有価証券報告書-第102期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 11:42
【資料】
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【項目】
178項目
① ガバナンス・戦略
当社グループは、取り巻く環境変化に柔軟かつ迅速に対応し、持続的な企業価値向上を果たしていくため、「経営戦略をいかに実現するか」という観点から、“人”に関する様々なマネジメントに取り組んでいる。
こうした取り組みを時々の情勢、課題に応じて不断に見直すとともに、日々の取り組みを通じて、ありたい姿を見据えた企業文化の醸成につなげるべく、“人”に関する中長期的な「方針」とその進捗をモニタリングする「指標」を設定し、内部の議論及び外部との対話を通じて継続的にマネジメントの改善を図る一連のサイクルとして「人材マネジメントサイクル」の確立を目指している。
<人材マネジメントサイクルの全体イメージ>
人材マネジメントの領域に属する採用、異動配置、評価、育成、報酬、働き方、安全・健康などの方針、指標及び具体的施策を中期経営計画において定期的、もしくは必要に応じて、経営会議・取締役会に付議している。また、労働組合との意見交換も行っている。
取締役(社外取締役及び監査等委員である取締役を除く。)の賞与の一部には、従業員エンゲージメント、課長以上女性比率の達成状況を反映している。
“人”に関する取り組みは息の長いものとなるが、ありたい姿をしっかりと見据え、改善を重ねながら持続的な企業価値向上に挑戦していく。以下、人的資本に関する方針、取り組みについて記載している。その進捗をモニタリングする人材マネジメント指標については「③ 指標及び目標」に記載している。
a.多様な人材の活躍推進
当社グループは、当社グループの経営理念「信頼。創造。成長。」のなかでも「創造。」、つまり、変化に対応し新たな価値を創造する担い手となるのは“人”であるという認識のもと、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関するグループ全体の包括的な方針として、「多様な人材の活躍推進方針」を策定している。
多様な人材の活躍推進方針
当社グループは、企業理念およびエネルギアグループ企業行動憲章に基づき、次の方向性で多様な人材が活躍できる環境づくりに取り組み、個人の成長と組織の成長のベクトルを合わせていくことで、グループ経営ビジョンの目指す姿「一人ひとりが挑戦を重ねすべての人が持ち場で輝く」を実現する。
Ⅰ.人材づくり
<社員一人ひとりがめざすべき姿>私たちは、変化の時代において「自ら考え行動」します。
社員は、めざすべき姿に向けて自ら学び・学び合い、会社は、一人ひとりの成長を支援・育成していく。
Ⅱ.組織づくり
(1)「自律性」と「多様性」の更なる推進
変化の時代に対応していくため、社員一人ひとりの「自律性」とその力を結集した組織としての「多様性」の更なる推進に取り組む。
(2)個人と組織の「関係性」向上
「自律性」と「多様性」を更に推進していくため、個人が組織のなかで臆することなく自身の強みを発揮できるよう、個人と組織の「関係性」向上に取り組む。

この方針のもと、「中国電力グループ経営ビジョン2040」のマテリアリティの一つである「多様な人材が活躍できる環境づくり」に取り組んでおり、当社及びグループ会社において、それぞれの経営事情や事業特性等に応じて、人材育成や多様な働き方の推進、組織文化の改革等、自律的・主体的に必要な施策を実施している。以下、現在の主な取り組みを記載している。
(a)「自律性」と「多様性」の更なる推進
ⅰ.エイジ・ダイバーシティの推進
少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少が進み、労働力不足の深刻化が懸念される中、当社グループの持続的成長に向け、高年齢層の活躍推進をはじめ、グループ全体で多様な人材の活躍を推進していくこととしている。
当社及び中国電力ネットワークにおいては、持続的な成長を果たすための「エイジ・ダイバーシティ推進施策」を展開している。これまでの長期勤続・内部育成を前提とした能力基準の処遇制度に加え、市場価値・キャリア自律を重視した職務基準の処遇制度を上位層・高年齢層を対象として導入し、若年層の成長意欲や中堅以降のモチベーションにも刺激を与え、すべての世代の社員が持ち場で輝くことができる環境の整備を図っている。
この取り組みを通じ、若年・中堅層の早期育成や高年齢層の活躍推進、他企業経験者や高度な専門能力を有する人材の採用等を進め、経営戦略の実現に必要な人材(量・質)を確保していくとともに、安定的な採用継続と離職抑制により超長期的に労務構成の平準化を目指していく。
<エイジ・ダイバーシティ推進施策の具体的内容>
対象者実施内容とねらい
職務(ジョブ)をより重視した処遇制度への移行
(2025年4月~)
両社の
特別管理職
マネジメント力や専門性が求められる特別管理職の処遇について、職務(ジョブ・ポスト)基準の人事・処遇制度により、環境変化を捉えた機動的な人材活用(抜擢登用や早期昇進など)へ移行。
新たな定年後再雇用制度(Re社員制度)の新設
(2028年4月~予定)
両社の
定年退職者
定年退職後も引き続き両社での雇用を希望する社員全員について、職務(ジョブ・ポスト)基準の人事・処遇制度により、本人の意欲・能力を尊重しながら70 歳まで無期雇用。

ⅱ.性別に関係なく誰もが活躍できる企業グループを目指した取り組み
当社グループは、「性別に関係なく誰もが活躍できる」ことをありたい姿とし、具体的には「各職階の男女比が社員の男女比と等しく、男女ともに仕事とプライベートを両立しており、男女間の賃金差異が解消された状態」と定義している。
<ありたい姿>
中長期的にありたい姿を実現するために、「中国電力グループ中期経営計画(2026-2030)」においては、女性管理職の増加や男性育児休職の取得向上に関し、各社の実行フェーズに応じた目標を定め、具体的な取り組みを進めている。
当社においては、全産業平均へのキャッチアップと役員登用のすそ野拡大を目指した目標を設定し、育成計画の策定や研修会を通じた意識改革等、女性管理職の増加に向けて取り組んでいる。また、男女ともに仕事と家庭を両立できる職場風土を醸成するよう、男性育児休職取得の向上等に関する目標を設定し、在宅勤務をはじめとする働き方の選択肢の充実や、仕事と家庭の両立支援制度の整備等、性別を問わず育児参加できる環境の整備に取り組んでいる。
(b)個人と組織の「関係性」向上
「中国電力グループ経営ビジョン2040」で掲げる目指す姿「一人ひとりが挑戦を重ねすべての人が持ち場で輝く」の実現にあたっては、社員個々の力を最大限に引き出すことが重要であり、従業員エンゲージメントの向上に向けた取り組みをグループ全体で進めている。「中国電力グループ中期経営計画(2026-2030)」においては、従業員エンゲージメントの向上に関し、各社の実行フェーズに応じた目標を定め、具体的な取り組みを進めている。
当社においては、「従業員エンゲージメント」や「心理的安全性」などの組織文化に関する指標を、全社員を対象として毎年調査しており、その結果を人材マネジメントの継続的改善につなげていくことで、個人が組織の中で臆することなく自身の強みを発揮できる組織文化の定着を図っている。
b.人権の尊重
当社グループは、すべての人々の人権を尊重することを事業活動の根底におき、いかなる差別も行わず、人権が真に尊重される社会の実現に向けて取り組むことを企業行動憲章に掲げる行動原則の一つとして明示している。その具体的行動指針として、当社グループの全役員及び全従業員が人権尊重の考え方を共有し、実践していくため、「中国電力グループ人権方針」を策定している。
中国電力グループ人権方針
中国電力グループは、信頼され成長し続ける企業グループを目指し、人権尊重の理念を経営の基本に置き、人権が真に尊重される職場や社会の実現に努めます。
1.人権方針の適用
中国電力グループは、「エネルギアグループ企業行動憲章」に掲げる“人権の尊重”を徹底し、人権侵害を排除していくための指針として人権方針を策定し、中国電力グループのすべての役員および従業員に適用します。
中国電力グループのみならず、サプライチェーンにおける取引先などのビジネスパートナーの皆さまにも、本方針の内容をご理解いただけるよう働きかけます。
2.人権啓発の推進体制
中国電力人材活性化部門長を委員長とする人権啓発推進委員会において、人権方針に掲げる事項の実践に係る検討、チェック、改善を行います。
3.人権デュー・ディリジェンス
国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に定める人権デュー・ディリジェンスの仕組みに則り、人権への負の影響を特定し、予防・軽減するよう取り組みます。「いかなる差別も行わない」という考えのもと、中国電力のリスク管理の考え方に則り、人権課題に適切に対応していきます。
4.社内啓発
人権方針が理解され、浸透、定着していくよう、全従業員に対する啓発活動を継続的に実施します。
5.社外との対話
事業活動における人権への影響について、ステークホルダーによる視点で対応するため、労働組合、サプライヤー、外部専門家等との対話を行います。
6.情報公開
人権尊重に係る取り組みの状況等について、積極的に開示します。
7.救済
人権に関する相談窓口を社内外に設け、相談に対し適切に対応していくなど、救済措置を講じます。

「中国電力グループ人権方針」のもと、当社にとって特に重要な人権への負の影響を特定して人権デュー・ディリジェンスを実践し、人権に関する課題に真摯に向き合い、人権の尊重に留意して業務に取り組むことで、人権が真に尊重される職場や社会の実現に努めている。
同和問題やハラスメント防止等への取り組みについては、人権デュー・ディリジェンスの枠組みの中で、継続的に実施していくこととしており、当社においては、全社員対象の職場研修をはじめ、新入社員・新任ライン長などを対象とする階層別の研修を毎年計画・実施するなど、人権啓発に取り組んでいる。
c.安全と健康の推進
当社グループは、事業活動の基盤となる安全と心身の健康を確保することを最優先し、労働災害の防止、健康の保持増進に取り組むことを企業行動憲章に掲げる行動原則の一つとして明示している。
当社においては、安全管理や健康経営に関わる諸施策を推進していくための「安全健康推進業務運営方針」を毎年定めている。この方針のもと、当社グループに関わるすべての人がお互いを尊重し、安全と健康を気づかいあう職場風土づくりを推進するための施策を展開している。以下、当社における現在の主な取り組みを記載している。
(a)災害ゼロの追求
災害ゼロを目指して、社員一人ひとりの安全意識の高揚と安全行動の習慣化に向けて取り組んでいる。
⦅主な取り組み⦆
・作業時等の安全確保を目的としたDXの推進
・危険予知活動及びリスクアセスメントによる先取り安全の徹底
・当社と工事受注者が工事施工に伴う安全確保の協力体制を確立し、一体となって災害の防止を図ることを目的に請負工事安全対策協議会を設置・運営
(b)心とからだの健康づくり
社員一人ひとりの健康の保持増進が生産性の向上や活力ある職場づくりにつながるという考えのもと、健康経営を推進している。
⦅主な取り組み⦆
・産業保健スタッフによる健康指導や健康教育の実施
・健康保険組合とのコラボヘルスによる健康イベント(ウォーキングラリー、健康クイズチャレンジ、体重測定チャレンジ)の実施
・ストレスチェック結果を活用した職場環境改善活動とメンタルヘルス不調の未然防止
・メンタルヘルス不調者への適切な対応と円滑な職場復帰に向けた支援
・産業保健スタッフをメンバーとした女性の健康推進プロジェクトの設置

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