有価証券報告書-第45期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

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2016/06/23 13:00
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コーポレート・ガバナンスの状況

(1)【コーポレート・ガバナンスの状況】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、業務の有効性と効率性、財務報告の信頼性、関連法規の遵守を目的に、透明性を高め、経営環境の変化に迅速に対応できる組織体制の構築、維持を重点事項として推進しております。
② コーポレート・ガバナンスに関する施策の実施状況
イ. 経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況
当社の経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況は以下のとおりであります。
a.監査役会
当社は監査役制度を採用しております。当社の監査役会は4名(内1名は、公認会計士であり、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。)で構成されており、内3名が社外監査役であります。
また、監査役は監査役監査の充実を目的に、毎月監査役会を開催し、グループ会社を含めた監査役連絡会、監査部門連絡会を定期的に行い、グループ全体での情報の共有化と監査役会のレベルアップを図っております。
b.取締役会
当社では、毎月1回定例で取締役会を開催しております。また、監査役が必ず出席し、経営の監視・監督をする立場から積極的かつ有効な意見を述べ、コーポレート・ガバナンスが適正に機能する運営体制となっております。
c.グループ経営会議
毎月、当社取締役、常勤監査役、部門長と子会社の社長及び役員で構成される「グループ経営会議」を開催し、予算統制を中心に各部門からの業績報告と今後の対策の検討を行っております。
d.会計監査人
当社は会計監査人としてPwCあらた監査法人を選任し、連結子会社の監査も依頼しており、会計制度の変更にも速やかに対応しております。
当社の監査証明業務を執行した公認会計士は中嶋 康博、加藤 正英であります。また、監査業務に係る補助者は公認会計士4名、その他9名であります。また、会計監査人と監査役は定期的な会合を持ち、必要に応じて情報の交換を行うことで、相互の連携を高めております。
(注)監査証明業務を執行した公認会計士の継続監査年数については、7年以内であるため記載を省略しております。
e.法務関連について
複数の法律事務所と顧問契約を締結し、法律問題全般に関して助言と指導を適時受けられる体制を整えております。
f.リスク管理委員会
毎月、リスク管理室主導の下、取締役、本部長等で構成される「リスク管理委員会」を開催し、当社の事業展開に悪影響を及ぼす可能性のあるリスクに関して、その対策の検討及び進捗状況の確認を行っております。
g.当社の子会社の業務の適正を確保するための体制
当社は、子会社に当社の執行役員を監査役として派遣し、当社の子会社の重要事項が、当該執行役員を通じて当社に報告される体制を構築しております。
ロ.内部統制システムの状況
当社は取締役会において、以下に示す「内部統制システムの構築の基本方針」を決議し、当社及びグループ会社の業務の適正を確保するための体制構築をしております。
a.当社及びグループ会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
b.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
c.当社及びグループ会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
d.当社及びグループ会社の取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
e.当社及びその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
f.監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、取締役からの独立性に関する事項及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
g.監査役に報告を行った者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
h.監査役の職務の執行について生ずる費用の前払または償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項
i.当社及びグループ会社の取締役及び使用人が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告に関する体制、その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
⦅⦅コンプライアンス体制⦆⦆
(a)コンプライアンス体制は、代表取締役社長、コンプライアンス統括責任者、法務・コンプライアンス室、内部監査室、監査役および取締役会で構成されております。
(b)平成19年3月21日開催の取締役会において、経営倫理規定として「アイネット企業行動憲章」を制定し、ホームページへの掲載をするほか、同憲章の名刺サイズ版を作成して、全役員及び全社員に配布するとともに常時携帯させ、全役員及び全社員への説明会を実施するなど憲章を遵守し、より良い企業風土の醸成に努めております。
(c)コンプライアンスに関する個々のルールは、「コンプライアンス・マニュアル」に定めております。
(d)当社は、コンプライアンス上、疑義ある行為についての内部通報の仕組みとして、「公益通報者保護規程」を定め、それに従い、取締役及び使用人が通報窓口を通じて会社に通報できる内部通報制度を運営しております。内部通報により通報者が不利益を被らないよう保護され、通報状況については、速やかに監査役に報告されることとなります。
(e)個人情報保護については、「個人情報保護規程」及び「個人情報保護規程実施細則」に個人情報保護マネージメントシステムに関する要求事項等を定め、全社員に徹底しております。また、当社は、プライバシーマーク使用許諾認定を受けております。
(f)コンプライアンス及び個人情報保護の教育については、社員のみならずパートやアルバイトも対象に、毎年e-ラーニング等による教育を実施し、全社員の意識と知識の向上に努めております。
⦅⦅リスクマネジメント体制⦆⦆
(a)リスク管理委員会は、「リスク管理委員会規程」に則り、当社グループに内在するリスクを把握し、評価・分析することにより、内部統制の目的である、財務報告の信頼性の担保、業務の有効性及び効率性の確保、事業活動に関わる法令等の遵守、資産を保全する為の検討を行っております。
(b)万一経営危機が発生した場合には、「危機管理規程」に則り、緊急対策本部を設置し、的確な対処をする体制を敷いております。
(c)情報管理については、「情報セキュリティ管理規程」に則り、リスク管理室長を情報セキュリティ総括責任者とする情報セキュリティ管理体制を敷いており、データセンターの情報システムの安全対策については、「情報システムの安全対策規程」にて、情報処理サービス業務の安全性と信頼性の確保に努めております。
⦅⦅監査役会・監査役⦆⦆
監査役会報告規程に基づき、監査役会への役職員からの内部統制システムの構築及び運用に関する報告に対して、必要な措置を遅滞なく講じる体制を構築しております。
ハ.責任限定契約の内容と概要
当社と社外取締役及び社外監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。
当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に定める最低限度額としております。
③内部監査及び監査役監査の状況
イ.内部監査
当社は、内部監査を担当する内部監査室を設けております。内部監査室は2名で構成されており、内部監査室
長が監査責任者となっております。
内部監査室長は、毎年度始めに社長の承認を得て、年間監査計画を立案しており、内部監査室は、かかる監
査計画に基づき、年1回以上監査を行っております。監査の結果、指摘・勧告の必要があると認めるときは、社長名にて被監査部門長に対して通知し、改善状況に関する報告書の提出を受けております。内部監査室長
は、監査終了後、社長に報告を行い、その承認を得ております。
ロ.監査役監査
当社は監査役制度を採用しております。監査役監査に関する組織及び人員については、上記②イaに記載のとおりです。
監査手続きは、常勤監査役が定期的に主要な稟議書の確認を行うとともに、会計監査にあたっては、事前に監査法人と意見交換を行っております。また、毎月開催されるグループ経営会議(当社取締役、常勤監査役、部門長と子会社の社長及び役員が出席)に出席し、各部門からの業績報告に対して必要に応じ指摘、助言を行っております。更に、取締役会には監査役が必ず出席し、決議事項並びに担当役員より報告される業務執行状況について、経営の監視・監督をする立場から積極的かつ有効な意見を述べております。
ハ.内部監査、監査役監査及び会計監査の相互連携
監査役と会計監査人は定期的な会合を持ち、必要に応じて情報の交換を行うことで、相互の連携を高めております。監査役は、内部監査部門が定期的に実施する内部の監査に帯同し、内部統制の有効性と実際の業務遂行状況を確認しております。また、内部監査室と会計監査人は、必要に応じて情報の交換を行うことで、相互の連携を高めております。内部統制部門は、内部統制体制の適否について内部監査、監査役監査及び会計監査の対象となるとともに、必要に応じて内部統制体制に関する情報の交換を行うことで、相互の連携を高めております。
④社外取締役及び社外監査役
当社の社外取締役は2名、社外監査役は3名であります。社外取締役及び社外監査役の当社の企業統治において果たす機能及び役割は以下のとおりです。なお、社外取締役及び社外監査役を選任するための独立性に関する基準、方針はありませんが、以下に記載のとおり、当社と社外取締役及び社外監査役との人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係について、当社と社外取締役及び社外監査役との間に特別な利害関係を生じさせる重要な事項はなく、独立性は確保されているものと判断しております。
社外取締役の浅井紀代子氏は、税理士としての高度な専門知識を有しており、その見地からのアドバイスをいただいております。また、同氏は税理士法人さくら共同会計事務所代表社員税理士及び株式会社横浜会計社代表取締役でありますが、当社との利害関係、取引関係がなく、独立して社外取締役としての職責を果たすことができるものと考えており、このような独立性及び期待される役割から、当社取締役会の決議をもって同氏を東京証券取引所規則に定める独立役員として指定しています。
社外取締役の竹之内幸子氏は、女性活躍推進をテーマとした研修講師、講演及びコンサルティングを数多く行っており、そこで培った経験をダイバーシティ推進に活かしたアドバイスをいただいております。また、同氏は株式会社Woomax代表取締役であり、同社はダイバーシティに関する造詣が深く、当社は女性活躍推進に向けた社内研修を委託しております。この研修の支払額は平成27年度において約300千円ですが、当社の支払規模に鑑みると、特別な利害関係を生じさせる重要性はなく、独立して社外取締役としての職責を果たすことができるものと考えており、このような独立性及び期待される役割から、当社取締役会の決議をもって同氏を東京証券取引所規則に定める独立役員として指定しています。
社外監査役の本村晴樹氏は、金融、情報サービス業界で培った経験を活かしたアドバイスをいただいております。また、同氏は当社社外監査役である他に当社との利害関係、取引関係がなく、独立して社外監査役としての職責を果たすことができるものと考えており、このような独立性及び期待される役割から、当社取締役会の決議をもって同氏を東京証券取引所規則に定める独立役員として指定しています。また、同氏が平成21年6月まで事業推進企画部部長であった三菱総研DCS株式会社は当社の議決権の1.48%の株式を所有しており、営業取引関係もありますが、その取引金額は平成27年度において約21,000千円であることから、当社の売上規模に鑑みると、特別な利害関係を生じさせる重要性はありません。
社外監査役の大橋秀夫氏は、公認会計士として財務及び会計に関する相当程度の知見を有しており、その見地からのアドバイスをいただいております。また、同氏は大橋会計士事務所所長及び株式会社大橋会計代表取締役でありますが、いずれも当社との間には特別な関係はありません。
社外監査役の田下佳彦氏は、同業他社で長年経営者として務められた豊富な経験を活かしたアドバイスをいただいております。また、同氏が平成25年6月まで常勤監査役であった株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・ウェーブ及び非常勤監査役であった株式会社NTTデータ・エム・シー・エスと当社との間には特別な関係はありません。
⑤ 役員の報酬等
イ.提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分報酬等の総額
(千円)
報酬等の種類別の総額(千円)対象となる
役員の員数
(人)
基本報酬ストック
オプション
賞与退職慰労金
取締役
(社外取締役を除く。)
174,690174,690---11
監査役
(社外監査役を除く。)
11,25011,250---1
社外役員18,75018,750---6

(注)上記には、平成27年6月24日開催の第44回定時株主総会終結の時をもって退任した監査役1名を含んでおります。また、第44回定時株主総会で取締役を退任し監査役に就任した1名について、取締役在任期間分は取締役に、監査役在任期間分は監査役に含めて記載しております。
ロ.提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上ある者が存在しないため、記載しておりません。
ハ.役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針の内容及び決定方法
当社は役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針を定めていないため、記載しておりません。
⑥ 株式の保有状況
イ.投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額
16銘柄 724,981千円
ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
前事業年度
特定投資株式
銘柄株式数(株)貸借対照表計上額
(千円)
保有目的
三菱鉛筆㈱37,000164,835長期的な取引・信頼関係保持
富士通㈱200,000163,820同上
㈱横浜銀行165,000116,160同上
イオンフィナンシャルサービス㈱21,80066,163同上
㈱アルプス技研20,00049,040同上
㈱岡三証券グループ50,00047,750同上
㈱ほくほくフィナンシャル・グループ114,00030,552同上
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ34,23025,456同上

当事業年度
特定投資株式
銘柄株式数(株)貸借対照表計上額
(千円)
保有目的
三菱鉛筆㈱37,000178,710長期的な取引・信頼関係保持
㈱コンコルディア・フィナンシャルグループ165,00085,800同上
富士通㈱200,00083,320同上
イオンフィナンシャルサービス㈱21,80057,900同上
㈱アルプス技研20,00047,300同上
㈱岡三証券グループ50,00029,400同上
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ34,23017,850同上
㈱ほくほくフィナンシャル・グループ114,00016,872同上

ハ.保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
⑦ 取締役の定数
当社の取締役は15名以内とする旨定款に定めております。
⑧ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行い、その選任決議は累積投票によらないものとする旨定款に定めております。
⑨ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
イ. 当社は、機動的に自己株式を取得することができるよう、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により自己株式を取得することができる旨定款に定めております。
ロ. 当社は、株主への機動的な利益還元を可能とするため、取締役会の決議によって、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当(中間配当金)をすることができる旨定款に定めております。
⑩ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。