有価証券報告書-第74期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/30 13:59
【資料】
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【項目】
108項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、政府の経済対策や日銀の金融政策の効果もあり、緩やかな回復基調で推移しました。道内の経済においても、民間設備投資の減少はありましたが、観光の好調さが増していることもあり、緩やかな持ち直しが見られました。
このような経営環境の中、当社グループは、地域社会に密着した事業を積極的に展開するとともに、経営効率を高め収支改善や経営体質の強化など、企業価値の向上に取り組んでまいりました。
当連結会計年度の業績は、売上高は38,999百万円(前連結会計年度比4.0%増)、営業利益は1,858百万円(同7.4%増)、経常利益は2,014百万円(同7.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,357百万円(同20.5%増)となりました。
事業別の業績は、次のとおりであります。
① 旅客自動車運送事業
乗合運送事業は、札幌市内線においては、輸送需要に適合したラッシュ時間帯の運行便数の見直しを行いました。また、都市間高速バスにおいては、利用客の要望に応え、一部札幌駅前へ始発地を変更するとともに、新千歳空港連絡バスにおいては、観光やビジネスの需要を取り込むため、札幌都心の運行経路の変更などを行いました。定期観光バスにおいては、外国人利用客が増加しました。これらのほか、本道を襲った台風の被害によるJR特急列車の運休による影響などもあり、都市間高速バスの利用者が増加し、増収となりました。
貸切運送事業は、一車当たりの収入が増加しましたが、一方で受注が減少し、減収となりました。
この結果、売上高は22,241百万円(前連結会計年度比1.8%増)、営業利益は971百万円(同0.5%増)となりました。
② 建設業
建設業は、道内の公共投資が堅調に推移する一方、民間設備投資は前年を下回りましたが、受注の確保に努めたことにより、受注高、完成工事高とも増加しました。
この結果、売上高は11,382百万円(前連結会計年度比1.7%増)、営業利益は534百万円(同45.3%増)となりました。
③ 清掃業・警備業
清掃業・警備業は、新規契約の獲得などにより増収となりました。
この結果、売上高は3,185百万円(前連結会計年度比6.1%増)、営業利益は122百万円(同17.3%増)となりました。
④ 不動産事業
不動産事業は、新規賃貸契約の獲得などにより増収となりました。
この結果、売上高は871百万円(前連結会計年度比2.7%増)、修繕費などの費用の増加や収益物件の売却などもあり、営業利益は304百万円(同14.7%減)となりました。
⑤ 観光事業
ニセコアンヌプリ国際スキー場は、アジア圏のスキー客が増加しました。小樽天狗山スキー場は、夏期のイベント開催やクルーズ船寄港の効果などにより、国内外の個人観光客が増加しました。ニセコ温泉郷「いこいの湯宿いろは」は、アジア圏を中心に外国人客の増加が見られました。
この結果、売上高は1,000百万円(前連結会計年度比2.4%増)、「いこいの湯宿いろは」の収支改善計画の取り組み中でもあり、41百万円の営業損失(前連結会計年度は98百万円の営業損失)となりました。
⑥ その他の事業
介護福祉事業は、平成28年4月、サービス付き高齢者向け住宅2棟目となる「マイラシーク南郷」を、札幌市内に開業しました。自動車教習所は、入校生が減少しました。旅行業は、団体旅行の取扱いが増加しました。
この結果、売上高は4,113百万円(前連結会計年度比3.0%増)、介護福祉事業の開業時の費用もあり、8百万円の営業損失(前連結会計年度は104百万円の営業利益)となりました。
(注) 売上高には、消費税等は含まれておりません。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末から350百万円減少し、7,724百万円(前連結会計年度比4.3%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益1,998百万円に減価償却費等を加減した結果、得られた資金は3,456百万円(前連結会計年度比7.8%減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出が4,238百万円あったこと等により、使用した資金は3,656百万円(前連結会計年度比85.9%増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払額が145百万円あったこと等により、使用した資金は150百万円(前連結会計年度比11.4%減)となりました。