有価証券報告書-第34期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/30 15:01
【資料】
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【項目】
104項目

対処すべき課題

(1)売上の向上
当社グループでは、過去においては年間数十店舗を出店する等、全国展開を加速させた時期もございましたが、経済情勢の変化等を鑑み、ここ数年は財務体質の強化を優先させ、新規出店についてより高い投資効率が見込まれる物件に厳選した出店方針を維持してまいりました。その結果、当社グループ全体の売上向上にとっては、既存店の業績向上ならびに収益構造の改善がより重要な課題となっております。
当社グループでは、大型施設を全国展開する強みを活かした企画などにより他社の施設との差別化を進めるほか、地域のふれあいの場となるべくボウリング教室や競技会を積極的に開催し、ボウリングファンの拡大、ヘビーユーザーやリピーターの確保に努めてまいります。また、リーディングカンパニーとしてボウリング、アミューズメント業界の活性化に貢献するため、ボウリング、アミューズメント等の「楽しさ」を伝える企画や新しいサービスの提案に尽力してまいります。
なお、今後、消費税の増税や電気料金の値上げなどによる影響が想定されますが、当社グループにおいては引き続き、お客様のニーズに応えるとともに、「安心・安全・快適」な店舗運営、業務の効率化、専門部署によるコスト管理を徹底し、変化に耐えうる強固な収益構造の構築を進めてまいります。
(2)成長戦略としての米国出店
営業面積の限られた屋内型複合レジャー施設を運営する当社グループが、継続的に売上向上を図るうえで、新規出店を柱とした営業基盤の拡大はその重要な要素であります。そのため、当社グループでは国内出店を積極的に推進してまいりましたが、その結果、国内において高収益体質を維持できる出店候補地が減少してまいりました。また、国内市場においては少子高齢化の影響により、コアターゲットである若年層の減少も予想されております。そこで、当社グループにおいては、中長期的な成長確保の観点から、カントリーリスクが比較的低く、その市場規模、年齢構成から当社グループにとって開拓の余地が大きい米国への出店を次なる成長ドライバーとして位置づけてまいります。
現状、米国においては2010年より3店舗を出店、3年以上の店舗運営の実績がございますが、さらなる出店にあたっては、その前提として当社グループの財務体質の一層の強化、米国子会社における収益構造の確立ならびにガバナンス体制の強化を進めつつ、海外出店特有のリスクの検討を行いながら、慎重に推進してまいります。
なお、国内出店についても、大型ショッピングモールや複合ビルのテナントなど、初期投資を抑えられかつ高い投資効率が見込まれる物件への新規出店は、継続してまいります。
(3)財務体質の強化
当社グループでは、新規出店や「安心・安全・快適」な店舗運営を行うためには、新たな資金ニーズに柔軟に対応できる財務体質の強化が重要な課題であると認識しております。そのため、店舗資産を売却すると同時に賃借することで営業を継続する手法(セール・アンド・リースバック)を活用することにより財務体質の強化を進めてまいりましたが、今後も、柔軟な資金の借換え、リースの効率的な活用、適切な在庫管理システムの構築等に積極的に取り組み、さらなる財務体質の強化を進めてまいります。