有価証券報告書-第73期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/23 13:34
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における我が国の経済は、雇用・所得環境の改善や企業収益の底堅さを背景に緩やかな回復基調を維持しています。一方で、物価上昇による個人消費の弱さや地政学リスクの高まりにより、先行きが不透明な状況が続いております。
情報サービス産業におきましては、企業の競争力強化を目的としたデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)投資が継続しており、基幹領域を含むクラウドシフトの進展や、データ活用・業務プロセス高度化に向けた取り組みが広がっています。また、生成AIについては、業務実装やAI活用を前提とした業務プロセスの見直しが加速するなど重要性が高まっております。
このような環境の中で、当社グループは2025年4月から2028年3月における中期経営計画「Be a Visionary System Integrator」を策定しております。社会状況や技術動向の一層の変化に伴い、お客様が抱える課題はますます複雑かつ多様化し、本質的で価値の高い貢献が求められている中で、当中期経営計画では、一歩先の未来に向けた先見性を磨き、卓越した開発技術とサービスを提供していくことで、お客様の唯一無二の存在となり、長期的な成長を実現することをビジョンに掲げております。
このビジョンを実現するために、当社グループは二つの基本戦略を定めております。
一つ目の「専門性・知見の多角化と高度化」では、専門性の高い分野をより多岐にわたって保有することで、ますます複雑化する顧客課題への対応力を向上させることを目指します。
二つ目の「顧客の価値につなげる提案力の向上」では、要素技術の特性とお客様の状況や戦略に対する深い理解に基づき、ITを効果的に活用して顧客価値を最大化する提案力を高めることを目指します。
当連結会計年度においては、各事業分野は堅調に推移し売上高は計画を上回り増収を達成いたしました。利益面では、中期経営計画に基づき将来の事業拡大に向けた投資やM&Aを積極的に実施したものの、高付加価値事業の伸長や増収効果により、営業利益は増益となりました。投資に関する具体的な取り組みとしては、AI・ネットワーク等の先端要素技術の獲得や人財投資の観点からキャリア人財を含めた人材獲得や教育施策の強化を進めております。
なお、NTTグループの再編に伴う株式会社NTTデータグループの株式売却により特別利益が発生しております。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高は48,359百万円(前年同期比8.9%増)、営業利益は5,159百万円(前年同期比8.1%増)、経常利益は5,359百万円(前年同期比9.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,880百万円(前年同期比13.0%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して2,078百万円減少し、13,171百万円(前期は15,250百万円)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
売上債権及び契約資産の増加額1,454百万円、法人税等の支払額1,452百万円などがありましたが、税金等調整前当期純利益5,525百万円などがあり、営業活動によるキャッシュ・フローは2,662百万円(前期は2,962百万円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却による収入210百万円、利息及び配当金の受取額147百万円などがありましたが、有価証券の取得による支出2,098百万円、投資有価証券の取得による支出1,409百万円などがあり、投資活動によるキャッシュ・フローは△3,200百万円(前期は△1百万円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払1,292百万円及び短期借入金の純減額233百万円などがあり、財務活動によるキャッシュ・フローは△1,540百万円(前期は△1,089百万円)となりました。
③ 生産実績、受注及び販売実績
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
なお、当社グループは、開発から運用・管理までの一貫したシステム開発サービス及びシステム製品の販売等を一体とするシステム開発事業を営んでおり、当社グループにおけるセグメントは、「システム開発」のみの単一セグメントであります。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)
システム開発38,556,537+10.4
合計38,556,537+10.4

(注) 金額は、製造原価によっております。
b.受注状況
当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
システム開発48,932,602+10.111,996,059+5.0
合計48,932,602+10.111,996,059+5.0

(注) 金額は、販売価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
システム開発48,359,422+8.9
合計48,359,422+8.9

(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社NTTデータ7,889,54617.88,023,96916.6


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
・売上高(分野別)
ITコンサルティング&サービスは、お客さまのDX推進に向けたIT戦略やシステム化構想の立案、技術コンサルティング、最新の技術や開発手法の教育サービスの提供や、自社開発のクラウドアプリケーションサービスの提供、BI(注1)/DWH(注2)、ERP(注3)/CRM(注4)等のソリューションサービスの提供を行っております。当期は、クラウド関連のSaaS(注5)ソリューションやERPソリューションサービスが堅調に推移し、売上高は前年同期比13.8%増収の8,849百万円となりました。
<金融ITソリューション>金融ITソリューションは、金融業向けにシステム化構想・設計・開発・保守などの統合的なITソリューションの提供を行っております。当期は、銀行および保険関連のシステム開発案件等が堅調に推移し、売上高は前年同期比6.3%増収の20,571百万円となりました。
<公共法人ITソリューション>公共法人ITソリューションは、流通業、製造業、サービス業や公共向けにシステム化構想・設計・開発・保守などの統合的なITソリューションの提供を行っております。当期は、鉄鋼業や食品、官公庁・教育機関向けの開発案件等が堅調に推移しており、売上高は前年同期比7.0%増収の12,841百万円となりました。
<プラットフォームソリューション>プラットフォームソリューションは、ITインフラの環境設計、構築、運用支援、ネットワーク製品開発、ネットワークインテグレーション等の提供を行っております。当期は、保険、運輸業、エネルギー関連企業向けクラウド関連のインフラ構築案件が堅調に推移し、売上高は前年同期比15.3%増収の6,096百万円となりました。
(単位:百万円)
分野2025年3月期
連結累計期間
2026年3月期
連結累計期間
前期比
増減率
売上高構成比売上高構成比
ITコンサルティング&サービス7,77517.5%8,84918.3%+13.8%
金融ITソリューション19,35643.6%20,57142.5%+6.3%
公共法人ITソリューション11,99627.0%12,84126.6%+7.0%
プラットフォームソリューション5,28911.9%6,09612.6%+15.3%
合計44,417100.0%48,359100.0%+8.9%

(注)1 BI :Business Intelligenceの略。社内の情報を分析し、経営に活かす手法。
2 DWH:Data Ware Houseの略。データ分析や意思決定のために、基幹系など複数システムから必要なデータを収集し、目的別に再構成して時系列に蓄積した統合データベースのこと。
3 ERP:Enterprise Resources Planningの略。基幹系情報システムのこと。
4 CRM:Customer Relationship Managementの略。顧客管理システムのこと。
5 SaaS:Software as a Serviceの略。サーバで稼働するソフトウェアをサービスとして提供する形態のこと。
・売上総利益
当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度と比較し297百万円増加し、9,802百万円となりました。
・営業利益
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度と比較し387百万円増加し、5,159百万円となりました。
・経常利益
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度と比較し482百万円増加し、5,359百万円となりました。
・税金等調整前当期純利益
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度と比較し648百万円増加し、5,525百万円となりました。
・親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較し446百万円増加し、3,880百万円となりました。
財政状態の分析
・流動資産
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末と比較して1,648百万円増加し、24,895百万円となりました。その主な増減要因は、現金及び預金が2,378百万円減少したものの、有価証券が2,405百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が1,454百万円増加したことによります。
・固定資産
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末と比較して1,565百万円増加し、6,604百万円となりました。その主な増減要因は、投資有価証券が1,137百万円、繰延税金資産が328百万円増加したことによります。
・流動負債
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末と比較して774百万円増加し、7,644百万円となりました。その主な増減要因は、借入金が233百万円、未払金が152百万円減少したものの、未払費用が479百万円、未払法人税等が406百万円、買掛金が206百万円増加したことによります。
・固定負債
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末と比較して116百万円減少し、419百万円となりました。その主な増減要因は、その他に含まれる長期未払費用が63百万円、役員株式給付引当金が34百万円減少したことによります。
・純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比較して2,555百万円増加し、23,436百万円となりました。その主な増減要因は、利益剰余金が2,588百万円増加したことによります。
当社グループが重視している経営指標の売上高、営業利益、自己資本利益率の推移は次の通りです。
第69期
2022年3月期
第70期
2023年3月期
第71期
2024年3月期
第72期
2025年3月期
第73期
2026年3月期
売上高(百万円)30,92535,24239,69844,41748,359
営業利益(百万円)2,9673,4583,8074,7725,159
自己資本利益率14.3%15.7%17.7%17.4%17.5%

・自己資本利益率
自己資本の効率的運用による投資効率の高い経営を図るため、自己資本利益率を重視する経営指標としております。
当連結会計年度における自己資本利益率は、前連結会計年度に比べ0.1ポイント増加し17.5%となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
なお、自己資本比率、時価ベースの自己資本比率、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、次のとおりです。
第69期 2022年3月期第70期
2023年3月期
第71期 2024年3月期第72期 2025年3月期第73期 2026年3月期
自己資本比率72.4%72.1%72.4%73.8%74.4%
時価ベースの自己資本比率133.7%155.6%214.5%212.1%137.0%
キャッシュ・フロー対有利子負債比率0.2年0.2年0.1年0.2年0.1年
インタレスト・カバレッジ・レシオ623.9567.2856.8485.9470.6

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
* 連結ベースの財務数値により計算しております。
* 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
* 2024年4月1日付けで、普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。第69期の期首に株式分割が行われたと仮定して「期末発行済株式数」を算定しております。
* 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、人件費、外注費等の運転資金となります。これらにつきましては、基本的に営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金を充当し、状況に応じて金融機関からの借入等による資金調達で対応していくこととしております。
なお、現在の現金及び現金同等物の残高、営業活動によるキャッシュ・フローの水準については、当面事業を継続していく上で十分な流動性を確保しているものと考えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に際し、当連結会計年度末日における資産及び負債の報告数値及び当連結会計年度における収益及び費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去の実績や当社グループを取り巻く環境等に応じて合理的と考えられる方法により計上しておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
・繰延税金資産の回収可能性
当社グループの連結財務諸表に計上されている資産及び負債の金額と課税所得計算上の資産及び負債の金額との間に生じる一時差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して、繰延税金資産を計上しております。将来の税金の回収可能予想額は、当社グループの将来の課税所得の見込額に基づき算出されておりますが、将来の課税見込額の変動により、繰延税金資産が変動する可能性があります。
・受注損失引当金
請負契約プロジェクトの特性に応じて個別に判断を行う必要があることから不確実性があり、実際に発生する製造原価が見積りと異なった場合に翌連結会計年度に係る連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・一定期間にわたり履行義務が充足される契約に関する収益の認識
一定期間にわたり履行義務が充足される契約については、期末日における見積総原価に対する累積実際発生原価の割合に応じた金額で履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識する方法にて計上しております。
総原価の見積りはプロジェクトの進行に応じて適時、適切に見直しを行いますが、契約毎に個別性が高く、顧客からの要請の高度化・複雑化や開発段階でのシステム要件の変更、納期の変更等により、プロジェクトの総原価の見積りが変動する可能性があります。また、これらの見積りは不確実性が含まれているため、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

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