有価証券報告書-第50期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
業績等の概要
(1)業績
2018年度における我が国経済は、個人消費の底堅さや設備投資の増加などを背景に景気は緩やかな回復が続いたものの、年末以降米中の貿易摩擦を背景とした世界経済の鈍化により輸出の伸びが低下し、生産や企業業績への影響も出始めております。なお、株価や為替では、昨年末の米国発の世界的株安から我が国でも一時株安や円高の傾向が見られ、その後も世界的な金融緩和の中で不安定な動きが続いております。
今後についても、米中貿易交渉の先行きが見えないことや中国景気の減速に加え、ヨーロッパ政治経済の不透明感や景気減速など世界経済の不安要因もあり、我が国景気への影響も懸念されております。
一方、航空業界におきましては、旅客需要は昨年9月の北海道や関西での自然災害の影響で一時期減少が見られましたが、内外ともに需要の増大が続いており、特に国際線需要は通年での訪日外国人が3,100万人を超え年明け以降も増加基調にあるなど、引き続き旺盛なものがあります。
今後も1年後の東京オリンピック・パラリンピックを控え、政府が掲げる訪日外国人の目標2020年4,000万人達成に向け、東京国際空港の発着枠3.9万回の増大など空港機能の強化が進められており、国内外の大手からLCCまでエアラインの就航拡大も予想されております。なお、パイロット不足や原油価格の乱高下、為替の変動など懸念材料もあり、国内航空各社ではコスト競争力を高める努力を継続しつつ、新鋭機材の導入や路線網の拡充、LCC事業の強化等に取り組んでいる状況にあります。
このような経済情勢のもと、当社グループの連結業績につきましては、東京国際空港における当社施設の入居改善、地方空港の航空関連施設の通年稼働、昨年6月末に取得した京都のホテルの賃貸開始等により、売上高は24,213百万円(前年同期比6.2%増)となりました。また、熱供給における電気・ガス料金の値上がりや京都のホテル取得に伴う償却費、不動産取得税等の増加があったものの、営業利益は4,129百万円(同0.6%増)となりました。
なお、営業外損益においてシンガポールの子会社の為替差損益は好転したものの、東京国際空港における新たな機内食工場向けに増改築するアークビルの撤去費用引当金の計上等により、経常利益は3,338百万円(同10.4%減)となり、加えて、特別損益において、台風被害は保険金収入でカバーされたものの、国の新貴賓室設置に伴い今回撤退した貨物施設一棟の除却損計上もあり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,104百万円(同5.2%減)となりました。
セグメントごとの業績を示すと、次のとおりであります。
① 不動産賃貸事業
不動産賃貸事業は、東京国際空港での入居改善、北九州空港格納庫の通年稼働、新規の共同住宅の供給開始、京都市内におけるホテル物件の新規稼働開始、及びカナダの子会社を連結対象に含めたこと等に伴い、売上高は18,116百万円(前年同期比6.8%増)となり、営業利益は3,105百万円(同6.3%増)となりました。
② 熱供給事業
連結子会社の東京空港冷暖房㈱における熱供給事業は、夏季は猛暑だったものの冬季は暖冬だったこともあり、売上高は3,242百万円(同1.0%増)とほぼ横ばいとなりました。一方、費用面では燃料費の電気・ガス料金の値上がりによりコストが高まり、営業利益は787百万円(同23.9%減)となりました。
③ 給排水運営その他事業
給排水運営その他事業は、東京国際空港における利用者数の増加やトンネル・道路等工事への水供給の増加もあって給排水の売上が堅調に推移したこと、及び大田区平和島で昨年2月に売電を開始した太陽光発電設備も順調に稼働したこと等により、売上高は2,854百万円(同8.4%増)となり、営業利益は237百万円(同59.2%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前年同期比1,216百万円増加の5,824百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(イ) 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動による資金は5,176百万円の収入(前年同期は7,147百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益による収入と、海外子会社での営業貸付金の増加に伴う支出、その他の資産の取得に伴う支出等によるものです。
(ロ) 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動による資金は13,490百万円の支出(前年同期は5,383百万円の支出)となりました。これは主に、京都のホテル5棟の固定資産取得によるものです。
(ハ) 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動による資金は9,524百万円の収入(前年同期は2,909百万円の支出)となりました。これは主に、京都のホテル取得に伴う社債の発行と長期借入金の増加によるものです。
(3)生産、受注及び販売の状況
①熱供給の生産実績
(注)1.数量はセグメント間の内部振替後の数量によっております。
2.数量は販売量にて表示しております。
②受注状況
当社グループ(当社及び連結子会社)は、受注生産を実施しておりません。
③販売実績
(注)1.販売実績は、外部顧客に対する売上高に該当いたします。
2.最近2連結会計年度の主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積りを行っております。ただし、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数字については、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
①概況
当社グループの連結業績につきましては、東京国際空港における当社施設の入居改善、地方空港の航空関連施設の通年稼働、昨年6月末に取得した京都のホテルの賃貸開始等により、売上高は24,213百万円(前年同期比6.2%増)となりました。また、熱供給における電気・ガス料金の値上がりや京都のホテル取得に伴う償却費、不動産取得税等の増加があったものの、営業利益は4,129百万円(同0.6%増)となりました。
なお、営業外損益においてシンガポールの子会社の為替差損益は好転したものの、東京国際空港における新たな機内食工場向けに増改築するアークビルの撤去費用引当金の計上等により、経常利益は3,338百万円(同10.4%減)となり、加えて、特別損益において、台風被害は保険金収入でカバーされたものの、国の新貴賓室設置に伴い今回撤退した貨物施設一棟の除却損計上もあり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,104百万円(同5.2%減)となりました。
②売上高
売上高は、前年同期比6.2%増加の24,213百万円となりました。
不動産賃貸事業は、東京国際空港での入居改善、北九州空港格納庫の通年稼働、新規の共同住宅の供給開始、京都市内におけるホテル物件の新規稼働開始、及びカナダの子会社を連結対象に含めたこと等に伴い、売上高は18,116百万円(前年同期比6.8%増)となりました。
連結子会社の東京空港冷暖房㈱における熱供給事業は、夏季は猛暑だったものの冬季は暖冬だったこともあり、売上高は3,242百万円(同1.0%増)とほぼ横ばいとなりました。
給排水運営その他事業は、東京国際空港における利用者数の増加やトンネル・道路等工事への水供給の増加もあって給排水の売上が堅調に推移したこと、及び大田区平和島で昨年2月に売電を開始した太陽光発電設備も順調に稼働したこと等により、売上高は2,854百万円(同8.4%増)となりました。
セグメント毎の売上高
(単位:千円)
③営業利益
営業利益は、前年同期比0.6%増加の4,129百万円となりました。
④営業外収益(費用)
営業外収益は、シンガポールの子会社の為替差益等により前年同期比15.2%増加の328百万円となりました。
営業外費用は、東京国際空港における新たな機内食工場向けに増改築するアークビルの撤去費用引当金の計上等により前年同期比69.0%増加の1,120百万円となりました。
⑤経常利益
経常利益は、前年同期比10.4%減少の3,338百万円となりました。
⑥税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、前年同期比12.6%減少の3,231百万円となりました。
⑦法人税等
法人税等は、税金等調整前当期純利益の減少により、975百万円となりました。
⑧非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は、東京空港冷暖房㈱の非支配株主に帰属する当期純利益からなり、前年同期比36.8%減少の151百万円となりました。
⑨親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比5.2%減少の2,104百万円となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績の重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載しております。
(4) 戦略的現状と見通し
戦略的現状と見通しについては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(5) 資本の財源及び流動性についての分析
①キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前年同期比1,216百万円増加の5,824百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は5,176百万円の収入(前年同期は7,147百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益による収入と、海外子会社での営業貸付金の増加に伴う支出、その他の資産の取得に伴う支出等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は13,490百万円の支出(前年同期は5,383百万円の支出)となりました。これは主に、京都のホテル5棟の固定資産取得によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は9,524百万円の収入(前年同期は2,909百万円の支出)となりました。これは主に、京都のホテル取得に伴う社債の発行と長期借入金の増加によるものです。
(キャッシュ・フローの指標)
(備考)自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
3.キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フローに計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
②資金需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、建物等の修繕費の他、人件費、旅費・交通費、通信費等の営業費用によるものであります。
③契約債務及び約定債務
2019年3月31日現在の契約債務及び約定債務の概要は、下記のとおりであります。
(単位:百万円)
④財政政策
当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、主として内部資金または借入により資金調達をすることとしております。
このうち、運転資金については期限が1年以内の短期借入で各々の連結会社が調達することとしております。これに対して、建物、設備などの長期借入は、原則として固定金利で調達しております。2019年3月31日現在、長期借入金の残高は26,437百万円であり、銀行からの借入金25,373百万円、生命保険会社からの借入金1,063百万円で構成されております。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するようにしております。「空港を拠点とする活力ある民間企業として、空港に必要な施設と機能を創造し提供する役割を担い、航空の発展に貢献する。」ことを使命としている当社グループとしては、東京国際空港の更なる容量の拡大、また、今後増加が見込まれる訓練需要への対応等を踏まえて、地上施設の整備・充実にいかにして貢献していくかという問題を認識しております。
なお、今後の方針につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(1)業績
2018年度における我が国経済は、個人消費の底堅さや設備投資の増加などを背景に景気は緩やかな回復が続いたものの、年末以降米中の貿易摩擦を背景とした世界経済の鈍化により輸出の伸びが低下し、生産や企業業績への影響も出始めております。なお、株価や為替では、昨年末の米国発の世界的株安から我が国でも一時株安や円高の傾向が見られ、その後も世界的な金融緩和の中で不安定な動きが続いております。
今後についても、米中貿易交渉の先行きが見えないことや中国景気の減速に加え、ヨーロッパ政治経済の不透明感や景気減速など世界経済の不安要因もあり、我が国景気への影響も懸念されております。
一方、航空業界におきましては、旅客需要は昨年9月の北海道や関西での自然災害の影響で一時期減少が見られましたが、内外ともに需要の増大が続いており、特に国際線需要は通年での訪日外国人が3,100万人を超え年明け以降も増加基調にあるなど、引き続き旺盛なものがあります。
今後も1年後の東京オリンピック・パラリンピックを控え、政府が掲げる訪日外国人の目標2020年4,000万人達成に向け、東京国際空港の発着枠3.9万回の増大など空港機能の強化が進められており、国内外の大手からLCCまでエアラインの就航拡大も予想されております。なお、パイロット不足や原油価格の乱高下、為替の変動など懸念材料もあり、国内航空各社ではコスト競争力を高める努力を継続しつつ、新鋭機材の導入や路線網の拡充、LCC事業の強化等に取り組んでいる状況にあります。
このような経済情勢のもと、当社グループの連結業績につきましては、東京国際空港における当社施設の入居改善、地方空港の航空関連施設の通年稼働、昨年6月末に取得した京都のホテルの賃貸開始等により、売上高は24,213百万円(前年同期比6.2%増)となりました。また、熱供給における電気・ガス料金の値上がりや京都のホテル取得に伴う償却費、不動産取得税等の増加があったものの、営業利益は4,129百万円(同0.6%増)となりました。
なお、営業外損益においてシンガポールの子会社の為替差損益は好転したものの、東京国際空港における新たな機内食工場向けに増改築するアークビルの撤去費用引当金の計上等により、経常利益は3,338百万円(同10.4%減)となり、加えて、特別損益において、台風被害は保険金収入でカバーされたものの、国の新貴賓室設置に伴い今回撤退した貨物施設一棟の除却損計上もあり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,104百万円(同5.2%減)となりました。
セグメントごとの業績を示すと、次のとおりであります。
① 不動産賃貸事業
不動産賃貸事業は、東京国際空港での入居改善、北九州空港格納庫の通年稼働、新規の共同住宅の供給開始、京都市内におけるホテル物件の新規稼働開始、及びカナダの子会社を連結対象に含めたこと等に伴い、売上高は18,116百万円(前年同期比6.8%増)となり、営業利益は3,105百万円(同6.3%増)となりました。
② 熱供給事業
連結子会社の東京空港冷暖房㈱における熱供給事業は、夏季は猛暑だったものの冬季は暖冬だったこともあり、売上高は3,242百万円(同1.0%増)とほぼ横ばいとなりました。一方、費用面では燃料費の電気・ガス料金の値上がりによりコストが高まり、営業利益は787百万円(同23.9%減)となりました。
③ 給排水運営その他事業
給排水運営その他事業は、東京国際空港における利用者数の増加やトンネル・道路等工事への水供給の増加もあって給排水の売上が堅調に推移したこと、及び大田区平和島で昨年2月に売電を開始した太陽光発電設備も順調に稼働したこと等により、売上高は2,854百万円(同8.4%増)となり、営業利益は237百万円(同59.2%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前年同期比1,216百万円増加の5,824百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(イ) 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動による資金は5,176百万円の収入(前年同期は7,147百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益による収入と、海外子会社での営業貸付金の増加に伴う支出、その他の資産の取得に伴う支出等によるものです。
(ロ) 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動による資金は13,490百万円の支出(前年同期は5,383百万円の支出)となりました。これは主に、京都のホテル5棟の固定資産取得によるものです。
(ハ) 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動による資金は9,524百万円の収入(前年同期は2,909百万円の支出)となりました。これは主に、京都のホテル取得に伴う社債の発行と長期借入金の増加によるものです。
(3)生産、受注及び販売の状況
①熱供給の生産実績
| 品目 | 当連結会計年度 自 2018年4月1日 至 2019年3月31日 | 前年同期比(%) |
| 冷 房(MJ) | 439,913,890 | 11.2 |
| 暖 房(MJ) | 146,523,117 | △7.8 |
(注)1.数量はセグメント間の内部振替後の数量によっております。
2.数量は販売量にて表示しております。
②受注状況
当社グループ(当社及び連結子会社)は、受注生産を実施しておりません。
③販売実績
| 品目 | 当連結会計年度 自 2018年4月1日 至 2019年3月31日 | 前年同期比(%) |
| 販売高(千円) | ||
| 不動産賃貸事業 | 18,116,348 | 6.8 |
| 熱供給事業 | 3,242,281 | 1.0 |
| 給排水運営その他事業 | 2,854,899 | 8.4 |
| 合計 | 24,213,529 | 6.2 |
(注)1.販売実績は、外部顧客に対する売上高に該当いたします。
2.最近2連結会計年度の主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先名 | 前連結会計年度 自 2017年4月1日 至 2018年3月31日 | 当連結会計年度 自 2018年4月1日 至 2019年3月31日 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 全日本空輸㈱ | 3,815,281 | 16.7 | 3,841,735 | 15.8 |
| 日本航空㈱ | 3,633,699 | 15.9 | 3,704,294 | 15.2 |
| 日本空港ビルデング㈱ | 3,225,525 | 14.1 | 3,308,294 | 13.6 |
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積りを行っております。ただし、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数字については、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
①概況
当社グループの連結業績につきましては、東京国際空港における当社施設の入居改善、地方空港の航空関連施設の通年稼働、昨年6月末に取得した京都のホテルの賃貸開始等により、売上高は24,213百万円(前年同期比6.2%増)となりました。また、熱供給における電気・ガス料金の値上がりや京都のホテル取得に伴う償却費、不動産取得税等の増加があったものの、営業利益は4,129百万円(同0.6%増)となりました。
なお、営業外損益においてシンガポールの子会社の為替差損益は好転したものの、東京国際空港における新たな機内食工場向けに増改築するアークビルの撤去費用引当金の計上等により、経常利益は3,338百万円(同10.4%減)となり、加えて、特別損益において、台風被害は保険金収入でカバーされたものの、国の新貴賓室設置に伴い今回撤退した貨物施設一棟の除却損計上もあり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,104百万円(同5.2%減)となりました。
②売上高
売上高は、前年同期比6.2%増加の24,213百万円となりました。
不動産賃貸事業は、東京国際空港での入居改善、北九州空港格納庫の通年稼働、新規の共同住宅の供給開始、京都市内におけるホテル物件の新規稼働開始、及びカナダの子会社を連結対象に含めたこと等に伴い、売上高は18,116百万円(前年同期比6.8%増)となりました。
連結子会社の東京空港冷暖房㈱における熱供給事業は、夏季は猛暑だったものの冬季は暖冬だったこともあり、売上高は3,242百万円(同1.0%増)とほぼ横ばいとなりました。
給排水運営その他事業は、東京国際空港における利用者数の増加やトンネル・道路等工事への水供給の増加もあって給排水の売上が堅調に推移したこと、及び大田区平和島で昨年2月に売電を開始した太陽光発電設備も順調に稼働したこと等により、売上高は2,854百万円(同8.4%増)となりました。
セグメント毎の売上高
(単位:千円)
| 不動産 | 熱供給事業 | 給排水運営 | 合 計 | |
| 賃貸事業 | その他事業 | |||
| 2019年3月期 | 18,116,348 | 3,242,281 | 2,854,899 | 24,213,529 |
| 2018年3月期 | 16,950,039 | 3,208,872 | 2,632,788 | 22,791,701 |
| 2017年3月期 | 16,131,968 | 3,200,254 | 2,330,096 | 21,662,319 |
③営業利益
営業利益は、前年同期比0.6%増加の4,129百万円となりました。
④営業外収益(費用)
営業外収益は、シンガポールの子会社の為替差益等により前年同期比15.2%増加の328百万円となりました。
営業外費用は、東京国際空港における新たな機内食工場向けに増改築するアークビルの撤去費用引当金の計上等により前年同期比69.0%増加の1,120百万円となりました。
⑤経常利益
経常利益は、前年同期比10.4%減少の3,338百万円となりました。
⑥税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、前年同期比12.6%減少の3,231百万円となりました。
⑦法人税等
法人税等は、税金等調整前当期純利益の減少により、975百万円となりました。
⑧非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は、東京空港冷暖房㈱の非支配株主に帰属する当期純利益からなり、前年同期比36.8%減少の151百万円となりました。
⑨親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比5.2%減少の2,104百万円となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績の重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載しております。
(4) 戦略的現状と見通し
戦略的現状と見通しについては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(5) 資本の財源及び流動性についての分析
①キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前年同期比1,216百万円増加の5,824百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は5,176百万円の収入(前年同期は7,147百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益による収入と、海外子会社での営業貸付金の増加に伴う支出、その他の資産の取得に伴う支出等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は13,490百万円の支出(前年同期は5,383百万円の支出)となりました。これは主に、京都のホテル5棟の固定資産取得によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は9,524百万円の収入(前年同期は2,909百万円の支出)となりました。これは主に、京都のホテル取得に伴う社債の発行と長期借入金の増加によるものです。
(キャッシュ・フローの指標)
| 自己資本 | 時価ベースの | キャッシュ・フロー対 | インタレスト・カバ | |
| 比率(%) | 自己資本比率(%) | 有利子負債比率(%) | レッジ・レシオ(倍) | |
| 2019年3月期 | 52.6 | 28.8 | 6.5 | 12.8 |
| 2018年3月期 | 59.4 | 38.1 | 3.2 | 21.1 |
| 2017年3月期 | 58.7 | 35.2 | 7.9 | 8.3 |
(備考)自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
3.キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フローに計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
②資金需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、建物等の修繕費の他、人件費、旅費・交通費、通信費等の営業費用によるものであります。
③契約債務及び約定債務
2019年3月31日現在の契約債務及び約定債務の概要は、下記のとおりであります。
(単位:百万円)
| 年度別要支払額 | |||||
| 契約債務及び約定債務 | 合 計 | 1年以内 | 1年超2年以内 | 2年超3年以内 | 3年超 |
| 短期借入金 | 1,266 | 1,266 | - | - | - |
| 社債 | 6,000 | - | - | - | 6,000 |
| 長期借入金 | 26,437 | 4,708 | 4,113 | 4,224 | 13,390 |
④財政政策
当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、主として内部資金または借入により資金調達をすることとしております。
このうち、運転資金については期限が1年以内の短期借入で各々の連結会社が調達することとしております。これに対して、建物、設備などの長期借入は、原則として固定金利で調達しております。2019年3月31日現在、長期借入金の残高は26,437百万円であり、銀行からの借入金25,373百万円、生命保険会社からの借入金1,063百万円で構成されております。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するようにしております。「空港を拠点とする活力ある民間企業として、空港に必要な施設と機能を創造し提供する役割を担い、航空の発展に貢献する。」ことを使命としている当社グループとしては、東京国際空港の更なる容量の拡大、また、今後増加が見込まれる訓練需要への対応等を踏まえて、地上施設の整備・充実にいかにして貢献していくかという問題を認識しております。
なお、今後の方針につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。