四半期報告書-第67期第2四半期(平成27年7月1日-平成27年9月30日)
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号 平成25年9月13日)第39項に掲げられた定め等を適用し、「四半期純利益」を「親会社株主に帰属する四半期純利益」としております。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間(平成27年4月1日~平成27年9月30日)(以下、「当第2四半期」)におけるわが国経済は、個人消費が総じて底堅い動きで推移するなど、景気は緩やかな回復基調が続きました。海外景気についても全般的には回復傾向にありましたが、中国・韓国など一部の地域において弱さが見られました。他方で、当社の旅客収入に影響を与える訪日外客数は、前年対比で大幅に増加しました。また、当社の燃料調達コストに大きな影響を与える原油価格については前年と比較して低水準で推移しましたが、米ドルの為替レートについては円安傾向が継続しました。当社はこのような経済状況のもと、平成27年2月18日に発表しましたJALグループ中期経営計画ローリングプラン2015で掲げた目標を達成するべく、安全運航の堅持を基盤としたうえで、JALフィロソフィと部門別採算制度によって採算意識を高め、経営の効率化を図り、お客さまに最高のサービスを提供できるよう努めました。
以上の結果、当第2四半期における営業収益は6,879億円(前年同期比0.6%増加)、営業費用は5,679億円(前年同期比3.9%減少)となり、営業利益は1,199億円(前年同期比29.2%増加)、経常利益は1,226億円(前年同期比33.7%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,033億円(前年同期比28.7%増加)となりました。
セグメントの業績は、以下のとおりであります。
<航空運送事業セグメント>当第2四半期における航空運送事業セグメントの業績については、営業収益は6,202億円(前年同期比1.8%増加)、営業利益は1,094億円(前年同期比32.4%増加)となりました。(営業収益及び営業利益はセグメント間連結消去前数値です。)
詳細は以下のとおりであります。
(国際線)
国際線旅客においては、日本発業務需要が堅調に推移するとともに中国、東南アジア線を中心として旺盛な訪日需要を大きく取り込んだことで旅客数を伸ばし、旅客収入は前年同期を上回りました。
路線運営面では、変動する需要動向に的確に対応するため、上期ダイヤにおいて成田=モスクワ線を週3便から週4便へと増便する一方で、関西=ソウル(金浦)線を運休いたしました。
営業面では、訪日外国人のお客さまのニーズにお応えするため、海外地区当社ウェブサイトの情報案内サイト「JAL Guide to Japan」において、四季折々のイベントや、100以上のお勧め「体験型スポット」等の観光情報コンテンツを追加しました。言語について、フランス語、ドイツ語、ロシア語を加え、合計7言語に対応しました。また、中国で旅行検索サービスとして広く利用されている「Qunar.com」を運営するバイドゥ株式会社と業務提携を結び、JALの全フライト情報の検索が可能となり、スムーズな航空券の購入が可能となりました。
商品面では、ワンランク上の価値をご提供するため、ビジネスクラスは全席通路アクセスを可能にしたフルフラットシート「SKY SUITE」を欧米、東南アジア路線を中心として、18路線に展開しました。エコノミークラスでは、「新・間隔エコノミー」をボーイング777-300ER型機、ボーイング767-300ER型機、ボーイング787-8型機に順次導入しており、2015年7月からは同様のシートを装着したボーイング787-9型機(787-8型機の長胴タイプ)を成田=ジャカルタ線(JL725便/JL726便)に投入しました。このボーイング787型機のエコノミークラスは、他航空会社が横9席配列の仕様とする中、座席幅にゆとりのある横8席配列を採用し、お客さまから大変ご好評をいただいておりましたが、この度、前後間隔を約5センチ拡大したことが特に評価され2015年度「グッドデザイン賞」を受賞しました。また、JALのエコノミークラスが世界のエアラインユーザーが選ぶSKYTRAX社による2015年ワールド・エアライン・アワードにおいて「ベスト・エコノミークラス・エアラインシート」賞を初受賞しました。更に、機内インターネット接続サービス「JAL SKY Wi-Fi」は、ボーイング767-300ER型機、787-8型機にも順次導入し、欧米路線に加えて長距離アジア路線へも展開していきます。また、関西空港においては、2015年3月からロサンゼルス線の就航開始を機に、より快適に出発までのお時間をお過ごしいただけるよう、国際線サクララウンジを2015年7月にリニューアルオープンしました。
JALはこれからも、お客さまのニーズにお応えし、利便性、快適性向上を図るとともに、新鮮な感動をお届けできるよう、新しいチャレンジを続けてまいります。
以上の結果、当第2四半期の国際線供給は有効座席キロベースで前年同期比1.0%の増加、需要は有償旅客キロベースで前年同期比6.2%の増加となり、有償座席利用率(L/F)は79.7%(前年同期比3.9ポイント上昇)、国際旅客収入は2,356億円(前年同期比0.7%増加)となりました。
国際線貨物においては、日本発着の総需要が前年を下回る中、レベニューマネジメントの強化により三国間の経由貨物を効率的に取り込むことで着実に需要を確保し収入の最大化に努めました。商品面では引き続き特殊輸送器材を用いて温度管理輸送を行う「J TEMP゜」や医薬品輸送に特化した「J SOLUTIONS PHARMA」の取り組みなどを強化しました。上記の結果、当第2四半期の輸送実績については有償貨物トン・キロベースで前年同期比4.9%の増加となり、収入については前年同期比0.6%増加の289億円となりました。
国際線郵便においては、堅調な個人通販の需要を取り込んだことによりほぼ前年並みの需要を確保しました。当第2四半期の輸送実績については郵便トン・キロベースで前年同期比0.8%の減少となり、収入については前年同期比1.0%増加の48億円となりました。
(国内線)
国内線旅客においては、需要喚起策を図るとともに需給適合による収益性の向上に努めました。
路線運営面では、羽田=新千歳、那覇線、伊丹=新千歳線の増便に加えて、過去に運休した地方路線のうち6路線の季節運航を今年度も継続しました。また2015年4月より天草エアライン株式会社とのコードシェアを天草=福岡、熊本線、熊本=伊丹線の3路線にて開始し、お客さまのさらなる利便性向上により、地域経済への貢献に努めました。
商品面では、昨年度から展開している新仕様機材「JAL SKY NEXT」を、羽田空港から各地方を結ぶ路線に加えて、伊丹空港発着路線にも順次拡大しました。本革を使用した座席や足元スペース(ひざ回り)の拡大、機内インターネットサービス「JAL SKY Wi-Fi」の導入により、多くのお客さまから大変ご好評いただいております。
空港サービス面では、2015年3月より簡単・便利・シンプルを実現すべく、「JALスマートスタイル」というコンセプトのもと、カウンターでの待ち時間を少なくし快適に手荷物をお預けいただける「JALエクスプレス・タグサービス」を、羽田空港国内線カウンターにて開始しました。2015年7月からは、羽田空港の保安検査場待ち時間をスマートフォンのアプリでご案内するサービスを開始し、最短時間でご搭乗口までの移動が可能となることにより、お客さまの待ち時間に対するストレス軽減を図りました。伊丹空港では、2015年5月よりスマートフォンやパソコンを無料で充電できる「JAL充電ステーション」を設置し、バッテリー残量を心配することなくご搭乗いただけるサービスを展開しました。
営業面では、ご搭乗75日前までご予約いただける「ウルトラ先得」を新たに設定したことに加えて、ゴールデンウィークやお盆などの繁忙期における割引運賃の設定便を拡大したことにより、帰省やご旅行などの目的で、多くのお客さまにご利用頂きました。また事前購入型の乗継運賃については設定区間を拡充するなどの取り組みを強化し、地域間の交流促進・地方活性化に努めました。航空券と宿泊プランを自由に組み合わせて作る「JALダイナミックパッケージ」については、パソコン・スマートフォンサイトを全面リニューアルいたしました。より見やすく、使いやすい画面デザインへの変更により操作性の向上を追求するとともに、オプショナルプランを大幅に充実させ、お客さまのご希望に合わせてさまざまなアレンジができるようになりました。またこれまで「出発日3日前まで」としていた予約受付期限を「出発日前日(15時59分)まで」に変更したことにより、急な旅程でもご利用頂けるようになりました。2015年6月からは「ふるさと割(※)」を利用した地域振興プロモーションを開始するなど国・自治体が進める地方創生事業に参画し、各地域への誘客に貢献できる取り組みを行いました。
(※)「地域住民生活等緊急支援のための交付金事業」の一部として助成金により一定額を割引いた旅行商品を造成することの共通呼称
以上の結果、当第2四半期の国内線供給は有効座席キロベースで前年同期比1.2%の減少、需要は有償旅客キロベースで前年同期比0.6%の増加となり、有償座席利用率(L/F)は66.8%(前年同期比1.2ポイント上昇)、国内旅客収入は2,568億円(前年同期比3.5%増加)となりました。
国内線貨物においては当社の供給量は減少しましたが、積極的な販売活動により前年を上回る需要を確保しました。当第2四半期の輸送実績については有償貨物トン・キロベースで前年同期比4.1%の増加となりましたが、収入については競争環境の激化などにより前年同期比4.4%減少の117億円となりました。
航空運送事業セグメントの部門別売上高は次のとおりであります。
(注) 金額については切捨処理、比率については四捨五入処理しております。
連結輸送実績は次のとおりであります。
(注)1.旅客キロは、各区間有償旅客数(人)に当該区間距離(キロ)を乗じたものであり、座席キロは、
各区間有効座席数(席)に当該区間距離(キロ)を乗じたものであります。輸送量(トン・キロ)は、各区間輸送量(トン)に当該区間距離(キロ)を乗じたものであります。
2.区間距離は、IATA(国際航空運送協会)、ICAO(国際民間航空機構)の統計資料に準じた算出基準の
大圏距離方式で算出しております。
3.国際線:日本航空(株)
国内線:日本航空(株)、日本トランスオーシャン航空(株)、日本エアコミューター(株)、
(株)ジェイエア、琉球エアーコミューター(株)、(株)北海道エアシステム
ただし、前年同期は、国際線:日本航空(株)
国内線:日本航空(株)、日本トランスオーシャン航空(株)、(株)ジャルエクスプレス、日本エアコミューター(株)、(株)ジェイエア、琉球エアーコミューター(株)
4.数字については切捨処理、比率については四捨五入処理しております。
<その他>その他の事業においても、お客さまの利便性向上を図り、JALグループの企業価値の最大化に努めました。その他の事業における主要2社の概況は以下のとおりであります。
株式会社ジャルパックは、高品質・高付加価値型商品である「ジャルパックが厳選して贈る いい旅、あたらしい旅。」を「JALマイレージバンク会員限定」で展開するとともに、需要動向に合わせたパンフレット商品とインターネットを利用した「JALダイナミックパッケージ」などをタイムリーに展開することで、増収を図りました。海外旅行の取扱人数は、円安による販売価格の上昇等により、前期を11.5%下回る約13万人となりました。国内旅行の取扱人数は、「JALダイナミックパッケージ」が好調に推移したことにより、前期を3.8%上回る121万人となりました。以上の結果、営業収益(連結消去前)は910億円(前期比0.2%減少)となりました。
株式会社ジャルカードは、夏休み期間に合わせて主要空港で勧誘スタッフを増員するなど積極的な会員獲得活動を実施するとともに、インターネットを通じて効果的な入会キャンペーンを継続しました。また、テレビCMやスポーツイベントでの宣伝・販売促進活動、商品面での「JAL・JCBカード(ディズニー・デザイン)」の発行により認知度向上に努めてまいりました。このような取り組みによって、会員数は平成27年3月末より4万人増の308万人となりました。また、上位カード切替などを促すキャンペーンを多数実施し、利用促進やメインカード化によるカード利用の増加に努めました。以上の結果、営業収益(連結消去前)は102億円(前年同期比5.0%増加)となりました。
(2)財政状態
資産、負債および純資産の状況
当第2四半期末の総資産は、前期末比378億円増加の1兆5,112億円となり、負債は、前期末比171億円減少の6,554億円となりました。
純資産は、配当金の支払いによる減少の一方、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、前期末比550億円増加の8,557億円となりました。
詳細は、「第4経理の状況 1 四半期連結財務諸表 (1)四半期連結貸借対照表」をご覧ください。
(3)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前四半期純利益1,236億円に減価償却費等の非資金項目、営業活動に係る債権・債務の加減算等を行った結果、営業活動によるキャッシュ・フロー(インフロー)は1,777億円(前年同期比359億円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
固定資産の取得や定期預金の預け入れによる支出を主因として、投資活動によるキャッシュ・フロー(アウトフロー)は△1,436億円(前年同期比83億円の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払いや有利子負債の返済により、財務活動によるキャッシュ・フロー(アウトフロー)は△583億円(前年同期比53億円の増加)となりました。
以上の結果、当第2四半期末の現金及び現金同等物の残高は、前期末比247億円減少の945億円となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
「研究開発費等に係る会計基準」に合致する研究開発費を発生させる活動はありません。
(6)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において主要な設備の新設、休止、大規模改修、除却、売却等による著しい変動があったものは、次のとおりであります。
① 航空機
当第2四半期連結累計期間においての異動は、以下のとおりです。
なお、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号 平成25年9月13日)第39項に掲げられた定め等を適用し、「四半期純利益」を「親会社株主に帰属する四半期純利益」としております。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間(平成27年4月1日~平成27年9月30日)(以下、「当第2四半期」)におけるわが国経済は、個人消費が総じて底堅い動きで推移するなど、景気は緩やかな回復基調が続きました。海外景気についても全般的には回復傾向にありましたが、中国・韓国など一部の地域において弱さが見られました。他方で、当社の旅客収入に影響を与える訪日外客数は、前年対比で大幅に増加しました。また、当社の燃料調達コストに大きな影響を与える原油価格については前年と比較して低水準で推移しましたが、米ドルの為替レートについては円安傾向が継続しました。当社はこのような経済状況のもと、平成27年2月18日に発表しましたJALグループ中期経営計画ローリングプラン2015で掲げた目標を達成するべく、安全運航の堅持を基盤としたうえで、JALフィロソフィと部門別採算制度によって採算意識を高め、経営の効率化を図り、お客さまに最高のサービスを提供できるよう努めました。
以上の結果、当第2四半期における営業収益は6,879億円(前年同期比0.6%増加)、営業費用は5,679億円(前年同期比3.9%減少)となり、営業利益は1,199億円(前年同期比29.2%増加)、経常利益は1,226億円(前年同期比33.7%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,033億円(前年同期比28.7%増加)となりました。
セグメントの業績は、以下のとおりであります。
<航空運送事業セグメント>当第2四半期における航空運送事業セグメントの業績については、営業収益は6,202億円(前年同期比1.8%増加)、営業利益は1,094億円(前年同期比32.4%増加)となりました。(営業収益及び営業利益はセグメント間連結消去前数値です。)
詳細は以下のとおりであります。
(国際線)
項目 | 前第2四半期 (自 平成26年4月1日 至 平成26年9月30日) | 当第2四半期 (自 平成27年4月1日 至 平成27年9月30日) | 対前年同期比 (利用率は ポイント差) |
旅客収入 (百万円) | 233,940 | 235,666 | 100.7% |
有償旅客数 (人) | 3,895,416 | 4,093,290 | 105.1% |
有償旅客キロ (千人・キロ) | 18,185,573 | 19,309,634 | 106.2% |
有効座席キロ (千席・キロ) | 23,988,785 | 24,239,596 | 101.0% |
有償座席利用率 (%) | 75.8 | 79.7 | 3.9 |
貨物収入 (百万円) | 28,827 | 28,988 | 100.6% |
有償貨物トン・キロ (千トン・キロ) | 848,040 | 889,705 | 104.9% |
国際線旅客においては、日本発業務需要が堅調に推移するとともに中国、東南アジア線を中心として旺盛な訪日需要を大きく取り込んだことで旅客数を伸ばし、旅客収入は前年同期を上回りました。
路線運営面では、変動する需要動向に的確に対応するため、上期ダイヤにおいて成田=モスクワ線を週3便から週4便へと増便する一方で、関西=ソウル(金浦)線を運休いたしました。
営業面では、訪日外国人のお客さまのニーズにお応えするため、海外地区当社ウェブサイトの情報案内サイト「JAL Guide to Japan」において、四季折々のイベントや、100以上のお勧め「体験型スポット」等の観光情報コンテンツを追加しました。言語について、フランス語、ドイツ語、ロシア語を加え、合計7言語に対応しました。また、中国で旅行検索サービスとして広く利用されている「Qunar.com」を運営するバイドゥ株式会社と業務提携を結び、JALの全フライト情報の検索が可能となり、スムーズな航空券の購入が可能となりました。
商品面では、ワンランク上の価値をご提供するため、ビジネスクラスは全席通路アクセスを可能にしたフルフラットシート「SKY SUITE」を欧米、東南アジア路線を中心として、18路線に展開しました。エコノミークラスでは、「新・間隔エコノミー」をボーイング777-300ER型機、ボーイング767-300ER型機、ボーイング787-8型機に順次導入しており、2015年7月からは同様のシートを装着したボーイング787-9型機(787-8型機の長胴タイプ)を成田=ジャカルタ線(JL725便/JL726便)に投入しました。このボーイング787型機のエコノミークラスは、他航空会社が横9席配列の仕様とする中、座席幅にゆとりのある横8席配列を採用し、お客さまから大変ご好評をいただいておりましたが、この度、前後間隔を約5センチ拡大したことが特に評価され2015年度「グッドデザイン賞」を受賞しました。また、JALのエコノミークラスが世界のエアラインユーザーが選ぶSKYTRAX社による2015年ワールド・エアライン・アワードにおいて「ベスト・エコノミークラス・エアラインシート」賞を初受賞しました。更に、機内インターネット接続サービス「JAL SKY Wi-Fi」は、ボーイング767-300ER型機、787-8型機にも順次導入し、欧米路線に加えて長距離アジア路線へも展開していきます。また、関西空港においては、2015年3月からロサンゼルス線の就航開始を機に、より快適に出発までのお時間をお過ごしいただけるよう、国際線サクララウンジを2015年7月にリニューアルオープンしました。
JALはこれからも、お客さまのニーズにお応えし、利便性、快適性向上を図るとともに、新鮮な感動をお届けできるよう、新しいチャレンジを続けてまいります。
以上の結果、当第2四半期の国際線供給は有効座席キロベースで前年同期比1.0%の増加、需要は有償旅客キロベースで前年同期比6.2%の増加となり、有償座席利用率(L/F)は79.7%(前年同期比3.9ポイント上昇)、国際旅客収入は2,356億円(前年同期比0.7%増加)となりました。
国際線貨物においては、日本発着の総需要が前年を下回る中、レベニューマネジメントの強化により三国間の経由貨物を効率的に取り込むことで着実に需要を確保し収入の最大化に努めました。商品面では引き続き特殊輸送器材を用いて温度管理輸送を行う「J TEMP゜」や医薬品輸送に特化した「J SOLUTIONS PHARMA」の取り組みなどを強化しました。上記の結果、当第2四半期の輸送実績については有償貨物トン・キロベースで前年同期比4.9%の増加となり、収入については前年同期比0.6%増加の289億円となりました。
国際線郵便においては、堅調な個人通販の需要を取り込んだことによりほぼ前年並みの需要を確保しました。当第2四半期の輸送実績については郵便トン・キロベースで前年同期比0.8%の減少となり、収入については前年同期比1.0%増加の48億円となりました。
(国内線)
項目 | 前第2四半期 (自 平成26年4月1日 至 平成26年9月30日) | 当第2四半期 (自 平成27年4月1日 至 平成27年9月30日) | 対前年同期比 (利用率は ポイント差) |
旅客収入 (百万円) | 248,192 | 256,801 | 103.5% |
有償旅客数 (人) | 15,952,535 | 16,082,955 | 100.8% |
有償旅客キロ (千人・キロ) | 12,138,603 | 12,205,957 | 100.6% |
有効座席キロ (千席・キロ) | 18,490,327 | 18,267,169 | 98.8% |
有償座席利用率 (%) | 65.6 | 66.8 | 1.2 |
貨物収入 (百万円) | 12,321 | 11,773 | 95.6% |
有償貨物トン・キロ (千トン・キロ) | 177,149 | 184,370 | 104.1% |
国内線旅客においては、需要喚起策を図るとともに需給適合による収益性の向上に努めました。
路線運営面では、羽田=新千歳、那覇線、伊丹=新千歳線の増便に加えて、過去に運休した地方路線のうち6路線の季節運航を今年度も継続しました。また2015年4月より天草エアライン株式会社とのコードシェアを天草=福岡、熊本線、熊本=伊丹線の3路線にて開始し、お客さまのさらなる利便性向上により、地域経済への貢献に努めました。
商品面では、昨年度から展開している新仕様機材「JAL SKY NEXT」を、羽田空港から各地方を結ぶ路線に加えて、伊丹空港発着路線にも順次拡大しました。本革を使用した座席や足元スペース(ひざ回り)の拡大、機内インターネットサービス「JAL SKY Wi-Fi」の導入により、多くのお客さまから大変ご好評いただいております。
空港サービス面では、2015年3月より簡単・便利・シンプルを実現すべく、「JALスマートスタイル」というコンセプトのもと、カウンターでの待ち時間を少なくし快適に手荷物をお預けいただける「JALエクスプレス・タグサービス」を、羽田空港国内線カウンターにて開始しました。2015年7月からは、羽田空港の保安検査場待ち時間をスマートフォンのアプリでご案内するサービスを開始し、最短時間でご搭乗口までの移動が可能となることにより、お客さまの待ち時間に対するストレス軽減を図りました。伊丹空港では、2015年5月よりスマートフォンやパソコンを無料で充電できる「JAL充電ステーション」を設置し、バッテリー残量を心配することなくご搭乗いただけるサービスを展開しました。
営業面では、ご搭乗75日前までご予約いただける「ウルトラ先得」を新たに設定したことに加えて、ゴールデンウィークやお盆などの繁忙期における割引運賃の設定便を拡大したことにより、帰省やご旅行などの目的で、多くのお客さまにご利用頂きました。また事前購入型の乗継運賃については設定区間を拡充するなどの取り組みを強化し、地域間の交流促進・地方活性化に努めました。航空券と宿泊プランを自由に組み合わせて作る「JALダイナミックパッケージ」については、パソコン・スマートフォンサイトを全面リニューアルいたしました。より見やすく、使いやすい画面デザインへの変更により操作性の向上を追求するとともに、オプショナルプランを大幅に充実させ、お客さまのご希望に合わせてさまざまなアレンジができるようになりました。またこれまで「出発日3日前まで」としていた予約受付期限を「出発日前日(15時59分)まで」に変更したことにより、急な旅程でもご利用頂けるようになりました。2015年6月からは「ふるさと割(※)」を利用した地域振興プロモーションを開始するなど国・自治体が進める地方創生事業に参画し、各地域への誘客に貢献できる取り組みを行いました。
(※)「地域住民生活等緊急支援のための交付金事業」の一部として助成金により一定額を割引いた旅行商品を造成することの共通呼称
以上の結果、当第2四半期の国内線供給は有効座席キロベースで前年同期比1.2%の減少、需要は有償旅客キロベースで前年同期比0.6%の増加となり、有償座席利用率(L/F)は66.8%(前年同期比1.2ポイント上昇)、国内旅客収入は2,568億円(前年同期比3.5%増加)となりました。
国内線貨物においては当社の供給量は減少しましたが、積極的な販売活動により前年を上回る需要を確保しました。当第2四半期の輸送実績については有償貨物トン・キロベースで前年同期比4.1%の増加となりましたが、収入については競争環境の激化などにより前年同期比4.4%減少の117億円となりました。
航空運送事業セグメントの部門別売上高は次のとおりであります。
科目 | 前第2四半期 (自 平成26年4月1日 至 平成26年9月30日) | 構成比(%) | 当第2四半期 (自 平成27年4月1日 至 平成27年9月30日) | 構成比(%) | 対前年 同期比 (%) |
国際線 | |||||
旅客収入 (百万円) | 233,940 | 38.4 | 235,666 | 38.0 | 100.7 |
貨物収入 (百万円) | 28,827 | 4.7 | 28,988 | 4.7 | 100.6 |
郵便収入 (百万円) | 4,787 | 0.8 | 4,836 | 0.8 | 101.0 |
手荷物収入 (百万円) | 337 | 0.1 | 444 | 0.1 | 131.5 |
小計 (百万円) | 267,893 | 44.0 | 269,936 | 43.5 | 100.8 |
国内線 | |||||
旅客収入 (百万円) | 248,192 | 40.7 | 256,801 | 41.4 | 103.5 |
貨物収入 (百万円) | 12,321 | 2.0 | 11,773 | 1.9 | 95.6 |
郵便収入 (百万円) | 1,596 | 0.3 | 1,739 | 0.3 | 108.9 |
手荷物収入 (百万円) | 139 | 0.0 | 148 | 0.0 | 106.8 |
小計 (百万円) | 262,250 | 43.0 | 270,463 | 43.6 | 103.1 |
国際線・国内線合計 (百万円) | 530,143 | 87.0 | 540,400 | 87.1 | 101.9 |
その他の収入 (百万円) | 79,201 | 13.0 | 79,831 | 12.9 | 100.8 |
合計 (百万円) | 609,344 | 100.0 | 620,231 | 100.0 | 101.8 |
(注) 金額については切捨処理、比率については四捨五入処理しております。
連結輸送実績は次のとおりであります。
項目 | 前第2四半期 (自 平成26年4月1日 至 平成26年9月30日) | 当第2四半期 (自 平成27年4月1日 至 平成27年9月30日) | 対前年同期比 (利用率は ポイント差) | |
国際線 | ||||
有償旅客数 | (人) | 3,895,416 | 4,093,290 | 105.1% |
有償旅客キロ | (千人・キロ) | 18,185,573 | 19,309,634 | 106.2% |
有効座席キロ | (千席・キロ) | 23,988,785 | 24,239,596 | 101.0% |
有償座席利用率 | (%) | 75.8 | 79.7 | 3.9 |
有償貨物トン・キロ | (千トン・キロ) | 848,040 | 889,705 | 104.9% |
郵便トン・キロ | (千トン・キロ) | 104,565 | 103,707 | 99.2% |
国内線 | ||||
有償旅客数 | (人) | 15,952,535 | 16,082,955 | 100.8% |
有償旅客キロ | (千人・キロ) | 12,138,603 | 12,205,957 | 100.6% |
有効座席キロ | (千席・キロ) | 18,490,327 | 18,267,169 | 98.8% |
有償座席利用率 | (%) | 65.6 | 66.8 | 1.2 |
有償貨物トン・キロ | (千トン・キロ) | 177,149 | 184,370 | 104.1% |
郵便トン・キロ | (千トン・キロ) | 11,309 | 12,392 | 109.6% |
合計 | ||||
有償旅客数 | (人) | 19,847,951 | 20,176,245 | 101.7% |
有償旅客キロ | (千人・キロ) | 30,324,176 | 31,515,591 | 103.9% |
有効座席キロ | (千席・キロ) | 42,479,112 | 42,506,766 | 100.1% |
有償座席利用率 | (%) | 71.4 | 74.1 | 2.8 |
有償貨物トン・キロ | (千トン・キロ) | 1,025,189 | 1,074,076 | 104.8% |
郵便トン・キロ | (千トン・キロ) | 115,874 | 116,099 | 100.2% |
(注)1.旅客キロは、各区間有償旅客数(人)に当該区間距離(キロ)を乗じたものであり、座席キロは、
各区間有効座席数(席)に当該区間距離(キロ)を乗じたものであります。輸送量(トン・キロ)は、各区間輸送量(トン)に当該区間距離(キロ)を乗じたものであります。
2.区間距離は、IATA(国際航空運送協会)、ICAO(国際民間航空機構)の統計資料に準じた算出基準の
大圏距離方式で算出しております。
3.国際線:日本航空(株)
国内線:日本航空(株)、日本トランスオーシャン航空(株)、日本エアコミューター(株)、
(株)ジェイエア、琉球エアーコミューター(株)、(株)北海道エアシステム
ただし、前年同期は、国際線:日本航空(株)
国内線:日本航空(株)、日本トランスオーシャン航空(株)、(株)ジャルエクスプレス、日本エアコミューター(株)、(株)ジェイエア、琉球エアーコミューター(株)
4.数字については切捨処理、比率については四捨五入処理しております。
<その他>その他の事業においても、お客さまの利便性向上を図り、JALグループの企業価値の最大化に努めました。その他の事業における主要2社の概況は以下のとおりであります。
株式会社ジャルパックは、高品質・高付加価値型商品である「ジャルパックが厳選して贈る いい旅、あたらしい旅。」を「JALマイレージバンク会員限定」で展開するとともに、需要動向に合わせたパンフレット商品とインターネットを利用した「JALダイナミックパッケージ」などをタイムリーに展開することで、増収を図りました。海外旅行の取扱人数は、円安による販売価格の上昇等により、前期を11.5%下回る約13万人となりました。国内旅行の取扱人数は、「JALダイナミックパッケージ」が好調に推移したことにより、前期を3.8%上回る121万人となりました。以上の結果、営業収益(連結消去前)は910億円(前期比0.2%減少)となりました。
株式会社ジャルカードは、夏休み期間に合わせて主要空港で勧誘スタッフを増員するなど積極的な会員獲得活動を実施するとともに、インターネットを通じて効果的な入会キャンペーンを継続しました。また、テレビCMやスポーツイベントでの宣伝・販売促進活動、商品面での「JAL・JCBカード(ディズニー・デザイン)」の発行により認知度向上に努めてまいりました。このような取り組みによって、会員数は平成27年3月末より4万人増の308万人となりました。また、上位カード切替などを促すキャンペーンを多数実施し、利用促進やメインカード化によるカード利用の増加に努めました。以上の結果、営業収益(連結消去前)は102億円(前年同期比5.0%増加)となりました。
(2)財政状態
資産、負債および純資産の状況
当第2四半期末の総資産は、前期末比378億円増加の1兆5,112億円となり、負債は、前期末比171億円減少の6,554億円となりました。
純資産は、配当金の支払いによる減少の一方、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、前期末比550億円増加の8,557億円となりました。
詳細は、「第4経理の状況 1 四半期連結財務諸表 (1)四半期連結貸借対照表」をご覧ください。
(3)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前四半期純利益1,236億円に減価償却費等の非資金項目、営業活動に係る債権・債務の加減算等を行った結果、営業活動によるキャッシュ・フロー(インフロー)は1,777億円(前年同期比359億円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
固定資産の取得や定期預金の預け入れによる支出を主因として、投資活動によるキャッシュ・フロー(アウトフロー)は△1,436億円(前年同期比83億円の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払いや有利子負債の返済により、財務活動によるキャッシュ・フロー(アウトフロー)は△583億円(前年同期比53億円の増加)となりました。
以上の結果、当第2四半期末の現金及び現金同等物の残高は、前期末比247億円減少の945億円となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
「研究開発費等に係る会計基準」に合致する研究開発費を発生させる活動はありません。
(6)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において主要な設備の新設、休止、大規模改修、除却、売却等による著しい変動があったものは、次のとおりであります。
① 航空機
当第2四半期連結累計期間においての異動は、以下のとおりです。
会社名 | 機種 | 機数(機) | 異動年月・事由 |
提出会社 | ボーイング777型 | 3 | 平成27年4月売却 平成27年5月売却 平成27年6月売却 |
ボーイング787型 | 3 | 平成27年5月購入 平成27年6月購入 平成27年6月購入 | |
ボーイング767型 | 3 | 平成27年4月購入 平成27年7月売却 平成27年9月購入 |