有価証券報告書-第96期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
(1) 経営環境及び長期的な経営戦略
我が国では人口減少やIoT・AI、EV等の新技術による産業構造の変化が進み、今後は、技術革新による既存のビジネスモデルの破壊や新たなビジネスの創出、持続可能な社会への意識の高まり等、更なる変化が想定されている。また、エネルギー業界は、電力小売全面自由化以降の競争激化、地球温暖化に関する環境規制等、非連続な変化に晒されており、この傾向は今後加速していくと見ている。
このような中、2019年4月に「北陸電力グループ2030長期ビジョン」を策定・公表し、「北陸と共に発展し、新たな価値を全国・海外へ」を当社グループの将来のありたい姿として掲げた。その実現に向け、「北陸を基盤とした『総合エネルギー事業』の拡大」、「新たな成長事業の開拓」の2つを基本戦略として取り組んでいく。
<基本戦略①>北陸を基盤とした「総合エネルギー事業」の拡大
ありたい姿の実現に向け、2030年度に向けた総合エネルギー事業の方向性を次の通り設定した。
発電部門では設備の安全・安定稼働や低コストと低炭素化の両立、販売部門では総合エネルギーサービスや付加価値サービスの積極拡大、送配電部門では電力・サービス品質や低廉な託送料金の維持により、総合エネルギー事業の競争力強化と事業領域の拡大を目指す。
<基本戦略②>新たな成長事業の開拓
当社グループは、今後の環境変化を見通したうえで、保有する経営資源を最大限活用し、将来の課題解決を目指した新たな事業領域を創出していく。
新規事業の方向性は次の通り。
-既存の技術・知見・ノウハウを活かした事業エリアの拡大(全国・海外へ)
-当社の地場優位性を活かした北陸地域での新製品・サービス展開
-新製品・サービスに関する北陸地域での成功事業を、域外へも展開
※上記については他社とのアライアンスやM&A等も選択肢
また、集中的に取り組む分野として、「地域の課題解決」、「保有資源と新技術を融合した新たなサービス」、「海外電力事業」の3つを挙げている。
(2) 経営方針及び対処すべき課題
当社グループは「北陸電力グループ2030長期ビジョン」達成に向けた具体的な実行計画として、「第一次中期経営方針・計画<2019~2022年度>」を2019年4月に策定・公表した。2020年度は、第一次中期経営方針の変更は行わず、2018年度および2019年度に相次いで発生した大型石炭火力発電所の計画外停止等の情勢変化を踏まえ、施策の加速化および見直しを図るため、「第一次中期経営計画<2019~2022年度>(2020年度版)」を策定した。引き続き、以下の4つの柱からなる経営方針のもと、諸課題へ着実に取り組んでいく。
なお、新型コロナウイルス感染症への対応については、事業継続計画の適切な運用等により電力の安定供給確保に万全を期すとともに、販売電力量の減少等による業績悪化リスクに迅速・的確に対処していく。また、同感染症の最終的な影響を予見することは困難であるため、今後の事態の推移を見極めつつ、必要に応じ諸計画を見直していく。
1.安定供給の確保
供給安定性、経済性に優れ、発電時にCO2を排出しないことから、ベースロード電源として重要な役割を担う志賀原子力発電所の安全強化に徹底して取り組むとともに、新規制基準への適合性確認審査に的確に対応し、早期再稼働を目指していく。
また、高稼働が続いている水力・火力発電設備の確実な運転保守管理、経年設備の計画的な更新及び燃料の安定的調達等を通じ、引き続き安定供給を確保する。
流通設備についても、高経年設備の計画的な更新等により、安定供給を確保するとともに再生可能エネルギー大量導入への対応やレジリエンス(強靭性・回復力)向上に向けた訓練・設備の充実に向けて取り組んでいく。
2.総合エネルギー事業の競争力強化
志賀原子力発電所の早期再稼働・安定稼働、再生可能エネルギーの拡大など低炭素化と経済性を両立する電源構成を構築するとともに、総合エネルギー事業の展開等による積極的な営業活動やお客さまのニーズを捉えたサービスの展開等を通じて、可能な限り販売を拡大していく。
また、安全最優先を前提とした更なる業務効率化を徹底するとともに、将来の新たなサービスの検討・実施や電力システム改革をはじめとする国の政策に戦略的に対応し、さらなる事業基盤の強化を目指していく。
3.グループ総力による事業領域拡大
今後の人口動態やIoT・AIをはじめとする技術革新等により、社会・経済構造や社会のニーズが劇的に変化していくことが想定される。このような環境の中、グループの持続的な成長のため、持ち得る経営資源や新技術を最大限活用することで、既存事業領域の拡大及び新たな事業領域の創出に取り組み、事業ポートフォリオの変革を目指すとともに社会課題の解決に貢献していく。
4.企業文化の深化
当社グループが持続的に成長していくため、安全最優先の徹底をはじめとする安全文化の更なる深化や業務品質の向上に取り組んでいく。加えて、お客さまや地域の皆さまとの双方向対話活動を展開し、地域社会から信頼いただけるよう取り組んでいくとともに、経営効率化をはじめとした当社グループの取組みについて、丁寧な説明に努めていく。
また、ダイバーシティの推進や更なる労働生産性向上に加え、創造力のある多様な人財の育成や新技術の活用を進めるとともに、ワークライフバランスを踏まえた取組みを強化し、個人・組織が能力を最大限発揮できる活力ある職場づくりを行っていく。
なお、関西電力株式会社における金品受領問題を受けて、当社では、不適切な金品等の受領および工事発注に係る不適切な事案がなかったことを確認しているが、当社として自律的に企業倫理・法令遵守の更なる徹底を図る観点から、社内ルールである行動規範を一部改正し、慣習的な儀礼の機会での常識的な範囲内の贈答品であっても受け取りを辞退することとした。
当社としては、今後も、電気事業連合会に設置された企業倫理等委員会での議論等も踏まえながら、より一層のコンプライアンスの徹底に向けた不断の取組みを進めていく。
(3) 目標とする経営指標等
2019年4月に「北陸電力グループ2030長期ビジョン」において、当社グループの将来のありたい姿を踏まえ、以下の財務目標を設定・公表した。
■連結自己資本比率 2030年度までに30%以上
■連結経常利益 期間平均(2019~2030)350億円以上
■事業ポートフォリオ 2030年度頃までに連結経常利益ベースで
電気事業:電気事業以外=2:1
<投資および株主還元の基本的な考え方>志賀原子力発電所の再稼働や電源の安定稼働、総合エネルギー事業の拡大、成長事業の創出により、キャッシュの創出に努めていくとともに、安定配当を継続するという配当方針のもと、安定的な事業運営や持続的な成長を遂げるために必要な投資、財務基盤の強化、株主還元にバランスよく配分していく。
我が国では人口減少やIoT・AI、EV等の新技術による産業構造の変化が進み、今後は、技術革新による既存のビジネスモデルの破壊や新たなビジネスの創出、持続可能な社会への意識の高まり等、更なる変化が想定されている。また、エネルギー業界は、電力小売全面自由化以降の競争激化、地球温暖化に関する環境規制等、非連続な変化に晒されており、この傾向は今後加速していくと見ている。
このような中、2019年4月に「北陸電力グループ2030長期ビジョン」を策定・公表し、「北陸と共に発展し、新たな価値を全国・海外へ」を当社グループの将来のありたい姿として掲げた。その実現に向け、「北陸を基盤とした『総合エネルギー事業』の拡大」、「新たな成長事業の開拓」の2つを基本戦略として取り組んでいく。
<基本戦略①>北陸を基盤とした「総合エネルギー事業」の拡大
ありたい姿の実現に向け、2030年度に向けた総合エネルギー事業の方向性を次の通り設定した。
発電部門では設備の安全・安定稼働や低コストと低炭素化の両立、販売部門では総合エネルギーサービスや付加価値サービスの積極拡大、送配電部門では電力・サービス品質や低廉な託送料金の維持により、総合エネルギー事業の競争力強化と事業領域の拡大を目指す。
<基本戦略②>新たな成長事業の開拓
当社グループは、今後の環境変化を見通したうえで、保有する経営資源を最大限活用し、将来の課題解決を目指した新たな事業領域を創出していく。
新規事業の方向性は次の通り。
-既存の技術・知見・ノウハウを活かした事業エリアの拡大(全国・海外へ)
-当社の地場優位性を活かした北陸地域での新製品・サービス展開
-新製品・サービスに関する北陸地域での成功事業を、域外へも展開
※上記については他社とのアライアンスやM&A等も選択肢
また、集中的に取り組む分野として、「地域の課題解決」、「保有資源と新技術を融合した新たなサービス」、「海外電力事業」の3つを挙げている。
(2) 経営方針及び対処すべき課題
当社グループは「北陸電力グループ2030長期ビジョン」達成に向けた具体的な実行計画として、「第一次中期経営方針・計画<2019~2022年度>」を2019年4月に策定・公表した。2020年度は、第一次中期経営方針の変更は行わず、2018年度および2019年度に相次いで発生した大型石炭火力発電所の計画外停止等の情勢変化を踏まえ、施策の加速化および見直しを図るため、「第一次中期経営計画<2019~2022年度>(2020年度版)」を策定した。引き続き、以下の4つの柱からなる経営方針のもと、諸課題へ着実に取り組んでいく。
なお、新型コロナウイルス感染症への対応については、事業継続計画の適切な運用等により電力の安定供給確保に万全を期すとともに、販売電力量の減少等による業績悪化リスクに迅速・的確に対処していく。また、同感染症の最終的な影響を予見することは困難であるため、今後の事態の推移を見極めつつ、必要に応じ諸計画を見直していく。
1.安定供給の確保
供給安定性、経済性に優れ、発電時にCO2を排出しないことから、ベースロード電源として重要な役割を担う志賀原子力発電所の安全強化に徹底して取り組むとともに、新規制基準への適合性確認審査に的確に対応し、早期再稼働を目指していく。
また、高稼働が続いている水力・火力発電設備の確実な運転保守管理、経年設備の計画的な更新及び燃料の安定的調達等を通じ、引き続き安定供給を確保する。
流通設備についても、高経年設備の計画的な更新等により、安定供給を確保するとともに再生可能エネルギー大量導入への対応やレジリエンス(強靭性・回復力)向上に向けた訓練・設備の充実に向けて取り組んでいく。
2.総合エネルギー事業の競争力強化
志賀原子力発電所の早期再稼働・安定稼働、再生可能エネルギーの拡大など低炭素化と経済性を両立する電源構成を構築するとともに、総合エネルギー事業の展開等による積極的な営業活動やお客さまのニーズを捉えたサービスの展開等を通じて、可能な限り販売を拡大していく。
また、安全最優先を前提とした更なる業務効率化を徹底するとともに、将来の新たなサービスの検討・実施や電力システム改革をはじめとする国の政策に戦略的に対応し、さらなる事業基盤の強化を目指していく。
3.グループ総力による事業領域拡大
今後の人口動態やIoT・AIをはじめとする技術革新等により、社会・経済構造や社会のニーズが劇的に変化していくことが想定される。このような環境の中、グループの持続的な成長のため、持ち得る経営資源や新技術を最大限活用することで、既存事業領域の拡大及び新たな事業領域の創出に取り組み、事業ポートフォリオの変革を目指すとともに社会課題の解決に貢献していく。
4.企業文化の深化
当社グループが持続的に成長していくため、安全最優先の徹底をはじめとする安全文化の更なる深化や業務品質の向上に取り組んでいく。加えて、お客さまや地域の皆さまとの双方向対話活動を展開し、地域社会から信頼いただけるよう取り組んでいくとともに、経営効率化をはじめとした当社グループの取組みについて、丁寧な説明に努めていく。
また、ダイバーシティの推進や更なる労働生産性向上に加え、創造力のある多様な人財の育成や新技術の活用を進めるとともに、ワークライフバランスを踏まえた取組みを強化し、個人・組織が能力を最大限発揮できる活力ある職場づくりを行っていく。
なお、関西電力株式会社における金品受領問題を受けて、当社では、不適切な金品等の受領および工事発注に係る不適切な事案がなかったことを確認しているが、当社として自律的に企業倫理・法令遵守の更なる徹底を図る観点から、社内ルールである行動規範を一部改正し、慣習的な儀礼の機会での常識的な範囲内の贈答品であっても受け取りを辞退することとした。
当社としては、今後も、電気事業連合会に設置された企業倫理等委員会での議論等も踏まえながら、より一層のコンプライアンスの徹底に向けた不断の取組みを進めていく。
(3) 目標とする経営指標等
2019年4月に「北陸電力グループ2030長期ビジョン」において、当社グループの将来のありたい姿を踏まえ、以下の財務目標を設定・公表した。
■連結自己資本比率 2030年度までに30%以上
■連結経常利益 期間平均(2019~2030)350億円以上
■事業ポートフォリオ 2030年度頃までに連結経常利益ベースで
電気事業:電気事業以外=2:1
<投資および株主還元の基本的な考え方>志賀原子力発電所の再稼働や電源の安定稼働、総合エネルギー事業の拡大、成長事業の創出により、キャッシュの創出に努めていくとともに、安定配当を継続するという配当方針のもと、安定的な事業運営や持続的な成長を遂げるために必要な投資、財務基盤の強化、株主還元にバランスよく配分していく。