有価証券報告書-第62期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/27 12:09
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【項目】
135項目

有報資料

(1) 当期の経営成績の分析
① 概要
主力の国内教育カンパニーでは、ICT(情報通信技術)の進歩に伴い、パソコンやスマートフォン、タブレット等を活用したデジタル学習が急速に広がっています。既存の教育市場に新規参入の企業も加わり、競争が激化しています。また、小学校5・6年生での英語の教科化や、高等学校の英語授業での英語による指導等により、子どもの英語教育に対する保護者の関心が高まっています。
海外事業開発カンパニーでは、平成25年12月に中国において人口抑制策である「一人っ子政策」緩和の方針が決定され、平成26年の春から地方政府による緩和が順次始まっています。これにより、中国での出生数の増加が期待されています。なお、海外事業開発カンパニーは、平成28年4月1日付で、海外事業カンパニーに名称変更しました。
介護・保育カンパニーでは、高齢化の進行に伴い、引き続き介護サービスへのニーズが拡大しています。平成23年に施行された「高齢者の居住の安定確保に関する法律等の一部を改正する法律」(改正高齢者住まい法)では、サービス付き高齢者向け住宅の供給を促進する方針が出されており、これを受けて、サービス付き高齢者向け住宅の登録数が増加しています。なお、平成27年度の介護報酬改定では、各サービスで基本報酬単価が引き下げられています。
ベネッセUSAカンパニーでは、グローバル化の進展により、世界中でグローバルに活躍できる人材の育成ニーズが高まっています。また、留学や海外経験がキャリアに大きな影響を与えるようになってきたことに加え、主に新興国の経済成長に伴い、海外に学びの場やキャリアを求める学生が増えたことにより、世界的に留学者数が増加しています。加えて、eラーニングの拡大等、語学サービスの多様化が進んでいます。
このような中、当社グループの当期の連結業績は、前期比減収、営業利益、経常利益は減益となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純損失は、特別損失の減少等により、前期に対し減少しました。
国内教育カンパニーにおきましては、お客様情報漏えい事故に伴い営業活動を自粛したこと等により、主力の通信教育講座「進研ゼミ」「こどもちゃれんじ」の延べ在籍数が減少したこと等により、減収となりました。一方、学習塾事業は㈱東京個別指導学院を中心に売上を伸ばしたこと、学校向け教育事業は高校生を対象とした学習・進路指導教材を中心に好調に推移したこと等による増収がありました。
海外事業開発カンパニーにおきましては、中国で通信教育講座の延べ在籍数が増加したこと等により、増収となりました。
なお、ライセンス契約に基づく韓国での幼児向け通信教育講座の会員数を含む、平成28年4月の海外通信教育講座の会員数は124万人と、対前年同月比18万人の増加となりました。
介護・保育カンパニーにおきましては、高齢者向けホーム及び住宅数を前期比16ホーム拡大し、入居者数が順調に増加したこと等により、増収となりました。
ベネッセUSAカンパニーにおきましては、ELS事業(留学支援事業)の減収等により、減収となりました。
(注) 記載している見通し等将来においての事項は、平成28年6月27日時点において判断したものであり、予測し得ない経済状況の変化等様々な要因があるため、その結果について、当社グループが保証するものではありません。
② 売上高
売上高は4,441億9千万円と、前期比4.1%の減収となりました。
介護・保育カンパニーにおいて、高齢者向けホーム及び住宅数を拡大し入居者数が増加したこと、及び海外事業開発カンパニーにおいて、中国での通信教育講座の延べ在籍数が増加したこと等による増収があったものの、国内教育カンパニーにおいて、お客様情報漏えい事故に伴い営業活動を自粛したこと等により、主力の通信教育講座「進研ゼミ」「こどもちゃれんじ」の平成27年度の会員数が減少したこと等により、減収となりました。
③ 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、2,553億4千9百万円と、前期比1.3%、33億9千7百万円の減少となりました。また、売上高に対する比率(売上原価率)は、前期の55.9%から57.5%に上昇しました。
販売費及び一般管理費は、1,779億7千7百万円と、前期比1.5%、26億8千7百万円の増加となりました。また、売上高に対する比率は、前期の37.8%から40.1%に上昇しました。
④ 営業利益
営業利益は、108億6千2百万円と、前期比62.8%、183億6千4百万円減少しました。
これは、介護・保育カンパニーにおいて、増収による増益があったこと、及びベネッセUSAカンパニーにおいて、事業構造の改善による人件費の減少等による増益があったこと、並びに海外事業開発カンパニーにおいて、増収による増益があったものの、国内教育カンパニーにおける「進研ゼミ」「こどもちゃれんじ」の減収による減益等があったためです。
また、売上高営業利益率は、前期の6.3%から2.4%に下落しました。
⑤ 税金等調整前当期純利益
その他の収益(営業外収益及び特別利益の合計)及びその他の費用(営業外費用及び特別損失の合計)の純額は、損失額が9億4千1百万円と、前期の327億3百万円の損失から317億6千1百万円の増益となりました。その結果、99億2千1百万円の税金等調整前当期純利益となり、前期比133億9千7百万円の増益となりました。
その他の収益及びその他の費用の純額の増益は、前期にお客様情報漏えいに伴う情報セキュリティ対策費260億3千9百万円を特別損失として計上したこと等によるものです。
⑥ 法人税等負担額
法人税等負担額は、171億3千8百万円と、前期比164.7%、106億6千4百万円増加しました。
法人税等負担額の増加は、繰延税金資産を取り崩したこと等によるものです。
⑦ 親会社株主に帰属する当期純損失
親会社株主に帰属する当期純損失は、82億1千1百万と、前期比24億9千4百万円の増益となりました。
また、1株当たり当期純損失金額は、85円37銭と、前期比25円93銭の減少となりました。
(2) 財政状態及び流動性についての分析
① 財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、4,749億2千6百万円と、前期比3.3%、160億2千8百万円減少しました。
流動資産は、2,436億2百万円と、前期比3.1%、76億7千5百万円減少しました。この減少は、主に商品及び製品の減少によるものです。
有形固定資産は、1,297億4千3百万円と、前期比6.4%、77億4千7百万円増加しました。この増加は、主にリース資産の増加によるものです。
無形固定資産は、513億2千7百万円と、前期比12.0%、70億2千7百万円減少しました。この減少は、主にソフトウエアの減少によるものです。
投資その他の資産は、502億5千3百万円と、前期比15.3%、90億7千1百万円減少しました。この減少は、主に繰延税金資産の減少によるものです。
(負債)
当連結会計年度末の総負債は、2,956億6千万円と、前期比0.9%、25億9千8百万円増加しました。
流動負債は、1,456億8千1百万円と、前期比22.2%、416億1千4百万円減少しました。この減少は、主に1年内返済予定の長期借入金の減少によるものです。
固定負債は、1,499億7千9百万円と、前期比41.8%、442億1千2百万円増加しました。この増加は、主に長期借入金の増加によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、1,792億6千6百万円と、前期比9.4%、186億2千6百万円減少しました。この減少は、主に親会社株主に帰属する当期純損失の計上及び剰余金の配当による減少によるものです。
また、1株当たり純資産額は1,796円57銭と前期比203円86銭減少しました。
② キャッシュ・フロー
当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前期末に比べ46億円減少し、1,083億5千5百万円(前期比4.1%減)となりました。これは、営業活動による資金の獲得261億9千5百万円があったものの、投資活動による資金の支出261億9千1百万円、財務活動による資金の支出32億3千6百万円等によるものです。
営業活動によるキャッシュ・フローは261億9千5百万円の資金の獲得となりました。これは、法人税等の支払額64億6千3百万円、仕入債務の減少71億1千1百万円があったものの、非資金性費用である減価償却費217億5千8百万円、税金等調整前当期純利益99億2千1百万円、たな卸資産の減少75億4千7百万円等によるものです。
また、前連結会計年度と比較して資金の獲得が16億4千3百万円減少(前期比5.9%収入減)しておりますが、主に、税金等調整前当期純利益の増加133億9千7百万円があったものの、未払金の増減額が106億7千4百万円の支出増、前連結会計年度において発生した非資金性費用である情報セキュリティ対策費260億3千9百万円、及び情報セキュリティ対策費の支払額213億6千6百万円が当連結会計年度に発生しなかったことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは261億9千1百万円の資金の支出となりました。これは、有形固定資産の売却による収入20億3百万円があったものの、有価証券の取得・売却による収支が110億9千8百万円の支出、ソフトウエアの取得による支出70億2千8百万円、有形固定資産の取得による支出57億3千6百万円等によるものです。
また、前連結会計年度と比較して資金の支出が292億4千万円増加(前連結会計年度は30億4千8百万円の収入)しておりますが、主に、ソフトウエアの取得による支出が52億6千7百万円の支出減となったものの、有価証券の取得・売却による収支が427億8千7百万円の支出増となったことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは32億3千6百万円の資金の支出となりました。長期借入れによる収入328億5百万円があったものの、長期借入金の返済による支出250億2千7百万円、配当金の支払額91億3千7百万円、リース債務の返済による支出18億5千8百万円等によるものです。
また、前連結会計年度と比較して資金の支出が98億7千6百万円減少(前期比75.3%支出減)しておりますが、主に、長期借入金の返済による支出が187億5千7百万円増加したものの、長期借入れによる収入が277億3千4百万円増加したことによるものです。
③ 資金調達の状況
当期において、既存借入金の借換え資金として、248億円の長期借入を実行しました。また、低金利環境を活かした有利な調達が可能と判断し、将来的な投資に備えた追加借入80億円を実行しました。

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