有価証券報告書-第103期(2025/04/01-2026/03/31)
②戦略
当社グループは、映画館·スタジオ·不動産·催事などを運営しており、エネルギーとして主に電力を消費する事業構造を有しています。その特性から、将来的なエネルギーコストの上昇や規制、社会的要請が、財務やブランド価値に影響します。加えて、「愛される『ものがたり』を全世界に」という使命を継続して実現するためには、こうした将来の不確実性を見据えることが重要と考えています。
このような認識のもと、当社グループではTCFDが推奨するシナリオ分析の手法に倣い、備えるべき重要課題の特定と優先度評価並びに対策検討を定期的に行っています。2025年度中に実施したシナリオ分析では、地球温暖化が深刻化することを想定した「4℃シナリオ」、脱炭素化に向けた移行が進む「1.5℃シナリオ」の、二つの温度帯シナリオを設定し、当社グループの全事業種を対象に想定されるリスク及び機会の全社的なスクリーニングと対応優先度の検討を目的として実施しています。参考文献等の設定シナリオと、シナリオ分析の定量結果、現在識別している気候変動リスク及び機会については、それぞれ下記表にて一覧化しております。
シナリオ分析の結果、現時点においては財務に重大な影響を及ぼすリスクは限定的であると認識しています。一方で、将来的な不確実性も踏まえ、各リスクの低減に向けた対応を着実に進めるとともに、気候変動への対応を通じた機会の獲得を目指し、引き続き取り組みを推進してまいります。
<シナリオ分析 設定シナリオ>
<シナリオ分析によるリスク及び機会の特定結果>
※時間軸は、短期を既に顕在化している事象、中期を今後5か年以内に顕在化することを想定している事象、長期をそれ以降に想定する事業として整理しています。
※財務影響度予測は、★★★:財務に大きな影響が見込まれるリスク/機会(営業利益の10%以上)、★★:財務に中程度の影響が見込まれるリスク/機会(営業利益の1%以上)、★:財務に軽微な影響が見込まれるリスク/機会(営業利益の1%未満)として整理しています。
※将来予測情報が不足している項目については、 合理的な前提に基づく財務への影響度の算定が困難であるため「-」としています。
当社グループは、映画館·スタジオ·不動産·催事などを運営しており、エネルギーとして主に電力を消費する事業構造を有しています。その特性から、将来的なエネルギーコストの上昇や規制、社会的要請が、財務やブランド価値に影響します。加えて、「愛される『ものがたり』を全世界に」という使命を継続して実現するためには、こうした将来の不確実性を見据えることが重要と考えています。
このような認識のもと、当社グループではTCFDが推奨するシナリオ分析の手法に倣い、備えるべき重要課題の特定と優先度評価並びに対策検討を定期的に行っています。2025年度中に実施したシナリオ分析では、地球温暖化が深刻化することを想定した「4℃シナリオ」、脱炭素化に向けた移行が進む「1.5℃シナリオ」の、二つの温度帯シナリオを設定し、当社グループの全事業種を対象に想定されるリスク及び機会の全社的なスクリーニングと対応優先度の検討を目的として実施しています。参考文献等の設定シナリオと、シナリオ分析の定量結果、現在識別している気候変動リスク及び機会については、それぞれ下記表にて一覧化しております。
シナリオ分析の結果、現時点においては財務に重大な影響を及ぼすリスクは限定的であると認識しています。一方で、将来的な不確実性も踏まえ、各リスクの低減に向けた対応を着実に進めるとともに、気候変動への対応を通じた機会の獲得を目指し、引き続き取り組みを推進してまいります。
<シナリオ分析 設定シナリオ>
| 4℃ シナリオ | 2100年までに世界の平均気温が産業革命前と比べて最大4℃上昇する成り行きのシナリオ。 国内外での規制や政策の強化は限定的である一方、地球温暖化は深刻化し、物理的リスクの深刻化が懸念される。 | [参照シナリオ] IEA 『WEO2024』 STEPSシナリオ IPCC 『第5次報告書』RCP8.5シナリオ |
| 1.5℃ シナリオ | 2100年までに世界の平均気温上昇が産業革命前と比べて1.5℃以内に抑えることを目指す野心的なシナリオ。カーボンニュートラル社会の実現に向け、脱炭素化に関する政策や規制が強化され、低炭素製品やサービスの需要が高まる。 | [参照シナリオ] IEA 『WEO2024』NZEシナリオ,APSシナリオ IEA 『WEO2019』SDSシナリオ IPCC 『第5次報告書』RCP2.6シナリオ |
<シナリオ分析によるリスク及び機会の特定結果>
| 区分 | 分類 | 要因と事象 | 時間軸 | 関連事業 | 財務 影響度 予測 | ||||||
| 映像関連 | 興行関連 | 催事関連 | 観光 不動産 | 内装 | |||||||
| 物理 | 急性 | 異常気象の激甚化(台風、豪雨等) | リスク | 異常気象による施設の直接被害に伴う修繕費の発生、事業中断による損失 | 中期~ 長期 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ★★ |
| 慢性 | 平均気温の上昇などの気象パターン変化 | リスク | 降雨日数増加による製作遅延に伴う対応コストの増加 | 中期~ 長期 | ○ | - | - | - | - | ★ | |
| 猛暑に伴う観光地·イベント関連収益の減少 | - | - | ○ | ○ | - | ★ | |||||
| 熱中症リスク増加による撮影スケジュール遅延·対応コストの増加 | ○ | - | - | - | - | ★ | |||||
| 冷房使用などのエネルギー使用量·設備コストの増加 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ★ | |||||
| 機会 | 猛暑による動画配信·映画館など屋内·在宅娯楽の需要拡大 | ○ | ○ | ○ | - | - | ★★ | ||||
| バーチャルプロダクションの需要増加による新たな価値提供 | ○ | - | - | - | - | - | |||||
| 移行 | 政策 ・ 規制 | カーボンプライシング制度の導入 | リスク | 事業活動に伴うCО2排出量に炭素税が課されることによる操業コストの増加 | 中期~ 長期 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ★ |
| プラスチック規制 | リスク | プラスチック製のカトラリー類·梱包材·アメニティ類等の仕入れコストの増加 | 長期 | ○ | ○ | - | ○ | - | ★ | ||
| リサイクル規制 | リスク | 多様な廃棄物の処理規制強化による対応コストの増加 | 中期~ 長期 | ○ | ○ | - | ○ | ○ | ★ | ||
| 森林保護に関する政策 | リスク | 認証木材由来製品の使用要請強化に伴う紙製品の調達コストの増加 | 短期~ 長期 | ○ | ○ | - | - | - | ★ | ||
| 技術 | 低炭素技術の進展 | 機会 | 発電効率の高い技術活用を用いた設備導入による不動産価値の向上 | 中期~ 長期 | - | - | - | ○ | - | - | |
| 次世代技術の進展 | 機会 | バーチャルプロダクション技術の活用による、ロケ移動やセット解体に伴うコストの削減 | 長期 | ○ | - | - | - | - | - | ||
| 市場 | 電力価格の高騰 | リスク | 社会全体の電力再エネ化に伴う電力単価の高騰によるコストの増加 | 中期~ 長期 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ★ | |
| 原材料コストの変化 | リスク | 建築資材価格の高騰 | 長期 | - | - | - | - | ○ | ★ | ||
| 評判 | 顧客や投資家の評判変化 | リスク | 気候変動問題に対する取り組みが不十分であるとみなされた際の、取引先やお客さまからのレピュテーションの低下 | 中期~ 長期 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | - | |
※時間軸は、短期を既に顕在化している事象、中期を今後5か年以内に顕在化することを想定している事象、長期をそれ以降に想定する事業として整理しています。
※財務影響度予測は、★★★:財務に大きな影響が見込まれるリスク/機会(営業利益の10%以上)、★★:財務に中程度の影響が見込まれるリスク/機会(営業利益の1%以上)、★:財務に軽微な影響が見込まれるリスク/機会(営業利益の1%未満)として整理しています。
※将来予測情報が不足している項目については、 合理的な前提に基づく財務への影響度の算定が困難であるため「-」としています。