有価証券報告書-第93期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
(1)経営方針等
当社グループは、平成26年1月に国の認定を受けた新・総合特別事業計画に掲げた「責任と競争の両立」の達成に向け、燃料・火力事業の統合やホールディングカンパニー制への移行等の取組を着実に推進してきたが、電力小売市場の全面自由化の下での競争激化等、電力産業を取り巻く環境は大きく変化している。
この環境変化に対応して持続可能な経営を図るために、当社は平成28年7月に、「激変する環境下における経営方針」を公表し、「他社との提携」や世界水準の生産性達成等を経営の根幹と位置づけた。
また、平成28年9月、国に東京電力改革・1F問題委員会が設置され、福島第一原子力発電所の事故に関連して確保すべき資金の総額が約22兆円との見込みが示され、同年12月に福島への責任の貫徹と国民への還元の双方を果たすための改革の方向性について、東電改革提言が公表された。
この改革提言を受け、当社は、平成29年3月、主要部分を取りまとめた「新々総合特別事業計画の骨子」として示すとともに、改革の具体像を織り込んだ「新々・総合特別事業計画(第三次計画)」(以下「新々・総特」)を原子力損害賠償・廃炉等支援機構とともに策定し、平成29年5月18日に国の認定を受けている(http://www.meti.go.jp/press/2017/05/20170518004/20170518004-1.pdf)。
新々・総特に基づき、グループ社員が一丸となって、福島への責任を貫徹するとともに、非連続の経営改革をやり遂げ、企業価値の向上を実現していく。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
新々・総特のとおり、賠償・廃炉に必要な資金を確保しつつ、平成29~平成38年度の10年間平均で、
1,600億円/年~2,150億円/年の経常利益(※)を創出することを目指す。
(※)新々・総特の収支の見通しは、従来の特別事業計画との連続性を考慮し、東京電力ホールディングス、東京電力フュエル&パワー、東京電力パワーグリッド及び東京電力エナジーパートナーを合算して算定。
(3)経営環境及び対処すべき課題等
当社グループは、国の「東京電力改革・1F問題委員会」の提言などを踏まえた新々・総特のもと、低廉な電気を安定的にお届けすることを基本に、「福島への責任を果たしていく」という使命を肝に銘じ、当社グループが果たすべき賠償・廃炉費用の資金確保や企業価値の向上を目指していく。同委員会により福島第一原子力発電所の事故に関連して確保すべき資金の総額が約22兆円との見込みが示されたなか、さらなる生産性の向上やコスト削減、共同事業体の設立に向けた検討体制の確立など、非連続の改革に総力をあげて取り組み、株主や投資家のみなさまをはじめ多くの関係者の方々からのご期待に沿うことができるよう懸命に努めていく。
①福島復興に向けた取り組み
被害者の方々が一刻も早く生活・事業を再建できるよう、引き続き被害者の方々に寄り添い賠償をすすめるなど、迅速かつきめ細やかな賠償を最後のお一人まで貫徹する。
また、賠償の徹底と同時に一日も早い福島復興を実現するため、生活基盤や産業基盤の再建に向けた国や自治体等の取り組みに全面的に協力していく。具体的には、4つの町村で帰還困難区域を除き避難指示が解除されたことを踏まえ、清掃、除草等をはじめ地域の復興ステージに応じた住民支援活動を継続していくほか、放射線に関する不安の軽減や生活環境の再生をはかるための取り組みに人的・技術的に貢献していく。さらに、浜通り地域の新たな産業基盤の構築や広域的な視点でのまちづくりを目指す国の福島イノベーション・コースト構想の実現に向けた検討や福島相双復興官民合同チームによる事業再開への支援等の取り組みに協力していく。あわせて、建設・運営を行う事業会社を通じた世界最新鋭の石炭火力発電所の建設等による就労機会の創出に向けた取り組みを継続するとともに、再生可能エネルギーの導入拡大に向けて貢献していくなど、グループ一丸となって福島復興の一層の加速化をすすめていく。
②福島第一原子力発電所の廃炉と原子力発電の安全に関する取り組み
福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取り組みについては、サブドレンや陸側遮水壁などの汚染水対策を継続して実施するとともに、使用済燃料や燃料デブリの取り出しなどの作業を着実に推進していく。使用済燃料プールからの燃料取り出しに関しては、引き続き原子炉建屋のガレキ撤去や燃料取り出しカバーの設置工事等をすすめる。燃料デブリ取り出しに関しては、格納容器の内部調査等により引き続き必要な情報を収集し、取り出し方針を決定していく。
また、廃炉事業の運営体制全体の見直しによりマネジメント機能やエンジニアリング能力を強化するとともに、労働環境の改善や適切な情報発信に引き続き取り組んでいく。さらに、日本原子力発電株式会社との協力関係の拡大など国内外の叡智を結集した廃炉推進体制の構築をすすめ、長期にわたる廃炉を支えるための基盤を強化していく。
原子力安全の徹底に向けた取り組みについては、原子力安全改革プランを着実に実行し、安全意識・技術力・対話力の向上などを目指していく。
また、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働に向け、安全性向上対策をすすめるとともに、新規制基準適合性審査への対応にあたって、他の電力会社に協力いただき、規制対応向上チームの設置や組織間の情報連携の改善に取り組んでいく。地域のみなさまへの理解活動については、新潟本社の一元的な意思決定のもと、コミュニケーションの強化や情報公開を積極的に展開することで、誠実かつ丁寧な情報発信を徹底していく。加えて、原子力防災の充実に向け、地域のみなさまのご要請をお聞きし、有効な支援を実施していく。
③ホールディングカンパニー制のもとでの事業運営
当社は、賠償、廃炉、福島復興に責任を持って取り組むとともに、持株会社としてグループ全体の経営戦略の策定や経営資源の最も効率的な活用に取り組んでいく。
このため、基幹事業会社との役割分担の明確化等による効率的な経営管理を行うとともに、若手・外部人財の登用や権限の委譲,女性の活躍等を促すダイバーシティの推進など大胆な企業改革を実行するための体制構築をすすめる。また、共同事業体の設立に向けた検討チームを立ち上げるとともに、福島への責任を果たすための資金負担等の方法を検討していく。加えて、利益の拡大と財務体質の改善に向けて、生産性倍増に向けた改善活動を引き続きグループ全体に展開するとともに、業務革新、調達改革、IT革新等によってコスト削減の深掘りと設備投資の抑制をはかる。また、社債の発行を継続するなど、当社グループの自律的な資金調達力の回復もはかっていく。
各基幹事業会社は、福島への責任を全うするため、以下の事業戦略に取り組み、福島復興に向けた原資の創出とグループ全体の企業価値の向上に貢献していく。
a.東京電力フュエル&パワー
エネルギー需要の減少や再生可能エネルギーの増加など、国内の事業環境が厳しくなる一方、新たな電力取引市場の創設やガスの小売全面自由化、海外でのエネルギー需要の伸長などによる事業機会の拡大も見込まれている。こうしたなか、株式会社JERAの発展と火力発電所のバリューアップを核に、国際競争力あるエネルギーを安定的に供給していく。
中部電力株式会社との包括的アライアンスについては、平成31年度上期の事業統合の完成に向けて着実に取り組むとともに、株式会社JERAへの適切なガバナンスを通じて統合効果の一層の創出をはかり、アジアトップレベルの燃料調達コストと収益力の実現、競争力ある国内電源の開発、海外でのバリューチェーンの一体開発による新たなビジネスモデルの展開等を実施していく。
また、将来の市場を見据えた最適な電源ポートフォリオを構築するとともに、バリューアップ・プロジェクトのさらなる推進等により世界トップレベルの発電コストを実現し、競争力を強化していく。加えて、デジタル技術を活用した発電所運営に関するノウハウの商品化・標準化など、知識集約型ビジネスモデルの構築・主導にも取り組み、収益力を拡大していく。
b.東京電力パワーグリッド
国内の電力需要が低迷し、託送料金収入の減少が見込まれる一方で、経年設備の着実な改修や再生可能エネルギーの普及加速などに対応した送配電ネットワークの構築が求められている。こうしたなか、電力供給の信頼度を確保したうえで前例にとらわれない非連続の改革に取り組み、世界水準の効率的な事業運営を実現するとともに、それにより生み出された余力で財務基盤や技術力を強化し、成長する世界エネルギー市場への事業展開をすすめていく。
当面の取り組みとしては、最新のICT技術の活用による設備保全等の業務の効率化・高度化や生産性倍増に向けた改善活動の全社的な展開、グローバル調達の導入等により、国内トップレベルの託送原価を実現する。
あわせて、送配電ネットワークを高度化し、利便性の向上をはかるため、すべてのお客さまへのスマートメーターの設置完了のほか、送電ネットワークの統合的運用に向けた検討や再生可能エネルギーの導入拡大に向けた系統増強・関連技術の高度化等に取り組む。
また、住宅内の電気の使用状況等の情報をもとにした宅内IoTなどの新たな価値を創造するプラットフォーム事業の展開等、国内外で事業領域の拡大に取り組む。
c.東京電力エナジーパートナー
エネルギー需要の減少や競争の激化など経営環境が変化しているなか、従来の電力販売ビジネスから快適で安心な暮らしやビジネスの発展につながるサービスをお届けする「効用提供ビジネス」への転換をはかり、お客さまに選ばれ続ける企業を目指す。
具体的には、ガス事業における販売の拡大と市場の活性化に向けて、ガス販売に必要な機能やサービスを提供するプラットフォームを早急に整備する。これを多くの事業者に活用していただくことで、販売量の増加につなげていく。
また、省エネルギーを軸としたサービスの開発・展開に取り組む。エネルギー関連設備の最適な運用などを支援するエネルギーマネジメントシステムの提案や設備の計画、設置、運用を一元的に受託するエネルギーサービス事業を全国で展開していく。ご家庭向けには、IT関連企業、リノベーション事業者などと提携し、住宅分野においてIoTと省エネルギー技術を融合した商品を創出していく。
さらに、異業種のアライアンス・パートナーを拡大することで、販売網の構築をはかりながら、新たなサービスと組み合わせた全国での電力販売を加速していく。
これらの取り組みを通じて、アライアンス・パートナーとともに小売ビジネスを「競争」から「共創」へと進化させ、お客さまや社会に新たな価値を提供していく。
(注) 本項においては、将来に関する事項が含まれているが、当該事項は提出日現在において判断したものである。
当社グループは、平成26年1月に国の認定を受けた新・総合特別事業計画に掲げた「責任と競争の両立」の達成に向け、燃料・火力事業の統合やホールディングカンパニー制への移行等の取組を着実に推進してきたが、電力小売市場の全面自由化の下での競争激化等、電力産業を取り巻く環境は大きく変化している。
この環境変化に対応して持続可能な経営を図るために、当社は平成28年7月に、「激変する環境下における経営方針」を公表し、「他社との提携」や世界水準の生産性達成等を経営の根幹と位置づけた。
また、平成28年9月、国に東京電力改革・1F問題委員会が設置され、福島第一原子力発電所の事故に関連して確保すべき資金の総額が約22兆円との見込みが示され、同年12月に福島への責任の貫徹と国民への還元の双方を果たすための改革の方向性について、東電改革提言が公表された。
この改革提言を受け、当社は、平成29年3月、主要部分を取りまとめた「新々総合特別事業計画の骨子」として示すとともに、改革の具体像を織り込んだ「新々・総合特別事業計画(第三次計画)」(以下「新々・総特」)を原子力損害賠償・廃炉等支援機構とともに策定し、平成29年5月18日に国の認定を受けている(http://www.meti.go.jp/press/2017/05/20170518004/20170518004-1.pdf)。
新々・総特に基づき、グループ社員が一丸となって、福島への責任を貫徹するとともに、非連続の経営改革をやり遂げ、企業価値の向上を実現していく。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
新々・総特のとおり、賠償・廃炉に必要な資金を確保しつつ、平成29~平成38年度の10年間平均で、
1,600億円/年~2,150億円/年の経常利益(※)を創出することを目指す。
(※)新々・総特の収支の見通しは、従来の特別事業計画との連続性を考慮し、東京電力ホールディングス、東京電力フュエル&パワー、東京電力パワーグリッド及び東京電力エナジーパートナーを合算して算定。
(3)経営環境及び対処すべき課題等
当社グループは、国の「東京電力改革・1F問題委員会」の提言などを踏まえた新々・総特のもと、低廉な電気を安定的にお届けすることを基本に、「福島への責任を果たしていく」という使命を肝に銘じ、当社グループが果たすべき賠償・廃炉費用の資金確保や企業価値の向上を目指していく。同委員会により福島第一原子力発電所の事故に関連して確保すべき資金の総額が約22兆円との見込みが示されたなか、さらなる生産性の向上やコスト削減、共同事業体の設立に向けた検討体制の確立など、非連続の改革に総力をあげて取り組み、株主や投資家のみなさまをはじめ多くの関係者の方々からのご期待に沿うことができるよう懸命に努めていく。
①福島復興に向けた取り組み
被害者の方々が一刻も早く生活・事業を再建できるよう、引き続き被害者の方々に寄り添い賠償をすすめるなど、迅速かつきめ細やかな賠償を最後のお一人まで貫徹する。
また、賠償の徹底と同時に一日も早い福島復興を実現するため、生活基盤や産業基盤の再建に向けた国や自治体等の取り組みに全面的に協力していく。具体的には、4つの町村で帰還困難区域を除き避難指示が解除されたことを踏まえ、清掃、除草等をはじめ地域の復興ステージに応じた住民支援活動を継続していくほか、放射線に関する不安の軽減や生活環境の再生をはかるための取り組みに人的・技術的に貢献していく。さらに、浜通り地域の新たな産業基盤の構築や広域的な視点でのまちづくりを目指す国の福島イノベーション・コースト構想の実現に向けた検討や福島相双復興官民合同チームによる事業再開への支援等の取り組みに協力していく。あわせて、建設・運営を行う事業会社を通じた世界最新鋭の石炭火力発電所の建設等による就労機会の創出に向けた取り組みを継続するとともに、再生可能エネルギーの導入拡大に向けて貢献していくなど、グループ一丸となって福島復興の一層の加速化をすすめていく。
②福島第一原子力発電所の廃炉と原子力発電の安全に関する取り組み
福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取り組みについては、サブドレンや陸側遮水壁などの汚染水対策を継続して実施するとともに、使用済燃料や燃料デブリの取り出しなどの作業を着実に推進していく。使用済燃料プールからの燃料取り出しに関しては、引き続き原子炉建屋のガレキ撤去や燃料取り出しカバーの設置工事等をすすめる。燃料デブリ取り出しに関しては、格納容器の内部調査等により引き続き必要な情報を収集し、取り出し方針を決定していく。
また、廃炉事業の運営体制全体の見直しによりマネジメント機能やエンジニアリング能力を強化するとともに、労働環境の改善や適切な情報発信に引き続き取り組んでいく。さらに、日本原子力発電株式会社との協力関係の拡大など国内外の叡智を結集した廃炉推進体制の構築をすすめ、長期にわたる廃炉を支えるための基盤を強化していく。
原子力安全の徹底に向けた取り組みについては、原子力安全改革プランを着実に実行し、安全意識・技術力・対話力の向上などを目指していく。
また、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働に向け、安全性向上対策をすすめるとともに、新規制基準適合性審査への対応にあたって、他の電力会社に協力いただき、規制対応向上チームの設置や組織間の情報連携の改善に取り組んでいく。地域のみなさまへの理解活動については、新潟本社の一元的な意思決定のもと、コミュニケーションの強化や情報公開を積極的に展開することで、誠実かつ丁寧な情報発信を徹底していく。加えて、原子力防災の充実に向け、地域のみなさまのご要請をお聞きし、有効な支援を実施していく。
③ホールディングカンパニー制のもとでの事業運営
当社は、賠償、廃炉、福島復興に責任を持って取り組むとともに、持株会社としてグループ全体の経営戦略の策定や経営資源の最も効率的な活用に取り組んでいく。
このため、基幹事業会社との役割分担の明確化等による効率的な経営管理を行うとともに、若手・外部人財の登用や権限の委譲,女性の活躍等を促すダイバーシティの推進など大胆な企業改革を実行するための体制構築をすすめる。また、共同事業体の設立に向けた検討チームを立ち上げるとともに、福島への責任を果たすための資金負担等の方法を検討していく。加えて、利益の拡大と財務体質の改善に向けて、生産性倍増に向けた改善活動を引き続きグループ全体に展開するとともに、業務革新、調達改革、IT革新等によってコスト削減の深掘りと設備投資の抑制をはかる。また、社債の発行を継続するなど、当社グループの自律的な資金調達力の回復もはかっていく。
各基幹事業会社は、福島への責任を全うするため、以下の事業戦略に取り組み、福島復興に向けた原資の創出とグループ全体の企業価値の向上に貢献していく。
a.東京電力フュエル&パワー
エネルギー需要の減少や再生可能エネルギーの増加など、国内の事業環境が厳しくなる一方、新たな電力取引市場の創設やガスの小売全面自由化、海外でのエネルギー需要の伸長などによる事業機会の拡大も見込まれている。こうしたなか、株式会社JERAの発展と火力発電所のバリューアップを核に、国際競争力あるエネルギーを安定的に供給していく。
中部電力株式会社との包括的アライアンスについては、平成31年度上期の事業統合の完成に向けて着実に取り組むとともに、株式会社JERAへの適切なガバナンスを通じて統合効果の一層の創出をはかり、アジアトップレベルの燃料調達コストと収益力の実現、競争力ある国内電源の開発、海外でのバリューチェーンの一体開発による新たなビジネスモデルの展開等を実施していく。
また、将来の市場を見据えた最適な電源ポートフォリオを構築するとともに、バリューアップ・プロジェクトのさらなる推進等により世界トップレベルの発電コストを実現し、競争力を強化していく。加えて、デジタル技術を活用した発電所運営に関するノウハウの商品化・標準化など、知識集約型ビジネスモデルの構築・主導にも取り組み、収益力を拡大していく。
b.東京電力パワーグリッド
国内の電力需要が低迷し、託送料金収入の減少が見込まれる一方で、経年設備の着実な改修や再生可能エネルギーの普及加速などに対応した送配電ネットワークの構築が求められている。こうしたなか、電力供給の信頼度を確保したうえで前例にとらわれない非連続の改革に取り組み、世界水準の効率的な事業運営を実現するとともに、それにより生み出された余力で財務基盤や技術力を強化し、成長する世界エネルギー市場への事業展開をすすめていく。
当面の取り組みとしては、最新のICT技術の活用による設備保全等の業務の効率化・高度化や生産性倍増に向けた改善活動の全社的な展開、グローバル調達の導入等により、国内トップレベルの託送原価を実現する。
あわせて、送配電ネットワークを高度化し、利便性の向上をはかるため、すべてのお客さまへのスマートメーターの設置完了のほか、送電ネットワークの統合的運用に向けた検討や再生可能エネルギーの導入拡大に向けた系統増強・関連技術の高度化等に取り組む。
また、住宅内の電気の使用状況等の情報をもとにした宅内IoTなどの新たな価値を創造するプラットフォーム事業の展開等、国内外で事業領域の拡大に取り組む。
c.東京電力エナジーパートナー
エネルギー需要の減少や競争の激化など経営環境が変化しているなか、従来の電力販売ビジネスから快適で安心な暮らしやビジネスの発展につながるサービスをお届けする「効用提供ビジネス」への転換をはかり、お客さまに選ばれ続ける企業を目指す。
具体的には、ガス事業における販売の拡大と市場の活性化に向けて、ガス販売に必要な機能やサービスを提供するプラットフォームを早急に整備する。これを多くの事業者に活用していただくことで、販売量の増加につなげていく。
また、省エネルギーを軸としたサービスの開発・展開に取り組む。エネルギー関連設備の最適な運用などを支援するエネルギーマネジメントシステムの提案や設備の計画、設置、運用を一元的に受託するエネルギーサービス事業を全国で展開していく。ご家庭向けには、IT関連企業、リノベーション事業者などと提携し、住宅分野においてIoTと省エネルギー技術を融合した商品を創出していく。
さらに、異業種のアライアンス・パートナーを拡大することで、販売網の構築をはかりながら、新たなサービスと組み合わせた全国での電力販売を加速していく。
これらの取り組みを通じて、アライアンス・パートナーとともに小売ビジネスを「競争」から「共創」へと進化させ、お客さまや社会に新たな価値を提供していく。
(注) 本項においては、将来に関する事項が含まれているが、当該事項は提出日現在において判断したものである。