有価証券報告書-第41期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、株主や投資家の皆さまをはじめ、お客さまやお取引先、従業員等、様々なステークホルダー(利害関係者)の期待に応えつつ、企業価値の最大化を図るためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するよう東京証券取引所の定める「コーポレートガバナンス・コード」の各原則の趣旨を踏まえ、体制強化していくことが重要であると考えており、経営の健全性の確保、適正な意思決定と事業遂行の実現、アカウンタビリティ(説明責任)の明確化、コンプライアンスの徹底を基本方針として取り組んでいます。
なお、当社は2025年6月19日開催の第40回定時株主総会における承認及び定款の一部変更についての総務大臣の認可を受け、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しました。コーポレート・ガバナンス体制の一層の充実等を図り、NTTグループ全体の持続的な企業価値向上に向けて取り組んでいきます。
②企業統治体制の概要
当社は、独立社外取締役を含む監査等委員会による監査・監督体制が経営監視機能として有効であると判断し、経営方針・戦略に関する議論の一層の充実、取締役会のモニタリング機能の更なる強化及びグローバル企業として海外投資家等からも理解が得られやすいガバナンス形態の実現等を目的として、2025年6月より監査等委員会設置会社形態を採用しています。また、独立社外取締役を選任することにより、業務執行を適切に監督する機能を強化しています。さらに、執行役員制度を導入することにより、取締役会が担う経営に関する決定・監督の機能と、執行役員が担う業務執行の機能を明確に分離する体制を整え、経営の機動力の向上を図っています。加えて、当社は独立社外取締役3名を含む5名の取締役で構成される指名委員会、報酬委員会を任意に設置し、指名・報酬の決定における客観性・透明性の更なる向上を図っており、監査等委員会設置会社形態による統治機能が十分有効であると判断しています。
当社の業務は、各組織の所掌業務を定めた組織規程に則って執行されており、意思決定は、取締役会の監督の下、社長・副社長、執行役員及び各組織の長の責任を定めた責任規程に基づいて行っています。また当社は、グループ経営の推進に向けた適切な意思決定を行うため、重要な業務執行に関する各種会議、委員会を必要に応じて設置しています。
当社のコーポレート・ガバナンス体制の模式図は、以下のとおりです。
(2026年3月31日時点)
③会社の機関の内容
○ 取締役会
当社は、2025年6月19日開催の第40回定時株主総会における承認及び定款の一部変更についての総務大臣の認可をもって、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しました。
取締役会は、独立社外取締役8名を含む取締役16名で構成され、社外取締役比率は50%となっています。また、2024年4月に成立した日本電信電話株式会社等に関する法律の一部改正により外国人役員規制が一部緩和されたことを踏まえ、グローバル事業の強化に向けて外国人取締役を登用しています。取締役会や意見交換会を定期的に開催することで、グループ経営戦略に関する議論に加え、法令で定められた事項、及び会社経営・グループ経営に関する重要事項を決定するとともに、取締役及び執行役員から定期的に職務執行状況の報告を受けること等により、取締役及び執行役員の職務執行を監督しています。
独立社外取締役(監査等委員であるものを除く。)については、それぞれ豊富な経験を有し、人格、見識ともに優れていることから、業務執行の監督機能強化への貢献及び幅広い経営的視点からの助言を期待するものです。
《取締役会の構成》
取締役会は、事業内容に応じた規模とし、専門分野等のバランス及び多様性を考慮した構成としており、業務執行の監督機能を強化する観点から選任している独立社外取締役8名を含む取締役16名で構成されています。
(注)2026年6月18日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く)11名選任の件」及び「監査等委員である取締役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合も、当社の取締役は16名(うち、独立社外取締役8名)となります。
詳細につきましては「(2)役員の状況」に記載しています。
《取締役会の活動》
取締役会や意見交換会を定期的に開催し、法令で定められた事項、及び会社経営・グループ経営に関する重要事項等、取締役会規則に定めた事項を決定するとともに、取締役及び執行役員から定期的に職務執行状況の報告を受けること等により、取締役及び執行役員の職務執行を監督しています。2025年度においては取締役会を11回開催しました(全取締役・監査等委員会設置会社に移行前の監査役が全ての会に出席)。
《取締役会の実効性評価》
純粋持株会社である当社の取締役会は、グループ全体の中長期的な事業戦略に基づいたグループ各社の具体的な事業運営について、モニタリングする役割を担っています。
当社の取締役会は、執行役員等で構成する執行役員会議や、社長・副社長を委員長とし、関係する執行役員等が参加する各種の委員会の審議を経て、グループ経営に係る重要事項等を決定するとともに、各取締役及び各執行役員の職務執行の状況をモニタリングしています。
取締役会においては、各取締役の所掌に基づき、現状のグループ経営等における課題とその解決に向けた取り組みや、出資や提携等の事業拡大に向けた取り組みについて報告・審議されています。2025年度は、NTTグループがめざすべき事業の方向性と今後の重点的な取り組み等を中心に、活発な議論がなされました。また、独立社外取締役に対して、取締役会付議案件を事前に説明することに加え、意見交換会等で代表取締役から当面の課題や検討状況を説明し、執行の注力内容と取り組み趣旨の明確化に努めることで、取締役会の監督機能が充分に発揮できるような環境を整えています。
さらには、独立社外取締役(監査等委員であるものを除く。)に当社の事業をより深く理解してもらえるように、独立社外取締役(監査等委員であるものを除く。)と代表取締役で当社の経営戦略について意見交換を実施するとともに、当社が力を入れている研究開発に関する展示会における、最先端の研究成果等の説明や、最新ICT技術を用いた講演の紹介等も実施しました。他にも、独立社外取締役(監査等委員であるものを除く。)と当社監査等委員である取締役との間で、NTTグループの経営課題について意見交換を行いました。
これらの意見交換会において、独立社外取締役(監査等委員であるものを除く。)及び監査等委員である取締役から、当社の取締役会等に関し、十分な情報提供と活発な議論が行われており、実効性が確保できていると評価されています。
また、取締役会の継続的な実効性向上を通じた経営ガバナンスの強化を目的に、毎年1回、取締役会の実効性評価を実施しています。2025年度においても第三者機関を起用し、全取締役を対象とした取締役会に関するアンケート調査を行い、取締役会としての実効性評価を実施しました。取締役会の役割と責務、構成、運営、満足度といった観点での質問を行い、第三者機関にて取りまとめた結果、全ての設問において肯定的意見が多数を占めており、取締役会に期待される重要な役割・責務が十分に果たされていることを確認しました。
また、戦略的議論の活性化にむけて実施した意見交換会の開催や、NTTグループがめざすべき事業の方向性と今後の重点的な取り組み等重要課題の議論の充実等により、全ての役員から肯定的な意見を得ており、当社としては、取締役会の実効性は確保されていると評価しています。

《役員の選任》
当社の取締役会の構成は、NTTグループ人事方針における経営陣の選任の方針に基づき、NTTグループの課題解決に資するスキルを有する人材をグループ内外から幅広く選任していきます。社外取締役については、幅広い経営視点・専門家としての意見を期待するとともに、社内外の取締役については、ダイバーシティの推進も踏まえて選任することとしています。なお、当社においては、法令の定め(日本電信電話株式会社等に関する法律 第10条第1項及び第2項)により、外国人を代表取締役とすることはできず、また、外国人が取締役の三分の一以上を占めることはできません。
取締役候補の選任にあたっては、独立社外取締役3名を含む5名の取締役で構成される指名委員会の審議を経て取締役会で決議し、株主総会に付議することとしています。また、監査等委員である取締役候補の選任にあたっては、監査等委員である取締役候補の選任方針に基づき取締役(監査等委員であるものを除く。)が提案する監査等委員である取締役候補について、取締役会に先立ち、監査等委員会における審議・同意を経ることとしています。
(参考)取締役のスキルマトリックス
(注)2026年6月18日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く)11名選任の件」及び「監査等委員である取締役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合
NTTグループ中期経営戦略の実現に向け、特に必要である分野を、①経営管理、②マーケティング・グローバルビジネス、③IT・AI・研究開発、④法務・リスクマネジメント・公共政策、⑤HR、⑥財務・ファイナンスの分野と定義し、各分野における経験・スキルを有する人材を取締役に選任しています。サステナビリティについては、中期経営戦略で掲げている通り、戦略の核と位置付けています。そのため、サステナビリティは取締役全員が備え、発揮すべき重要なスキルとしています。

各取締役に特に期待する分野を、最大5つまで記載しております。上記一覧表は、各取締役の有するすべての知見・経験を表すものではありません。
分野ごとの定義
経営管理:
持続可能な社会の実現に向けた社会課題解決をめざし、中長期的な視点で機会とリスクを的確に把握し、企業価値向上のために適切な意思決定と監督機能を発揮するスキル。
マーケティング・グローバルビジネス:
マーケティングや事業戦略に関する知見を有し、お客さま体験の高度化を通じて、持続的な事業成長を推進するスキル。海外での事業マネジメントや事業環境に関する知見を有し、グローバル市場に事業拡大できるスキル。
IT・AI・研究開発:
AIに関する知見を有し、ビジネスモデルの創出や業務プロセスを革新するとともに、市場競争力やガバナンスを強化することで企業価値の向上を推進するスキル。IOWNを中心とした新たな価値創造やこれまでにない技術・製品・サービスの創出に向け、基礎研究や応用開発を通じてイノベーションを推進するスキル。
法務・リスクマネジメント・公共政策:
事業に関する法令遵守を徹底し、リスクマネジメントを適正に実行・監督するスキル。国内外の法規制や政策を踏まえ、的確に事業推進するスキル。
HR:
経営戦略と連動した人材戦略を策定・実行し、企業の持続的成長を促進するスキル。お客さま体験の高度化に向けた従業員体験の高度化を推進するスキル。
財務・ファイナンス:
資金調達、資本管理、キャッシュフロー最適化、適切な投資戦略に関する知見を有し、企業の持続的成長を支えるスキル。財務報告、原価管理、税務戦略等に関する知識・経験を備え、財務健全性を確保するスキル。
《後継者計画》
最高経営責任者等の後継者候補については、技術革新、市場動向、経営環境の変化のスピードに対応できる後継者候補の確保が重要と捉え、幅広い職務経験、重要ポストへの配置等を通じ、候補者の多様性を担保し、人格、見識ともに優れ時世に合った人材を登用していけるよう育成を行っています。選任にあたっては、取締役会の事前審議等機関として独立社外取締役3名を含む5名の取締役で構成される指名委員会の審議を経て、取締役会で決定しています。
なお、将来の経営幹部候補については、年齢・性別・専門分野を問わず様々な人材を選抜し、経営幹部候補育成プログラムである“NTT University”における育成を通じて、変革をリードしていく意欲溢れる多様な人材を対象としていきます。5年以内の執行役員登用をめざす Next Executive Courseでは、約190名(うち女性25%)、将来の執行役員をめざす人材が集う Future Executive Courseでは約300名の受講生(うち女性31%)が、次代の経営を担う人材をめざして取り組んでいます。 過去の Next Executive Course卒業生233名のうち、105名(うち女性24%)が取締役・執行役員へと登用されています。
(注)上記の役員人数は、NTTグループ各社について、提出日現在において定時株主総会が未開催である会社については当該総会に付議予定の役員選任議案が原案どおり承認可決されることを前提として算出しており、定時株主総会が開催済である会社については当該総会の決議内容に基づき算出しています。
○ 監査等委員会
監査等委員会は、監査等委員である取締役2名と監査等委員である社外取締役3名(各1名ずつ女性2名を含む)の合計5名で構成されています。業務執行者とは異なる独立した立場から業務監査及び会計監査を実施し、取締役(監査等委員であるものを除く。)の職務執行状況を監査しています。
詳細につきましては「(2)役員の状況」及び「(3)監査の状況 ①監査等委員会の状況」に記載しています。
○ 指名委員会、報酬委員会
取締役会による役員等の指名・報酬の決定等における独立性、客観性及び説明責任の更なる強化を目的に、取締役会の事前審議等機関として5名の取締役(過半数である3名が独立社外取締役)で構成される指名委員会、報酬委員会を任意に設置し、ガバナンスの有効性を高めています。2025年度末時点及び2026年6月16日(有価証券報告書提出日)現在において、両委員会を構成する委員は、島田明(代表取締役社長)、廣井孝史(代表取締役副社長)、坂村健(社外取締役)、内永ゆか子(社外取締役)及び渡邉光一郎(社外取締役)とし、議事運営を統括する委員長は島田明(代表取締役社長)としています。なお、2026年6月18日開催予定の定時株主総会後に開催される取締役会において、指名委員会及び報酬委員会の委員の選任について決議する予定であり、承認可決された場合、指名委員会、報酬委員会を構成する取締役は5名(うち独立取締役3名)となります。両委員会を構成する委員は、島田明(代表取締役社長)、佐々木裕(代表取締役副社長)、坂村健(社外取締役)、渡邉光一郎(社外取締役)、及び武井奈津子(社外取締役)となり、議事運営を統括する委員長は島田明(代表取締役社長)となります。両委員会の決議にあたっては、構成メンバーである委員の過半数が出席し、出席委員の過半数をもって行うこととしています。
2025年度は、指名委員会を6回、報酬委員会を2回開催し、役員等の選任、後継者計画、役員報酬体系の在り方等について活発な議論を実施しています。(全ての委員が全ての会に出席)
○ サステナビリティ委員会
サステナビリティを巡る課題への対応が重要な経営課題であると位置づけ、サステナビリティについての取り組みに対する取締役の監督機能の強化を目的に、取締役会の事前審議等機関として代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を任意に設置しています。NTTグループのサステナビリティに関わる基本戦略、活動の実施状況、情報開示について議論し、取り組みを推進しています。
○ 執行役員会議
会社の重要な意思決定にあたっては、原則として、執行役員等で構成する執行役員会議において審議した上で決定することとし、週1回程度開催することとしています。なお、意思決定の透明性を高めるため、執行役員会議には監査等委員である取締役1名も参加することとしています。
④企業統治に関するその他の事項
○ 内部統制システムの整備の状況、子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況等
当社は、NTTグループにおける内部統制システムの整備に関する基本方針を取締役会にて決議し、2025年6月19日付で改定しました。決議の内容は、以下のとおりです。なお、当社は、2025年6月19日開催の第40回定時株主総会決議に基づき、同日付で監査等委員会設置会社に移行しており、以下の記載は移行後の内容となりますが、移行前においても、監査役会設置会社として同様の体制を整備・運用しています。
○ リスク管理体制の整備の状況
事業等のリスクやリスク管理体制の整備については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。
○ 責任限定契約の内容の概要
当社と取締役(業務執行取締役等である者を除く。)は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額としています。
○ 役員等賠償責任保険
当社は会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、これにより、被保険者が会社役員等の地位に基づいて行った行為(不作為を含む)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を補償することとしています。ただし、被保険者自身が贈収賄等の犯罪行為や意図的に違法行為を行ったことに起因して被保険者が被る損害等については補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じています。
当該保険契約の被保険者は、当社及び当社子会社であるNTTドコモ、NTTドコモビジネス、NTTドコモソリューションズ、NTT東日本、NTT西日本、NTTアーバンソリューションズ株式会社、NTT都市開発株式会社、株式会社NTTファシリティーズ、NTTアノードエナジー株式会社、NTTインテグレーション株式会社、NTTソノリティ株式会社、NTTグリーン&フード株式会社、株式会社NTT AI-CIX、及び、前記各社の一部の子会社の取締役、監査役、執行役員です。
○ 取締役の定数
当社の取締役は17名以内(うち、監査等委員である取締役は、5名以内)とする旨定款に定めています。
○ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めています。また、この選任決議は、累積投票によらない旨定款に定めています。
○ 株主総会決議事項を取締役会で決議できることとした事項
当社は、取締役会決議によって市場取引等により自己の株式の取得ができる旨定款に定めています。これは、経営環境に応じた柔軟な資本政策を行うことができるようにするものです。
当社は、剰余金の配当に関する事項等、会社法第459条第1項各号に掲げる事項を取締役会の決議により行うことができる旨定款に定めています。これは株主への利益還元等を機動的に行うことができるようにするものです。
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会決議によって取締役の責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めています。これは、取締役が職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするものです。
○ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めています。これは、特別決議の定足数をより確実に充足できるようにするものです。
○ 社外取締役のサポート体制
社外取締役(監査等委員であるものを除く。)に対しては、取締役会事務局が連絡窓口となり、社外取締役(監査等委員であるものを除く。)からの問合せに対する回答や業務執行に関する情報提供等のサポートを常日頃より行っています。加えて、取締役会開催前には、取締役会事務局等より社外取締役(監査等委員であるものを除く。)に対して、審議にかけられる案件の内容等について事前に説明を行っています。
監査等委員である社外取締役については、その職務を補助するため監査等委員会室を設置し、監査等委員会監査業務のサポートを実施しています。
○ 取締役に対する研修
NTTグループ会社役員に対しては、グローバルにわたる経済・社会問題、コンプライアンス、リスクマネジメント等、様々な研修の機会を設けるとともに、新たな職務経験等を積ませることで、激変する経営環境に対応できるトップマネジメントに相応しい候補者の育成に努めています。また、独立社外取締役に対しては、グループ会社の事業動向や当社研究所等における最新の研究開発成果への理解を深める機会を設ける等、NTTグループ事業への理解をさらに深める取り組みも行っています。
○ コンプライアンス体制の整備状況
《NTTグループ企業倫理規範の制定》
健全な企業活動を推進していくためには、法令を遵守し、高い倫理観を持って事業を運営していくことが不可欠という認識のもと、2002年11月にNTTグループ企業倫理憲章(現NTTグループ企業倫理規範)を策定しました。
NTTグループ企業倫理規範は、NTTグループに所属する全ての役員及び社員を対象に、企業倫理に関する基本方針と具体的な行動指針を示しています。行動指針には、社会的責務の大きな企業グループの一員として、不正や不祥事の防止に努めること、企業内機密情報の漏えいを防止すること、お客さまやお取引先との応接の際の過剰な供授をなくすこと等、公私を問わず高い倫理観を持って行動することを定めています。
《NTTグループ企業倫理規範の浸透に向けた取り組み》
NTTグループ企業倫理規範を実効性のあるものとするために、社員向けの企業倫理研修等を実施するとともに、社員向けWebサイトではNTTグループ企業倫理規範の内容や企業倫理上問題となる事例を詳しく解説し、社員の理解度向上に努めています。また、社員への意識調査を毎年実施して浸透度を測り、更なる企業倫理の浸透度向上に活かしています。
《企業倫理ヘルプライン(社外受付窓口)の設置》
不正や不祥事の未然防止を図るために、グループ各社において社内受付窓口を設けているほか、当社が弁護士事務所に委託して、グループ横断的な企業倫理ヘルプライン(社外受付窓口)を設けています。寄せられた相談や通報は調査・対応し、グループ各社の企業倫理委員会で報告された上で、年1回以上の頻度で当社の企業倫理委員会で全申告内容と対応状況を取りまとめ、取締役会に報告しています。
なお、これらの窓口への通報者は、通報したことによる不利益が生じないよう保護されることがNTTグループ企業倫理規範に明記されています。
また、経営陣から独立した窓口として、監査等委員会への独立通報ルート(監査等委員会へ直接通報可能)を開設・運用しています。社外申告窓口を通じた通報については、原則として監査等委員会へも同時に直接的な送付を行うとともに、監査等委員会へ対してのみ通報することも可能としています。
《贈収賄防止》
NTTグループは、法令を遵守することはもとより、高い倫理観を持って事業を運営していくことが不可欠との認識のもと、いかなる贈収賄や便宜供与、ファシリテーションペイメント※等の不正を禁止しています。特に贈賄防止に関しては、贈収賄防止ハンドブックを作成し、海外子会社も含めたグループ企業社員に周知するとともに、社内Webサイトにも公開し、理解徹底に努めています。
さらに、当社、NTT東日本・西日本については「日本電信電話株式会社等に関する法律」により贈収賄が禁止事項とされ、これに違反した場合は法的に罰せられます。
※ ファシリテーションペイメント:通常の行政サービスに関わる手続円滑化のみを目的とした少額の支払い
《サプライヤとの協働》
サプライチェーンにおける賄賂をはじめとした不正行為等に対し、サプライヤの皆さまとともに社会規範や法令を遵守し、社会的責任を果たしていくため、サプライチェーンサステナビリティ推進ガイドラインを制定・公開しています。このガイドラインにおいて、「汚職や違法な政治献金の防止、不適切な利益供与及び受領の禁止」「公正なビジネスの遂行」等の遵守をサプライヤの皆さまへ要請しています。
また、NTTグループは重要なサプライヤの皆さまに対する外部評価機関によるサステナビリティ評価や直接対話といったエンゲージメント活動を行うことにより、ガイドライン遵守状況の確認を推進しています。確認の結果、ガイドラインに記載する事項を満たさない行為や事象が特定された際には、当該のサプライヤに対して是正を求める等、サプライヤの皆さまと協働した不正行為等の防止に取り組んでいます。
○ 株主及び投資家の皆さまとの対話
当社は株主の皆さまとの対話を重視した経営を推進しており、株主総会の場での対話はもちろんのこと、社長をはじめとする経営幹部は、機関投資家の皆さまとの個別面談や個人投資家の皆さまに向けた説明会を通じて、業績動向はもとより、中期的な経営戦略やガバナンス等の説明・質疑応答等についても株主の皆さまとの対話を積極的に進めています。
株主の皆さまとの対話を通じていただいたご意見等につきましては適切に共有されており、2023年5月公表の中期経営戦略の策定及び2026年5月における一部見直しにあたっても、株主の皆さまの意見も踏まえて検討・策定を実施しました。
なお、株主の皆さまとの対話に際しては、インサイダー情報の管理徹底はもちろんのこと、フェア・ディスクロージャー(適時、公正かつ公平な情報開示)に配意して、積極的な情報開示を進めています。海外投資家の皆さまの利便性向上のため、開示資料の日英同時開示に努めており、事業報告を含む招集通知全文についても日英同時で株主総会開催日の1ヶ月以上前に開示しました。
《株主及び投資家の皆さまとの建設的な対話に関する方針》
(a)統括する経営陣の指定
財務部門長を責任者とし、財務部門にIR室を設置しています。
(b)有機的な連携のための方策
定期的に決算状況を議論する等、関係各部署と連携の上、コミュニケーションを充実させています。
(c)対話手段の充実
個別面談のほか、投資家の皆さまのニーズを踏まえたテーマ別説明会等を開催しています。
(d)効果的なフィードバック
株主や投資家の皆さまからいただいた意見を経営幹部やグループ各社に共有し、コミュニケーションの充実に役立てています。
(e)インサイダー情報の管理
ディスクロージャーポリシーに基づき、公正かつ公平な情報開示を実施しています。
《対話充実に向けた取り組み(2025年度)》
・機関投資家の皆さま向け
(対話を実施した取り組みの概要)
(a)四半期ごとの決算説明会の実施(4回)
(b)国内外のIRカンファレンスへの参加(10回)
(c)NTT IR DAY(機関投資家の皆さま向けの説明会)の開催(1回)
(d)国内外での個別説明会の実施(延べ400件以上)
(対話を実施した投資家の概要)
[投資スタイル] グロース、バリュー、配当重視等の投資スタイル
[担当分野] ファンドマネージャー、アナリスト、ESG担当、議決権行使担当
(対話の主なテーマ)
中期経営戦略、業績、株主還元、サステナビリティ、ガバナンス等
・個人投資家の皆さま向け
(a)会社説明会の実施(4回)
(経営層による会社説明会3回を含む)
(b)株主通信等のWebサイトを通じた情報発信(2回)
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、株主や投資家の皆さまをはじめ、お客さまやお取引先、従業員等、様々なステークホルダー(利害関係者)の期待に応えつつ、企業価値の最大化を図るためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するよう東京証券取引所の定める「コーポレートガバナンス・コード」の各原則の趣旨を踏まえ、体制強化していくことが重要であると考えており、経営の健全性の確保、適正な意思決定と事業遂行の実現、アカウンタビリティ(説明責任)の明確化、コンプライアンスの徹底を基本方針として取り組んでいます。
なお、当社は2025年6月19日開催の第40回定時株主総会における承認及び定款の一部変更についての総務大臣の認可を受け、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しました。コーポレート・ガバナンス体制の一層の充実等を図り、NTTグループ全体の持続的な企業価値向上に向けて取り組んでいきます。
②企業統治体制の概要
当社は、独立社外取締役を含む監査等委員会による監査・監督体制が経営監視機能として有効であると判断し、経営方針・戦略に関する議論の一層の充実、取締役会のモニタリング機能の更なる強化及びグローバル企業として海外投資家等からも理解が得られやすいガバナンス形態の実現等を目的として、2025年6月より監査等委員会設置会社形態を採用しています。また、独立社外取締役を選任することにより、業務執行を適切に監督する機能を強化しています。さらに、執行役員制度を導入することにより、取締役会が担う経営に関する決定・監督の機能と、執行役員が担う業務執行の機能を明確に分離する体制を整え、経営の機動力の向上を図っています。加えて、当社は独立社外取締役3名を含む5名の取締役で構成される指名委員会、報酬委員会を任意に設置し、指名・報酬の決定における客観性・透明性の更なる向上を図っており、監査等委員会設置会社形態による統治機能が十分有効であると判断しています。
当社の業務は、各組織の所掌業務を定めた組織規程に則って執行されており、意思決定は、取締役会の監督の下、社長・副社長、執行役員及び各組織の長の責任を定めた責任規程に基づいて行っています。また当社は、グループ経営の推進に向けた適切な意思決定を行うため、重要な業務執行に関する各種会議、委員会を必要に応じて設置しています。
当社のコーポレート・ガバナンス体制の模式図は、以下のとおりです。
(2026年3月31日時点)③会社の機関の内容
○ 取締役会
当社は、2025年6月19日開催の第40回定時株主総会における承認及び定款の一部変更についての総務大臣の認可をもって、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しました。
取締役会は、独立社外取締役8名を含む取締役16名で構成され、社外取締役比率は50%となっています。また、2024年4月に成立した日本電信電話株式会社等に関する法律の一部改正により外国人役員規制が一部緩和されたことを踏まえ、グローバル事業の強化に向けて外国人取締役を登用しています。取締役会や意見交換会を定期的に開催することで、グループ経営戦略に関する議論に加え、法令で定められた事項、及び会社経営・グループ経営に関する重要事項を決定するとともに、取締役及び執行役員から定期的に職務執行状況の報告を受けること等により、取締役及び執行役員の職務執行を監督しています。
独立社外取締役(監査等委員であるものを除く。)については、それぞれ豊富な経験を有し、人格、見識ともに優れていることから、業務執行の監督機能強化への貢献及び幅広い経営的視点からの助言を期待するものです。
《取締役会の構成》
取締役会は、事業内容に応じた規模とし、専門分野等のバランス及び多様性を考慮した構成としており、業務執行の監督機能を強化する観点から選任している独立社外取締役8名を含む取締役16名で構成されています。
(注)2026年6月18日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く)11名選任の件」及び「監査等委員である取締役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合も、当社の取締役は16名(うち、独立社外取締役8名)となります。
詳細につきましては「(2)役員の状況」に記載しています。
《取締役会の活動》
取締役会や意見交換会を定期的に開催し、法令で定められた事項、及び会社経営・グループ経営に関する重要事項等、取締役会規則に定めた事項を決定するとともに、取締役及び執行役員から定期的に職務執行状況の報告を受けること等により、取締役及び執行役員の職務執行を監督しています。2025年度においては取締役会を11回開催しました(全取締役・監査等委員会設置会社に移行前の監査役が全ての会に出席)。
《取締役会の実効性評価》
純粋持株会社である当社の取締役会は、グループ全体の中長期的な事業戦略に基づいたグループ各社の具体的な事業運営について、モニタリングする役割を担っています。
当社の取締役会は、執行役員等で構成する執行役員会議や、社長・副社長を委員長とし、関係する執行役員等が参加する各種の委員会の審議を経て、グループ経営に係る重要事項等を決定するとともに、各取締役及び各執行役員の職務執行の状況をモニタリングしています。
取締役会においては、各取締役の所掌に基づき、現状のグループ経営等における課題とその解決に向けた取り組みや、出資や提携等の事業拡大に向けた取り組みについて報告・審議されています。2025年度は、NTTグループがめざすべき事業の方向性と今後の重点的な取り組み等を中心に、活発な議論がなされました。また、独立社外取締役に対して、取締役会付議案件を事前に説明することに加え、意見交換会等で代表取締役から当面の課題や検討状況を説明し、執行の注力内容と取り組み趣旨の明確化に努めることで、取締役会の監督機能が充分に発揮できるような環境を整えています。
さらには、独立社外取締役(監査等委員であるものを除く。)に当社の事業をより深く理解してもらえるように、独立社外取締役(監査等委員であるものを除く。)と代表取締役で当社の経営戦略について意見交換を実施するとともに、当社が力を入れている研究開発に関する展示会における、最先端の研究成果等の説明や、最新ICT技術を用いた講演の紹介等も実施しました。他にも、独立社外取締役(監査等委員であるものを除く。)と当社監査等委員である取締役との間で、NTTグループの経営課題について意見交換を行いました。
これらの意見交換会において、独立社外取締役(監査等委員であるものを除く。)及び監査等委員である取締役から、当社の取締役会等に関し、十分な情報提供と活発な議論が行われており、実効性が確保できていると評価されています。
また、取締役会の継続的な実効性向上を通じた経営ガバナンスの強化を目的に、毎年1回、取締役会の実効性評価を実施しています。2025年度においても第三者機関を起用し、全取締役を対象とした取締役会に関するアンケート調査を行い、取締役会としての実効性評価を実施しました。取締役会の役割と責務、構成、運営、満足度といった観点での質問を行い、第三者機関にて取りまとめた結果、全ての設問において肯定的意見が多数を占めており、取締役会に期待される重要な役割・責務が十分に果たされていることを確認しました。
また、戦略的議論の活性化にむけて実施した意見交換会の開催や、NTTグループがめざすべき事業の方向性と今後の重点的な取り組み等重要課題の議論の充実等により、全ての役員から肯定的な意見を得ており、当社としては、取締役会の実効性は確保されていると評価しています。

《役員の選任》
当社の取締役会の構成は、NTTグループ人事方針における経営陣の選任の方針に基づき、NTTグループの課題解決に資するスキルを有する人材をグループ内外から幅広く選任していきます。社外取締役については、幅広い経営視点・専門家としての意見を期待するとともに、社内外の取締役については、ダイバーシティの推進も踏まえて選任することとしています。なお、当社においては、法令の定め(日本電信電話株式会社等に関する法律 第10条第1項及び第2項)により、外国人を代表取締役とすることはできず、また、外国人が取締役の三分の一以上を占めることはできません。
| NTTグループ人事方針 基本的な考え方 NTTグループは、新たな価値の創造を通じてグローバルサステナブル社会を支える存在となることをめざし、社会的課題の解決と安心・安全で豊かな社会の実現に寄与していきます。その価値観を共有できる人材をNTTグループ全体のトップマネジメント層にグループ内外から幅広く選任していくこととします。 取締役(監査等委員であるものを除く。)候補の選任方針 取締役(監査等委員であるものを除く。)候補は、NTTグループ全体の企業価値の向上のために、グループトータルの発展に寄与する幅広い視野と経験を有し、マネジメント能力とリーダーシップに優れ、経営センスと意欲のある人材を選任します。なお、業務執行の監督機能を強化する観点から、一般株主と利益相反を生じるおそれのない人材を独立社外取締役とし、原則、複数名選任します。 監査等委員である取締役候補の選任方針 監査等委員である取締役候補は、専門的な経験、見識等からの視点に基づく監査・監督が期待できる人材を選任することとします。 なお、取締役(監査等委員であるものを除く。)の業務執行を公正に監査する観点から、一般株主と利益相反を生じるおそれのない人材を監査等委員である社外取締役とし、会社法に則り監査等委員である取締役の過半数を選任します。 |
取締役候補の選任にあたっては、独立社外取締役3名を含む5名の取締役で構成される指名委員会の審議を経て取締役会で決議し、株主総会に付議することとしています。また、監査等委員である取締役候補の選任にあたっては、監査等委員である取締役候補の選任方針に基づき取締役(監査等委員であるものを除く。)が提案する監査等委員である取締役候補について、取締役会に先立ち、監査等委員会における審議・同意を経ることとしています。
(参考)取締役のスキルマトリックス
(注)2026年6月18日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役を除く)11名選任の件」及び「監査等委員である取締役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合
NTTグループ中期経営戦略の実現に向け、特に必要である分野を、①経営管理、②マーケティング・グローバルビジネス、③IT・AI・研究開発、④法務・リスクマネジメント・公共政策、⑤HR、⑥財務・ファイナンスの分野と定義し、各分野における経験・スキルを有する人材を取締役に選任しています。サステナビリティについては、中期経営戦略で掲げている通り、戦略の核と位置付けています。そのため、サステナビリティは取締役全員が備え、発揮すべき重要なスキルとしています。

各取締役に特に期待する分野を、最大5つまで記載しております。上記一覧表は、各取締役の有するすべての知見・経験を表すものではありません。
分野ごとの定義
経営管理:
持続可能な社会の実現に向けた社会課題解決をめざし、中長期的な視点で機会とリスクを的確に把握し、企業価値向上のために適切な意思決定と監督機能を発揮するスキル。
マーケティング・グローバルビジネス:
マーケティングや事業戦略に関する知見を有し、お客さま体験の高度化を通じて、持続的な事業成長を推進するスキル。海外での事業マネジメントや事業環境に関する知見を有し、グローバル市場に事業拡大できるスキル。
IT・AI・研究開発:
AIに関する知見を有し、ビジネスモデルの創出や業務プロセスを革新するとともに、市場競争力やガバナンスを強化することで企業価値の向上を推進するスキル。IOWNを中心とした新たな価値創造やこれまでにない技術・製品・サービスの創出に向け、基礎研究や応用開発を通じてイノベーションを推進するスキル。
法務・リスクマネジメント・公共政策:
事業に関する法令遵守を徹底し、リスクマネジメントを適正に実行・監督するスキル。国内外の法規制や政策を踏まえ、的確に事業推進するスキル。
HR:
経営戦略と連動した人材戦略を策定・実行し、企業の持続的成長を促進するスキル。お客さま体験の高度化に向けた従業員体験の高度化を推進するスキル。
財務・ファイナンス:
資金調達、資本管理、キャッシュフロー最適化、適切な投資戦略に関する知見を有し、企業の持続的成長を支えるスキル。財務報告、原価管理、税務戦略等に関する知識・経験を備え、財務健全性を確保するスキル。
《後継者計画》
最高経営責任者等の後継者候補については、技術革新、市場動向、経営環境の変化のスピードに対応できる後継者候補の確保が重要と捉え、幅広い職務経験、重要ポストへの配置等を通じ、候補者の多様性を担保し、人格、見識ともに優れ時世に合った人材を登用していけるよう育成を行っています。選任にあたっては、取締役会の事前審議等機関として独立社外取締役3名を含む5名の取締役で構成される指名委員会の審議を経て、取締役会で決定しています。
なお、将来の経営幹部候補については、年齢・性別・専門分野を問わず様々な人材を選抜し、経営幹部候補育成プログラムである“NTT University”における育成を通じて、変革をリードしていく意欲溢れる多様な人材を対象としていきます。5年以内の執行役員登用をめざす Next Executive Courseでは、約190名(うち女性25%)、将来の執行役員をめざす人材が集う Future Executive Courseでは約300名の受講生(うち女性31%)が、次代の経営を担う人材をめざして取り組んでいます。 過去の Next Executive Course卒業生233名のうち、105名(うち女性24%)が取締役・執行役員へと登用されています。
(注)上記の役員人数は、NTTグループ各社について、提出日現在において定時株主総会が未開催である会社については当該総会に付議予定の役員選任議案が原案どおり承認可決されることを前提として算出しており、定時株主総会が開催済である会社については当該総会の決議内容に基づき算出しています。
○ 監査等委員会
監査等委員会は、監査等委員である取締役2名と監査等委員である社外取締役3名(各1名ずつ女性2名を含む)の合計5名で構成されています。業務執行者とは異なる独立した立場から業務監査及び会計監査を実施し、取締役(監査等委員であるものを除く。)の職務執行状況を監査しています。
詳細につきましては「(2)役員の状況」及び「(3)監査の状況 ①監査等委員会の状況」に記載しています。
○ 指名委員会、報酬委員会
取締役会による役員等の指名・報酬の決定等における独立性、客観性及び説明責任の更なる強化を目的に、取締役会の事前審議等機関として5名の取締役(過半数である3名が独立社外取締役)で構成される指名委員会、報酬委員会を任意に設置し、ガバナンスの有効性を高めています。2025年度末時点及び2026年6月16日(有価証券報告書提出日)現在において、両委員会を構成する委員は、島田明(代表取締役社長)、廣井孝史(代表取締役副社長)、坂村健(社外取締役)、内永ゆか子(社外取締役)及び渡邉光一郎(社外取締役)とし、議事運営を統括する委員長は島田明(代表取締役社長)としています。なお、2026年6月18日開催予定の定時株主総会後に開催される取締役会において、指名委員会及び報酬委員会の委員の選任について決議する予定であり、承認可決された場合、指名委員会、報酬委員会を構成する取締役は5名(うち独立取締役3名)となります。両委員会を構成する委員は、島田明(代表取締役社長)、佐々木裕(代表取締役副社長)、坂村健(社外取締役)、渡邉光一郎(社外取締役)、及び武井奈津子(社外取締役)となり、議事運営を統括する委員長は島田明(代表取締役社長)となります。両委員会の決議にあたっては、構成メンバーである委員の過半数が出席し、出席委員の過半数をもって行うこととしています。
2025年度は、指名委員会を6回、報酬委員会を2回開催し、役員等の選任、後継者計画、役員報酬体系の在り方等について活発な議論を実施しています。(全ての委員が全ての会に出席)
| 指名委員会 | 事前審議事項 | (1)グループ全体の取締役・執行役員の選任及び解任並びにその候補者の指名を行うにあたっての方針 (2)取締役の選任及び解任に関する事項 (3)主要グループ会社の代表取締役の選定及び解職に関する事項 (4)代表取締役、その他役付取締役の選定及び解職 (5)会長の選定及び解職 (6)社長に事故があるとき、その職務を代行する取締役の順序 (7)取締役に関する業務分担の決定及び使用人職務の委嘱 (8)執行役員の選任及び解任並びに職務の委嘱 (9)前各号に掲げるほか、取締役・執行役員等の指名に関して取締役会から諮問を受けた事項 |
| 個別委任事項 | 取締役・執行役員等の指名に関して取締役会から個別に委任を受けた事項 | |
| 報酬委員会 | 事前審議事項 | (1)取締役・執行役員の報酬の決定方針及び報酬の構成・水準 (2)前号に掲げるほか、取締役・執行役員等の報酬に関して取締役会から諮問を受けた事項 |
| 個別委任事項 | (1)取締役・執行役員の報酬の割合、算定方法及び個人別の報酬の額 (2)取締役・執行役員等の報酬の決定に関して取締役会から個別に委任を受けた事項 |
○ サステナビリティ委員会
サステナビリティを巡る課題への対応が重要な経営課題であると位置づけ、サステナビリティについての取り組みに対する取締役の監督機能の強化を目的に、取締役会の事前審議等機関として代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を任意に設置しています。NTTグループのサステナビリティに関わる基本戦略、活動の実施状況、情報開示について議論し、取り組みを推進しています。
○ 執行役員会議
会社の重要な意思決定にあたっては、原則として、執行役員等で構成する執行役員会議において審議した上で決定することとし、週1回程度開催することとしています。なお、意思決定の透明性を高めるため、執行役員会議には監査等委員である取締役1名も参加することとしています。
④企業統治に関するその他の事項
○ 内部統制システムの整備の状況、子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況等
当社は、NTTグループにおける内部統制システムの整備に関する基本方針を取締役会にて決議し、2025年6月19日付で改定しました。決議の内容は、以下のとおりです。なお、当社は、2025年6月19日開催の第40回定時株主総会決議に基づき、同日付で監査等委員会設置会社に移行しており、以下の記載は移行後の内容となりますが、移行前においても、監査役会設置会社として同様の体制を整備・運用しています。
| 内部統制システムの整備に関する基本方針 NTTグループは、社会や産業を支えるパートナーとして、世界の人々の安心・安全を支えるサービスを提供するだけでなく、自ら変革を続けることで、人々の生活をより便利に、より豊かにするための新たな価値創造やグローバルサステナブル社会の実現に挑戦し続けます。 これらの挑戦にあたっては、国内外を問わず、法令、社会的規範及び社内規則を遵守することはもとより、高い倫理観を持って誠実かつ効率的に事業運営をすることが不可欠です。 上記を実現するため、内部統制システムの整備に関する基本方針を制定します。社長は、業務執行の最高責任者として、本基本方針に従い内部統制システムの整備及び運用について責任をもって実施します。 1.取締役等及び社員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制 当社は、法令を遵守することはもとより、高い倫理観を持って事業を運営していくため、以下の取り組みを行う。 (1)企業倫理・コンプライアンス ①NTTグループ企業倫理規範を策定し、NTTグループ全ての取締役等及び社員を対象に、企業倫理に関する基本方針と具体的な行動指針を示す。 ②企業倫理の責任体制を明確化し、企業倫理の確立、コンプライアンス意識の醸成、綱紀の保持、申告に関する調査検討等を行うため、副社長を委員長とする企業倫理委員会を設置する。また、職場におけるハラスメントを防止するため、ハラスメント防止規程を制定し、講ずべき措置等について定める。 ③取締役等や社員に対し、企業倫理・コンプライアンスに関する継続的な啓発を行うため、企業倫理研修等を実施する。また、施策の実効性を測るため、意識調査等を行う。 ④社員就業規則等において、事業を適正かつ効率的に運営するため、誠実に法令、規程及び通達を遵守し、全力をあげてその職務の遂行に専念すべき義務を定める。 ⑤懲戒規程等を策定し、法令違反や規程違反が認められた場合は、これらに基づき対処する。 (2)内部通報 より風通しの良い企業風土の醸成に努め、グループ各社内の企業倫理ヘルプライン受付窓口及び弁護士を活用したグループ横断的な社外の企業倫理ヘルプライン受付窓口を設置し、匿名・記名を問わず申告を受け付ける。また、監査等委員会への独立通報ルートも設置する。なお、企業倫理ヘルプライン受付窓口及び監査等委員会に申告したことを理由として、申告者に対して不利益となる取り扱いは行わない。 (3)内部監査 ①内部監査活動を効率的・効果的に推進するため、内部監査の実施に関する基本的事項を定めた内部監査規程を策定し、監査対象組織等から独立した社長直轄の組織として内部監査部門を設置する。内部監査部門は、NTTグループの価値を高め、経営目標の達成に資することを使命とし、内部監査規程に基づき、独立・客観的な立場で、ガバナンス、リスクマネジメント及び内部統制の各プロセスの妥当性・有効性の評価、並びに提言を行う。 ②内部監査部門は、内部監査計画を策定し、取締役会はこれを承認する。また、内部監査部門は、内部監査の結果を定期的に取締役会及び監査等委員会に報告する。 |
| (4)情報開示 ①金融商品取引法その他法令に基づく報告の信頼性の確保について、適切な取り組みを実施する。 ②NTTグループに係る情報の適時、公正かつ公平な開示を図り、投資家等の適正な投資判断に資することを目的として、当社が保有する重要な経営情報の開示統制手続きを規定したディスクロージャー規程を策定する。また、投資家等への情報開示及びIR活動に関する基本方針としてディスクロージャーポリシーを策定・公表する。 ③当社は、国内外の関係法令および証券取引所規則等に則り、情報開示を行うとともに、NTTグループへの理解を促進するために有用と当社が考える情報については、積極的に開示するよう努める。 (5)サステナビリティ サステナビリティ委員会を設置し、NTTグループのサステナビリティに関する活動方針やその進捗状況を管理する。 2.リスクマネジメントに関する規程その他の体制 当社は、リスクについて適切にマネジメントするため、以下の取り組みを行う。 (1)リスクマネジメントの基本的事項を定め適正かつ効率的な業務運営を行うため、リスクマネジメント規程を策定する。 (2)リスクマネジメントを全社横断的かつ有効に機能させ、全社レベルで強化するため、副社長を委員長とするビジネスリスクマネジメント推進委員会を設置する。また、ビジネスリスクマネジメント推進委員会は、リスクマネジメント全般を統括し、全社リスクの特定及び管理方針を決定する。 3.取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制 当社は、取締役等の適切な責任分担と監督体制により効率的な事業運営を行うため、以下の取り組みを行う。 (1)取締役会規則を定め、定期的に開催される取締役会において、経営に関する重要事項について、関係法規、経営判断の原則及び善良なる管理者の注意義務等に基づき決定を行うとともに、取締役等は、定期的に職務の執行状況等について報告する。 (2)職務執行の公正性を監督する機能を強化するため、取締役会に独立した立場の社外取締役を含める。 (3)執行役員制度を導入し、取締役会が担う経営に関する決定・監督の機能と執行役員が担う業務執行の機能を明確に分離する体制を整え、経営の機動力の向上を図る。 (4)取締役会から委譲された事業執行の円滑な遂行を図るため、執行役員会議や、執行役員会議の下に重要な業務執行に関する委員会を設置する。 (5)組織の構成と各組織の所掌業務を定める組織規程及び権限の分掌を定める責任規程を策定する。 4.取締役等の職務の執行に関する情報の保存及び管理に関する体制 当社は、取締役等の職務の執行に関する情報の管理を行い、適正かつ効率的な事業運営に資するため、以下の取り組みを行う。 (1)文書(関連資料及び電磁媒体に記録されたものを含む。以下同じ。)その他の情報の管理について必要事項を定めるため、文書規程を策定する。なお、文書は、法令に定めるものの他、業務に必要な期間保存する。 (2)事業において取扱う情報の取得、管理等に関する全ての基本事項を定めるため、情報セキュリティマネジメント規程を策定し、リスクの把握・予防とリスク顕在化時の被害の最小化に向け、情報セキュリティ対策を実施する。 5.NTTグループにおける業務の適正を確保するための体制 当社は、当社及びNTTグループ会社が、関係法令を遵守し、相互に自主・自律性を十分に尊重しつつ、適正かつ効率的な事業運営を行い、グループとしての成長・発展に資するため、以下の取り組みを行う。 (1)当社は、NTTグループを統括・調整し、効率的かつ効果的なグループ経営を推進するため、NTTグループの事業運営において必要な事項の各社からの報告に関する体制を整備する。 (2)当社は、NTTグループにおける不祥事等の防止のための社員教育や研修等を実施する。 (3)当社は、リスクの発生を予防し、事前準備するとともに、リスクが発生した場合に的確かつ迅速な対応を可能とするよう、ビジネスリスクマネジメントマニュアルを策定し、NTTグループが一体となってリスクマネジメントを行う。 (4)当社は、NTTグループ情報セキュリティ規程を策定し、NTTグループが遵守すべき情報セキュリティに関する基本的な指針や対策の方向性及び具体的な対策を示す。 (5)当社は、NTTグループ会社等の経営状況等を勘案し、リスクに応じた内部監査を実施する。 |
| 6.監査等委員会の職務を補助すべき社員に関する事項及びその社員の取締役等(監査等委員であるものを除く。以下、本項及び次項において同じ。)からの独立性に関する事項 当社は、監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するため、監査等委員会の職務を補助すべき社員について以下の取り組みを行う。 (1)監査等委員会の職務を補助すべき専任の社員を配置するため、会社法上の重要な組織として監査等委員会室を設置する。 (2)監査等委員会室に所属する社員は、監査等委員会の指揮命令に基づき業務を実施する。 (3)監査等委員会室に所属する社員の人事異動、評価等について、監査等委員会の意見を尊重し対処する。 7.取締役等及び社員が監査等委員会に報告をするための体制及びその他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制 当社は、監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するため、取締役等及び社員が職務執行に関する重要な事項について監査等委員会に報告するなど、以下の取り組みを行う。 (1)取締役等から職務執行等の状況について以下の項目について報告する。 ①執行役員会議で決議された事項 ②会社に著しい損害を及ぼした事項および及ぼすおそれのある事項 ③月次決算報告 ④内部監査の状況 ⑤法令・定款等に違反するおそれのある事項 ⑥ヘルプラインへの通報状況 ⑦グループ会社から報告を受けた重要な事項 ⑧上記以外のコンプライアンス上重要な事項 (2)取締役等、会計監査人、内部監査部門等は、それぞれ定期的又は随時に監査等委員会と意見交換等を実施する。 (3)監査等委員会、会計監査人及び内部監査部門は、相互に連携を保つ。また、監査等委員会は、必要があると認めるときは内部監査部門に指示を行うことができる。 (4)監査等委員は取締役会のほか、重要な会議に出席することができる。 (5)監査等委員会は、独自に外部の専門家と契約し監査業務に関する助言を受けることができる。 (6)監査等委員は、職務の執行に必要な費用について請求することができ、当社は当該請求に基づき支払いを行う。 (7)監査等委員会に報告した者は、報告したことを理由として不利益となる取り扱いを受けない。 注:本基本方針において、「取締役等」とは、別段の定めがあるときを除き、取締役、執行役員及び研究開発担当役員のことをいう。 |
○ リスク管理体制の整備の状況
事業等のリスクやリスク管理体制の整備については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。
○ 責任限定契約の内容の概要
当社と取締役(業務執行取締役等である者を除く。)は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額としています。
○ 役員等賠償責任保険
当社は会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、これにより、被保険者が会社役員等の地位に基づいて行った行為(不作為を含む)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や争訟費用等を補償することとしています。ただし、被保険者自身が贈収賄等の犯罪行為や意図的に違法行為を行ったことに起因して被保険者が被る損害等については補償対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じています。
当該保険契約の被保険者は、当社及び当社子会社であるNTTドコモ、NTTドコモビジネス、NTTドコモソリューションズ、NTT東日本、NTT西日本、NTTアーバンソリューションズ株式会社、NTT都市開発株式会社、株式会社NTTファシリティーズ、NTTアノードエナジー株式会社、NTTインテグレーション株式会社、NTTソノリティ株式会社、NTTグリーン&フード株式会社、株式会社NTT AI-CIX、及び、前記各社の一部の子会社の取締役、監査役、執行役員です。
○ 取締役の定数
当社の取締役は17名以内(うち、監査等委員である取締役は、5名以内)とする旨定款に定めています。
○ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めています。また、この選任決議は、累積投票によらない旨定款に定めています。
○ 株主総会決議事項を取締役会で決議できることとした事項
当社は、取締役会決議によって市場取引等により自己の株式の取得ができる旨定款に定めています。これは、経営環境に応じた柔軟な資本政策を行うことができるようにするものです。
当社は、剰余金の配当に関する事項等、会社法第459条第1項各号に掲げる事項を取締役会の決議により行うことができる旨定款に定めています。これは株主への利益還元等を機動的に行うことができるようにするものです。
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会決議によって取締役の責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めています。これは、取締役が職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるようにするものです。
○ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めています。これは、特別決議の定足数をより確実に充足できるようにするものです。
○ 社外取締役のサポート体制
社外取締役(監査等委員であるものを除く。)に対しては、取締役会事務局が連絡窓口となり、社外取締役(監査等委員であるものを除く。)からの問合せに対する回答や業務執行に関する情報提供等のサポートを常日頃より行っています。加えて、取締役会開催前には、取締役会事務局等より社外取締役(監査等委員であるものを除く。)に対して、審議にかけられる案件の内容等について事前に説明を行っています。
監査等委員である社外取締役については、その職務を補助するため監査等委員会室を設置し、監査等委員会監査業務のサポートを実施しています。
○ 取締役に対する研修
NTTグループ会社役員に対しては、グローバルにわたる経済・社会問題、コンプライアンス、リスクマネジメント等、様々な研修の機会を設けるとともに、新たな職務経験等を積ませることで、激変する経営環境に対応できるトップマネジメントに相応しい候補者の育成に努めています。また、独立社外取締役に対しては、グループ会社の事業動向や当社研究所等における最新の研究開発成果への理解を深める機会を設ける等、NTTグループ事業への理解をさらに深める取り組みも行っています。
○ コンプライアンス体制の整備状況
《NTTグループ企業倫理規範の制定》
健全な企業活動を推進していくためには、法令を遵守し、高い倫理観を持って事業を運営していくことが不可欠という認識のもと、2002年11月にNTTグループ企業倫理憲章(現NTTグループ企業倫理規範)を策定しました。
NTTグループ企業倫理規範は、NTTグループに所属する全ての役員及び社員を対象に、企業倫理に関する基本方針と具体的な行動指針を示しています。行動指針には、社会的責務の大きな企業グループの一員として、不正や不祥事の防止に努めること、企業内機密情報の漏えいを防止すること、お客さまやお取引先との応接の際の過剰な供授をなくすこと等、公私を問わず高い倫理観を持って行動することを定めています。
《NTTグループ企業倫理規範の浸透に向けた取り組み》
NTTグループ企業倫理規範を実効性のあるものとするために、社員向けの企業倫理研修等を実施するとともに、社員向けWebサイトではNTTグループ企業倫理規範の内容や企業倫理上問題となる事例を詳しく解説し、社員の理解度向上に努めています。また、社員への意識調査を毎年実施して浸透度を測り、更なる企業倫理の浸透度向上に活かしています。
《企業倫理ヘルプライン(社外受付窓口)の設置》
不正や不祥事の未然防止を図るために、グループ各社において社内受付窓口を設けているほか、当社が弁護士事務所に委託して、グループ横断的な企業倫理ヘルプライン(社外受付窓口)を設けています。寄せられた相談や通報は調査・対応し、グループ各社の企業倫理委員会で報告された上で、年1回以上の頻度で当社の企業倫理委員会で全申告内容と対応状況を取りまとめ、取締役会に報告しています。
なお、これらの窓口への通報者は、通報したことによる不利益が生じないよう保護されることがNTTグループ企業倫理規範に明記されています。
また、経営陣から独立した窓口として、監査等委員会への独立通報ルート(監査等委員会へ直接通報可能)を開設・運用しています。社外申告窓口を通じた通報については、原則として監査等委員会へも同時に直接的な送付を行うとともに、監査等委員会へ対してのみ通報することも可能としています。
《贈収賄防止》
NTTグループは、法令を遵守することはもとより、高い倫理観を持って事業を運営していくことが不可欠との認識のもと、いかなる贈収賄や便宜供与、ファシリテーションペイメント※等の不正を禁止しています。特に贈賄防止に関しては、贈収賄防止ハンドブックを作成し、海外子会社も含めたグループ企業社員に周知するとともに、社内Webサイトにも公開し、理解徹底に努めています。
さらに、当社、NTT東日本・西日本については「日本電信電話株式会社等に関する法律」により贈収賄が禁止事項とされ、これに違反した場合は法的に罰せられます。
※ ファシリテーションペイメント:通常の行政サービスに関わる手続円滑化のみを目的とした少額の支払い
《サプライヤとの協働》
サプライチェーンにおける賄賂をはじめとした不正行為等に対し、サプライヤの皆さまとともに社会規範や法令を遵守し、社会的責任を果たしていくため、サプライチェーンサステナビリティ推進ガイドラインを制定・公開しています。このガイドラインにおいて、「汚職や違法な政治献金の防止、不適切な利益供与及び受領の禁止」「公正なビジネスの遂行」等の遵守をサプライヤの皆さまへ要請しています。
また、NTTグループは重要なサプライヤの皆さまに対する外部評価機関によるサステナビリティ評価や直接対話といったエンゲージメント活動を行うことにより、ガイドライン遵守状況の確認を推進しています。確認の結果、ガイドラインに記載する事項を満たさない行為や事象が特定された際には、当該のサプライヤに対して是正を求める等、サプライヤの皆さまと協働した不正行為等の防止に取り組んでいます。
○ 株主及び投資家の皆さまとの対話
当社は株主の皆さまとの対話を重視した経営を推進しており、株主総会の場での対話はもちろんのこと、社長をはじめとする経営幹部は、機関投資家の皆さまとの個別面談や個人投資家の皆さまに向けた説明会を通じて、業績動向はもとより、中期的な経営戦略やガバナンス等の説明・質疑応答等についても株主の皆さまとの対話を積極的に進めています。
株主の皆さまとの対話を通じていただいたご意見等につきましては適切に共有されており、2023年5月公表の中期経営戦略の策定及び2026年5月における一部見直しにあたっても、株主の皆さまの意見も踏まえて検討・策定を実施しました。
なお、株主の皆さまとの対話に際しては、インサイダー情報の管理徹底はもちろんのこと、フェア・ディスクロージャー(適時、公正かつ公平な情報開示)に配意して、積極的な情報開示を進めています。海外投資家の皆さまの利便性向上のため、開示資料の日英同時開示に努めており、事業報告を含む招集通知全文についても日英同時で株主総会開催日の1ヶ月以上前に開示しました。
《株主及び投資家の皆さまとの建設的な対話に関する方針》
(a)統括する経営陣の指定
財務部門長を責任者とし、財務部門にIR室を設置しています。
(b)有機的な連携のための方策
定期的に決算状況を議論する等、関係各部署と連携の上、コミュニケーションを充実させています。
(c)対話手段の充実
個別面談のほか、投資家の皆さまのニーズを踏まえたテーマ別説明会等を開催しています。
(d)効果的なフィードバック
株主や投資家の皆さまからいただいた意見を経営幹部やグループ各社に共有し、コミュニケーションの充実に役立てています。
(e)インサイダー情報の管理
ディスクロージャーポリシーに基づき、公正かつ公平な情報開示を実施しています。
《対話充実に向けた取り組み(2025年度)》
・機関投資家の皆さま向け
(対話を実施した取り組みの概要)
(a)四半期ごとの決算説明会の実施(4回)
(b)国内外のIRカンファレンスへの参加(10回)
(c)NTT IR DAY(機関投資家の皆さま向けの説明会)の開催(1回)
(d)国内外での個別説明会の実施(延べ400件以上)
(対話を実施した投資家の概要)
[投資スタイル] グロース、バリュー、配当重視等の投資スタイル
[担当分野] ファンドマネージャー、アナリスト、ESG担当、議決権行使担当
(対話の主なテーマ)
中期経営戦略、業績、株主還元、サステナビリティ、ガバナンス等
・個人投資家の皆さま向け
(a)会社説明会の実施(4回)
(経営層による会社説明会3回を含む)
(b)株主通信等のWebサイトを通じた情報発信(2回)