有価証券報告書-第22期(2022/04/01-2023/03/31)
26.金融リスク管理
(1)資本管理
当社グループは、我が国証券市場における公共インフラとしての使命を果たすため、事業を運営するための財務基盤の安全性を確保しつつ、持続的な成長及び企業価値の最大化を実現することを目的として、事業のリスクに見合った適正な資本水準並びに負債・資本構成を維持することを資本管理の基本方針としております。なお、資本は、「親会社の所有者に帰属する持分」です。
また、子会社である株式会社日本証券クリアリング機構の清算機関としての継続性及び決済履行保証スキームの機能確保の観点から、清算機関に対する指針等も踏まえ一定の剰余金を確保しております。
なお、金融商品取引所持株会社である当社株式については、金融商品取引法に基づき、取得及び所有に係る制限等が課されております。
(2)金融商品から生じる財務上のリスク管理
当社グループは、事業活動を行う過程において、金融商品から生じる各種財務上のリスク(信用リスク・流動性リスク・市場リスク)に晒されておりますが、リスクを把握・分析し、適切な方法で統合的なリスク管理に取り組むことで、リスクの回避又は低減に努めております。
当社グループが認識している主要なリスクは、株式会社日本証券クリアリング機構の清算業務から発生する信用リスク及び流動性リスクです。以下、当社グループの清算業務に係るリスク管理及びそれ以外のリスク管理について、財務上のリスクごとに記載しております。
① 信用リスク管理
信用リスクとは、取引の相手先が契約内容を履行できなくなること等により、当社グループが財務的損失を被るリスクです。株式会社日本証券クリアリング機構は、市場参加者が行った取引の債務を負担することにより取得する債権である清算引受資産について、清算参加者の信用リスクに晒されておりますが、当該リスクに対しては、清算参加者に対する資格制度や担保制度等の体制を整備しております。なお、同社の決済履行制度の詳細については、「第2 事業の状況-3 事業等のリスク-7.決済履行確保の枠組みについて」を、また清算参加者預託金等の代用有価証券の公正価値については、注記「10.金融商品取引の安全性確保のための諸制度に基づく資産・負債」をご参照ください。
また、清算参加者から担保として預託を受けた清算参加者預託金特定資産は、保管・資金運用先に対する信用リスクに晒されておりますが、原則として信用リスクのない決済用預金及び日本銀行当座預金に預け入れており、また資金運用をする場合においても、金融機関に対する日本国債を担保とした有担保によるコール資金の貸付又は一定の信用力を有する信託銀行への普通預金に限定することで、当該リスクの回避を図っております。
② 流動性リスク管理
流動性リスクとは、必要な資金が確保できなくなること等により、当社グループが財務的損失を被るリスクです。
株式会社日本証券クリアリング機構は、清算参加者に決済不履行が生じた場合であっても、自ら資金不足をカバーし、決済を完了する必要があることから、清算引受負債について流動性リスクに晒されておりますが、当該リスクに対しては、資金決済銀行との間で流動性供給に関する契約を締結すること等により、十分な流動性を確保する体制を整備しております。
また、同社が各清算参加者から担保として預託を受けた清算参加者預託金特定資産については、流動性の高い短期金融資産で保管・運用を行うことで、担保返戻時の流動性リスクの回避を図っております。
さらに、当社グループは借入金により資金を調達しており、債務の支払期日にその支払いをできなくなる流動性リスクに晒されておりますが、資金繰りの状況及び見通しの把握を行うとともに、当社グループ内で機動的に資金を融通し合うこと等により、当該リスクの回避を図っております。
当社グループの金融負債の期日別残高は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2022年3月31日)
当連結会計年度(2023年3月31日)
(1)資本管理
当社グループは、我が国証券市場における公共インフラとしての使命を果たすため、事業を運営するための財務基盤の安全性を確保しつつ、持続的な成長及び企業価値の最大化を実現することを目的として、事業のリスクに見合った適正な資本水準並びに負債・資本構成を維持することを資本管理の基本方針としております。なお、資本は、「親会社の所有者に帰属する持分」です。
また、子会社である株式会社日本証券クリアリング機構の清算機関としての継続性及び決済履行保証スキームの機能確保の観点から、清算機関に対する指針等も踏まえ一定の剰余金を確保しております。
なお、金融商品取引所持株会社である当社株式については、金融商品取引法に基づき、取得及び所有に係る制限等が課されております。
(2)金融商品から生じる財務上のリスク管理
当社グループは、事業活動を行う過程において、金融商品から生じる各種財務上のリスク(信用リスク・流動性リスク・市場リスク)に晒されておりますが、リスクを把握・分析し、適切な方法で統合的なリスク管理に取り組むことで、リスクの回避又は低減に努めております。
当社グループが認識している主要なリスクは、株式会社日本証券クリアリング機構の清算業務から発生する信用リスク及び流動性リスクです。以下、当社グループの清算業務に係るリスク管理及びそれ以外のリスク管理について、財務上のリスクごとに記載しております。
① 信用リスク管理
信用リスクとは、取引の相手先が契約内容を履行できなくなること等により、当社グループが財務的損失を被るリスクです。株式会社日本証券クリアリング機構は、市場参加者が行った取引の債務を負担することにより取得する債権である清算引受資産について、清算参加者の信用リスクに晒されておりますが、当該リスクに対しては、清算参加者に対する資格制度や担保制度等の体制を整備しております。なお、同社の決済履行制度の詳細については、「第2 事業の状況-3 事業等のリスク-7.決済履行確保の枠組みについて」を、また清算参加者預託金等の代用有価証券の公正価値については、注記「10.金融商品取引の安全性確保のための諸制度に基づく資産・負債」をご参照ください。
また、清算参加者から担保として預託を受けた清算参加者預託金特定資産は、保管・資金運用先に対する信用リスクに晒されておりますが、原則として信用リスクのない決済用預金及び日本銀行当座預金に預け入れており、また資金運用をする場合においても、金融機関に対する日本国債を担保とした有担保によるコール資金の貸付又は一定の信用力を有する信託銀行への普通預金に限定することで、当該リスクの回避を図っております。
② 流動性リスク管理
流動性リスクとは、必要な資金が確保できなくなること等により、当社グループが財務的損失を被るリスクです。
株式会社日本証券クリアリング機構は、清算参加者に決済不履行が生じた場合であっても、自ら資金不足をカバーし、決済を完了する必要があることから、清算引受負債について流動性リスクに晒されておりますが、当該リスクに対しては、資金決済銀行との間で流動性供給に関する契約を締結すること等により、十分な流動性を確保する体制を整備しております。
また、同社が各清算参加者から担保として預託を受けた清算参加者預託金特定資産については、流動性の高い短期金融資産で保管・運用を行うことで、担保返戻時の流動性リスクの回避を図っております。
さらに、当社グループは借入金により資金を調達しており、債務の支払期日にその支払いをできなくなる流動性リスクに晒されておりますが、資金繰りの状況及び見通しの把握を行うとともに、当社グループ内で機動的に資金を融通し合うこと等により、当該リスクの回避を図っております。
当社グループの金融負債の期日別残高は、以下のとおりです。
前連結会計年度(2022年3月31日)
帳簿残高 | 契約上の キャッシュ・ フロー | 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 | |||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||
営業債務及びその他の債務 | 4,813 | 4,813 | 4,813 | - | - | ||||
社債及び借入金(流動) | 32,500 | 32,500 | 32,500 | - | - | ||||
清算引受負債 | 64,368,444 | 64,368,444 | 64,368,444 | - | - | ||||
清算参加者預託金 | 6,679,236 | 6,679,236 | 6,679,236 | - | - | ||||
信認金 | 637 | 637 | 637 | - | - | ||||
取引参加者保証金 | 8,731 | 8,731 | 8,731 | - | - | ||||
社債及び借入金(非流動) | 19,967 | 20,000 | - | - | 20,000 | ||||
合計 | 71,114,329 | 71,114,362 | 71,094,362 | - | 20,000 |
当連結会計年度(2023年3月31日)
帳簿残高 | 契約上の キャッシュ・ フロー | 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 | |||||
百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||||
営業債務及びその他の債務 | 8,883 | 8,883 | 8,883 | - | - | ||||
社債及び借入金(流動) | 33,000 | 33,000 | 33,000 | - | - | ||||
清算引受負債 | 72,108,539 | 72,108,539 | 72,108,539 | - | - | ||||
清算参加者預託金 | 9,655,223 | 9,655,223 | 9,655,223 | - | - | ||||
信認金 | 616 | 616 | 616 | - | - | ||||
取引参加者保証金 | 8,757 | 8,757 | 8,757 | - | - | ||||
社債及び借入金(非流動) | 19,973 | 20,000 | - | - | 20,000 | ||||
合計 | 81,834,994 | 81,835,020 | 81,815,020 | - | 20,000 |