有価証券報告書-第94期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/28 17:03
【資料】
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【項目】
121項目
文中における将来に関する事項は,有価証券報告書提出日(平成30年6月28日)現在において判断したものである。
(1) 会社の経営の基本方針
「くらしに欠かせないエネルギーをお届けし,社会の発展に貢献する」という当社グループの企業理念を実践していくために,「中部電力グループ 経営ビジョン」を掲げております。
エネルギー事業を取り巻く環境の急激な変化に加えて,我が国における人口減少や経済成長の鈍化,それに起因する様々な社会課題が深刻化する状況を踏まえ,平成30年3月に経営ビジョンを改定いたしました。この改定した経営ビジョンでは,発販分離型の事業モデルに移行してエネルギー事業の収益を拡大すること,また,これまでの事業領域を超え,お客さま・社会をむすぶ新しいコミュニティの形を提供することで新たな成長分野を確立して収益の柱に育てることを掲げております。これらの取り組みによって,成長を積極的に追及し,「2020年代後半には連結経常利益2,500億円以上」の企業グループを目指すこととしております。
当社グループは,この経営ビジョンのもと,地球環境に配慮した,良質なエネルギーを安全・安価で安定的にお届けするという「変わらぬ使命の完遂」に努めてまいります。同時に,これを礎として,時代の変化を見据えた「新たな価値の創出」に挑戦し続けることで,期待を超えるサービスを,先駆けてお客さまへお届けするリーディングカンパニーとして,「一歩先を行く総合エネルギー企業グループ」を目指してまいります。
また,今後とも,お客さまや社会からの信頼が事業運営の基盤であることを肝に銘じ,コンプライアンス経営を徹底するとともに,良き企業市民としての社会的責任(CSR)を完遂し,お客さまや株主・投資家のみなさまに信頼,選択されるよう努め,地域社会の発展にも貢献してまいります。
(2) 目標とする経営指標
平成28年3月,中期目標として「平成30年度までに連結経常利益1,500億円以上を実現できる企業グループを目指す」ことを設定いたしました。当社グループは,この目標の実現に向け,グループ一丸となって様々な取り組みを進めてまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略・会社の対処すべき課題
エネルギー事業を取り巻く環境は,電力・ガスの小売全面自由化に続き,平成32年の送配電事業の法的分離など急激に変化しつつあります。一方,原子力発電については,他の電力会社において,新規制基準への適合性確認審査を経て再稼働した発電所もあるものの,依然としてわが国の原子力発電所の多くは運転停止が継続しております。
しかし,いかなる事業環境においても,「地球環境に配慮した,良質なエネルギーを安全・安価で安定的にお届けする」という電気事業者としての使命は,これまでと変わるものではありません。
中部電力グループは,この変わらぬ使命の完遂に努めると同時に,時代の変化を見据えた新たな価値の創出に挑戦し続けることで,期待を超えるサービスを,先駆けてお客さまへお届けするリーディングカンパニーとして「一歩先を行く総合エネルギー企業グループ」を目指してまいります。
具体的には,次の4つの重点的な取り組みをグループ一丸となって実施してまいります。
① 浜岡原子力発電所における安全性のさらなる向上
② 新たな時代の安定供給
③ 成長に向けた事業基盤の強化と持続的な成長の実現
④ 環境変化に即応できる事業体制・経営基盤の構築

① 浜岡原子力発電所における安全性のさらなる向上
浜岡原子力発電所3・4号機については,新規制基準を踏まえた安全性向上対策を着実に進めるとともに,同基準への適合性を早期に確認いただけるよう,社内体制を強化し確実な審査対応に努めてまいります。5号機については,海水流入事象に対する具体的な復旧方法の検討と並行して,適合性確認審査の申請に向けた準備を進めてまいります。
また,防災体制の整備や教育・訓練の充実を図るとともに,住民避難を含む緊急時対応の実効性向上に向けて,国・自治体との連携を一層強化してまいります。
今後も新規制基準への対応にとどまることなく,浜岡原子力発電所の安全性をより一層高める取り組みを継続的に行い,浜岡原子力発電所を重要な電源として引き続き活用するための準備を進めてまいります。
当社は,これらの取り組みについて,地域をはじめ社会のみなさまに丁寧にご説明するとともに,不安や疑問にしっかりと向き合うことで,一人でも多くの方にご理解をいただけるよう努めてまいります。
② 新たな時代の安定供給
電力の小売全面自由化や送配電事業の法的分離など事業環境が変化する中においても,各カンパニーが役割を果たしつつグループ内で連携し,バランスの取れた電源構成を実現するとともに,地球環境に配慮した,良質なエネルギーを安定的にお届けしてまいります。
発電カンパニーにおいては,安価なベース電源である石炭火力の武豊火力発電所5号機の開発を着実に進めております。また,再生可能エネルギーについても導入拡大に向けた取り組みを引き続き推進してまいります。
電力ネットワークカンパニーにおいては,中部地域の安定供給に必要な予備力・調整力を確保するとともに,中立性・公平性を確保しつつ,高い電力品質と低廉な託送料金が両立できるよう努めてまいります。また,再生可能エネルギーの接続可能量の増大に努めるとともに,天候等による発電出力の変動に適切に対応してまいります。
販売カンパニーにおいては,供給力を安定的に確保し,お客さまに良質なエネルギーサービスを確実にお届けしてまいります。
③ 成長に向けた事業基盤の強化と持続的な成長の実現
電力・ガスの小売全面自由化などの環境変化を好機と捉え,成長の加速に向けた取り組みを進めてまいります。
販売カンパニーにおいては,競争力のある料金メニューや新たなサービスの創出,電力・ガスをワンストップでお届けするガス&パワーの積極的な展開など,お客さまの期待を超えるサービスをお届けいたします。また,既存の販売体制に加え,大阪ガスと共同で設立したCDエナジーダイレクトを通じて首都圏における電力・ガス販売および暮らしやビジネスに関わるサービスの提供を加速してまいります。
発電カンパニーにおいては,JERAを通じて,柔軟性・経済性・安定性に優れた燃料調達を実現することなどにより競争力を強化していくとともに,海外発電・エネルギーインフラ事業などにおいても事業規模を拡大してまいります。また,既存火力発電事業については,平成31年4月の事業統合に向けて必要な準備を進めてまいります。これらの統合効果を活用してJERAをグローバルなエネルギー企業体へ成長させることで,国際競争力のあるエネルギーの安定供給と,中部電力グループの企業価値向上を目指してまいります。
今後もこれらの取り組みにとどまることなく,エネルギー事業で培った当社の強みを活かした新しい成長分野を確立し,将来的に収益の柱へと育ててまいります。
④ 環境変化に即応できる事業体制・経営基盤の構築
事業環境の変化に対応し持続的な成長を実現するため,各カンパニーへのさらなる機能移管による自律的な事業体制の構築を行うとともに,送配電事業の法的分離を見据え,発販分離型の事業モデルへの移行を検討してまいります。また,IoTやAI等の新たな技術も活用した事業基盤の強化,経営効率化のさらなる深掘りやリスクマネジメントの強化などを行ってまいります。
今後とも,お客さまや社会からの信頼が事業運営の基盤であることを肝に銘じ,コンプライアンス経営を徹底するとともに,良き企業市民としての社会的責任(CSR)を完遂し,お客さまや株主・投資家のみなさまに信頼,選択されるよう努め,地域社会の発展にも貢献してまいる所存です。

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