四半期報告書-第83期第2四半期(平成27年4月1日-平成27年6月30日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間(平成27年1月1日~6月30日)におけるわが国経済は、政府による成長戦略や日銀の金融政策による企業業績の回復、および雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復基調が続いております。観光業界においても、ビザの発行要件緩和やLCCの増便、円安等を背景に、日本政府観光局(JNTO)の統計によると、1月~6月の訪日外国人は過去最高の914万人に達しており、今後も更なる増加が期待されます。一方で、当社グループのリゾート事業の主要営業施設「箱根ホテル小涌園」等が位置する箱根町(神奈川県)では、箱根大涌谷の火山活動の活発化に伴い、噴火警戒レベルが5月6日にレベル2、6月30日にはレベル3へ引き上げられたことに起因して観光客が減少しております。なお、警戒レベル引き上げ以降も、当社施設は立ち入り規制区域対象外であり、お客さまの安心・安全を最優先として、営業を継続しております。
このような状況の中、当社グループでは、本年2月に公表しました2015年12月期を初年度とする5ヵ年の新中期経営計画「FUJITA PREMIUM VALUE CREATION 2015」~観光立国のリーディングカンパニーを目指して~に沿った新規出店や既存事業の品質強化などの施策を着々と進めております。
当第2四半期連結累計期間では、広島で2つのゲストハウス運営とオリジナルウェディングのプロデュースを展開している株式会社かわのの全株式を1月に取得したほか、東京の新宿歌舞伎町旧コマ劇場跡地に970室の大規模ホテルとして4月に新規開業したホテルグレイスリー新宿も順調に立ち上がってきております。また当社グループ内で最大となる1,297室を擁する新宿ワシントンホテル本館全室の大規模改修工事を4月より1年間を目処に開始したほか、各拠点における外国人需要の更なる増加を意識した客室改装工事の実施や、箱根地区再開発の準備を進めるなど、将来を見据えた投資を積極的に進めております。また6月には、海外駐在員事務所として、新たにバンコク、ジャカルタを加え、ワークショップを開催するなど、急成長するアジアからの需要の取り込み強化策も同時並行で進めております。
当第2四半期連結累計期間の売上高は、宿泊部門においては、客室稼働率が高水準を維持し、利用単価もリーマンショック以前に近づく水準まで上昇するなど好調に推移しました。一方で、箱根大涌谷の警戒レベル引き上げによる箱根ホテル小涌園や箱根小涌園ユネッサンなどの利用人員減少や、昨年で営業を終了した京都国際ホテルなどの影響により、当社グループ全体では、売上高は前年同四半期比577百万円減収の30,249百万円となりました。
一方、コスト面では、ホテルグレイスリー新宿の開業準備費用や、株式会社かわのの株式取得に伴う関連費用など新規案件にかかる費用が先行した結果、営業損失は、前年同四半期比771百万円悪化の845百万円となりました。当社グループが重要指標と位置づけております減価償却費等負担前の営業利益は前年同四半期比620百万円減益の1,534百万円となり、経常損失は前年同四半期比745百万円悪化の838百万円、四半期純損失は前年同四半期比568百万円悪化の824百万円となりました。
ただし、新中期経営計画の初年度となる平成27年度は、先行投資期として、一時的な収益の下振れを見込んだ計画となっており、当第2四半期連結累計期間の実績は、連結全体では、いずれも業績予想を上回る結果となっております。
業績の概要は以下の通りです。
| (単位:百万円) | |||
| 当期実績 | 前年同四半期比 | 業績予想比 | |
| 売上高 | 30,249 | △577 | 249 |
| 営業利益(△は損失) | △845 | △771 | 854 |
| 経常利益(△は損失) | △838 | △745 | 961 |
| 四半期純利益(△は損失) | △824 | △568 | 675 |
| 減価償却費等 負担前営業利益 | 1,534 | △620 | 734 |
セグメント別の概況については以下のとおりです。
WHG事業
当社の成長ドライバーとして、積極的な事業展開を加速するとともに、既存施設の競争力の強化を順次進めております。4月には新宿歌舞伎町旧コマ劇場跡地にホテルグレイスリー新宿(客室970室)を新規開業いたしました。開業から順調に立ち上がっており、利用単価は当初想定を上回る数値で推移しております。また、同じく4月から、新宿西口にある新宿ワシントンホテルにおいて、1年かけて段階的に行う本館全室(客室1,297室)の大規模改修工事に着手しました。こちらも計画通り順調に進捗しております。
宿泊部門は、新宿ワシントンホテルの工事による稼働減の減収要因がありましたが、部門全体では海外からの集客と客室改装効果等で、平均客室単価は首都圏のホテルにおいて1万円を超えるなど大幅な上昇となりました。客室稼働率も90%を維持し、利用人員は前年同四半期比46千名増の1,513千名、売上高は同924百万円増収の10,044百万円となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は前年同四半期比542百万円増収の12,882百万円となりましたが、営業利益については、ホテルグレイスリー新宿の開業準備費用等一時的なコストの発生と、新宿ワシントンホテルの大規模改修工事に伴う客室稼働減の影響が大きく、同169百万円悪化の33百万円の営業損失となりました。
リゾート事業
箱根ホテル小涌園、箱根小涌園ユネッサンなど箱根エリアの営業施設においては、前述の通り箱根大涌谷の噴火警戒レベル引き上げ以降も、立ち入り規制区域対象外であり、お客様の安全・安心を最優先として営業を継続しております。
宿泊部門では、主力の箱根ホテル小涌園で、1月~4月までは前年同期比を上回る水準で好調に推移しておりましたが、5月6日に大涌谷の警戒レベルが2へ引き上げられて以降、予約のキャンセルや利用人員の減少が相次ぐなど、大きな影響を受けました。部門全体では、前年10月に新宿泊施設建設のために休止した箱根小涌園ユネッサンインの影響もあり、売上高は前年同四半期比157百万円減収の2,193百万円となりました。
レジャー部門では、箱根小涌園ユネッサンにおいて、宿泊部門同様、大涌谷の警戒レベル引き上げの影響で、ファミリー層を中心に利用人員が大きく減少したことなどにより、部門全体では前年同四半期比76百万円減収の721百万円となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は前年同四半期比241百万円減収の3,059百万円となり、営業損失は同215百万円悪化の393百万円となりました。
ラグジュアリー&バンケット事業
婚礼部門では、1月に株式会社かわのの株式取得による増収がありましたが、ホテル椿山荘東京の利用件数の減少などにより、部門全体では前年同四半期比161百万円減収の5,636百万円となりました。なお、7月には東京の銀座4丁目に、当社初の外部ウェディングサロンとなる「ホテル椿山荘東京For wedding GINZA」を新たにオープンいたしました。利便性と機能性を向上させて、お客様のニーズに対応してまいります。
宿泊部門は、ホテル椿山荘東京において、前年10月より3カ年計画で進めている全260室の客室改装が順調に進み、その効果などにより利用単価が上昇しましたが、部門全体では昨年12月に営業を終了いたしました京都国際ホテルの影響が大きく、前年同四半期比324百万円減収の1,215百万円となりました。なお、京都国際ホテルの影響を除いた前年同四半期比は131百万円増収となりました。
宴会部門は、ホテル椿山荘東京においては例年開催しております「ほたるの夕べディナーブッフェ」などが好調に推移しましたが、こちらも京都国際ホテル営業終了の影響があり、前年同四半期比136百万円減収の2,722百万円となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は前年同四半期比972百万円減収の12,673百万円となり、営業損失は、株式会社かわの取得にかかる費用が発生したこともあり、同223百万円悪化の121百万円となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産・負債の状況)
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較し5,479百万円増加の106,360百万円となりました。1月の株式会社かわのの全株式取得を控え、期首に多めに持っていた現金及び預金が減少したこと等で流動資産は1,649百万円減少しましたが、固定資産は、投資有価証券の時価の上昇や新たに連結に加わった株式会社かわのの資産の他、ホテルグレイスリー新宿の新規開業に伴い取得した資産と差入保証金の支出等により7,129百万円増加したことが主な要因です。
また負債は、前連結会計年度末と比較して4,190百万円増加の77,296百万円となりました。改装工事代支払いによる未払金や、法人税等支払いにより未払法人税等が減少した一方、借入金が増加しました。なお、当第2四半期連結会計期間末の借入金残高は前連結会計年度末比7,275百万円増加の44,739百万円となりました。
(純資産の状況)
純資産は前連結会計年度末と比較して、1,289百万円増加の29,064百万円となりました。その他有価証券評価差額金が3,086百万円増加した一方、利益剰余金は四半期純損失の計上や、配当金の支払および退職給付に関する会計基準の改正により1,806百万円減少しました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期累計会計期間末における現金及び現金同等物は4,329百万円となり、前連結会計年度末から1,595百万円減少しております。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,905百万円のキャッシュ・アウトとなりました。主な要因は、営業および経常損失による収入の減少に、消費税、法人税等の支出の増加が加わったことによるもので、前年同四半期比では2,654百万円の支出増となりました。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、6,434百万円のキャッシュ・アウトとなりました。主な要因は、ホテルグレイスリー新宿の開業や新宿ワシントンホテルの改修等による有形及び無形固定資産の取得4,963百万円や差入保証金の差入934百万円等によるもので、前年同四半期比では4,507百万円の支出増となりました。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、6,742百万円のキャッシュ・インとなりました。主な要因は、投資の支出などに充てた借入金の増加(純増)7,245百万円や、配当金の支払486百万円によるもので、前年同四半期比では6,752百万円の収入増となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。
(6) 主要な設備
新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第2四半期連結累計期間に著しい変動があった設備は、次のとおりであります。
a 新設
WHG事業におきまして、平成27年4月にホテルグレイスリー新宿を新規開業いたしました。
b 大規模改修
WHG事業におきまして、新宿ワシントンホテルでは平成27年4月以降、約1年かけて段階的に行う大規模改修工事に着手いたしました。