有価証券報告書-第52期(平成30年10月1日-令和1年9月30日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループにおきましては、2016年10月に公表いたしました中期経営計画「長大持続成長プラン2016」に基づき、新たな取組みを実施してまいりました。
その最終事業年度となる第52期(当期)では、連結売上高が第51期(前期)とほぼ同水準、当社個別売上高では微減となりました。これは当社において、当期完了予定であった大型案件が発注者都合により翌期へ繰越した影響によるものです。一方、期間利益におきましては、連結および個別とも前期に比べ大きく増加しております。

業務としては、基幹事業である構造、道路、交通・ITS、環境などに加え、災害対応事業、インフラ維持管理や老朽化対策事業、PPP/PFIに代表される地域創生事業、またエネルギー関連事業などに積極的に取組んでまいりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[コンサルタント事業]
当連結会計年度の受注高は290億44百万円(前連結会計年度比0.1%減)、売上高は282億83百万円(同0.5%増)となりました。
構造事業では、主軸である橋梁設計の他、維持管理や老朽化対策、台風被害による橋梁復旧関連業務や耐震補強業務を多く実施してまいりました。また、大学との共同研究による橋梁点検ロボットの特許取得や実用化、国等の協力による高度橋梁監理システム(i-Bridge)の実用化に向けたフィールド実験など、次世代の橋梁点検技術開発に積極的に取組んでまいりました。さらに、今後の設計手法を大きく変えるCIM(三次元モデルによる計画、設計、管理システム)の開発を含め、国が進めるi-Constructionの進展に業界をリードするかたちで携わってまいりました。
インフラマネジメント事業では、道路構造物の維持管理、更新に向けた各種点検業務や道路管理DB構築業務、交通需要予測や事業評価業務などに加え、自動車の移動情報、挙動情報に関するビッグデータ処理による渋滞や事故評価業務などに取組んでまいりました。また、モビリティと駅前再開発の融合であるバスタ事業など、新たな都市機能の強化事業についても積極的に取組んでまいりました。
社会事業では、基幹であるITS、情報/電気通信事業、環境事業の他、建築計画・設計等のまちづくり事業や、港湾、河川防災事業に積極的に取組み、安定的に売上げを伸ばしてまいりました。ITS・情報/電気通信事業では、既存ニュータウン内や観光地での自動運転によるモビリティサービス導入に向けた実証実験を実施するなど、自社技術の展開による次世代移動支援の実現に向け、グループをあげて取組んでまいりました。環境・新エネルギー事業では、まちづくり事業と共同した風力、地熱、バイオマスなど再生可能エネルギー発電事業に多く取組んでまいりました。このように、次世代移動支援、環境・新エネルギー、まちづくり事業が融合した新しいまちの創造は、これからの社会の要請であり、当社グループの事業軸として、今後とも数多くのフィールドにて展開してまいります。また前々期から本格スタートした防衛関連事業においても、構造物設計、交通、環境分野から建築分野まで幅広く受注するなど、積極的な展開を図っております。
海外事業では、前期に引続き、橋梁設計、施工監理業務の他、鉄道関連の設計業務においても積極的に取組み、基幹事業を橋梁、鉄道の二本柱とし、技術営業力を駆使して非ODA系事業などにも幅広く受注活動を行うなど、新たな市場へと展開しております。特に鉄道事業では、インドネシア国都市間鉄道高速化事業やスリランカ国新都市公共交通システムなど、多くの鉄道建設事業に携わってまいりました。
連結子会社である基礎地盤コンサルタンツ株式会社、株式会社長大テックにおきましても、連結業績に大きく貢献しております。特に基礎地盤コンサルタンツ株式会社では、基幹の地質、土質調査関連事業を基軸に、洋上風力や地熱発電調査に社をあげて取組み、売上高を安定的に推移することができております。
[サービスプロバイダ事業]
当連結会計年度の受注高は3億38百万円(前連結会計年度比14.3%減)、売上高は3億49百万円(同24.1%減)となりました。
国内におけるPPP/PFIを中心に地域創生事業に積極的に取り組んでまいりました。また、フィリピン国ミンダナオ島における「カラガ地域総合地域経済開発プロジェクト」についても着実に進展しております。前期に供用開始したアシガ川小水力発電所やタギボ川上水供給コンセッション事業は順調に稼動しており、次のステップである大規模風力発電事業、電力供給事業、工業団地開発事業、ならびに工業団地周辺におけるインフラ整備事業等のプロジェクトを着実に遂行しております。今後は、フィリピン国内での大規模インフラ整備事業への展開や、インドネシア国でのエネルギーマネジメント事業など、アジア諸国での展開を推進させてまいります。
[プロダクツ事業]
当連結会計年度の受注高は4億6百万円(前連結会計年度比0.6%増)、売上高は3億68百万円(同0.1%増)となりました。
型枠リユースシステムは、従来のコンクリート型枠を使用した際に発生する廃材を循環型資材への転換を図ることで削減提案する商品であり、SDGsに対応し、継続的に顧客にご使用頂いております。
上記の各事業を支える業務執行体制面では、第50期の働き方改革元年を皮切りに、効率化施策や時間短縮施策を着実に実行してまいりました。その結果、固定費削減などにより利益確保に貢献できております。今後はグループをあげて、さらなる効率化やAIを駆使したIT化施策を積極的に実行してまいります。
また当社では「コーポレートガバナンスにかかわる方針と取組み」を公表しておりますが、この基本方針の下、今後もより一層、透明、公正な意思決定を行い、持続的成長に向けた取組みを着実に実施してまいります。
この結果、当連結会計年度における当社グループ全体の経営成績といたしましては、受注高は297億88百万円(前連結会計年度比0.3%減)、売上高は290億1百万円(同0.1%増)となりました。
利益面では、営業利益29億3百万円(同69.8%増)、経常利益28億70百万円(同67.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が18億57百万円(同73.4%増)といずれも前連結会計年度を上回りました。
当連結会計年度末における財政状態は以下の通りであります。
[資産]
当連結会計年度末の資産合計は251億72百万円(前連結会計年度末238億97百万円)となり、12億75百万円の増加となりました。流動資産は173億62百万円(前連結会計年度末159億7百万円)となり、14億55百万円の増加、固定資産は78億9百万円(前連結会計年度末79億89百万円)となり、1億79百万円の減少となりました。
流動資産が増加となった主な要因は、現金及び預金が10億13百万円減少したものの、受取手形及び完成業務未収入金が20億73百万円、未成業務支出金が3億39百万円それぞれ増加したことによるものです。
固定資産が減少となった主な要因は、建物及び構築物(純額)が73百万円、繰延税金資産が62百万円それぞれ減少したことによるものです。
[負債]
当連結会計年度末の負債合計は106億23百万円(前連結会計年度末108億46百万円)となり、2億22百万円の減少となりました。流動負債は83億99百万円(前連結会計年度末76億34百万円)となり、7億65百万円の増加、固定負債は22億24百万円(前連結会計年度末32億11百万円)となり、9億87百万円の減少となりました。
流動負債が増加となった主な要因は、受注損失引当金が3億35百万円減少したものの、未成業務受入金が8億70百万円、業務未払金が1億91百万円それぞれ増加したことによるものです。
固定負債が減少となった主な要因は、長期借入金が3億89百万円、退職給付に係る負債が5億81百万円それぞれ減少したことによるものです。
[純資産]
当連結会計年度末の純資産合計は145億48百万円(前連結会計年度末130億51百万円)となり、14億97百万円の増加となりました。増加となった主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を18億57百万円計上したこと等により利益剰余金が15億34百万円増加したことによるものです。なお、自己資本比率は前連結会計年度の54.2%から57.4%となっております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は54億51百万円(前連結会計年度末の資金残高は64億58百万円で、前連結会計年度末と比べ10億6百万円の減少)となりました。
また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な内訳は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果取得した資金は7百万円(前連結会計年度は8億67百万円の取得で、前連結会計年度と比べ8億59百万円の収入の減少)となりました。
これは主に受取手形及び完成業務未収入金の増加額20億75百万円、法人税等の支払額7億3百万円があったものの、税金等調整前当期純利益28億70百万円の計上、未成業務受入金の増加額8億70百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3億8百万円(前連結会計年度は5億12百万円の使用で、前連結会計年度と比べ2億4百万円の支出の減少)となりました。
これは主に有形固定資産の取得により1億52百万円、投資有価証券の取得により38百万円それぞれ支出したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は6億77百万円(前連結会計年度は3億62百万円の使用で、前連結会計年度と比べ3億15百万円の支出の増加)となりました。
これは主に長期借入金の返済に3億90百万円、配当金の支払に3億22百万円それぞれ支出したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の内部振替後の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われており、資産・負債や損益の状況に反映しています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行なっておりますが、見積りには不確実性が伴うため実際の結果は見積りとは異なることがあります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標について、当社グループは2016年10月に公表いたしました中期経営計画「持続成長プラン2016」において、当連結会計年度の経営成績目標として、売上高290億円、営業利益14億円としておりました。
当連結会計年度の売上高は290億1百万円となり、経営成績目標と比べて1百万円の増収、前連結会計年度と比べて31百万円の増収、また前連結会計年度比で100.1%となりました。これは主に国内コンサルタント事業のうち特に基幹事業の安定受注に加えて、国土強靭化に向けての災害対策事業や社会資本の老朽化対策事業、またPPP/PFIに代表される地域創生事業、更に再生可能エネルギー関連事業を推進したことによるものです。
売上原価は、受注増加や働き方改革への対応としての人件費並びに変動費の増加の影響を受けたものの、197億88百万円と前連結会計年度比で95.3%となりました。これは業務遂行における効率化、また、次期中期計画に向けた人員増強を中心とする組織体制強化の一部が翌期にずれ込み、人件費・経費が減少したことによるものです。また、前連結会計年度に連結子会社である基礎地盤コンサルタンツ株式会社において発生した海上ボーリング台風時のリース台船損傷に対する保険金の補償引当金の戻し入れが、当連結会計年度に4億10百万円発生したことも要因となっております。
この結果、売上総利益は92億12百万円となり、前連結会計年度と比べて10億6百万円の増益、また、売上総利益率は31.8%となりました。
販売費及び一般管理費は、63億9百万円となりました。前連結会計年度と比べて1億87百万円の減少となりましたが、売上高に対する比率では21.8%となり前連結会計年度に比べて0.6ポイントの減少となりました。これは主に販売部門・管理部門においても業務の効率化が進み、人件費・経費ともに削減が進んだことによるものです。
これにより、営業利益は29億3百万円となり、前連結会計年度と比べて11億93百万円の増益、また売上高営業利益率は10.0%となり前連結会計年度に比べ4.1ポイントの上昇となりました。
営業外損益は、△32百万円となり前連結会計年度と比べて39百万円の減少となりました。これは為替差損が増加したことによるものです。
この結果、経常利益は28億70百万円となり、前連結会計年度と比べて11億54百万円の増益、また売上高経常利益率は9.9%となりました。
これにより、税金等調整前当期純利益は28億70百万円となり、前連結会計年度に比べ11億90百万円の増益となりました。
法人税等合計は、10億24百万円となり前連結会計年度に比べ4億18百万円増加いたしました。これは法人税・住民税及び事業税と法人税等調整額のいずれもが増加したことによります。
これにより、当期純利益は18億46百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は18億57百万円となり、前連結会計年度と比べて7億86百万円の増益となりました。
以上より、当連結会計年度は前連結会計年度に比べ増収、増益であり、順調な経営成績が得られたと判断しております。
2)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金の主な需要は、業務に関わる原価(固定費,変動費)、販売費、一般管理費等であります。事業の発展に向けての投資資金需要は、設備投資や研究開発投資に加え、事業案件(比国地域経済開発プロジェクト)等への事業投資によるものであります。
短期的運転資金は自己資金並びに金融機関からの短期借入金を、また事業投資等に関しては主に自己資金を基本としております。
当社グループは、上記のように資金の流動性を高めると共に、それら資本財源の安定的確保をより一層高めるよう努めてまいります。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は、3億10百万円となっております。
3)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度は、中期経営計画「長大持続成長プラン2016」の最終期となります。目標とする経営指標として連結及び個別における売上高並びに営業利益を掲げました。これらの目標に対する当連結会計年度の実績は下表のとおりの結果となりました。
(単位:百万円)
連結における売上高は計画通りの結果となり、営業利益は計画を上回る結果となりました。個別における売上高は目標に対し96.6%の達成率となりましたが、営業利益は計画を上回る結果となりました。
2019年10月に公表いたしました中期経営計画「持続成長プラン2019」においては、目標とする経営指標として連結及び個別における売上高、営業利益に加え、それらを実現するために必要不可欠となる従業員数を掲げております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループにおきましては、2016年10月に公表いたしました中期経営計画「長大持続成長プラン2016」に基づき、新たな取組みを実施してまいりました。
その最終事業年度となる第52期(当期)では、連結売上高が第51期(前期)とほぼ同水準、当社個別売上高では微減となりました。これは当社において、当期完了予定であった大型案件が発注者都合により翌期へ繰越した影響によるものです。一方、期間利益におきましては、連結および個別とも前期に比べ大きく増加しております。

業務としては、基幹事業である構造、道路、交通・ITS、環境などに加え、災害対応事業、インフラ維持管理や老朽化対策事業、PPP/PFIに代表される地域創生事業、またエネルギー関連事業などに積極的に取組んでまいりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[コンサルタント事業]
当連結会計年度の受注高は290億44百万円(前連結会計年度比0.1%減)、売上高は282億83百万円(同0.5%増)となりました。
構造事業では、主軸である橋梁設計の他、維持管理や老朽化対策、台風被害による橋梁復旧関連業務や耐震補強業務を多く実施してまいりました。また、大学との共同研究による橋梁点検ロボットの特許取得や実用化、国等の協力による高度橋梁監理システム(i-Bridge)の実用化に向けたフィールド実験など、次世代の橋梁点検技術開発に積極的に取組んでまいりました。さらに、今後の設計手法を大きく変えるCIM(三次元モデルによる計画、設計、管理システム)の開発を含め、国が進めるi-Constructionの進展に業界をリードするかたちで携わってまいりました。
インフラマネジメント事業では、道路構造物の維持管理、更新に向けた各種点検業務や道路管理DB構築業務、交通需要予測や事業評価業務などに加え、自動車の移動情報、挙動情報に関するビッグデータ処理による渋滞や事故評価業務などに取組んでまいりました。また、モビリティと駅前再開発の融合であるバスタ事業など、新たな都市機能の強化事業についても積極的に取組んでまいりました。
社会事業では、基幹であるITS、情報/電気通信事業、環境事業の他、建築計画・設計等のまちづくり事業や、港湾、河川防災事業に積極的に取組み、安定的に売上げを伸ばしてまいりました。ITS・情報/電気通信事業では、既存ニュータウン内や観光地での自動運転によるモビリティサービス導入に向けた実証実験を実施するなど、自社技術の展開による次世代移動支援の実現に向け、グループをあげて取組んでまいりました。環境・新エネルギー事業では、まちづくり事業と共同した風力、地熱、バイオマスなど再生可能エネルギー発電事業に多く取組んでまいりました。このように、次世代移動支援、環境・新エネルギー、まちづくり事業が融合した新しいまちの創造は、これからの社会の要請であり、当社グループの事業軸として、今後とも数多くのフィールドにて展開してまいります。また前々期から本格スタートした防衛関連事業においても、構造物設計、交通、環境分野から建築分野まで幅広く受注するなど、積極的な展開を図っております。
海外事業では、前期に引続き、橋梁設計、施工監理業務の他、鉄道関連の設計業務においても積極的に取組み、基幹事業を橋梁、鉄道の二本柱とし、技術営業力を駆使して非ODA系事業などにも幅広く受注活動を行うなど、新たな市場へと展開しております。特に鉄道事業では、インドネシア国都市間鉄道高速化事業やスリランカ国新都市公共交通システムなど、多くの鉄道建設事業に携わってまいりました。
連結子会社である基礎地盤コンサルタンツ株式会社、株式会社長大テックにおきましても、連結業績に大きく貢献しております。特に基礎地盤コンサルタンツ株式会社では、基幹の地質、土質調査関連事業を基軸に、洋上風力や地熱発電調査に社をあげて取組み、売上高を安定的に推移することができております。
[サービスプロバイダ事業]
当連結会計年度の受注高は3億38百万円(前連結会計年度比14.3%減)、売上高は3億49百万円(同24.1%減)となりました。
国内におけるPPP/PFIを中心に地域創生事業に積極的に取り組んでまいりました。また、フィリピン国ミンダナオ島における「カラガ地域総合地域経済開発プロジェクト」についても着実に進展しております。前期に供用開始したアシガ川小水力発電所やタギボ川上水供給コンセッション事業は順調に稼動しており、次のステップである大規模風力発電事業、電力供給事業、工業団地開発事業、ならびに工業団地周辺におけるインフラ整備事業等のプロジェクトを着実に遂行しております。今後は、フィリピン国内での大規模インフラ整備事業への展開や、インドネシア国でのエネルギーマネジメント事業など、アジア諸国での展開を推進させてまいります。
[プロダクツ事業]
当連結会計年度の受注高は4億6百万円(前連結会計年度比0.6%増)、売上高は3億68百万円(同0.1%増)となりました。
型枠リユースシステムは、従来のコンクリート型枠を使用した際に発生する廃材を循環型資材への転換を図ることで削減提案する商品であり、SDGsに対応し、継続的に顧客にご使用頂いております。
上記の各事業を支える業務執行体制面では、第50期の働き方改革元年を皮切りに、効率化施策や時間短縮施策を着実に実行してまいりました。その結果、固定費削減などにより利益確保に貢献できております。今後はグループをあげて、さらなる効率化やAIを駆使したIT化施策を積極的に実行してまいります。
また当社では「コーポレートガバナンスにかかわる方針と取組み」を公表しておりますが、この基本方針の下、今後もより一層、透明、公正な意思決定を行い、持続的成長に向けた取組みを着実に実施してまいります。
この結果、当連結会計年度における当社グループ全体の経営成績といたしましては、受注高は297億88百万円(前連結会計年度比0.3%減)、売上高は290億1百万円(同0.1%増)となりました。
利益面では、営業利益29億3百万円(同69.8%増)、経常利益28億70百万円(同67.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が18億57百万円(同73.4%増)といずれも前連結会計年度を上回りました。
当連結会計年度末における財政状態は以下の通りであります。
[資産]
当連結会計年度末の資産合計は251億72百万円(前連結会計年度末238億97百万円)となり、12億75百万円の増加となりました。流動資産は173億62百万円(前連結会計年度末159億7百万円)となり、14億55百万円の増加、固定資産は78億9百万円(前連結会計年度末79億89百万円)となり、1億79百万円の減少となりました。
流動資産が増加となった主な要因は、現金及び預金が10億13百万円減少したものの、受取手形及び完成業務未収入金が20億73百万円、未成業務支出金が3億39百万円それぞれ増加したことによるものです。
固定資産が減少となった主な要因は、建物及び構築物(純額)が73百万円、繰延税金資産が62百万円それぞれ減少したことによるものです。
[負債]
当連結会計年度末の負債合計は106億23百万円(前連結会計年度末108億46百万円)となり、2億22百万円の減少となりました。流動負債は83億99百万円(前連結会計年度末76億34百万円)となり、7億65百万円の増加、固定負債は22億24百万円(前連結会計年度末32億11百万円)となり、9億87百万円の減少となりました。
流動負債が増加となった主な要因は、受注損失引当金が3億35百万円減少したものの、未成業務受入金が8億70百万円、業務未払金が1億91百万円それぞれ増加したことによるものです。
固定負債が減少となった主な要因は、長期借入金が3億89百万円、退職給付に係る負債が5億81百万円それぞれ減少したことによるものです。
[純資産]
当連結会計年度末の純資産合計は145億48百万円(前連結会計年度末130億51百万円)となり、14億97百万円の増加となりました。増加となった主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を18億57百万円計上したこと等により利益剰余金が15億34百万円増加したことによるものです。なお、自己資本比率は前連結会計年度の54.2%から57.4%となっております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は54億51百万円(前連結会計年度末の資金残高は64億58百万円で、前連結会計年度末と比べ10億6百万円の減少)となりました。
また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な内訳は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果取得した資金は7百万円(前連結会計年度は8億67百万円の取得で、前連結会計年度と比べ8億59百万円の収入の減少)となりました。
これは主に受取手形及び完成業務未収入金の増加額20億75百万円、法人税等の支払額7億3百万円があったものの、税金等調整前当期純利益28億70百万円の計上、未成業務受入金の増加額8億70百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3億8百万円(前連結会計年度は5億12百万円の使用で、前連結会計年度と比べ2億4百万円の支出の減少)となりました。
これは主に有形固定資産の取得により1億52百万円、投資有価証券の取得により38百万円それぞれ支出したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は6億77百万円(前連結会計年度は3億62百万円の使用で、前連結会計年度と比べ3億15百万円の支出の増加)となりました。
これは主に長期借入金の返済に3億90百万円、配当金の支払に3億22百万円それぞれ支出したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) | 前年同期比(%) |
| コンサルタント事業(百万円) | 19,506 | 96.1 |
| サービスプロバイダ事業(百万円) | 317 | 102.4 |
| プロダクツ事業(百万円) | 314 | 84.5 |
| 合計(百万円) | 20,137 | 95.9 |
(注)1.セグメント間の内部振替後の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| コンサルタント事業 | 29,044 | 99.9 | 21,919 | 103.6 |
| サービスプロバイダ事業 | 338 | 85.7 | 837 | 98.7 |
| プロダクツ事業 | 406 | 100.6 | 601 | 106.7 |
| 合計 | 29,788 | 99.7 | 23,359 | 103.5 |
(注)金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) | 前年同期比(%) |
| コンサルタント事業(百万円) | 28,283 | 100.5 |
| サービスプロバイダ事業(百万円) | 349 | 75.9 |
| プロダクツ事業(百万円) | 368 | 100.1 |
| 合計(百万円) | 29,001 | 100.1 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2017年10月1日 至 2018年9月30日) | 当連結会計年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 国土交通省 | 8,856 | 30.6 | 8,691 | 30.0 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われており、資産・負債や損益の状況に反映しています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行なっておりますが、見積りには不確実性が伴うため実際の結果は見積りとは異なることがあります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標について、当社グループは2016年10月に公表いたしました中期経営計画「持続成長プラン2016」において、当連結会計年度の経営成績目標として、売上高290億円、営業利益14億円としておりました。
当連結会計年度の売上高は290億1百万円となり、経営成績目標と比べて1百万円の増収、前連結会計年度と比べて31百万円の増収、また前連結会計年度比で100.1%となりました。これは主に国内コンサルタント事業のうち特に基幹事業の安定受注に加えて、国土強靭化に向けての災害対策事業や社会資本の老朽化対策事業、またPPP/PFIに代表される地域創生事業、更に再生可能エネルギー関連事業を推進したことによるものです。
売上原価は、受注増加や働き方改革への対応としての人件費並びに変動費の増加の影響を受けたものの、197億88百万円と前連結会計年度比で95.3%となりました。これは業務遂行における効率化、また、次期中期計画に向けた人員増強を中心とする組織体制強化の一部が翌期にずれ込み、人件費・経費が減少したことによるものです。また、前連結会計年度に連結子会社である基礎地盤コンサルタンツ株式会社において発生した海上ボーリング台風時のリース台船損傷に対する保険金の補償引当金の戻し入れが、当連結会計年度に4億10百万円発生したことも要因となっております。
この結果、売上総利益は92億12百万円となり、前連結会計年度と比べて10億6百万円の増益、また、売上総利益率は31.8%となりました。
販売費及び一般管理費は、63億9百万円となりました。前連結会計年度と比べて1億87百万円の減少となりましたが、売上高に対する比率では21.8%となり前連結会計年度に比べて0.6ポイントの減少となりました。これは主に販売部門・管理部門においても業務の効率化が進み、人件費・経費ともに削減が進んだことによるものです。
これにより、営業利益は29億3百万円となり、前連結会計年度と比べて11億93百万円の増益、また売上高営業利益率は10.0%となり前連結会計年度に比べ4.1ポイントの上昇となりました。
営業外損益は、△32百万円となり前連結会計年度と比べて39百万円の減少となりました。これは為替差損が増加したことによるものです。
この結果、経常利益は28億70百万円となり、前連結会計年度と比べて11億54百万円の増益、また売上高経常利益率は9.9%となりました。
これにより、税金等調整前当期純利益は28億70百万円となり、前連結会計年度に比べ11億90百万円の増益となりました。
法人税等合計は、10億24百万円となり前連結会計年度に比べ4億18百万円増加いたしました。これは法人税・住民税及び事業税と法人税等調整額のいずれもが増加したことによります。
これにより、当期純利益は18億46百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は18億57百万円となり、前連結会計年度と比べて7億86百万円の増益となりました。
以上より、当連結会計年度は前連結会計年度に比べ増収、増益であり、順調な経営成績が得られたと判断しております。
2)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金の主な需要は、業務に関わる原価(固定費,変動費)、販売費、一般管理費等であります。事業の発展に向けての投資資金需要は、設備投資や研究開発投資に加え、事業案件(比国地域経済開発プロジェクト)等への事業投資によるものであります。
短期的運転資金は自己資金並びに金融機関からの短期借入金を、また事業投資等に関しては主に自己資金を基本としております。
当社グループは、上記のように資金の流動性を高めると共に、それら資本財源の安定的確保をより一層高めるよう努めてまいります。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は、3億10百万円となっております。
3)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度は、中期経営計画「長大持続成長プラン2016」の最終期となります。目標とする経営指標として連結及び個別における売上高並びに営業利益を掲げました。これらの目標に対する当連結会計年度の実績は下表のとおりの結果となりました。
(単位:百万円)
| 連結 | 個別 | |||
| 目標 | 実績 | 目標 | 実績 | |
| 売上高 | 29,000 | 29,001 | 16,000 | 15,448 |
| 営業利益 | 1,400 | 2,903 | 600 | 1,382 |
連結における売上高は計画通りの結果となり、営業利益は計画を上回る結果となりました。個別における売上高は目標に対し96.6%の達成率となりましたが、営業利益は計画を上回る結果となりました。
2019年10月に公表いたしました中期経営計画「持続成長プラン2019」においては、目標とする経営指標として連結及び個別における売上高、営業利益に加え、それらを実現するために必要不可欠となる従業員数を掲げております。