有価証券報告書-第38期(平成29年11月1日-平成30年10月31日)

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2019/01/28 11:19
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当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1)経営成績の状況
当連結会計年度における経営環境は、国際情勢においては、通商問題や相次ぐ自然災害の経済に与える影響等の地政学的リスクが伴ったものの、国内においては、雇用・所得環境の改善や各種の政策効果もあり、景気は緩やかに回復いたしました。
このような環境の中、当社グループは、拡大している事業領域へ対応すべく体制の再編を行うとともに、働き方改革を推進し、「自然の摂理にのっとり、人類の創造的発展と世界平和に寄与する」という企業理念のもと、旅行のみならず様々な事業を通じて、常に変化・発展し続ける企業として、世界の平和に貢献できる新しいビジネスモデルの構築を目指してまいりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。また、各セグメントの金額は、セグメント間取引を相殺消去する前の金額であります。
(旅行事業)
当連結会計年度における旅行市場は、世界的に豪雨・洪水・熱波などの気象リスクが目立ったものの、主要な観光地の治安の落ち着きなどにより活況となりました。日本人出国者数は、前期比104.8%の1,866万人と平成24年10月期の過去最高と同水準となり、訪日外客数においては、9月に一時的な減速は見られたものの、前期比111.9%の3,100万人と好調に推移しました。(出典:日本政府観光局(JNTO))
日本における旅行事業につきましては、減便等によるグアムの弱含みや、関西空港の閉鎖、地震、台風等の影響があったものの、欧州需要の継続、東アジア情勢により低調だった韓国の復調、専用ラウンジなどオリジナルコンテンツを強化した沖縄の業容の拡大など、好調に推移いたしました。訪日市場においても、個人旅行化へのシフトに合わせた商材の拡充などが奏功し、好調に推移いたしました。また、オンライン事業においては、方面ページを新設するなど検索動向に対応した改善を推進し順調に推移いたしました。法人事業では、ソリューションビジネスを推進し、より収益性の高いビジネスモデルへの転換を図っております。
海外における旅行事業では、北米における旅行事業の一層の強化・事業拡大を見据え、カナダを代表するツアーオペレーター「JONVIEW CANADA INC.」を子会社化いたしました。前期に子会社化した「Merit Holdings Inc.」及び「GROUP MIKI HOLDINGS LIMITED」と合わせ、海外事業の拡大に大きく寄与しております。各国の現地法人では、今後の海外事業の展開加速を見据え、東南アジア・欧州などの主要エリアにおいて、統括営業本部を設置するなど体制強化を図りました。
なお、当社グループの営業拠点数は、引き続き新規出店と統廃合を実施した結果、国内276拠点、海外70カ国157都市272拠点となりました。(平成30年10月末日時点)
以上の結果、当連結会計年度における売上高は6,513億3百万円(前期比121.3%)、営業利益は121億46百万円(同122.7%)となりました。
(ハウステンボスグループ)
ハウステンボスでは、「花の王国」「光の王国」「音楽とショーの王国」「ゲームの王国」「健康と美の王国」「ロボットの王国」を軸に3世代でお楽しみいただけるオンリーワン・ナンバーワンのコンテンツを提供し、ハウステンボスでの体験価値の向上に注力して参りました。
その中でも、当連結会計年度は特に無人島開発に取り組み、7月に「ジュラシックアイランド」をオープンいたしました。日本初となる無人島内でのウォークスルー型ARシューティングアトラクションや、島内散策を楽しんで頂き、世代問わずご参加いただけるコンテンツとして好評をいただいております。こうしたコンテンツが好評を博した一方で、上半期は繁忙日の天候不良、加えて下半期は繁忙月の連日の猛暑の影響等もあったことから、入場者数は前期比94.5%の2,722千人となりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は436億90百万円(前期比118.8%)、営業利益は、テーマパークの入場者数減に加え、電力小売事業を営むHTBエナジー株式会社における燃料コストの増加により、営業利益は72億73百万円(同94.6%)となりました。
(ホテル事業)
旅行事業・ハウステンボスグループに続く第3の柱として強化を図っておりますホテル事業につきましては、引き続き世界一の生産性を目指す「変なホテル」の展開を中心に進めており、7月に「変なホテル東京 浅草橋」「変なホテル東京 赤坂」を開業いたしました。また、前第3四半期連結会計期間より連結子会社化した「Green World Hotels Co., Ltd.」(台湾)が通年寄与となったことにより業績に大きく貢献しました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は120億39百万円(前期比147.2%)、営業利益は8億8百万円(同105.7%)、EBITDAベースでは21億17百万円(前期比123.6%)となりました。なお、当セグメントに含まれておりました「ウォーターマークホテル札幌」「ウォーターマークホテル豪州」の不動産は売却いたしました。
(九州産交グループ)
九州産交グループでは、昨年の熊本地震後の復興需要の反動減と、軽油価格の高騰の影響を受け、当連結会計年度における売上高は216億41百万円(前期比97.1%)、営業利益は3億98百万円(同70.7%)となりました。桜町再開発事業につきましては、工事は順調に進捗しております。
以上の結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高は過去最高の7,285億54百万円(前期比120.2%)、営業利益は180億24百万円(同113.3%)、経常利益は194億40百万円(同98.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高の109億71百万円(同82.7%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ227億81百万円増加し、1,914億40百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは203億97百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは448億41百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは483億4百万円の増加でありました。
各キャッシュ・フローの状況についての詳細は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動により資金は203億97百万円の増加となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益206億95百万円の計上、旅行前受金の増加(96億76百万円)により資金が増加し、一方で法人税等の支払(80億9百万円)により資金が減少したことによるものです。
また、前連結会計年度において、営業活動により資金は323億69百万円の増加となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益207億30百万円の計上、非資金項目である減価償却費(71億4百万円)、及び旅行前受金の増加(58億94百万円)により資金が増加し、一方で旅行前払金の増加(51億85百万円)により資金が減少したことによるものです。
以上の結果、当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ119億72百万円の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動により資金は448億41百万円の減少となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出(454億40百万円)、投資有価証券の取得による支出(69億73百万円)が、有形及び無形固定資産の売却による収入(97億9百万円)を上回ったことによるものです。
また、前連結会計年度において、投資活動により資金は262億9百万円の減少となりました。これは主に、定期預金の預入による支出(431億32百万円)、有形及び無形固定資産の取得による支出(241億89百万円)、投資有価証券の取得による支出(83億66百万円)、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出(58億56百万円)が、定期預金の払戻による収入(517億99百万円)、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入(84億65百万円)、有価証券の償還による収入(33億円)を上回ったことによるものです。
以上の結果、当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ186億31百万円の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動により資金は483億4百万円の増加となりました。これは主に、長・短借入れによる収入(590億20百万円)、新株予約権付社債の発行による収入(251億円(注))により資金が増加し、一方で長・短借入金の返済による支出(276億46百万円)、自己株式の取得による支出(50億1百万円)、配当金の支払(17億7百万円)により資金が減少したことによるものです。
また、前連結会計年度において、財務活動により資金は297億69百万円の増加となりました。これは主に、長・短借入れによる収入(816億40百万円)、社債の発行による収入(198億99百万円)により資金が増加し、一方で長・短借入金の返済による支出(597億96百万円)、自己株式の取得による支出(100億1百万円)、配当金の支払(13億61百万円)により資金が減少したことによるものです。
以上の結果、当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ185億34百万円の増加となりました。
(注)発行収入から発行関連費用を差し引いた金額であります。
(3)生産、受注及び販売の実績
① 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年11月1日
至 平成30年10月31日)
前年同期比(%)
旅行事業(百万円)552,472121.9
ハウステンボスグループ(百万円)17,553169.9
ホテル事業(百万円)4,379134.1
九州産交グループ(百万円)19,33097.9
報告セグメント計(百万円)593,737121.1
その他(百万円)1,448151.3
合計(百万円)595,185121.1

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ。)は生産形態をとっていないため、生産状況にかわって仕入実績について記載しております。
3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当社グループは受注形態をとっていないため、該当事項はありません。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年11月1日
至 平成30年10月31日)
前年同期比(%)
旅行事業(百万円)649,650121.3
ハウステンボスグループ(百万円)41,892118.9
ホテル事業(百万円)11,153154.6
九州産交グループ(百万円)21,62697.2
報告セグメント計(百万円)724,322120.0
その他(百万円)4,231161.6
合計(百万円)728,554120.2

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.当社グループは、取扱高(販売価格)を売上高として計上しております。
3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付に係る負債等の計上について見積り計算を行っており、これらの見積りについては過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 財政状態の分析
(ⅰ)流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は、3,231億16百万円となり、前連結会計年度末に比べ396億30百万円の増加となりました。
主な要因といたしましては、現金及び預金の増加(前期末比209億21百万円増)、受取手形及び売掛金の増加(同95億74百万円増)が挙げられます。
(ⅱ)固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は、1,922億43百万円となり、前連結会計年度末に比べ531億47百万円の増加となりました。
主な要因といたしましては、有形固定資産の増加(前期末比331億1百万円増)、投資有価証券の増加(同49億38百万円増)、のれんの増加(同24億87百万円増)が挙げられます。
(ⅲ)流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は、2,139億37百万円となり、前連結会計年度末に比べ820億70百万円の増加となりました。
主な要因といたしましては、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債の増加(前期末比200億33百万円増)、営業未払金の増加(同133億42百万円増)、短期借入金の増加(同105億18百万円増)、1年内償還予定の社債の増加(同100億円増)、旅行前受金の増加(同99億7百万円増)が挙げられます。
(ⅳ)固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は、1,862億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ66億円の増加となりました。
主な要因といたしましては、長期借入金の増加(前期末比117億6百万円増)、転換社債型新株予約権付社債の増加(同50億35百万円増)、一方で社債の減少(同100億円減)が挙げられます。
(ⅴ)純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、1,155億59百万円となり、前連結会計年度末に比べ43億12百万円の増加となりました。
主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加(前期末比92億56百万円増)がある一方で、平成29年10月31日付取締役会決議に基づき自己株式を49億99百万円取得したことが挙げられます。
③ 経営成績の分析
(ⅰ)売上高
当連結会計年度の売上高は、7,285億54百万円となり、前連結会計年度に比べ1,225億29百万円の増加(前期比120.2%)となりました。報告セグメントごとの売上高については、旅行事業は6,513億3百万円(同121.3%)、ハウステンボスグループは436億90百万円(同118.8%)、ホテル事業は120億39百万円(同147.2%)、九州産交グループは216億41百万円(同97.1%)となりました。なお、報告セグメントごとの金額は、セグメント間取引を相殺消去する前の金額であります。
(ⅱ)営業費用
当連結会計年度の営業費用は、7,105億29百万円となり、前連結会計年度に比べ1,204億20百万円の増加(前期比120.4%)となりました。
そのうち、売上原価は5,951億85百万円となり、前連結会計年度に比べ1,038億99百万円の増加(同121.1%)となりました。
また、販売費及び一般管理費は1,153億43百万円となり、前連結会計年度に比べ165億21百万円の増加(同116.7%)となりました。売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は、前連結会計年度より0.5ポイント低下し15.8%となりました。
(ⅲ)営業利益
当連結会計年度の営業利益は、180億24百万円となり、前連結会計年度に比べ21億9百万円の増加(前期比113.3%)となりました。また、売上高営業利益率は前連結会計年度より0.2ポイント低下し2.5%となりました。
(ⅳ)経常利益
当連結会計年度の経常利益は、194億40百万円となり、前連結会計年度に比べ2億7百万円の減少(前期比98.9%)となりました。また、売上高経常利益率は前連結会計年度より0.6ポイント低下し2.7%となりました。
主な営業外収益として、受取利息(16億38百万円)、補助金収入(3億68百万円)、また営業外費用として、支払利息(5億95百万円)、為替差損(5億64百万円)が挙げられます。
(ⅴ)親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、206億95百万円となり、前連結会計年度に比べ35百万円の減少(前期比99.8%)となりました。
また、当連結会計年度の法人税等は70億64百万円となり、前連結会計年度に比べ21億68百万円の増加(同144.3%)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は109億71百万円となり、前連結会計年度に比べ22億88百万円の減少(同82.7%)となりました。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、設備投資及びM&Aであります。当社グループの資金の源泉は主として、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入及び社債、転換社債型新株予約権付社債の発行による資金調達によっております。

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