有価証券報告書-第63期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 9:00
【資料】
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【項目】
121項目

有報資料


文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
当社グループは、主力事業である放送事業において、その公共性を認識し、地域社会のさらなる健全な発展に貢献することを目指しています。その強固な経営基盤の確立とさらなる持続的成長のために、時代に即し、視聴者ニーズをとらえた番組制作や、ステーションイメージの一層の向上に向けた取り組みなどへ投資し、収益の拡大を図っていきます。放送業界を取り巻く環境は、動画配信サービスの多様化やソーシャルメディアの台頭、インターネットへの広告費のシフトなど、厳しさが一段と増しています。グループ全体を通じた事業部門の連携、人材活用により総合力を高め、当社グループとしての社会的使命を果たし、収益力の強化による持続的な成長を図りながら、地域で最も信頼されるメディア企業グループを目指していきます。
対処すべき課題として、以下のことに取り組みます。

① 放送事業
放送事業においては、その収益の柱であるスポット収入の確保が重要であり、自社制作番組のコンテンツ力強化や様々な視聴率向上施策への適切な投資により、視聴率アップを図っていきます。また、放送業界を取り巻くビジネス環境の著しい変化に迅速な対応が求められる中、既存分野の開発に加えて新たな収益源として、インターネットメディア・通信デバイスなどの活用を考慮したコンテンツの開発や、知的財産権に基づく収益化にも戦略的に取り組んでいきます。さらに、インターネットを通じた海外向けのビジネス展開も視野に入れ、多角的な収入源の開発、拡大を目指します。一方、デジタル放送の開始から十数年を経過し、送信所設備が一斉に更新時期を迎えるなど、大規模な設備投資を念頭に置いたコストコントロールが重要となっています。これらの課題解決として、生産性の向上、業務フローの改善や効率化にも取り組みながら、視聴者や広告主から支持される番組づくりに努めていきます。また、甚大な被害を及ぼす自然災害が頻発する昨今、地域住民の安全・安心を守るために、正確かつ迅速な情報提供がこれまで以上に求められています。報道機関としての責務を果たし、地域からの揺るぎない信頼を得て、強固な経営基盤の確立につなげていきます。とりわけ新型コロナ禍の厳しい状況下においても、感染防止対策の徹底を図り、安定した放送を維持していきます。これからもあらゆる経営課題に適切に対処し、解決していくために、持続的な成長を支える人材の育成に取り組み、経営ビジョンを共有し、組織力の強化を図っていきます。

② 不動産賃貸事業
不動産賃貸事業においては、賃貸オフィスビルTNC放送会館で一部テナントの退去があったものの、依然として高水準の入居率を保っています。福岡市街地では「天神ビッグバン」「博多コネクティッド」などの大規模再開発計画が進行しており、貸ビル業界におけるテナント誘致競争のさらなる激化が予想されます。その一方で、新型コロナ禍の影響による拠点の集約や面積縮小、撤退などが相次ぎ、福岡ビジネス地区における平均空室率は悪化しています。百道浜地区も同様の厳しさがありますが、今後も「百道浜」を看板として積極的な営業活動を行います。TNC放送会館の商業ゾーンにおいては、新型コロナウイルス感染防止対策の徹底や地域との連携で来館者の拡大に努めていくとともに、利用者ニーズをとらえて商業テナントの質の向上を図り、利便性向上にもつなげていきます。高入居率の維持とさらなる向上による増収を目指すべく、これからも入居テナントのニーズの把握と的確なフィードバック、意思の疎通、信頼関係の向上に努めていきます。また、当会館が築25年を迎え、主要設備の本格的な更新に取り組む中、設備投資には客観的、合理的な検討を重ね、所要の機能と容量を確保することにより、競争力及び資産価値を高め、収益力の向上を図っていきます。
③ 情報処理事業
情報処理事業においては、主要分野の放送系ビジネスの基幹システムとして、テレビ・ラジオ営放システム、報道支援システム、事務トータルシステムなどの幅広いソリューションの本番稼働やリプレイスが進行しています。当期は、自治体向けなどのシステムについても、例年にない規模の大型案件がありました。今後もテレビ営放システムの更新や事務系システムのリプレイスをはじめ、報道支援システムの開発も佳境に入るなど、複数年にわたって大型案件の開発、納品が控えています。その一方で、新型コロナ禍の影響により、経費削減や納期延期に伴う市場全体の落ち込みが懸念されます。開発スケジュールの効率化を前提に要員計画の見直しを図り、綿密な開発スケジュールに基づいて効率よく開発を進めていきます。

④ その他の事業
その他の事業では、番組制作・CM制作部門、メディア事業部門をはじめとした多くの業務部門が新型コロナ禍の影響を大きく受けており、業務内容・体制の見直しや、人材・機材の効率的な運用による経費削減を図っています。また、新たなニーズとして、多人数を対象としたイベントやセミナーにインターネット配信が活用されており、今後も配信業務に積極的に参画していく体制を整えるなど、ポスト・コロナを見据えた対応にもしっかりと取り組んでいきます。一方、業務受託部門においては、テレワークや従業員間の接触機会低減などの感染防止対策を講じていますが、特に、放送に直結する業務では関係セクションと連携し、引き続き効率的な運用を図るとともに、状況に応じて柔軟に対応していきます。さらに、人材派遣部門においては、労働者派遣法改正の影響に加え、今般の新型コロナ禍による景気低迷により人材ビジネスが大きな影響を受けており、今後も派遣先クライアントの事業計画・要員計画の変更に伴う影響も想定されることから、新たなクライアントの開拓にも努めていきます。

⑤ グループ全体
当社グループでは、グループ各社の特性を活かし、放送事業を中核とした連携による様々な事業展開に戦略的に取り組み、全体利益の拡大を図っていきます。特に、いまだ収束の糸口が見えない新型コロナ禍による影響は当社グループの各社にとっても共通課題であり、積極的に協同して対処していきます。今後も引き続き、あらゆる面でコストコントロールを徹底し、グループ各社が経営の効率化を推進していくとともに、グループ各社相互の緊密な連携によりグループ全体での経営基盤の強化を図ります。さらに、グループ内で内部統制機能が有効に機能するために、企業集団全体でコンプライアンス意識の向上にも努めます。

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