有価証券報告書-第63期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(3) 【監査の状況】
① 監査委員会監査の状況
(a)組織・人員
監査委員会は、本有価証券報告書提出日現在において4名(青木美保氏、泉本小夜子氏、丸田宏氏、渡邊肇氏の全員が社外取締役)の監査委員で構成され、そのうち泉本小夜子氏は公認会計士の資格を有しており、丸田宏氏は長年にわたり、㈱日立製作所及びそのグループ会社において財務責任者等を歴任しており、財務・会計に関する相当程度の知見を有している。
また、監査委員会の職務を補助するために、執行役の指揮命令に服さない取締役室の室員3名が補助業務を担当し、監査業務の充実を図っている。
(b)監査の方法・活動の状況
監査委員会は、監査委員会が策定した監査方針と活動計画に基づき、取締役及び執行役の職務執行の適法性、妥当性、効率性の監査を行い、特に当社グループが持続的な成長と企業価値の創造を実現するために必要なグループガバナンスの構築及び運営状況について確認を行っている。なお、当事業年度の重点監査項目及び監査の主要ポイントは以下のとおりであった。
監査委員会による監査は、実効性を高めるため、内部監査室と月次定例会議を通じ、両者の監査結果について内部監査室及び内部統制に係る本社部門との情報共有を行っている。さらに、監査委員会、内部監査室及び会計監査人による三様監査会議を半期毎に開催し、監査上の問題認識や会計上の重要事項等の共有と意見交換を緊密に行っている。なお、監査業務の効率化と深度化のため現在取り組んでいるデジタル監査の準備を加速・継続していくことを確認している。また、監査委員会と執行側の円滑な情報共有のため、従来より内部監査室からの報告は執行側と監査委員会の双方に直接行うダブルレポート体制とし、内部監査室と監査委員会との連携を十分確保している。
常勤の監査委員長は、執行役会、予算会議、J-SOX委員会、コンプライアンス会議、グループ監査役会議等の社内の重要な会議に出席して必要に応じて意見を述べ、業務執行状況の適正性を確認し、他の監査委員と情報を共有している。
ⅰ.当事業年度の監査委員会の開催状況と主な審議・報告事項等
当事業年度において監査委員会は20回開催され、月次定例会議の1回あたりの平均開催時間は約2時間半であった。個々の監査委員の出席状況は次のとおりであり、「取締役及び執行役等の職務執行の状況」、「主要な子会社の監査役の活動状況」、「内部統制の整備・運用状況」、「コンプライアンス・ガバナンスの状況」等について確認している。さらに、「年間議題計画」、「往査計画」、「内部監査室と会計監査人の監査計画」、「会計監査人の報酬額の事前承認」、「会計監査人の評価に基づく選任及び解任並びに不再任」、「監査委員会の実効性評価」等について審議を行った。
ⅱ.当事業年度の監査委員会による監査状況(実効性評価含む)
2021年度の往査は国内グループ会社3社に対し実施したほか、海外地域については新型コロナウイルス感染症拡大により渡航が制限されたためリモート会議にて欧州、アジア地域をそれぞれ統括する地域統括2部門及び北米、欧州、アジアの海外グループ会社4社を監査した。海外監査では、各地域代表との監査面談を通じて傘下会社に対するガバナンス体制の確認を行うと共に事業ポートフォリオの検証や成長戦略の取り組み等を確認したほか、担当監査法人との面談を通じ各社の財務諸表の信頼性を確認した。
さらに2021年度は、次期中期経営計画において極めて重要な経営戦略であるDXの取り組みについてテーマ監査として実施した。当テーマ監査では、専門的知見を有する監査委員以外の社外取締役が論点整理の段階から参画し、当日の議論に加わったことで、監査の実効性を飛躍的に高め、DXの方向性への要望を次期中期経営計画の策定開始前に執行側へ提示することができた。
なお、往査後に作成する監査報告書の執行役等に対する「指摘・要望事項」は、取締役会へ報告し共有されている。
78社に上るグループ会社ガバナンスの要となる各社の取締役会が有効に機能していることの検証は、監査委員会往査で自ら確認すると共に、各社監査役からの監査活動の定例報告及び内部監査室の監査報告を活用し、個々に必要な是正措置の要望を執行側へ継続的に行っている。内外の主要子会社は9名の専任監査役が親会社からのガバナンスを担い監査活動の質的充実が図られているため、監査委員会が主催するグループ会社監査役会議においてベストプラクティス等の情報共有を図ることにより、グループ会社ガバナンス体制を維持・強化している。
以上の活動に基づく監査委員会から執行側への提言に対しては引き続き迅速に対応が図られているため、監査の実効性は確保されている。
ⅲ.2022年度の重点監査項目
2022年度については、「中長期的な企業価値の持続的向上」の観点から、当社のサステナビリティを担保する基本的施策への取り組みを検証するため、TCFDに基づく開示の適正性を含めた気候変動対応施策等の環境をテーマとした監査、人財戦略、知財戦略をテーマとした監査を行うと共に、今後成長が期待されるアジアのグループ会社に対する監査を実施する予定である。
従来より取り組んでいる企業価値向上の基点となる「資本コスト」の観点からの資本効率経営の浸透状況等については継続して検証を深めていく予定である。
② 監査報告書へのKAM(監査上の主要な検討事項)の記載に関して
2020年度より適用されたKAM(監査上の主要な検討事項)については、2021年度も会計監査人とともに4回に亘り協議・検討を重ね、投資家に必要な情報開示の適切性・整合性について相互に確認し、最終的に会計監査人が特に重要であると判断した事項をKAMとして決定した。KAM導入は、監査の透明性向上や経営者との対話促進が図れるほか、会計監査人と監査委員及び執行側双方のコミュニケーション活性化による監査品質の向上、リスクマネジメントの重要性への認識向上等が期待され、コーポレート・ガバナンスの強化が図れるものと考えている。
③ 内部監査の状況
当社は、業務処理と管理運営の適法性及び内部統制の有効性と妥当性を確認するために、監査室(室長以下、専任担当者35名)を設けて内部監査と内部統制の確認を定期的に行っている。監査室の内部監査は、財務戦略本部、人事総務本部、安全品質管理本部、情報セキュリティ本部、AEO・輸出管理本部等と連携した組織横断的な監査を実施し実効性を高めている。
内部監査の実施計画は、監査サイクルやSOCD(Summary of Control Deficiencies)等の発生状況を踏まえた事業リスク及び前回監査の結果等を考慮して監査対象部署の選定を行い監査委員会へ提案し、監査委員会は審議のうえ、承認決議を行っている。なお、2021年度の内部監査は、新型コロナウイルス感染症拡大により渡航が制限されたため、海外部門の往査は控え、当社本社機構の8部門、当社及び国内グループ会社の7事業部門、国内グループ会社6社、計21部署に対し実施した。
内部監査及び監査委員会監査の結果について、経営戦略本部、海外事業統括本部、財務戦略本部、人事総務本部、安全品質管理本部、営業統括本部の責任者が出席する月次定例会議で情報共有を行い、必要に応じて監査委員会から執行に対する助言等を行っている。また、特段の事項が生じた場合には、監査委員会から取締役会へ報告し、社外取締役は、これらの報告を通じて内部監査における課題を認識し、必要に応じて執行に対する助言等を行っている。
なお、内部監査・内部統制モニタリングを通じて検出された個社の課題を当社グループ全体の共通課題として認識し、当社コーポレート部門に対し要望・提案を行い、適宜進捗を確認することで、業務改善の実効性を高めている。
④ 会計監査の状況
(a)監査法人の名称
EY新日本有限責任監査法人
(b)継続監査期間
当社においては、1975年度から武蔵監査法人が会計監査業務を行い、その後1986年に武蔵監査法人を含めた3法人が合併して設立されたセンチュリー監査法人、2000年にセンチュリー監査法人を含めた2法人が合併して設立された監査法人太田昭和センチュリー、現在は監査法人太田昭和センチュリーから名称変更したEY新日本有限責任監査法人が会計監査業務を行っている。従って、合併前の監査法人による監査期間も含めた継続監査期間は47年間である。なお、当期間は当社において調査可能な期間であり、実際の継続監査期間は当期間を超えている可能性がある。
当社グループにおいては、2014年度にIFRSを適用したことを契機に、原則として会計監査人をEYグループへ統一し、国内外グループ会社の監査情報の共有とEYグループ内の連携強化により監査効率及び監査品質の向上を図っている。
また、監査委員会は、会計監査人選定基準、会計監査人評価基準、会計監査人解任等決定方針に基づいた評価を通じて、監査法人が適正な職務遂行体制を確保するよう牽制を図っている。
(c)業務を執行した公認会計士
指定有限責任社員 業務執行社員 會田 将之
指定有限責任社員 業務執行社員 武藤 智帆
(d)監査業務に係る主な補助者の構成
公認会計士7名、その他22名
(e)監査法人の選定方針と理由
当社は、下記の事項を考慮し現任会計監査人の選任を決定している。
ⅰ. 監査法人の状況及び品質管理体制
・監査法人の概要
・欠格事由に該当しないこと
・監査法人の品質管理体制
・監査人に関する第三者によるレビュー・検査の結果
ⅱ. 監査実施体制
・前任会計監査人との引継に関する方針及び手続
・監査チーム編成内容
・監査計画の内容
・監査委員会及び内部監査部門との連携方針
ⅲ. 監査報酬見積額
・監査報酬水準、及び非監査報酬の内容、水準の適切性
・監査報酬見積額の算定根拠の適切性
・監査計画の大幅変更時の監査報酬額変更に関する対応方針の適切性
なお、会計監査人の解任等の決定方針について次のとおり定めている。
監査委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事由に該当すると認められ、速やかに解任する必要があると判断した場合、監査委員の全員の同意によって会計監査人を解任する。この場合、監査委員会が選定した監査委員は、解任後最初に招集される株主総会において、会計監査人を解任した旨及びその理由を報告する。
上記の場合のほか、会計監査人が職務を適切に遂行することが困難と認められるなど、会計監査人を変更すべきと判断される場合には、監査委員会は、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定する。
(f)監査委員会による監査法人の評価
当社の監査委員会は、監査法人に対して評価を行っている。下記の会計監査人評価基準の項目に基づき会計監査人を評価しており、監査法人は適正な職務遂行体制を確保していると判断している。
ⅰ. 監査法人の品質管理体制
ⅱ. 監査チーム体制と独立性
ⅲ. 監査委員とのコミュニケーション
ⅳ. 経営者等とのコミュニケーション
ⅴ. グループ監査体制
ⅵ. 不正リスクへの評価と対応
ⅶ. 監査報酬
⑤ 監査報酬の内容等
(a)監査公認会計士等に対する報酬の内容
(b)監査公認会計士等と同一のネットワーク(Ernst&Youngグループ)に対する報酬の内容((a)を除く)
前連結会計年度及び当連結会計年度における当社及び連結子会社の非監査業務の内容は、主に税務申告及び移転価格税制に関するコンサルティング業務である。
(c)その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はない。
(d)監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する監査報酬は、監査時間等に基づいて決定している。
(e)監査委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当社監査委員会は、会計監査人の監査計画、監査の実施状況及び報酬見積の算出根拠等の妥当性や適切性を確認し、監査時間及び報酬額等を精査した結果、報酬額等は相当、妥当であることを確認しており、会計監査人の報酬等につき、会社法第399条第1項の同意を行っている。
① 監査委員会監査の状況
(a)組織・人員
監査委員会は、本有価証券報告書提出日現在において4名(青木美保氏、泉本小夜子氏、丸田宏氏、渡邊肇氏の全員が社外取締役)の監査委員で構成され、そのうち泉本小夜子氏は公認会計士の資格を有しており、丸田宏氏は長年にわたり、㈱日立製作所及びそのグループ会社において財務責任者等を歴任しており、財務・会計に関する相当程度の知見を有している。
また、監査委員会の職務を補助するために、執行役の指揮命令に服さない取締役室の室員3名が補助業務を担当し、監査業務の充実を図っている。
(b)監査の方法・活動の状況
監査委員会は、監査委員会が策定した監査方針と活動計画に基づき、取締役及び執行役の職務執行の適法性、妥当性、効率性の監査を行い、特に当社グループが持続的な成長と企業価値の創造を実現するために必要なグループガバナンスの構築及び運営状況について確認を行っている。なお、当事業年度の重点監査項目及び監査の主要ポイントは以下のとおりであった。
| 重点監査項目 | 監査の主要ポイント |
| 実効性のある グループ会社ガバナンス | ①グループ会社ガバナンスの要である取締役会の運営及び議論の有効性を確認 ②グループ会社監査役の活動状況と適性を確認 (「グループ会社監査役の資格要件」との適合性) ③海外4地域統括部門の傘下グループ会社に対するガバナンスの有効性を確認 |
| 企業価値の持続的向上を図る中長期成長戦略 | ①競争力差異化戦略としてのグローバルDXへの取り組みを確認 ②トップライン拡大のための戦略的受注への取り組みを確認 ③資本コストを基準とする経営の浸透状況を確認 ④成長投資への的確な資金配分を確認 ⑤事業ポートフォリオの分析・管理状況を確認 ⑥人財資源の戦略的配分とスキル・属性の多様化施策を確認 |
| リスクマネジメント | ①短期的及び中長期的経営リスクの網羅的可視化と対応施策の策定状況を確認 特に、ESG関連リスクへの具体的取り組み状況を確認 ②リスクマネジメントプロセス (リスクの特定・分析→評価・優先付け→対処施策策定)を確認 ③経営に影響を与え得る法規則、ガイドライン、コード等の新設・改定の事前把握と 対応施策の立案状況を確認 |
監査委員会による監査は、実効性を高めるため、内部監査室と月次定例会議を通じ、両者の監査結果について内部監査室及び内部統制に係る本社部門との情報共有を行っている。さらに、監査委員会、内部監査室及び会計監査人による三様監査会議を半期毎に開催し、監査上の問題認識や会計上の重要事項等の共有と意見交換を緊密に行っている。なお、監査業務の効率化と深度化のため現在取り組んでいるデジタル監査の準備を加速・継続していくことを確認している。また、監査委員会と執行側の円滑な情報共有のため、従来より内部監査室からの報告は執行側と監査委員会の双方に直接行うダブルレポート体制とし、内部監査室と監査委員会との連携を十分確保している。
常勤の監査委員長は、執行役会、予算会議、J-SOX委員会、コンプライアンス会議、グループ監査役会議等の社内の重要な会議に出席して必要に応じて意見を述べ、業務執行状況の適正性を確認し、他の監査委員と情報を共有している。
ⅰ.当事業年度の監査委員会の開催状況と主な審議・報告事項等
当事業年度において監査委員会は20回開催され、月次定例会議の1回あたりの平均開催時間は約2時間半であった。個々の監査委員の出席状況は次のとおりであり、「取締役及び執行役等の職務執行の状況」、「主要な子会社の監査役の活動状況」、「内部統制の整備・運用状況」、「コンプライアンス・ガバナンスの状況」等について確認している。さらに、「年間議題計画」、「往査計画」、「内部監査室と会計監査人の監査計画」、「会計監査人の報酬額の事前承認」、「会計監査人の評価に基づく選任及び解任並びに不再任」、「監査委員会の実効性評価」等について審議を行った。
| 役職名 | 氏名 | 出席状況(出席率) |
| 常勤監査委員 | 丸田 宏 | 20回/20回 (100%) |
| 監査委員 | 青木 美保 | 20回/20回 (100%) |
| 監査委員 | 泉本 小夜子 | 20回/20回 (100%) |
| 監査委員 | 渡邊 肇 | 20回/20回 (100%) |
ⅱ.当事業年度の監査委員会による監査状況(実効性評価含む)
2021年度の往査は国内グループ会社3社に対し実施したほか、海外地域については新型コロナウイルス感染症拡大により渡航が制限されたためリモート会議にて欧州、アジア地域をそれぞれ統括する地域統括2部門及び北米、欧州、アジアの海外グループ会社4社を監査した。海外監査では、各地域代表との監査面談を通じて傘下会社に対するガバナンス体制の確認を行うと共に事業ポートフォリオの検証や成長戦略の取り組み等を確認したほか、担当監査法人との面談を通じ各社の財務諸表の信頼性を確認した。
さらに2021年度は、次期中期経営計画において極めて重要な経営戦略であるDXの取り組みについてテーマ監査として実施した。当テーマ監査では、専門的知見を有する監査委員以外の社外取締役が論点整理の段階から参画し、当日の議論に加わったことで、監査の実効性を飛躍的に高め、DXの方向性への要望を次期中期経営計画の策定開始前に執行側へ提示することができた。
なお、往査後に作成する監査報告書の執行役等に対する「指摘・要望事項」は、取締役会へ報告し共有されている。
78社に上るグループ会社ガバナンスの要となる各社の取締役会が有効に機能していることの検証は、監査委員会往査で自ら確認すると共に、各社監査役からの監査活動の定例報告及び内部監査室の監査報告を活用し、個々に必要な是正措置の要望を執行側へ継続的に行っている。内外の主要子会社は9名の専任監査役が親会社からのガバナンスを担い監査活動の質的充実が図られているため、監査委員会が主催するグループ会社監査役会議においてベストプラクティス等の情報共有を図ることにより、グループ会社ガバナンス体制を維持・強化している。
以上の活動に基づく監査委員会から執行側への提言に対しては引き続き迅速に対応が図られているため、監査の実効性は確保されている。
ⅲ.2022年度の重点監査項目
2022年度については、「中長期的な企業価値の持続的向上」の観点から、当社のサステナビリティを担保する基本的施策への取り組みを検証するため、TCFDに基づく開示の適正性を含めた気候変動対応施策等の環境をテーマとした監査、人財戦略、知財戦略をテーマとした監査を行うと共に、今後成長が期待されるアジアのグループ会社に対する監査を実施する予定である。
従来より取り組んでいる企業価値向上の基点となる「資本コスト」の観点からの資本効率経営の浸透状況等については継続して検証を深めていく予定である。
② 監査報告書へのKAM(監査上の主要な検討事項)の記載に関して
2020年度より適用されたKAM(監査上の主要な検討事項)については、2021年度も会計監査人とともに4回に亘り協議・検討を重ね、投資家に必要な情報開示の適切性・整合性について相互に確認し、最終的に会計監査人が特に重要であると判断した事項をKAMとして決定した。KAM導入は、監査の透明性向上や経営者との対話促進が図れるほか、会計監査人と監査委員及び執行側双方のコミュニケーション活性化による監査品質の向上、リスクマネジメントの重要性への認識向上等が期待され、コーポレート・ガバナンスの強化が図れるものと考えている。
③ 内部監査の状況
当社は、業務処理と管理運営の適法性及び内部統制の有効性と妥当性を確認するために、監査室(室長以下、専任担当者35名)を設けて内部監査と内部統制の確認を定期的に行っている。監査室の内部監査は、財務戦略本部、人事総務本部、安全品質管理本部、情報セキュリティ本部、AEO・輸出管理本部等と連携した組織横断的な監査を実施し実効性を高めている。
内部監査の実施計画は、監査サイクルやSOCD(Summary of Control Deficiencies)等の発生状況を踏まえた事業リスク及び前回監査の結果等を考慮して監査対象部署の選定を行い監査委員会へ提案し、監査委員会は審議のうえ、承認決議を行っている。なお、2021年度の内部監査は、新型コロナウイルス感染症拡大により渡航が制限されたため、海外部門の往査は控え、当社本社機構の8部門、当社及び国内グループ会社の7事業部門、国内グループ会社6社、計21部署に対し実施した。
内部監査及び監査委員会監査の結果について、経営戦略本部、海外事業統括本部、財務戦略本部、人事総務本部、安全品質管理本部、営業統括本部の責任者が出席する月次定例会議で情報共有を行い、必要に応じて監査委員会から執行に対する助言等を行っている。また、特段の事項が生じた場合には、監査委員会から取締役会へ報告し、社外取締役は、これらの報告を通じて内部監査における課題を認識し、必要に応じて執行に対する助言等を行っている。
なお、内部監査・内部統制モニタリングを通じて検出された個社の課題を当社グループ全体の共通課題として認識し、当社コーポレート部門に対し要望・提案を行い、適宜進捗を確認することで、業務改善の実効性を高めている。
④ 会計監査の状況
(a)監査法人の名称
EY新日本有限責任監査法人
(b)継続監査期間
当社においては、1975年度から武蔵監査法人が会計監査業務を行い、その後1986年に武蔵監査法人を含めた3法人が合併して設立されたセンチュリー監査法人、2000年にセンチュリー監査法人を含めた2法人が合併して設立された監査法人太田昭和センチュリー、現在は監査法人太田昭和センチュリーから名称変更したEY新日本有限責任監査法人が会計監査業務を行っている。従って、合併前の監査法人による監査期間も含めた継続監査期間は47年間である。なお、当期間は当社において調査可能な期間であり、実際の継続監査期間は当期間を超えている可能性がある。
当社グループにおいては、2014年度にIFRSを適用したことを契機に、原則として会計監査人をEYグループへ統一し、国内外グループ会社の監査情報の共有とEYグループ内の連携強化により監査効率及び監査品質の向上を図っている。
また、監査委員会は、会計監査人選定基準、会計監査人評価基準、会計監査人解任等決定方針に基づいた評価を通じて、監査法人が適正な職務遂行体制を確保するよう牽制を図っている。
(c)業務を執行した公認会計士
指定有限責任社員 業務執行社員 會田 将之
指定有限責任社員 業務執行社員 武藤 智帆
(d)監査業務に係る主な補助者の構成
公認会計士7名、その他22名
(e)監査法人の選定方針と理由
当社は、下記の事項を考慮し現任会計監査人の選任を決定している。
ⅰ. 監査法人の状況及び品質管理体制
・監査法人の概要
・欠格事由に該当しないこと
・監査法人の品質管理体制
・監査人に関する第三者によるレビュー・検査の結果
ⅱ. 監査実施体制
・前任会計監査人との引継に関する方針及び手続
・監査チーム編成内容
・監査計画の内容
・監査委員会及び内部監査部門との連携方針
ⅲ. 監査報酬見積額
・監査報酬水準、及び非監査報酬の内容、水準の適切性
・監査報酬見積額の算定根拠の適切性
・監査計画の大幅変更時の監査報酬額変更に関する対応方針の適切性
なお、会計監査人の解任等の決定方針について次のとおり定めている。
監査委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事由に該当すると認められ、速やかに解任する必要があると判断した場合、監査委員の全員の同意によって会計監査人を解任する。この場合、監査委員会が選定した監査委員は、解任後最初に招集される株主総会において、会計監査人を解任した旨及びその理由を報告する。
上記の場合のほか、会計監査人が職務を適切に遂行することが困難と認められるなど、会計監査人を変更すべきと判断される場合には、監査委員会は、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定する。
(f)監査委員会による監査法人の評価
当社の監査委員会は、監査法人に対して評価を行っている。下記の会計監査人評価基準の項目に基づき会計監査人を評価しており、監査法人は適正な職務遂行体制を確保していると判断している。
ⅰ. 監査法人の品質管理体制
ⅱ. 監査チーム体制と独立性
ⅲ. 監査委員とのコミュニケーション
ⅳ. 経営者等とのコミュニケーション
ⅴ. グループ監査体制
ⅵ. 不正リスクへの評価と対応
ⅶ. 監査報酬
⑤ 監査報酬の内容等
(a)監査公認会計士等に対する報酬の内容
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 監査証明業務に 基づく報酬(百万円) | 非監査業務に 基づく報酬(百万円) | 監査証明業務に 基づく報酬(百万円) | 非監査業務に 基づく報酬(百万円) | |
| 提出会社 | 201 | - | 166 | - |
| 連結子会社 | 41 | - | 42 | - |
| 計 | 242 | - | 208 | - |
(b)監査公認会計士等と同一のネットワーク(Ernst&Youngグループ)に対する報酬の内容((a)を除く)
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 監査証明業務に 基づく報酬(百万円) | 非監査業務に 基づく報酬(百万円) | 監査証明業務に 基づく報酬(百万円) | 非監査業務に 基づく報酬(百万円) | |
| 提出会社 | - | 41 | - | 38 |
| 連結子会社 | 202 | 9 | 222 | 12 |
| 計 | 202 | 50 | 222 | 50 |
前連結会計年度及び当連結会計年度における当社及び連結子会社の非監査業務の内容は、主に税務申告及び移転価格税制に関するコンサルティング業務である。
(c)その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はない。
(d)監査報酬の決定方針
当社の監査公認会計士等に対する監査報酬は、監査時間等に基づいて決定している。
(e)監査委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
当社監査委員会は、会計監査人の監査計画、監査の実施状況及び報酬見積の算出根拠等の妥当性や適切性を確認し、監査時間及び報酬額等を精査した結果、報酬額等は相当、妥当であることを確認しており、会計監査人の報酬等につき、会社法第399条第1項の同意を行っている。