有価証券報告書-第90期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

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2016/06/29 13:44
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有報資料

●変化に対応するグループ戦略
当社は、昨年12月に創立65周年を迎え、今年9月にはCBCラジオが開局65周年、12月にはCBCテレビが開局60周年を迎えます。当社グループでは、この2年間を周年の記念期間と位置づけ、地域への感謝の気持ちを込めた企画を打ち出すとともに、次世代につなげる周年キャンペーンを展開しています。
その初年度となる当期は収益の柱である放送収入の伸長や不動産事業の堅調な推移もあり、増収増益を果たすことができました。
しかしながら、当社グループの中核である放送事業を取り巻く経営環境は、むしろマイナスの要因となりかねない構造的な変革期を迎えています。その一つは少子高齢化と人口の減少、もう一つはメディアの多様化、高度化です。テレビではHUT(総世帯視聴率)、ラジオではSIU(総個人聴取率)の下降傾向が見られ、今後さらにメディアの多様化が進めば、放送の価値が相対的に低下していく可能性があります。特に若年層を中心に、“テレビ離れ”という言葉で象徴されるように、テレビの受像機を通じて、コンテンツを見なくなる傾向も表れています。このような状況のもと、私ども企業グループが持続的に成長、発展していくためには、グループ各社が連携して、放送の価値を相対的に高めるための事業強化を図る一方、放送事業に依拠しない新たなビジネスの芽も育てていく必要があります。
グループ各社を蜘蛛の巣状につなげ、相互にリソースを活用する「Webフォーメーション」体制も、攻めの形が整いつつあり、当期は、グループ各社が協業して、大学の周年事業や三河の山里地域誘客促進事業における広報事業活動を展開し、具体的な成果として収益の拡大を図ることができました。
●経営方針の3本柱
当社グループでは、持続的成長に向け、「確かな情報」、「高精細な映像」、次世代技術の「ICT」の3つを重点的に推進するという経営方針を示しています。メディアの多様化、高度化に対応するためには、この3本柱を強化することが必要であり、そのための組織として当期、『次世代メディア委員会』を設置しました。この委員会は、4K・8Kの超高精細映像技術やメディアの多様化が進む中での新たなコンテンツサービスの可能性について追求していくための組織です。その一環として、当社グループのCBCテレビが中心となって、伊勢神宮の1年を4Kカメラで撮影、取材するプロジェクトをスタートさせ、「伊勢志摩サミット」の開催にあわせた大臣会合や各種の展示会で世界各国の国賓や海外メディアに対して、伊勢神宮の美しく迫力のある4K映像の一部を紹介しました。これを機に今後は、1年がかりの取材の集大成として、放送コンテンツとして番組化し、世界に向けて発信するとともに、放送に限定しない素材の活用策およびマネタイズ化を探っていきたいと考えています。
●コンテンツの価値向上
現状の放送コンテンツを展開する伝送路は、今や地上波だけではなく、BSやCS、さらにはインターネットへと拡がっています。当社グループはインターネット利活用をはじめ、次世代に向けた「ICT」戦略を推し進め、様々な伝送路を使って、地域へ、全国へ、そして世界へと、必要とされる情報や番組を提供し、コンテンツの価値を最大化していくことが重要だと考えています。
10月には、民放各局が共同で開始した「TVer」というインターネットによる見逃し配信サービスにCBCテレビも参画し、現在、地上波では日曜夜に全国放送している『旅ずきんちゃん』を同サービスでも提供しています。この試験的な取り組みを通して、インターネット配信による地上波への影響と今後のマネタイズ化の可能性を見極めていきます。
2020年の東京五輪に向け、海外からの訪問者も急増しています。そして、人口減少による需要の縮小が懸念される国内とは対照的に、新興国では人口増加や所得向上を背景として、今後も需要の拡大が見込まれています。こうした海外需要を取り込んでいくことは今や不可欠で、「ICT」も駆使しながら、日々生み出している放送コンテンツだけではなく、伊勢神宮の4K企画のような「高精細な映像」の新たな展開をグループで模索していきます。
●ローカル情報番組の新しいカタチ
CBCテレビはこの地区で最も高い自社制作率を誇り、その中でも生放送の報道・情報ワイド番組の占める割合が高くなっています。ローカル局が制作する報道・情報番組はローカルの色合いが必然的に強くなりますが、話題の選定や切り口次第でローカルを拠点に全国展開していくことも十分可能です。それを実践しているのが、CBCテレビの午後の情報生ワイド番組『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』です。元々ローカル向けに企画した番組でしたが、エリアを越えて昨年3月からは関東地区で、今年4月からは仙台地区でも放送を開始しました。こうした情報番組を支えるのは、視聴者からの信頼や期待に応える「確かな情報」です。この「確かな情報」をベースに、CBCテレビの存在感、信頼感を全国に示し、ローカル情報番組の新たな形を構築していきたいと考えています。
●ラジオリスナー層の拡大
一方、CBCラジオは、12月の聴取率調査で、3回連続となる総合1位を獲得しました。ラジオの基本姿勢は、テレビ以上に地域との接点を強め、より身近なパーソナルメディアとしての存在を維持し続けることです。その一方でラジオを聴いたことがない若年層にもラジオの魅力を認知させていく必要があります。インターネットラジオサービス「radiko」は、ラジオのリスナー層を拡大するツールとして浸透してきています。こうした動きの中で若年層向けの番組も深夜帯で編成し、イベントも絡めた展開で、リスナー層の拡大を図っています。また、10月には、ワイドFM(FM補完放送)も開局し、クリアな音質で放送を楽しめるようになりました。これによりAM放送が聞き取りにくい難聴エリアの問題も解消され、いざという時に役立つ安全、安心メディアとしての機能も強化されました。
今後も地域に寄り添った番組やイベントを継続していくことで、ラジオメディアの有用性をアピールし、媒体価値の向上とリスナー層の拡大を図っていきます。
●成長を支えるための基盤強化
東日本大震災の復旧、復興が未だ途上にある中で、今年4月に発生した熊本地震では、放送メディアが果たす役割の大きさを再認識しました。当地域においても南海トラフ地震が発生する可能性が以前から指摘されています。このため、当社グループでは、万が一の事態に備え、日ごろからテレビやラジオの番組を通じて、防災、減災をテーマにした啓蒙活動を行っています。また、10月に増築工事が完了した放送センターではBCP機能を増強し、有事の際には万全な放送体制で臨めるような制作・送出環境の整備を図りました。来年夏竣工予定のCBC西別館には、完成後グループ会社を集めることで、各社間のさらなる連携強化を図ります。また、CBC会館の再開発については、周辺の動向も鑑みながら新たな収益事業の拠点として整備することも検討しています。この他にも保有する資産を中心とした不動産事業収益の最大化や新たな収益物件の開発など、事業のポートフォリオ戦略を推し進め、経営基盤の強化にも努めていきます。
また人材面では、グループ内での人的交流による活性化や女性や高齢者が活躍できる体制、制度の構築を進めることにより、グループ全体の競争力強化を図っていく考えです。
●次世代に向けて
年初からの急速な円高進行や新興国の景気減速により、今後、企業の景況感は悪化するとの見方も出ており、放送業界においても広告出稿への影響が懸念されています。その一方で、これから2020年に開催される東京五輪に向けては、国全体の成長が見込まれる期間でもあり、当社グループにおいても各事業の強化、拡大を図る絶好の機会と捉えています。このため、前述した「情報」「映像」「ICT」を柱に、新しい収益構造の創出による成長戦略の推進、グループ内外の資源活用と連携強化による収益機会の拡大という目標を実現し、今後いかなる環境変化が起きても、それに対応できる磐石なグループ体制を構築していきたいと考えています。
当社グループは、民放第一声から刻み続けた歴史と伝統を次の世代につないでいくべく、主力事業である放送ビジネスを展開軸に、これからも「地域で最も信頼されるメディア企業グループとして、地域社会の経済や文化の発展に寄与する」ことにまい進し、あらゆるステークホルダーの皆さまに最大の満足を提供できるよう弛まぬ努力を続けていきます。
なお、会社の支配に関する基本方針は、次のとおりです。
当社および当社グループは、テレビ、ラジオの放送を通じてすぐれた報道、情報、娯楽番組を制作し、地域社会や文化に貢献することを経営の基本理念にしています。地上波テレビ放送や中波ラジオは、公共性の高いメディアであり、通信技術の進展に伴ってメディアが多様化しても、基幹メディアの地位を維持していくものと考えています。このため、中長期的な視点に立って、安定的に経営を継続していくことが重要であり、それが、ひいては企業価値、株主価値の向上につながるものと確信しています。
当社は、こうした経営の基本理念を支持する者が、「会社の財務および事業の方針の決定を支配する者」であることが望ましいと考えています。
なお、当社では、株式に対する大規模な買収行為がなされた場合に備えた具体的な枠組み(いわゆる「買収防衛策」)は定めていません。

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