有価証券報告書-第111期(2022/04/01-2023/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社及び当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大における窮地から脱却し、地域の発展に貢献できる持続可能な企業グループとして新たなスタートを切るため、令和3年11月にコロナ克服戦略「Restart2023」を策定しました。これは、喫緊に取り組むべき課題を「生活路線(バス・鉄道)の維持」、「縮小した事業規模での会社存続」、「運輸業以外での収益力向上」と捉え、この克服により「地域の発展に貢献し、人々の生活を豊かにする」ことを目指しております。
過去2年間はコロナ禍により多額の赤字を計上したものの、当期は黒字転換とすることができました。しかしながら主力の運輸業の回復は、いまだコロナ禍前の8割に届いておらず、その要因は、従業員の賞与カットやバス車両更新の先送りのほか、減資などの一時的な効果によるものにすぎません。戦略の最終年度である令和5年度は、安全運行を維持しながら、将来にわたって黒字を維持するための土台の年とするため、次の5つの取り組みを進めてまいります。
ア. 鉄道線の存続
当社は、石川中央都市圏地域公共交通協議会に参加し、コロナ禍前より赤字が常態化している鉄道線について、上下分離方式による持続的運行を提案してきました。過去4回の会議では、石川線・浅野川線は何らかの対策が必要であるとし、上下分離方式のほかバス転換やBRT化を含めて検討を進めることとなりました。当社としては、通勤通学の時間帯には大量輸送交通機関としての特性を発揮していることや、バスなど他の交通モードへの転換では、速達性や定時制の低下が予想されるほか、バス運転士不足などにより便数維持が困難と考えており、今後も上下分離方式による存続に向けた主張を続けてまいります。
イ. バス・鉄道の運賃改定
今年度の黒字化は前述のとおり一時的なものです。今後、インバウンドの回復なども見込まれますが、運賃収入の大半を占める一般生活路線は、行動様式の変化によりコロナ禍前に戻ることは無いと思われます。一方で物価高騰の影響により費用は増加傾向が続いているほか、コロナ禍により急増した借入金の返済が大きな負担となっています。このような状況の中、老朽化の著しい鉄道施設などに対する最低限度の設備投資は行っていますが、バス車両更新などは既に2年間停止しているのが現状です。今後も持続的に安全運行を継続するためには計画的な安全投資が必要であり、バス・鉄道の運賃改定を早期に実現したいと考えております。
ウ. キャッシュレス化の方針決定
全国的にも早い段階で導入した当社のICa(アイカ)は、導入から19年が経過しております。その間に技術革新によるキャッシュレス決済の多様化が進みました。来年3月の北陸新幹線敦賀延伸を控え、新たな乗車システムとして ICa(アイカ)を残しつつ、クレジットカードやQR決済の導入検討を進め、早期に実現することで、地域住民のほかインバウンドを含めた観光客の利便性向上により、地域社会への貢献を果たしたいと考えております。
エ. 社有地の有効活用
これまで運輸業は比較的安定していると考えられてきましたが、コロナ禍による行動様式の変化が大きな影響を及ぼすこととなりました。今後、安定的な収益を確保するために、経営の効率化などにより用地を確保し、賃貸業の拡大を図りたいと考えております。
既に、旧ボウリング場用地や七ツ屋駅隣接地は賃貸収入を得ているほか、旧兼六園下モータープール用地は活用計画が進行しています。今後は、旧野々市営業所用地や金沢駅前センター用地について、検討を進めてまいります。
オ. バス運転士の定着と獲得に向けた労働環境の改善
バス運転士は高齢化が進んでおり、全国的にも不足している状況にあります。今後も公共交通としての使命を果たすためには、バス運転士の確保が急務となっています。これまでにも老朽化したバス営業所の建て替えなどにより、職場環境の改善を進めてきましたが、賃金水準の向上や、従業員に対する紹介制度導入などにより獲得に努めるほか、今後は健康経営の推進のほか勤務形態の改善などにより、従業員満足度の向上に注力し、労働環境の改善を図ります。
地域の暮らしを支える公共交通事業者として走り続けてきた当社は、今年で創立80周年の節目を迎えます。ご利用いただいているお客様に感謝し、地域の発展に貢献できるよう、これらの課題に取り組んでまいります。
当社及び当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大における窮地から脱却し、地域の発展に貢献できる持続可能な企業グループとして新たなスタートを切るため、令和3年11月にコロナ克服戦略「Restart2023」を策定しました。これは、喫緊に取り組むべき課題を「生活路線(バス・鉄道)の維持」、「縮小した事業規模での会社存続」、「運輸業以外での収益力向上」と捉え、この克服により「地域の発展に貢献し、人々の生活を豊かにする」ことを目指しております。
過去2年間はコロナ禍により多額の赤字を計上したものの、当期は黒字転換とすることができました。しかしながら主力の運輸業の回復は、いまだコロナ禍前の8割に届いておらず、その要因は、従業員の賞与カットやバス車両更新の先送りのほか、減資などの一時的な効果によるものにすぎません。戦略の最終年度である令和5年度は、安全運行を維持しながら、将来にわたって黒字を維持するための土台の年とするため、次の5つの取り組みを進めてまいります。
ア. 鉄道線の存続
当社は、石川中央都市圏地域公共交通協議会に参加し、コロナ禍前より赤字が常態化している鉄道線について、上下分離方式による持続的運行を提案してきました。過去4回の会議では、石川線・浅野川線は何らかの対策が必要であるとし、上下分離方式のほかバス転換やBRT化を含めて検討を進めることとなりました。当社としては、通勤通学の時間帯には大量輸送交通機関としての特性を発揮していることや、バスなど他の交通モードへの転換では、速達性や定時制の低下が予想されるほか、バス運転士不足などにより便数維持が困難と考えており、今後も上下分離方式による存続に向けた主張を続けてまいります。
イ. バス・鉄道の運賃改定
今年度の黒字化は前述のとおり一時的なものです。今後、インバウンドの回復なども見込まれますが、運賃収入の大半を占める一般生活路線は、行動様式の変化によりコロナ禍前に戻ることは無いと思われます。一方で物価高騰の影響により費用は増加傾向が続いているほか、コロナ禍により急増した借入金の返済が大きな負担となっています。このような状況の中、老朽化の著しい鉄道施設などに対する最低限度の設備投資は行っていますが、バス車両更新などは既に2年間停止しているのが現状です。今後も持続的に安全運行を継続するためには計画的な安全投資が必要であり、バス・鉄道の運賃改定を早期に実現したいと考えております。
ウ. キャッシュレス化の方針決定
全国的にも早い段階で導入した当社のICa(アイカ)は、導入から19年が経過しております。その間に技術革新によるキャッシュレス決済の多様化が進みました。来年3月の北陸新幹線敦賀延伸を控え、新たな乗車システムとして ICa(アイカ)を残しつつ、クレジットカードやQR決済の導入検討を進め、早期に実現することで、地域住民のほかインバウンドを含めた観光客の利便性向上により、地域社会への貢献を果たしたいと考えております。
エ. 社有地の有効活用
これまで運輸業は比較的安定していると考えられてきましたが、コロナ禍による行動様式の変化が大きな影響を及ぼすこととなりました。今後、安定的な収益を確保するために、経営の効率化などにより用地を確保し、賃貸業の拡大を図りたいと考えております。
既に、旧ボウリング場用地や七ツ屋駅隣接地は賃貸収入を得ているほか、旧兼六園下モータープール用地は活用計画が進行しています。今後は、旧野々市営業所用地や金沢駅前センター用地について、検討を進めてまいります。
オ. バス運転士の定着と獲得に向けた労働環境の改善
バス運転士は高齢化が進んでおり、全国的にも不足している状況にあります。今後も公共交通としての使命を果たすためには、バス運転士の確保が急務となっています。これまでにも老朽化したバス営業所の建て替えなどにより、職場環境の改善を進めてきましたが、賃金水準の向上や、従業員に対する紹介制度導入などにより獲得に努めるほか、今後は健康経営の推進のほか勤務形態の改善などにより、従業員満足度の向上に注力し、労働環境の改善を図ります。
地域の暮らしを支える公共交通事業者として走り続けてきた当社は、今年で創立80周年の節目を迎えます。ご利用いただいているお客様に感謝し、地域の発展に貢献できるよう、これらの課題に取り組んでまいります。