローバル化の反転に加え、欧米を中心としたインフレや金利上昇等、これまで長く続いてきた経済・金融環境に大きな変化が生じており、よりその不確実性が高まっております。
また、あらゆる分野においてデジタル化がますます加速し、デジタル完結型のサービスの拡大やIT・デジタル技術を活用したビジネス変革ニーズの高まり等、企業活動や個人の消費行動が大きく変容しております。金融業界においても、プラットフォーマーやFintech、異業種との協業や、互いの業界への参入が活発に実施され、競争が複雑化・激化しております。同時に、様々な規制の見直しも行われており、新たなビジネスへの挑戦余地も生じております。
更に、世界が直面する社会課題についても、気候変動に加えて、人権や貧困、少子高齢化等、課題が多様化・深刻化しており、企業として幅広い社会課題に主体的に取り組むことがより一層求められております。
③ 経営戦略
こうした当社グループを取り巻く大きな環境変化を踏まえ、当社グループは、2023年度から3年間を計画期間とする中期経営計画「Plan for Fulfilled Growth」を策定しました。本中期経営計画では、グループの総合力を発揮してこれまでの取組みを更に進化させ、前向きにかつ力強く、「質の伴った成長」の実現を目指すべく、次の3つの基本方針を定めております。
第一に、「社会的価値の創造」です。新たな経営の柱の一つとして社会的価値の創造を据え、社会課題の解決を主導していくことにより、経済の成長とともに社会課題が解決に向かい、そこに生きる人々が幸福を感じられる「幸せな成長」、すなわち、Fulfilled Growthに貢献してまいります。第二に、「経済的価値の追求」です。経営資源を大胆に配分し、スピード感をもって各種施策を進めることにより、資本効率の向上を伴った、飛躍的な収益力の強化を図り、経済的価値を追求いたします。第三に、「経営基盤の格段の強化」です。当社グループのあらゆる活動の礎であるお客さまをはじめとするステークホルダーからの信頼を得るべく、経営基盤の格段の強化を進めてまいります。

④ 経営指標
本中期経営計画では、次の3項目を最終年度の2025年度の財務目標として掲げております。
<連結財務目標(2025年度)>
| 収益性 | ROCET1※1 | 9.5%以上 | ボトムライン向上とディシプリンを利かせた資本運営により極大化 |
| 効率性 | ベース経費※2 | 2022年度実績比削減 | 経費額を適切にコントロールし、成長投資を実行 |
| 健全性 | 普通株式等Tier1比率※1 | 10%程度 | 規制最終化に対応した十分な資本水準を確保 |
※1 バーゼルⅢ最終化時ベース、その他有価証券評価差額金を除く
※2 営業経費から「収益連動経費」「先行投資に係る経費」等を除いたもの
(2) 対処すべき課題
当社グループは、本中期経営計画で掲げた3つの基本方針のもと、次の取組みを進めてまいります。
① 社会的価値の創造 : 「幸せな成長」への貢献
当社グループは、三井や住友が長きに亘り企業市民として脈々と受け継いできた、社会的価値の創造を目指す事業の精神を、グループの経営理念に反映しており、これまでもグループ各社が持つ様々な機能や商品・サービスを活用し、社会課題の解決に向けた活動に取り組んでまいりました。
しかし、近年、世界的な流れとして経済活動が優先され、社会的価値の創造が疎かにされてきたことで、環境問題や人権問題、貧困・格差等の社会課題が顕在化し、こうした喫緊の課題の解決に向けた取組みが企業経営の大きなテーマとなっております。足許では、社会的価値の創造が、企業にとっての競争の前提になっていることに加え、わが国では、少子高齢化が進み、低成長が続いていることから、日本の再成長に対する企業の貢献もますます重要になっております。
本中期経営計画のスタートにあわせ、「環境」「DE&I(※)・人権」「貧困・格差」「少子高齢化」「日本の再成長」の5点を、当社グループとして主体的に取り組むべき重点課題として定めました。これらの重点課題に対応して、グループを挙げてこれまでの活動を更に拡大させ、社会的価値を創造し、これを社会への還元に向けていくことで、社会全体や人々を持続的に豊かにし、「幸せな成長」に貢献していく方針です。また、今後、従業員一人ひとりが重点課題に主体的に取り組むことを通じて働きがいを感じられるよう、社会的価値の創造に向けた参画意識をより一層高めてまいります。
(※)Diversity(ダイバーシティ、多様性)、Equity(エクイティ、公正性)、Inclusion(インクルージョン、包括性)の3つを合わせた概念。個々の異なる状況や特性に応じて、企業が適切なサポートを行い、多様な人材がその能力を最大限発揮できる環境を整備すること。
② 経済的価値の追求 : Transformation & Growth
前中期経営計画に続き「Transformation & Growth」をキーワードに掲げ、これまでの成長投資や施策の成果を着実に実現させるとともに、大きな環境変化を踏まえた不断のビジネスモデル改革と、海外重点戦略領域におけるフランチャイズの確立に向けた取組みを進めてまいります。これにより、事業ポートフォリオを変革し、資本効率の向上を伴った力強い収益力の強化を目指してまいります。
基本的な考え方としては、次の3点です。
Ⅰ.金利上昇も見据えた国内ビジネス改革
国内ビジネスにおいて、今後の金利上昇の可能性も見据え、デジタル化や決済ビジネスの強化、営業体制の見直し等を通じて、より効果的に顧客基盤を拡充しつつ、安定的かつ効率的なビジネスモデルを再構築してまいります。
Ⅱ.アセット依存ビジネスからの脱却
お客さまに対して資金面のご支援、すなわち当社グループの資産を拡大させるビジネスのみによらず、お客さまのリスクに対する多様な解決策の提供や手数料ビジネスの強化を進めることで、資本効率の向上を図ってまいります。
Ⅲ.成長性を踏まえたグローバルポートフォリオの構築
海外ビジネスにおいて、ポートフォリオの入替えを進めることで資本効率を向上させながら、米国事業の拡大と、アジアにおける第2、第3のSMBCグループの確立を目指す「マルチフランチャイズ戦略」を中心に、グループを牽引する力強い成長を目指してまいります。
そのうえで、これらの基本的な考え方に基づき定めた、次の7つの「重点戦略領域」において、グループ間の更なる連携を通じた相乗効果の追求、時機を捉えた適切なリスクテイク、新たなチャレンジやイノベーションを重視して取組みを進めてまいります。

③ 経営基盤の格段の強化 : Quality builds Trust
前中期経営計画では、「Quality」をキーワードに掲げ、経営基盤の質の向上に取り組んでまいりました。本中期経営計画では、改めて「Quality builds Trust」をキーワードに掲げ、お客さまをはじめとするステークホルダーからの信頼を得るべく、経営基盤の格段の強化に取り組んでまいります。
まず、昨年、当社グループが受けた行政処分等を踏まえて、経営の大前提である、健全な組織文化の更なる浸透とコーポレートガバナンス・コンプライアンスの質の向上に、グループを挙げて取り組んでまいります。また、グループ役職員の規律意識醸成に向けた取組みや、IT投資や人材投入を通じた内部管理体制の強化を、グループ・グローバルベースで進めてまいります。
加えて、不透明な環境下で、環境の変化への機動的な対応力のある事業運営を実現するため、リスク分析力やリスクコントロール力の向上を図ってまいります。更に、ビジネスモデルの拡大や高度化を実現するための、多様で優秀な人材の確保・育成に向けた人的資本投資と人材マネジメントの強化、従来にない大規模かつ積極的なIT投資を通じたシステムインフラの増強に取り組み、経営基盤の質の向上を進めてまいります。
当社グループは、これらの取組みにおいて着実な成果をお示ししたいと考えております。