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臨時報告書

【提出】
2022/10/24 16:28
【資料】
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提出理由

当社は、2022年10月24日開催の取締役会において、当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)の併合(以下「本株式併合」といいます。)を目的とする、2022年11月30日開催予定の臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を招集することを決定いたしましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第4号の4の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。

株式の併合を目的とする株主総会の招集の決定

1.本株式併合の目的
2022年8月10日付で当社が公表した「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」(以下「本意見表明プレスリリース」といいます。)にてお知らせいたしました通り、SKライフサポート株式会社(以下「公開買付者」といいます。)は、2022年8月10日に、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)(注1)の一環として当社の普通株式(但し、本新株予約権(注2)の行使により交付される当社株式を含み、当社が所有する自己株式(当社の株式給付信託(J-ESOP)の信託口が所有する当社株式を除きます。以下同じです。)及び不応募合意株式(注3)を除きます。)及び本新株予約権の全てを取得し、当社株式を非公開化するための取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、当社株式及び本新株予約権に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)を実施することを決定しました。
(注)1 「マネジメント・バイアウト(MBO)」とは、一般に、買収対象者の経営陣が、買収資金の全部又は一部を出資して、買収対象者の事業の継続を前提として買収対象者の株式を取得する取引をいいます。
2 「本新株予約権」とは、2016年3月1日開催の当社取締役会の決議に基づき発行された新株予約権(行使期間は2019年4月1日から2023年3月15日まで)をいいます。
3 「不応募合意株式」とは、篠原英明氏(以下「篠原氏」といいます。)が所有する株式のうち、本公開買付けに応募しない旨を合意している885,310株(所有割合:2.59%)をいいます。
そして、2022年9月27日付で当社が公表した「SKライフサポート株式会社による当社株券等に対する公開買付けの結果並びに親会社及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ」(以下「本公開買付け結果プレスリリース」といいます。)にてお知らせいたしました通り、公開買付者は、2022年8月12日から2022年9月26日までを買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいます。)とする本公開買付けを行い、その結果、本公開買付けの決済の開始日である2022年10月3日をもって、当社株式31,108,973株(所有割合(注1)90.93%)を所有するに至りました。
(注) 「所有割合」とは、当社が2022年8月10日に公表した「2022年12月期 第2四半期決算短信[日本基準](連結)」(以下「当社第2四半期決算短信」といいます。)に記載された2022年6月30日現在の当社の発行済株式総数(36,380,400株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(2,788,034株)を控除した株式数(33,592,366株)に、当社から2022年6月30日現在残存する本新株予約権(3,090個)の目的である当社株式(618,000株)を加算した株式数(34,210,366株、以下「潜在株式勘案後株式総数」といいます。)に対する割合をいい、その計算において小数点以下第三位を四捨五入しております。以下、所有割合の計算において同じとします。
当社が本意見表明プレスリリースにてお知らせいたしました通り、当社は、2022年5月17日にインテグラル株式会社(以下「インテグラル」といい、インテグラルと公開買付者を総称して「公開買付者ら」といいます。)及び篠原氏より、本取引の実施に向けた協議・検討の申し入れを受けたことから、本取引に関する具体的な検討を開始しました。
当社は、下記「3.1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載のとおり、本取引における当社及び当社取締役会の意思決定の恣意性を排除し、意思決定過程の公正性、透明性及び客観性を確保するために、2022年5月24日にリーガル・アドバイザーとして以前に当社の他案件においてアドバイスを提供した実績があるアンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業(以下「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」といいます。)を選任するとともに、本取引の提案を検討するための特別委員会を設置しました(以下「本特別委員会」といいます。委員の構成その他具体的な諮問事項等については、下記「3.1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び意見(答申書)の取得」をご参照ください。)。また、同日にファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として以前から株式市場の動向やIR活動等について資本市場の観点から様々なアドバイスを提供していたクレディ・スイス証券株式会社(以下「クレディ・スイス証券」といいます。)を選任し、公開買付者からの提案を検討するための体制を整備し、検討を進めてまいりました。なお、クレディ・スイス証券は篠原氏にインテグラルを含む複数社を紹介したとのことですが、(i)篠原氏が当該紹介を受けた2021年4月中旬時点では、篠原氏はMBOの実施に関しては意思決定に至っておらず、あくまでも当社の代表取締役社長として当社の更なる成長に向けた施策等を相談する中で、その一環としてパートナーの紹介を受けたとのことであり、また、(ii)クレディ・スイス証券は、特定の候補者1社に限らずインテグラルを含む複数の候補者を篠原氏に紹介したとのことであり、さらに、(iii)当社グループの成長戦略を実現するためのパートナーとしてインテグラルが最適であると篠原氏が判断した意思決定に、クレディ・スイス証券は関与していないとのことであるため、当社は、クレディ・スイス証券は本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有しておらず、その独立性に問題がないと判断しております。また、当社及び本特別委員会は、クレディ・スイス証券が、公開買付者らとの間でMBOの手法による当社株式を非公開化するための取引について協議を進める段階に至ってからも、対抗提案があった場合には、当社の少数株主の皆様にとって機会損失とならないよう、対抗提案の内容について定性面及び経済面を客観的に比較・検討するように助言していること、取引条件によっては本取引の中止・延期も含めた総合的な検討を行うよう助言していること等、当社のファイナンシャル・アドバイザーとして、豊富な知見と経験に基づき、あくまで客観的な助言を提供しており、本取引の実行の是非に関する公開買付者らとの間の協議・交渉の過程において、クレディ・スイス証券による取引成立のための誘因は何ら働いていない点を、外形的・客観的な観察を通じて確認しております。したがって、インテグラルを篠原氏に紹介した経緯及び成功報酬を含む報酬体系を踏まえてもなお、客観的かつ独立した立場から当社及び本特別委員会に助言を行っていると考えるのが妥当であり、本特別委員会として、その独立性に問題がないと判断をしている点を踏まえ、当社として、当該独立性に関する判断結果については、疑念を持つに至っておりません。
その後、当社は、当該検討を踏まえ、本特別委員会により事前に確認された交渉方針や交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づいた上で、クレディ・スイス証券及びアンダーソン・毛利・友常法律事務所の助言を受けながら、本取引の実行の是非に関して公開買付者との間で複数回にわたる協議・交渉を行いました。
また、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)について、当社は、2022年6月21日に公開買付者から本公開買付価格を1,300円前後とする提案を受けた後、本特別委員会からの意見及び、クレディ・スイス証券との議論を踏まえ、当社が実現しうる本源的価値が適切に反映された水準とはいえないこと及び近時の同種案件の動向に照らしても、少数株主の利益保護の観点から妥当なプレミアムの水準とはいえないことを理由に、2022年7月6日、本公開買付価格の再検討を要請いたしました。その後も当社は、本特別委員会に対して適時に交渉状況の報告を行い、交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づいた上で、クレディ・スイス証券の助言を受けながら、本公開買付価格について、公開買付者との間で、複数回にわたり協議・交渉を行いました。具体的には、当社は公開買付者より、2022年7月11日に本公開買付価格を1,425円とする旨の提案を、同年7月21日に本公開買付価格を1,520円とする旨の提案をそれぞれ受けましたが、これらに対し、当社は、さらなる少数株主の利益への配慮の見地から、本公開買付価格の一段の見直しを要請いたしました。以上の交渉を踏まえて、当社は公開買付者より、2022年8月3日に本公開買付価格を1,600円とする最終提案を受けました。
当社は、当該提案について、2022年8月5日に公開買付者らに対してその詳細の確認・協議を行い、その妥当性を本特別委員会に確認するほか、クレディ・スイス証券からさらに意見等を聴取するとともに、2022年8月9日付でクレディ・スイス証券から取得した株式価値算定書(以下「本株式価値算定書」といいます。)の内容も踏まえて慎重に検討を行いました。その結果、当該価格は、(i)市場価格から見れば相応のプレミアムが付されていると評価でき、また、クレディ・スイス証券による市場株価法による算定結果の上限値を超え、かつ、類似会社比較法及びディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)による算定結果のレンジの範囲内にあり、かつ、レンジの中央値より上回っており、合理性を有すること、(ⅱ)本公開買付け実施についての公表日の前営業日である2022年8月9日の東京証券取引所スタンダード市場(2022年4月3日以前は東京証券取引所ジャスダック市場)における当社株式の終値1,099円に対して45.59%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,071円に対して49.39%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,017円に対して57.33%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,017円に対して57.33%のプレミアムをそれぞれ加えた価格であり、2019年6月28日から2022年8月9日までに公表された非公開化を目的としたMBO事例(14件。但し、買付代金100億円以上、かつ成立した案件に限る。)における買付け等の価格決定の際に付与されたプレミアム水準(プレミアムの平均値は、公表日の前営業日が46.0%、直近1ヶ月間が44.8%、直近3ヶ月間が49.7%、直近6ヶ月間が52.2%であり、プレミアムの中央値は、公表日の前営業日が40.8%、直近1ヶ月間が38.0%、直近3ヶ月間が45.7%、直近6ヶ月間が52.7%。小数点以下第二位を四捨五入。)と比較して、相応のプレミアムが付された価格であると評価できること、(ⅲ)下記「3.1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載の利益相反を回避するための措置等、一般株主の利益への配慮がなされていると認められることを踏まえ、妥当な価格であると判断いたしました。このように、当社は、公開買付者との間で、継続的に本公開買付価格の交渉を行いました。
また、当社は、リーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所から、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けるとともに、本特別委員会から2022年8月9日付で答申書(以下「本答申書」といいます。)の提出を受けました(本答申書の概要及び本特別委員会の具体的な活動内容等については、下記「3.1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び意見(答申書)の取得」をご参照ください。)。その上で、当社は、リーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所から受けた法的助言及び第三者算定機関であるクレディ・スイス証券から取得した本株式価値算定書の内容を踏まえつつ、本特別委員会から提出された本答申書の内容を最大限に尊重しながら、本取引により当社の企業価値の向上を図ることができるか、本取引における本公開買付価格を含む本取引の諸条件は妥当なものか等の観点から慎重に協議・検討を行いました。
当社は、当社グループを取り巻く環境について、複合的な要因による建設資材の高騰や、用地取得の競争激化を背景とした最適利回り物件取得がより困難になってきているといった厳しい状況と認識しており、これまでの不動産セールス事業を当社グループの業績を牽引する原動力としていた事業モデルでは、これまで同様の成長性及び競争優位を保つことは難しく、より抜本的なサービス事業を中心とした事業モデルへの業態展開を行わなければ、収益の悪化による中長期的な当社の企業価値の棄損を招く可能性があると考えるに至りました。具体的には、当社は、不動産セールス事業の強化を通じた短期的な成長ではなく、中長期の持続的な成長を企図した改革として、(ⅰ)不動産セールス事業について、既に確立されたビジネスモデルをベースに、厳しい市場環境の中で限られた最適利回り物件を発掘する更なる仕入目利き力の追求、より幅広い顧客層の開拓、また既存顧客の深耕を図っていくこと、(ⅱ)不動産サービス事業に関しては、更なる付加価値の提供(顔認証・スマートロックの導入等による物件のIoT化など)による物件価値の向上、ひいては新たな潜在的入居者層への訴求を図るとともに、当社が独自に開発してきた付加価値の高い既存サービス(例:保険会社と連携して開発した孤立死保険など)の深堀り、シノケンコインの導入等を通じたオーナー・入居者・当社グループを巻き込む経済圏の発展を模索すること、(ⅲ)ライフケア事業においては、当社グループのビジョンである「世界中のあらゆる世代のライフサポートカンパニー」として、顧客・入居者の生涯を通じて寄り添うサービスの拡大・提供のため、既に提供しているサービスの拡張を図るとともに、M&Aによる成長を追求すること、及び、(ⅳ)国内事業のみならず、現在取り組み中である海外事業に関しても、進出先の強化・拡大を図るとともに、REITの事業モデルを海外にも展開していくことが必要であり、上記の改革を遂行していくことで、当社の中長期的な競争力の確保及び企業価値の向上を見込むことができるとの考えに至りました。しかしながら、持続可能な事業モデルへの業態の進化及び多角化に向けた上記改革についての取組みは、中長期的には当社の企業価値向上が期待できるものの、短期的には上記の各施策の全てが奏功するとは限らず、事業構造改革の効果の発現や新規事業の収益化には時間を要し、むしろプラットフォームの構築、IT投資、新事業領域進出、M&A、海外進出の加速等で必須の多額の投資を行っても、計画どおりに事業が展開しない事業リスクもあり、短期的には当社グループの財務状況や収益を悪化させる可能性があります。上場を維持したままでこれらの施策を実施した場合には、短期的には市場から十分な評価を得られずに株価に悪影響を及ぼし、既存株主の皆様に不利益を与えるおそれが懸念されます。
このような状況下において、当社としては、当社の株主の皆様に対して発生する可能性がある上記の悪影響を回避しつつ、中長期的な視点から当社の企業価値を向上させるためには、マネジメント・バイアウト(MBO)の手法により当社株式を非公開化し、短期的な株式市場からの評価にとらわれず、インテグラルの協力の下、公開買付者、取締役、従業員が一丸となって各施策に迅速かつ果敢に取り組むことができる経営体制を構築することが重要との考えに至りました。
なお、当社が株式の非公開化を行った場合には、資本市場からのエクイティ・ファイナンスによる資金調達を行うことができなくなり、また、上場会社として当社が享受してきた社会的な信用力及び知名度の向上による優れた人材の確保並びに取引先の拡大等に影響を及ぼす可能性が考えられます。しかしながら、当社の現在の財務状況等に鑑みると、今後数年間においてはエクイティ・ファイナンスの活用による大規模な資金調達の必要性は見込まれません。加えて、当社がこれまで培ってきたブランド力や知名度、積み上げた実績により、非公開化が人材確保に与える影響は大きくないと考えられること、また、取引先の拡大等においても、事業活動を通じた知名度や社会的信用の向上を通じて獲得される部分もあること等から、非公開化のデメリットは限定的であると考えております。したがって、当社取締役会は、当社株式の非公開化のメリットは、そのデメリットを上回ると判断いたしました。
以上を踏まえ、当社取締役会は、本公開買付けを含む本取引により当社株式を非公開化することが、当社の企業価値の向上に資するものであると判断いたしました。
また、当社取締役会は、下記「3.1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」の「(2)当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠」に記載の理由から、本公開買付価格及び本公開買付けに係るその他の諸条件は当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、当社の株主の皆様に対して、合理的な株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
また、本新株予約権買付価格についても、本公開買付価格と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に本新株予約権1個当たりの目的となる当社株式の数である200株を乗じた金額を基に算定されているものであるため、本新株予約権買付価格は、当社株式と同等の経済的利益をもたらす価格であり、本新株予約権者の皆様に対して、合理的なプレミアムを付した価格及び合理的な諸条件により本新株予約権の売却の機会を提供するものであると判断しました。
以上より、当社は2022年8月10日開催の取締役会において、審議及び決議に参加した当社の取締役(当社取締役会は全9名で構成されるところ、篠原氏及び入江浩幸氏を除く霍川順一氏、三浦義明氏、玉置貴史氏、坂田實氏、井上勝次氏、安田祐一郎氏及び前川康子氏の7名)の全員一致で、本公開買付けへの賛同の意見を表明するとともに、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨する旨の決議をいたしました。
なお、かかる当社の取締役会決議は、公開買付者が本公開買付け及びその後の一連の手続を実施することにより当社株式が上場廃止となる予定であることを前提として行われたものです。
また、当社の代表取締役社長である篠原氏は、本公開買付けが成立した場合には、公開買付者に対して出資を行うことを予定していること及び本取引後も継続して当社の経営に当たることを予定していることから、本取引に関して当社と構造的な利益相反状態にあるため、特別利害関係取締役として、上記取締役会における審議及び決議には一切参加しておらず、また、当社の立場において公開買付者との協議及び交渉には一切参加しておりません。
加えて、入江浩幸氏は、株式会社西日本シティ銀行取締役副頭取を兼任しているところ、2022年8月4日、本取引の資金調達としての借入れを株式会社新生銀行から実施することから、既存取引金融機関との取引については見直す方針である旨、公開買付者より伝えられたため、本取引に関して当社との利益相反を回避する観点から、上記取締役会における審議及び決議には一切参加しておりません。
その後、上記のとおり、本公開買付けが成立いたしましたが、公開買付者は、本公開買付けにより当社株式の全て(但し、本新株予約権の行使により交付される当社株式を含み、当社が所有する自己株式及び不応募合意株式を除きます。)を取得することができなかったことから、当社は、公開買付者の要請を受け、本意見表明プレスリリースにおいてお知らせいたしました通り、2022年10月24日開催の取締役会において、本臨時株主総会において株主の皆様のご承認をいただくことを条件として、当社の株主を公開買付者及び篠原氏のみとし、当社株式を非公開化するために、下記「2. 本株式併合の割合」に記載のとおり、当社株式760,870株につき1株の割合で行う当社株式の併合(以下「本株式併合」といいます。)を実施することとし、本株式併合に係る議案を本臨時株主総会に付議することを決議いたしました。
本株式併合により、公開買付者及び篠原氏以外の株主の皆様の保有する当社株式の数は、1株に満たない端数となる予定です。
2.本株式併合の割合
当社株式760,870株につき1株に併合いたします。
3.1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠
(1)1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法
上記「1.本株式併合の目的」に記載のとおり、本株式併合により、株主の皆様(但し、公開買付者及び篠原氏を除きます。)の所有する当社株式の数は、1株に満たない端数となる予定です。
本株式併合の結果生じる1株未満の端数については、その合計数(その合計数に1株に満たない端数がある場合にあっては、当該端数は切り捨てられます。)に相当する数の株式を売却し、その売却により得られた代金を、端数が生じた株主の皆様に対して、その端数に応じて交付します。当該売却について、当社は、会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下同じです。以下「会社法」といいます。)第235条第2項の準用する会社法第234条第2項の規定に基づき、裁判所の許可を得て公開買付者に売却すること、又は同項及び同条第4項の規定に基づき、裁判所の許可を得た上で、公開買付者が買い取ることを予定しています。
この場合の売却額は、上記裁判所の許可が予定どおり得られた場合には、本株式併合の効力発生日の前日である2022年12月25日の最終の当社の株主名簿に記載又は記録された株主の皆様が所有する当社株式の数に本公開買付価格と同額である1,600円を乗じた金額に相当する金銭が、各株主の皆様に交付されることとなるような価格に設定する予定です。但し、裁判所の許可が得られない場合や計算上の端数調整が必要な場合等においては、実際に交付される金額が上記金額と異なる場合もあります。
(2)当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠
端数処理により株主の皆様に交付することが見込まれる金銭の額は、上記「(1)1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法」に記載のとおり、本株式併合の効力発生日の前日である2022年12月25日の最終の当社の株主名簿に記載又は記録された株主の皆様が所有する当社株式の数に本公開買付価格と同額である1,600円を乗じた金額となる予定です。
本公開買付価格については、(i)(a)クレディ・スイス証券による当社株式の株式価値の算定結果のうち、市場株価平均法に基づく算定結果のレンジの上限額を上回るとともに、類似会社比較法及びDCF法による算定結果のレンジの範囲内であり、かつ、レンジの中央値より上回っていること、(ⅱ)本公開買付け実施についての公表日の前営業日である2022年8月9日の東京証券取引所スタンダード市場(2022年4月3日以前は東京証券取引所ジャスダック市場)における当社株式の終値1,099円に対して45.59%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,071円に対して49.39%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,017円に対して57.33%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,017円に対して57.33%のプレミアムをそれぞれ加えた価格であり、2019年6月28日から2022年8月9日までに公表された非公開化を目的としたMBO事例(14件。但し、買付代金100億円以上、かつ成立した案件に限る。)における買付け等の価格決定の際に付与されたプレミアム水準(プレミアムの平均値は、公表日の前営業日が46.0%、直近1ヶ月間が44.8%、直近3ヶ月間が49.7%、直近6ヶ月間が52.2%であり、プレミアムの中央値は、公表日の前営業日が40.8%、直近1ヶ月間が38.0%、直近3ヶ月間が45.7%、直近6ヶ月間が52.7%。小数点以下第二位を四捨五入。)と比較して、相応のプレミアムが付された価格であると評価できること、(ⅲ)下記「(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載の利益相反を回避するための措置等、一般株主の利益への配慮がなされていると認められること、(ⅳ)上記利益相反を解消するための措置が採られた上で、当社と公開買付者の間で協議・交渉が複数回行われ、より具体的にはクレディ・スイス証券による当社株式の株式価値の算定結果の内容や本特別委員会との協議、アンダーソン・毛利・友常法律事務所から受けた法的助言等を踏まえながら、真摯かつ継続的に協議・交渉が行われた上で決定された価格であること等を踏まえ、当社取締役会は、本公開買付価格及び本公開買付けに係るその他の諸条件は当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、当社の株主の皆様に対して、合理的な株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
以上のことから、当社は、端数処理により株主の皆様に交付することが見込まれる金銭の額については、相当と判断しております。
(3)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置
公開買付者及び当社は、本公開買付けがいわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)に該当する本取引の一環として行われるものであり、構造的な利益相反の問題が存在すること等を踏まえ、本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の公正性の担保、本公開買付けの実施を決定するに至る意思決定の過程における恣意性の排除及び利益相反の回避の観点から、本公開買付けを含む本取引の公正性を担保するため、以下の措置を実施いたしました。以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置については、公開買付者から受けた説明に基づくものです。
① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
当社は、公開買付者から提示された本公開買付価格に対する意思決定の過程における公正性を担保するために、当社、公開買付者及び篠原氏から独立した第三者算定機関として、クレディ・スイス証券に当社株式の株式価値の算定を依頼しました。なお、クレディ・スイス証券は、当社、公開買付者及び篠原氏の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。なお、本取引に係るクレディ・スイス証券に対する報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれております。当社は、同種の取引における一般的な実務慣行及び本取引が不成立となった場合に当社に相応の金銭的負担が生じる報酬体系の是非等も勘案すれば、本公開買付けの完了を条件に支払われる成功報酬が含まれていることをもって独立性が否定されるわけではないと判断の上、上記の報酬体系によりクレディ・スイス証券を当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として選任しております。
クレディ・スイス証券は、複数の算定手法の中から当社株式価値算定にあたり採用すべき算定手法を検討の上、当社が継続企業であるとの前提の下、当社株式の価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所スタンダード市場に上場しており、市場株価が存在することから市場株価法を、当社と比較可能な上場会社が複数存在し、類似会社比較による当社株式の株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法を、当社業績の内容や予想等を評価に反映するためにDCF法を算定手法として用いて当社の1株当たりの株式価値の分析を行い、当社は、2022年8月9日付でクレディ・スイス証券より本株式価値算定書を取得いたしました。
クレディ・スイス証券によれば、当社株式の株式価値算定にあたり、採用した手法及び当該手法に基づいて算定された当社株式1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。
市場株価平均法1,017円~1,099円
類似会社比較法879円~1,881円
DCF法1,285円~1,748円

市場株価法では、2022年8月9日を算定基準日として、当社株式の東京証券取引所スタンダード市場(2022年4月3日以前は東京証券取引所ジャスダック市場)における基準日の終値1,099円、直近1ヶ月間の終値単純平均株価1,071円、直近3ヶ月間の終値単純平均株価1,017円及び直近6ヶ月間の終値単純平均株価1,017円を基に、当社株式1株当たりの価値の範囲を1,017円~1,099円と算定しております。
類似会社比較法では、当社と類似性があると判断される類似上場会社として、株式会社プレサンスコーポレーション、ケイアイスター不動産株式会社、株式会社三栄建築設計及びエスリード株式会社を選定した上で、企業価値に対する償却前営業利益(以下「EBITDA」といいます。)の倍率(以下「EBITDAマルチプル」といいます。)及び時価総額に対する純利益の倍率を用いて算定を行いました。
DCF法では、当社が作成した事業計画を基に、2022年12月期から2024年12月期までの3期分の事業計画における収益や投資計画、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が、2022年12月期第3四半期以降において創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を分析し、当社株式の1株当たりの価値の範囲を1,285円~1,748円までと分析しております。なお、割引率は6.1%~7.1%を採用しており、継続価値の算定にあたってはマルチプルモデルを採用し、EBITDAマルチプルを3.5倍~5.0倍として算定しております。
クレディ・スイス証券がDCF法で算定の前提とした当社財務予測の具体的な数値は以下のとおりです。なお、当該財務予測において、大幅な増減益を見込んでいる事業年度はありません。なお、当該財務予測においては、大幅なフリー・キャッシュ・フローの増減を見込んでいる事業年度が含まれています。具体的には、2022年12月期及び2024年12月期において、フリー・キャッシュ・フローが大幅に減少することを見込んでおります。これは2022年12月期(6ヶ月間)の運転資本の増減額の予想値が、2022年6月末の運転資本の実績値と2022年12月末の運転資本の計画値という異なる月末の残高対比によって算出されていることから運転資本が著しく増加し、フリー・キャッシュ・フローが減少する計画となっているためです。また、2024年12月期は、同じ12月末時点の運転資本の比較となっているものの、同年度において売上高の大幅な成長を見込んでおり、当該影響により、運転資本が増加し、フリー・キャッシュ・フローが大幅に減少することを見込んでおります。また、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において具体的に見積もることが困難であるため、当該財務予測には加味しておりません。
(単位:百万円)
項目2022年12月期
(6ヶ月)(注1)
2023年12月期2024年12月期
売上高56,906112,563126,324
営業利益4,4739,73710,425
EBITDA4,90010,64211,379
フリー・キャッシュ・フロー6074,6131,283

(注)1 第3四半期会計期間以降の2022年7月1日から2022年12月31日までです。上記の財務予測は、当社が2022年8月10日に公表した「第2四半期連結業績予想と実績との差異及び通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」に記載の2022年12月期通期連結業績予想を考慮したものであります。
2 クレディ・スイス証券は、株式価値の算定に際して、当社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、採用したそれらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであることを前提としており、独自にそれらの正確性、信頼性及び完全性の検証は行っていないとのことです。また、当社の資産又は負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)については、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への評価、鑑定又は査定の依頼も行っていないとのことです。加えて、当社から提出された財務予測(利益計画及びその他の情報を含みます。)については当社の経営陣により、当該情報提供時点で得られる最善の予測と判断に基づき、合理的に作成されたことを前提としており、独自にその正確性の検証は行っていないとのことです。クレディ・スイス証券の算定は、2022年8月9日までの上記情報を反映したものとのことです。
② 当社における独立した法律事務所からの助言
当社は、本公開買付けを含む本取引に係る当社取締役会の意思決定の公正性及び適正性を確保するために、当社、公開買付者及び篠原氏から独立したリーガル・アドバイザーとしてアンダーソン・毛利・友常法律事務所を選任し、同事務所から、本公開買付けを含む本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けております。なお、アンダーソン・毛利・友常法律事務所は、当社、公開買付者及び篠原氏の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。また、アンダーソン・毛利・友常法律事務所に対する報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれておりません。
③ 当社における独立した特別委員会の設置及び意見(答申書)の取得
当社は、本公開買付けがいわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)の一環として行われるものであり、当社における本取引の検討において構造的な利益相反状態が生じ得ること等に鑑み、2022年5月24日開催の取締役会において、本取引に係る当社の意思決定に慎重を期し、当社取締役会の意思決定の恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保するとともに、当社取締役会において本取引を行う旨の決定をすることが当社の少数株主にとって不利益なものであるかどうかについての意見を取得することを目的として、当社、公開買付者及び篠原氏から独立し、高度の識見を有すると考えている坂田實氏(当社社外取締役)、安田祐一郎氏(当社社外取締役、公認会計士、税理士)及び本取引と同種の案件について豊富な経験も有する仁科秀隆氏(弁護士、中村・角田・松本法律事務所)の3名によって構成される本特別委員会(なお、本特別委員会の委員は、設置当初から変更しておらず、また、委員の互選により、本特別委員会の委員長として安田祐一郎氏を選定しております。)を設置することを決議いたしました。
当社は、取締役会決議に基づき、本特別委員会に対し、(a)本取引の目的は合理的か(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)、(b)本取引の条件(本公開買付価格を含む。)の公正性・妥当性が確保されているか、(c)本取引に至る交渉過程等の手続の公正性が確保されているか、(d)上記を踏まえ、本取引が当社の少数株主にとって不利益なものでないか、及び(e)当社取締役会が本公開買付けに対して、当社取締役会が行うべき意見表明の内容(本公開買付けに賛同すべきか否か、株主及び新株予約権者に対し本公開買付けへの応募を推奨するか否かを含む。)(以下「本諮問事項」と総称します。)について諮問し、これらの点についての本答申書を当社に提出することを委嘱いたしました。
また、当社取締役会は、本取引に関する当社取締役会の意思決定は本特別委員会の判断内容を最大限尊重して行われるものとし、特に本特別委員会が本取引に関する取引条件を妥当でないと判断したときには、当社取締役会は当該取引条件による本取引の実施を承認しない(本公開買付けに賛同しないことを含む。)ことを決議しております。さらに、本特別委員会に対しては、答申を行うにあたって必要となる一切の情報の収集を当社の役員及び従業員、ファイナンシャル・アドバイザー、リーガル・アドバイザー等に対して求める権限、本公開買付けの取引条件の交渉に際して、事前に方針を確認し、適時に報告を受け、必要に応じて意見を述べたり、要請等を行う等により当社が公開買付者との間で行う本取引の取引条件に関する交渉過程に実質的に関与する権限を付与することを決議しております。
なお、本特別委員会の各委員に対しては、その職務の対価として、答申内容にかかわらず、時間制又は固定額の報酬を支払うものとしております。
本特別委員会は、2022年5月30日から2022年8月9日まで合計10回開催され、本諮問事項について、慎重に検討及び協議を行いました。具体的には、本特別委員会は、当社から、本取引の提案を受けた経緯、本取引の目的、事業環境、事業計画、経営課題等に関する説明を受け、質疑応答を行い、また、公開買付者から、本取引を提案するに至った経緯及び理由、本取引の目的、本取引の諸条件等について説明を受け、質疑応答を行いました。加えて、公開買付者との交渉過程への関与方針として、直接の交渉は当社のファイナンシャル・アドバイザーであるクレディ・スイス証券が当社の窓口として行うこととしつつ、本特別委員会は、交渉担当者から適時に状況の報告を受け、重要な局面で意見を述べ、指示や要請を行うことなどにより、取引条件に関する交渉過程に実質的に関与することができることを確認しております。さらに、クレディ・スイス証券から当社株式の株式価値の算定方法及び結果に関する説明を受けております(なお、本特別委員会は、株式価値の算定の基礎とされた当社の事業計画について、複数回、当社と質疑応答を行い、その作成経緯及び当社の現状を把握した上で、それらに照らし不合理な点がないかという観点から、当社の事業計画の合理性を確認しております。)。
その後、本特別委員会は、当社から、公開買付者と当社との間における本取引に係る協議・交渉の経緯及び内容等につき適時に報告を受けた上で、本特別委員会において協議し、本公開買付価格及び本新株予約権買付価格につき、上記「1.本株式併合の目的」に記載のとおり交渉が行われ、公開買付者から、本公開買付価格を1,600円、本新株予約権買付価格を本公開買付価格と本新株予約権1個の目的となる当社株式1株当たりの行使価額との差額(713円)に当該各本新株予約権1個の目的となる当社株式の数である200株を乗じた金額(142,600円)とする最終的な提案を受けるに至るまで、公開買付者に対して本公開買付価格の増額を要請すべき旨を当社に意見するなどして、公開買付者との交渉過程に関与いたしました。さらに、アンダーソン・毛利・友常法律事務所から本取引において利益相反を軽減又は防止するために取られている措置及び本取引に関する説明を受け、それぞれ、質疑応答を行うとともに、当社からは本取引の諸条件の交渉経緯及び決定過程等に関する説明を受け、質疑応答を行いました。
なお、本特別委員会は、当社が選任したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるクレディ・スイス証券並びにリーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所につき、いずれも独立性及び専門性に問題がないことから、それぞれを当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関並びにリーガル・アドバイザーとして承認しております。
これらの内容を踏まえ、本特別委員会は、クレディ・スイス証券及びアンダーソン・毛利・友常法律事務所と議論を重ね、本諮問事項について協議・検討を行いました。本特別委員会は、このように本諮問事項について慎重に協議及び検討した結果、2022年8月9日付で、当社取締役会に対し、委員全員の一致で、大要以下の内容の本答申書を提出しました。
(a)答申内容
1.本取引は当社の企業価値向上に資するものであり、本取引の目的は合理的であると認められる。
2.本取引の条件(本公開買付価格を含む。)の公正性・妥当性は確保されていると認められる。
3.本取引に至る交渉過程等の手続の公正性は確保されていると認められる。
4.上記を踏まえ、本取引は、当社の少数株主にとって不利益でないと認められる。
5.当社の取締役会が本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主及び新株予約権者に対して本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議を行うことは、相当である。
(b)答申理由
1.企業価値の向上(本諮問事項の(a)関係)
以下の点より、本取引は当社の企業価値向上に資するものであり、本取引の目的は合理的であると認められる。
(1)当社における現状認識
・当社グループの今後の事業展開については、以下のような点を指摘することができる。
(ⅰ) 不動産セールス事業については、厳しい市場環境の中で限られた最適利回り物件を発掘する更なる仕入目利き力の追求、より幅広い顧客層の開拓、また既存顧客の深耕を図っていくことが課題である。
(ⅱ) 不動産サービス事業については、更なる付加価値の提供(顔認証・スマートロックの導入等による物件のIoT化など)による物件価値の向上、ひいては新たな潜在的入居者層への訴求が課題である。
(ⅲ) 上記(ⅱ)のような不動産サービス事業の付加価値向上のためには、当社グループが提供する物件に即した技術開発のための投資が必要になるほか、シノケンコインの導入やプラットフォームの開発に向けて、DX(デジタル・トランスフォーメーション)領域での開発費用・人材への投資が必要である。
(ⅳ) 事業ポートフォリオ全体でみれば、ストック収益の比重を高めるなど、不動産サービス事業を中心とした事業モデルへの進化が課題である。
(ⅴ) また事業ポートフォリオ全体でみれば、事業の多角化も課題である。この中には、海外事業の拡大やREITの事業モデルを海外に展開することも含まれるが、そのためには、開発資金・人材への投資を行いながら、長期的な視点で取り組む必要がある。
(ⅵ) 各事業に共通する課題として、積極的なシステム等に対する設備投資が必要となるほか、外部人材の活用及び人材の獲得などの経営リソースの確保が課題である。
(ⅶ) 以上に加え、ライフケア事業、DX領域や海外などグループシナジーの創出可能な分野においてはM&Aによる成長を積極的に推進しており、そのための資金に加えて、PMI(M&A後の統合プロセス)を推進する人材の確保も課題である。
・当社は中長期的な戦略として、2020年11月20日に「中長期ビジョン2020」を公表し、以下(Ⅰ)から(Ⅲ)に掲げる施策を公表している。
(Ⅰ)海外事業の拡大:国内で確立した、不動産セールス事業及び不動産サービス事業、すなわち、用地の取得~建設~入居管理・運営管理~出口戦略までのグループ内一気通貫モデルを国外にも展開していくことで、一層の海外事業の拡大を目指す。
(Ⅱ)REaaSの展開:REaaS(不動産のサービス化)を実現するため、今後日本において本格化していくトラストサービスの領域において、不動産のトラストDXで世界最先端のプラットフォームを構築する。
(Ⅲ)戦略的なM&A展開:社会的なニーズが高まるライフケア領域、DX領域や海外におけるM&Aなど、これまでと同様にグループシナジーの創出を基本方針とし、積極的に取り組む。
・当社が中長期ビジョン2020で公表した各種施策は、上記の(ⅰ)から(ⅶ)と軌を一にするものである。
・当社グループの事業に関する現状認識及び本特別委員会が把握した当社の重要な課題については、当社の従前の開示内容との矛盾や客観的事実に反する点もなく、また、本特別委員会委員のうち当社の社外取締役を兼務する者が、これまで社外取締役として認識してきた当社の事業に関する情報から得た知見とも整合的であり、客観的な根拠に基づく合理的なものであると認められる。
・上記 (ⅰ)から(ⅶ)に寄与する方策(M&Aを含むがこれに限られない。)を講じることは、個別に当該方策に係るリスクや当該方策に伴うデメリットを勘案する必要はあるものの、一般論としては当社の企業価値の向上に資するものであると考えることができる。
(2)本取引の企業価値向上効果
・本特別委員会が実施した関係者に対するヒアリングや説明の聴取等(以下「本ヒアリング等」という。)においては、公開買付者から、本取引の実施後に公開買付者が企図している当社の企業価値向上策として、以下のような説明がされた。
① 事業モデルの転換:現在の不動産市況及び当社を取り巻く厳しい環境では、新規物件の販売開発の拡大は困難であり、当該状況は現在の市場環境に鑑みると短期的に解消せず、中長期的な事業の発展成長に向けては不動産販売を中心とした事業モデルからの転換が必要である。
② 不動産セールス事業における販売機会の増強:既存オーナーや新規の投資家層の獲得に向けた小口投資の間口拡大及び販売チャネルの多様化を企図した不動産REIT事業の拡大、不動産STO(デジタル化された有価証券であるセキュリティトークンによる資金調達方法)の開発等で新たな顧客層の開拓を行い、販売機会を増やすことによる収益の成長を目指す。
③ 不動産サービス事業における付加価値の向上:新技術やIoT商品のアパートメント・マンションへの積極的な取り込み等により、既存顧客層に加え、より幅広い顧客層及び入居者層を開拓し、物件価格や家賃の引上げ余地を生み出し、収益の成長を目指す。
④ 不動産サービス事業のプラットフォーム化:当社が独自に開発してきた付加価値の高い既存サービス(例:保険会社と連携して開発した孤立死保険など)の深堀り、シノケンコインの導入等を通じたオーナー・入居者・当社グループを巻き込む経済圏の発展を通じて、将来成長性の期待を目指す。
⑤ M&Aの推進:ライフケア事業においては、顧客・入居者の生涯を通じて寄り添うサービスの拡大・提供のため、M&Aによる成長を企図する。
⑥ DXの推進:中長期の持続的な成長を企図した変革のため、事業におけるIoTの活用等を通じたDXの推進、販売物件からのストック収益機会の確保、海外の成長市場の獲得を企図している。
⑦ 積極的海外進出:国内事業のみならず、現在取組中である海外事業に関し、進出先の強化・拡大を図るとともに、日本で取組中のREITのモデルを海外にも輸出し、展開していく。
⑧ 外部人材の導入:公開買付者の人的プロフェッショナルネットワークの活用により、新規事業に関する人材の採用や育成を強化する。
・また、以上の公開買付者の説明に対して、当社としては、現状の課題を踏まえた実現可能性がある有効な企業価値向上策であると認識している。
・以上からすれば、公開買付者が本取引の実施後に公開買付者が企図している当社の企業価値向上策は、当社の今後の企業価値の向上にとっての重要なポイントとして挙げた上記(1)の事情のうち、それぞれ下記のように資する点があると認められる。
本取引のメリット寄与が認められる点
① 事業モデルの転換上記(1)の(ⅳ)(ⅴ)
② 不動産セールス事業における販売機会の増強上記(1)の(ⅰ)
③ 不動産サービス事業における付加価値の向上上記(1)の(ⅱ)(ⅲ)
④ 不動産サービス事業のプラットフォーム化上記(1)の(ⅲ)(ⅳ)
⑤ M&Aの推進上記(1)の(ⅶ)
⑥ DXの推進上記(1)の(ⅲ)(ⅵ)
⑦ 積極的海外進出上記(1)の(ⅴ)
⑧ 外部人材の導入上記(1)の(ⅵ)(ⅶ)

・以上のように、公開買付者の企図する企業価値向上策は、当社の今後の事業展開にとっての重要な課題のいずれにも対応できるものであると認められる。
・本取引は、企業価値の向上の観点から、他のあり得る手段と比較しても優位性を有する取引である。
・本特別委員会が本ヒアリング等において、当社及び公開買付者等に対して本取引に伴うデメリットについて説明を受け、大きなデメリットが存在しないことが確認できた。
(3)上場廃止の不可欠性
・公開買付者が企図する企業価値向上策は、その短期的な収益へのネガティブなインパクトや、そもそも失敗するリスクがあることからすれば、こうした企業価値向上策に取り組む前提として、本取引による上場廃止を経ることもやむを得ないと考えられる。
・また見方を変えれば、少数株主に適正な対価を付与した上で上場を廃止することは、こうしたリスクから少数株主を解放するとともに、将来の企業価値向上分の一部を少数株主に享受してもらうことにもなる。
・以上からすれば、本取引が上場廃止を伴うものであることにも、価格の妥当性等の他の要請を適切に充たすことを前提とすれば、一定の合理性が認められるものと考えられる。
2.公正な手続を通じた少数株主利益の確保(本諮問事項の(c)関係)
以下の点より、本取引においては、公正な手続を通じて当社の少数株主の利益への十分な配慮がなされていると認められる。
(1)特別委員会の設置
・本特別委員会は、当社の社外取締役2名及び独立した専門家1名の計3名により構成される委員会である。
・本特別委員会では下記のような配慮がされている。
① 本特別委員会は、取引条件が公開買付者と当社との間で決定される前の段階で設置されていること
② 本特別委員会は、委員全員が公開買付者からの独立性及び本取引の成否からの独立性が確保されているほか、M&A指針で最も特別委員会の委員としての適格性があるとされる社外取締役が過半数を占める形で構成されていること
③ 当社が公開買付者と本公開買付価格について協議する場合には、事前又は事後速やかに特別委員会に確認を求めており、これにより、本特別委員会は、適時に交渉状況の報告を受け、重要な局面で意見を述べ、指示や要請を行って、取引条件に関する交渉過程に実質的に影響を与え得る状況を確保していること。また、当社取締役会が特別委員会への諮問を決議した際、特別委員会が本取引の条件を妥当でないと判断した場合には当社取締役会は本取引を承認しないことと決定していること
④ 特別委員会のアドバイザーは選任されていないものの、当社のビジネスの特徴に関する知見(本特別委員会の委員のうち2名が当社の取締役である。)、企業価値評価への知見(本特別委員会の委員のうち1名が公認会計士である。)、法律面での知見(本特別委員会の委員のうち1名が弁護士である。)がいずれも委員により充足されていること、及び当社のアドバイザーの専門性・独立性に鑑み、特別委員会としてのアドバイザー選任は不要であると本特別委員会として判断したこと
⑤ 本取引について予定されている契約や想定されるシナジーは多岐に亘り、その全ての詳細を一般に公開することは難しい。そのため本特別委員会は、少数株主に代わり、本取引に関して当社が締結する予定の契約書の文案も含めて重要な情報を入手し、これを踏まえて検討・判断を行ったこと
・さらに、当社取締役会は、特別委員会への諮問を決議した際、当社取締役会が特別委員会の意見を最大限尊重の上で本取引に係る決議を実施することを決定している。
・以上のような特別委員会の設置及び運用の状況からすれば、本特別委員会は公正性担保措置として有効に機能していると認められる。
(2)当社における意思決定プロセス
・当社の取締役のうち、(ⅰ)代表取締役である篠原氏は公開買付者等として本取引を実施する側であることから、また(ⅱ)入江浩幸氏は株式会社西日本シティ銀行取締役副頭取を兼任しているところ、2022年8月4日、本取引の資金調達としての借入れを株式会社新生銀行から実施することから、既存取引金融機関との取引については見直す方針である旨、買付者より伝えられたため、利益相反の疑いを回避し、本取引の公正性を担保する観点から、本取引を決定する取締役会に出席しない予定であり、また、当社の立場において公開買付者との協議・交渉にも参加していない。このような当社の取締役会における利害関係の整理に不公正な点は見当たらない。
・また本プレスリリースによれば、当社取締役会においては、当社の取締役7名全員の一致により決議がされる予定である。M&Aへの賛否を決定する取締役会決議において、当該M&Aに重要な利害関係を有する者を除く取締役全員の賛成があった場合には、当該M&Aにおいて公正性担保措置が有効に機能したことを示す事情の一つとなるとされている。
・以上からすれば、当社における意思決定プロセスに関して、公正性に疑義のある点は見当たらない。
(3)外部専門家の専門的助言等の取得
・当社取締役会は、意思決定につき、リーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所の弁護士から助言を受けており、弁護士による独立した専門的助言を取得したと認められる。本特別委員会で当該リーガル・アドバイザーの独立性について確認したところ、報酬体系を含め、独立性に疑義を生じさせる事情は見当たらず、当該リーガル・アドバイザーの独立性が認められる。
・当社取締役会は、本公開買付価格の公正性を担保するために、独立した第三者算定機関及び当社のファイナンシャル・アドバイザーであるクレディ・スイス証券から、当社株式の株式価値に関する資料としての本株式価値算定書を取得している。
・本株式価値算定書においては、複数の算定方法を利用しており、恣意的な価格の算定がされないよう配慮がされている。また、当該算定の前提となる当社の事業計画の作成に当たって、公開買付者の役職員による恣意的行動があった事実は認められず、算定に当たって公正性を疑わせるような事情も見当たらない。
・クレディ・スイス証券の独立性については、クレディ・スイス証券がインテグラルを篠原氏に紹介した経緯があるものの、本特別委員会として、クレディ・スイス証券が、本公開買付けに対して対抗提案があった場合の対応や、本取引に係る交渉に当たっての助言など、客観的かつ的確な助言を提供しており、クレディ・スイス証券が本取引の公正性を維持して業務を実施していることを、外形的・客観的な観察を通じて直接的に確認している。そのため、クレディ・スイス証券がインテグラルを篠原氏に紹介した経緯及び成功報酬を含む報酬体系(クレディ・スイス証券から、当該報酬体系は同種の他の案件において通常採用される範囲内のものであるとの説明を受けている。)を踏まえてもなお、客観的かつ独立した立場から当社及び本特別委員会に助言を行っていると考えるのが妥当であると認められる。なお、本意見表明プレスリリースにおいても、クレディ・スイス証券は当社との間で独立性を有していることが、詳細な理由付けと共に記載されている。
・以上から、本株式価値算定書は、独立した第三者評価機関による株式価値算定書であると認められる。
(4)マーケット・チェック
・本公開買付けの買付期間は、30営業日に設定されている。これは、公開買付期間を比較的長期に設定することにより、本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保しつつ、公開買付者以外にも当社株式の買付け等を行う機会を確保するものと認められる。
・当社と公開買付者との間において、取引保護条項を含む対抗的買収提案者との接触を制限する旨の合意は行われていない。
・このように、本件では、公表後に他の潜在的な買収者が対抗提案を行うことが可能な環境を構築した上でM&Aを実施することによる、いわゆる間接的なマーケット・チェックが実施されている。
・本特別委員会は、当社グループにおいて代表者を務める篠原氏が公開買付者等として本取引をおこなう以上、同氏が別の提案に応じることは想定されないことからすれば、本件において入札手続を取っても現実的な対抗提案がされる可能性は低いものと判断した。そのため、本取引においては、間接的な形でマーケット・チェックを実施することによっても、取引条件の形成過程における当社の交渉力が強化され、企業価値を高めつつ少数株主にとってできる限り有利な取引条件でM&Aが行われることに資するものと認められる。
(5)マジョリティ・オブ・マイノリティ
・本公開買付けの買付予定数の下限は、公開買付者と利害関係を有さない当社の株主が所有する当社株式の数(本新株予約権の目的である株式の数も含めた潜在株式勘案後の株式総数)から篠原氏が所有する株式を控除した株式数に係る議決権の過半数、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)」に相当する議決権の数を上回る数に設定されている。
・M&A指針においても、マジョリティ・オブ・マイノリティは、少数株主による判断機会の確保をより重視することにつながり、かつ、少数株主にとってできる限り有利な取引条件でM&Aが行われることに資するものであり、従って公正性担保措置の一環として高い効果を有するものと評価されている。
・このことからすれば、本件においても、本公開買付けにおける上記のような下限の設定は、本取引の公正性をより一層担保するものであると認められる。
(6)少数株主への情報提供の充実とプロセスの透明性の向上
・まず特別委員会については、M&A指針で(a)委員の独立性や専門性等の適格性に関する情報、(b)特別委員会に付与された権限の内容に関する情報、(c)特別委員会における検討経緯や、交渉過程への関与状況に関する情報、(d)特別委員会の判断の根拠・理由、答申書の内容等及び(e)委員の報酬体系の開示が望ましいとされている。これを本件についてみると、本意見表明プレスリリースで、これら(a)から(e)の要素がすべて記載されている。
・次に株式価値算定書については、M&A指針で、特にDCF分析について、(ⅰ)算定の前提とした当社のフリー・キャッシュ・フロー予測、及びこれが当該M&Aの実施を前提とするものか否か、(ⅱ)算定の前提とした財務予測の作成経緯、(ⅲ)割引率の種類や計算根拠、(ⅳ)フリー・キャッシュ・フローの予測期間の考え方や予測期間以降に想定する成長率等の継続価値の考え方等の開示が例示されている。
・これを本件についてみると、本意見表明プレスリリースでは、(ⅰ)及び(ⅱ)(本特別委員会が合理性を確認した旨及び事業計画においては対前年度比較において大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれているか否か)のほか、(ⅲ)として割引率が、また(ⅳ)として継続価値の算定方法が記載されている。
・最後にその他の情報についても、M&Aの実施に至るプロセスや交渉経緯についても、本意見表明プレスリリースで、充実した記載がされているものと認められる。
(7)強圧性の排除
・本取引の一環として本公開買付けの成立後に行われる予定のスクイーズアウト手続(以下「本スクイーズアウト手続」という。)は、株式併合又は株式等売渡請求を用いるスキームにより実行するとされている。いずれのスキームを用いる場合でも、株主には、価格決定の申立てを行う権利が認められ、しかも、本意見表明プレスリリースでその旨が明示的に開示されている。
・さらに、本意見表明プレスリリースでは、本スクイーズアウト手続は本公開買付け終了後速やかに行われること、本スクイーズアウト手続の際に少数株主に対して交付される金銭について、本公開買付価格と同一の価格とすることが予定されている旨が開示されている。
・以上からすれば、本取引については、強圧性を排除するための対応が行われていると認められる。
3.条件の妥当性(本諮問事項の(b)関係)
(1)独立当事者間に相当する交渉状況の確保
・本公開買付価格は、当社がクレディ・スイス証券の助言及び本特別委員会からの意見・指示を受けながら公正に行われ、最終合意に至ったものである。
・まず本公開買付価格に関する一連の交渉経緯について振り返ると、本件では、第4回委員会以降の委員会において、かつ、委員会の期日間では随時電子メールにて、クレディ・スイス証券及び当社から本特別委員会に対して詳細な説明が行われた。
・本特別委員会は、当該説明の都度、公開買付者からの本公開買付価格の提案についての諾否の意見を述べた。合わせて本特別委員会は、公開買付者からの提案を拒絶して逆に当社側から価格の提案を行う場合について、価格をいくらと設定すべきか及びその根拠についても意見を述べた。
・具体的には、当社及びクレディ・スイス証券から公開買付者に対して本公開買付価格に関する書面による連絡を行う場合には、本特別委員会が事前にその内容を閲覧し、本特別委員会における議論の方向性を正確に反映した内容になっていることを確認した。このように、交渉過程における本特別委員会の意見は、単に望ましい本公開買付価格についての所見を述べてあとは当社に任せるといったものではなく、交渉方針や公開買付者に対する返答のあり方等の具体的な点についても意見及び要望を述べるものであった。
・本公開買付価格の交渉は、上記のように本特別委員会が公開買付者からの本公開買付価格の提案への諾否及び反対提案の内容について述べた意見を踏まえて当社及びクレディ・スイス証券が公開買付者に返答するというプロセスで行われた。
・このようなプロセスを経て、本特別委員会が複数回に亘って公開買付者からの本公開買付価格の提案を拒絶し、3回に上る上積みがされた結果として、最終的に本特別委員会が本公開買付価格を1,600円とすることについて了承したことによって、本公開買付価格が確定した。なお、本公開買付価格は、交渉の結果として、当初の公開買付者の提案よりも300円上回る価格となった。
・以上のとおり、本特別委員会は、本公開買付価格の交渉について、与えられた権限を踏まえて主体的に関与した。そしてこのような交渉により、少数株主にとってできる限り有利な取引条件でM&Aが行われることを目指して交渉がされた経緯が認められる。
・以上からすれば、本件の公開買付者との取引条件に関する協議・交渉過程において、企業価値を高めつつ少数株主にとってできる限り有利な取引条件でM&Aが行われることを目指して合理的な努力が行われる状況が確保されていたと評価することができる。
(2)株式価値算定と本公開買付価格の関係
・本件は合併のように当事者双方が相手方のデューディリジェンスを行うタイプの取引ではなく、公開買付者側は当社のデューディリジェンスを行っているが当社は公開買付者側のデューディリジェンスを行ったわけではない。そのため、本取引による企業価値向上効果について、現時点において当社が定量的に数値を見込むことは難しいという事情がある。例えば間接部門のコストカットシナジー等については、公開買付者側のデューディリジェンスを行っていない当社が確度のある分析を行うことは不可能である。
・従って、本件で株式価値算定の基礎となる当社の事業計画は、スタンドアローン・ベースのものとなっているが、そのことは不合理なものではない。
・次に、本特別委員会は事業計画の策定経緯についても第2回委員会において詳細なヒアリングを行ったが、篠原氏が事業計画の策定に関与していないことが確認されたほか、策定に関して恣意的な点は見当たらなかった。また事業計画の内容についても、不合理な点は見当たらない。
・以上からすれば、事業計画については、策定プロセス、策定方法のいずれからみても、公開買付者の恣意的な圧力が介在した事実は認められない上、内容も合理的なものと認められる。
・本特別委員会は、クレディ・スイス証券に対して複数回に亘ってヒアリングを実施し、当社株式の株式価値の算定方法及び評価プロセス並びに株式価値算定等に関する考察過程について詳細な説明を受け、そのいずれについても不合理な点は見当たらないことを確認し、クレディ・スイス証券が作成した本株式価値算定書に準拠できると評価した。
・本公開買付価格である1株当たり1,600円という価格は、(ⅰ)市場株価法の算定結果の上限額を上回るとともに、(ⅱ)類似会社比較法の算定結果及びDCF法の算定結果のレンジの範囲内であり、かつ、レンジの中央値を上回る水準にある。
・ところで、M&A指針においては、(a)「M&Aを行わなくても実現可能な価値」は、少数株主を含む全ての株主がその持株数に応じて享受すべきであり、他方で、(b)「M&Aを行わなければ実現できない価値」については、M&Aによって少数株主はスクイーズアウトされることとなるものの、少数株主もその価値のしかるべき部分を享受するのが公正であると指摘されている。
・このような考え方を背景にして本件をみても、本公開買付価格は、クレディ・スイス証券による当社株式の株式価値(これはスタンドアローン・ベースの株式価値であるから上記でいう(a)である。)と比べても、相応の上積みがされた金額であることが認められるから、上記でいう(b)のしかるべき部分が少数株主に享受される水準であると考えられる。
・以上から、本特別委員会としても、本公開買付価格は、クレディ・スイス証券により算定された当社株式価値との比較の観点からしても、少数株主にとって不利益ではない水準に達していると考える。
(3)プレミアムの検討
・クレディ・スイス証券が作成した本株式価値算定書によれば、本公開買付価格は、2022年8月9日(以下「直前日」という。)までの東京証券取引所における当社株式の終値に対して、それぞれ下表のようなプレミアムを加えた金額となっている。
参照値株価プレミアム
直前日の終値1,099円45,59%
直前日の過去1ヶ月の平均終値1,071円49.39%
直前日の過去3ヶ月の平均終値1,017円57.33%
直前日の過去6ヶ月の平均終値1,017円57.33%

・M&A指針公表後に行われた公開買付けのうち、本件と同じMBOの事例(14件。但し買付代金100億円以上、かつ成立した案件に限る。)におけるプレミアム水準の中央値は、下表のとおりである。
参照値中央値
直前日の終値40.8%
直前日の過去1ヶ月の平均終値38.0%
直前日の過去3ヶ月の平均終値45.7%
直前日の過去6ヶ月の平均終値52.7%

・上記のとおり、本公開買付価格は、直前日の終値ベース並びに直前日の過去1ヶ月、過去3ヶ月及び過去6ヶ月の平均終値ベースのすべての参照値との関係で、中央値を上回っていることから、総じて、他の類似事例と比べても遜色ないプレミアム水準が確保されていると認められる。
・以上のほか本公開買付価格は、過去の当社の株価の推移との関係でいえば、2019年以降の最高値を上回る価格であるという点も指摘することができる。
(4)本新株予約権の買付価格の妥当性
・本新株予約権の買付価格については、本公開買付価格と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に本新株予約権1個当たりの目的となる当社株式の数である200株を乗じた金額を基に算定されている。
・そのため、本公開買付価格が妥当と認められれば、本新株予約権の買付価格についても、当社の株式と同等の経済的利益を新株予約権者にもたらす価格として、妥当性が認められるものと考えられる。
(5)スキーム等の妥当性
・本取引はMBOという性質上、当社の少数株主が当社の株式の代わりに公開買付者の株式を取得することはそもそも想定されていない。また当社の少数株主からしても、非上場会社である公開買付者の株式を取得しても投資回収の手段が著しく限られてしまうから、メリットはない。
・また、代替取引の有無や内容については、本取引のスキームが他のスキームよりも劣っているとは認められない。
・以上の点からすると、本公開買付け及び本スクイーズアウト手続によって当社の少数株主に投資回収の機会を付与するという本取引のスキームは、公開買付者の企図する企業価値向上策を実現する各種手段の中でも、妥当なものといえる。
4.本特別委員会としては、本諮問事項(a)から(c)までで検討を要請されている事項が、本諮問事項(d)を検討する際の考慮要素になるものと考える。そして、本特別委員会の審議の結果、本諮問事項(a)から(c)までについて、いずれも問題があるとは考えられないことは、本答申書で詳細に述べてきたとおりである。以上から、本特別委員会は、本諮問事項(d)について、当社が本取引に関する決定をすることは当社の少数株主にとって不利益なものでないと認められる旨の意見を答申する。
5.本特別委員会としては、この本諮問事項(e)については、本諮問事項(a)から(d)までが確認されることにより、本諮問事項(e)を是認する理由になるものと考える。そして、本特別委員会の審議の結果、本諮問事項(a)から(d)までについて、いずれも問題があるとは考えられないことは、本答申書で詳細に述べてきたとおりである。以上から、本特別委員会は、本諮問事項(e)ついて、本公開買付けの公表の時点で当社の取締役会が賛同の意見を表明するとともに、当社の株主に対して本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議を行うことは相当である旨の意見を答申する。
④ 当社における利害関係を有しない取締役全員(監査等委員を含む。)の承認
当社は、クレディ・スイス証券より取得した本株式価値算定書、アンダーソン・毛利・友常法律事務所から得た法的助言を踏まえつつ、本答申書の内容を最大限に尊重しながら、本公開買付けを含む本取引の諸条件について慎重に検討しました。その結果、上記「1.本株式併合の目的」に記載のとおり、当社取締役会は、本公開買付けについて、(i)本公開買付けにより当社の企業価値が向上すると見込まれるとともに、(ii)本公開買付価格及び本新株予約権買付価格並びに本公開買付けに係るその他の諸条件は当社の株主及び本新株予約権者の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対して、合理的な株式及び本新株予約権の売却の機会を提供するものであると判断し、2022年8月10日開催の取締役会において、審議及び決議に参加した当社の取締役(当社取締役会は全9名で構成されるところ、篠原氏及び入江浩幸氏を除く霍川順一氏、三浦義明氏、玉置貴史氏、坂田實氏、井上勝次氏、安田祐一郎氏及び前川康子氏の7名)の全員一致で、本公開買付けへの賛同の意見を表明するとともに、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨する旨の決議をいたしました。なお、本新株予約権は、譲渡による取得について当社取締役会の承認を要するものとされておりますが、当社は、2022年8月10日開催の当社取締役会において、新株予約権者がその所有する本新株予約権を本公開買付けに応募することにより公開買付者に対して譲渡することについて、本公開買付けの成立することを条件として包括的に承認することを決議いたしました。
なお、かかる当社の取締役会決議は、公開買付者が本公開買付け及びその後の一連の手続を実施することにより当社株式が上場廃止となる予定であることを前提として行われたものです。
また、篠原氏は、本公開買付けが成立した場合には、公開買付者に対して出資を行うことを予定していること及び本取引後も継続して当社の経営に当たることを予定していることから、本取引に関して当社と構造的な利益相反状態にあるため、特別利害関係取締役として、上記取締役会における審議及び決議には一切参加しておらず、また、当社の立場において公開買付者との協議及び交渉には一切参加しておりません。
加えて、入江浩幸氏は、株式会社西日本シティ銀行取締役副頭取を兼任しているところ、2022年8月4日、本取引の資金調達としての借入れを株式会社新生銀行から実施することから、既存取引金融機関との取引については見直す方針である旨、公開買付者より伝えられたため、本取引に関して当社との利益相反を回避する観点から、上記取締役会における審議及び決議には一切参加しておりません。
⑤ マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)を上回る買付予定数の下限の設定
公開買付者は当社を非公開化とすることを目的としているため、本公開買付けにおいて買付予定数の下限を21,509,600株(所有割合:62.87%)と設定しており、応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(21,509,600株)に満たない場合には、応募株券等の全部の買付け等を行わないとのことです。なお、買付予定数の下限(21,509,600株)は、当社第2四半期決算短信に記載された2022年6月30日現在の当社の発行済株式総数(36,380,400株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(2,788,034株)を控除した株式数(33,592,366株)に係る議決権の数(335,923個)に、本株式併合を承認するための株主総会の特別決議に必要となる議決権割合に相当する3分の2を乗じた数(223,949個、小数点以下切り上げ)から、不応募合意株式(885,310株)に係る議決権の数(8,853個)を控除した議決権の数(215,096個)に、当社の単元株式数である100株を乗じた株式数としているとのことです。これは、公開買付者と利害関係を有さない当社の株主の皆様が所有する当社株式の数(潜在株式勘案後株式総数(34,210,366株)から篠原氏所有株式(7,633,957株)を控除した株式数(26,576,409株))に係る議決権の過半数、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)」に相当する議決権の数を上回るものとなります。これにより、公開買付者と利害関係を有さない当社の株主の皆様の過半数の賛同が得られない場合には、当社の少数株主の皆様の意思を重視して、本公開買付けを含む本取引を行わないこととしているとのことです。
⑥ 本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の適正性その他本公開買付けの公正性を担保する客観的状況の確保
公開買付者は、公開買付期間を、法令に定められた最短期間が20営業日であるところ、30営業日に設定しているとのことです。
このように公開買付期間を比較的長期に設定することにより、当社の株主の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保するとともに、当社株式について公開買付者以外の者(以下「対抗的買収提案者」といいます。)にも対抗的な買付け等をする機会を確保し、これをもって本公開買付けの公正性を担保しているとのことです。
また、公開買付者と当社は、当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、当該対抗的買収提案者が当社との間で接触等を行うことを制限するような内容の合意は一切行っておらず、上記公開買付期間の設定と併せ、対抗的な買付け等の機会が確保されることにより、本公開買付けの公正性の担保に配慮しているとのことです。
4.本株式併合がその効力を生じる日
2022年12月26日(予定)
以 上

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