有価証券報告書-第45期(平成29年7月1日-平成30年6月30日)

【提出】
2018/09/27 9:52
【資料】
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【項目】
56項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、個人消費は一進一退を繰り返す状況ではあるものの、輸出や企業の設備投資が増加傾向を維持したことから総じて緩やかな拡大が続きました。一方、ゴルフ業界におきましては、少子高齢化によるゴルフ人口の減少傾向に加え、ビジターの集客競争は激しく、依然として厳しい状況にあります。
当社の経営成績は、ゴルフ場売上の増減すなわち来場者の増減が大きく影響します。来場者のより多くの確保に向け、一層のサービス向上等に注力してまいります。
このような経営環境のもと、業績面では売上高は84,000千円(前年同期比2.1%増)となり、販売費及び一般管理費につきましては前年度に引き続き経費節減に努めましたが、借入金利息の負担は重く、経常利益は2,599千円(前年同期は経常損失508千円)となりました。その結果、当期純利益は760千円(前年同期は当期純損失1,930千円)となりました。
当社といたしましては、経営の合理化に取り組み、コスト削減の意識を徹底させ、利益の確保に努めてまいります。
資産は前事業年度に末に比べ29,463千円減少し、2,668,310千円となりました。
負債は前事業年度末に比べ30,223千円減少し、4,414,787千円となりました。一方、純資産は前事業年度末に比べ760千円増加し、△1,746,476千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ10,414千円減少し、当事業年度末は22,929千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
前事業年度に比べて26,449千円資金の減少となり、16,781千円(前年同期比61.1%減)の資金の増加となりました。これは、税引前当期純利益が2,107千円、各務原カントリー倶楽部に対する未払利息の支払7,414千円、建物の未払修繕費の支払4,215千円等の未払金の減少12,264千円、減価償却費が26,236千円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
前事業年度に比べ13,457千円の資金の増加となり、7,681千円(前年同期比63.6%増)資金の減少となりました。これは、1番ホールから2番ホールへの階段新設工事2,120千円、7番ホールのカート道路新設工事2,960千円、取水ポンプ取替1,550千円及び浴場浴槽改修工事1,101千円の有形固定資産の取得による支出が7,731千円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
前事業年度に比べ20,683千円の資金支出の増加となり、19,514千円(前年同期は資金の増加1,168千円)の資金の減少となりました。これは各務原カントリー倶楽部からの長期借入金20,902千円を返済したこと等によるものであります。
③ 営業の実績
経営成績等の状況の概要は記載のとおりですが、参考までに最近事業年度の各務原カントリー倶楽部の営業状況を示します。
来場者数
(自平成29年7月1日 至平成30年6月30日)
年/月営業日数メンバービジター来場者総数1日平均来場者数
29/728日1,531名1,191名2,722名97名
8281,4421,0972,53991
9281,5621,4102,972106
10301,4461,6503,096103
11291,6572,1713,828132
12291,5701,5833,153109
30/1241,3256932,01884
2241,2431,0452,28895
3281,4971,8463,343119
4281,5441,8753,419122
5301,7501,8313,581119
6271,5161,2472,763102
合計333日18,083名17,639名35,722名107名

前期( )内と比較 メンバー 18,083名 (17,994名)
ビジター 17,639名 (17,840名)
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
資産合計は、2,668,310千円となり前事業年度と比べて、29,463千円の減少となりました。これは主に、営業活動等による現預金の減少10,414千円、有形固定資産の取得の増加7,731千円及び減価償却による固定資産の減少26,236千円によるものであります。
負債合計は、4,414,787千円となり前事業年度に比べて、30,223千円減少いたしました。これは主に、未払金の減少12,305千円、借入金の減少19,514千円によるものであります。
純資産合計は、△1,746,476千円となり前事業年度と比べて760千円の増加となりました。これは当期純利益760千円計上したことによるものであります。
経営成績については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
当社の運転資金は、主に販売費及び一般管理費に計上される財・サービスに対して費消されており、金融機関及び各務原カントリー倶楽部に対する支払利息にも同様に費やされております。また、設備投資資金は老朽化に伴う設備の新規取得・整備等に支出されております。これらの必要資金は、利益の計上、減価償却費等により生み出される内部資金により賄うことを基本方針としています。当事業年度におきましては、これらの資金のうちから各務原カントリー倶楽部への長期借入金を18,314千円返済しております。
資本の財源及び資金の流動性については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(3) 継続企業の前提に関する重要事象等を解消するための対応策
「2 事業等のリスク」の「(4) 継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおり、当社は、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
当社は、当該状況を解消し又は改善すべく、これまでに固定費削減の合理化策を推進してまいりましたが、さらに踏み込んだ損益改善策を実施することにより、損益の改善を図ってまいります。
(損益改善策)
① 営業収益拡大策
会員の高齢化対策として、これまでのシニア特別会員制度に加えニューシニア特別会員制度を創設し、競技参加者等の活性会員の増加を図っております。また、グリーンを中心としたコースコンディションの向上に加え、女性や高齢者向けのティーインググラウンドを増設することにより来場者の確保を図り、本来キャディー付のプレーをキャディーなしのセルフプレーを基本とし、利益の単価は減少するものの年間来場者の集客増加により収益を拡大していきたいと考えています。
② 徹底的なコスト削減計画
固定費の削減として事務作業の効率化を図り、保守管理費用の削減を進め不急な設備投資の抑制を図る所存であります。
以上の対応策により、コースの整備、施設の充実を図り、収益の改善に努力をすれば、継続した安定収益基盤の確立は成されていくものと考えております。
当社におきましては、早期の債務超過解消は困難でありますが、継続した安定収益基盤の確立を実現するため、当該経営計画を計画通りに達成すべく、邁進してまいります。