有価証券報告書-第29期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 10:27
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や設備投資、雇用環境の改善により国内個人消費も緩やかな回復基調が続いているものの、米中間の貿易摩擦の激化、英国のEU離脱問題、保護貿易政策によるグローバル経済への影響や原材料価格の高騰などを背景として、世界経済は中国を中心に減速傾向が強まっており、先行き不透明な状況で推移しました。
このような経済状況のもと、当社グループは主要事業の会員数の増加に努めるとともに、サービス内容の拡充と業務の効率化に取り組んでまいりました。
(財政状態)
当連結会計年度末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ現金及び預金が8億32百万円、ソフトウエアが72百万円、繰延税金資産が62百万円増加した一方で、有価証券が99百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ9億46百万円増加の89億19百万円となりました。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ未払法人税等が1億30百万円、その他(流動負債)が98百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ2億48百万円増加の17億17百万円となりました。
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益10億10百万円が計上された一方で、剰余金の配当3億31百万円が計上されたことなどにより、前連結会計年度末に比べて6億98百万円増加の72億2百万円となりました。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は80.4%となり、前連結会計年度末より0.7ポイント減少いたしました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
また、特筆すべき重要な資本的支出の予定及びそれに伴う資金の調達は当面ありません。
(経営成績)
当連結会計年度の業績は、売上高71億19百万円(前年同期比11.3%増)、営業利益14億4百万円(同22.4%増)、経常利益14億19百万円(同22.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益10億10百万円(同22.9%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(ⅰ)アカウンティングサービス事業
アカウンティングサービス事業は、生命保険営業職員を中心とする個人事業主及び小規模企業に対する経理代行を中心とした会計サービスになります。
同事業では前期から引き続き既存チャネルを深耕し、会員数の安定的な増加に注力すると共に、処理体制の見直しによる原価抑制、及びアプリ利用促進に伴うサービス提供体制の構築を進めました。
その結果、当連結会計年度末(2019年3月31日)の会計サービス会員数は66,359名(前期末比3,093名増)となりました。
この結果、アカウンティングサービス事業における当連結会計年度の売上高は32億16百万円(前年同期比6.0%増)、営業利益は9億63百万円(同16.5%増)となりました。
(ⅱ)コンサルティング事業
コンサルティング事業は、中堅中小企業の総務経理部門に対する各種情報提供サービスの「エフアンドエムクラブ」、ISO及びプライバシーマークの認証取得支援、「ものづくり補助金」をはじめとした補助金受給申請支援等になります。
「エフアンドエムクラブ」については、地域金融機関等と新たな連携契約の締結を進めると共に、既に連携済みの金融機関とは共催セミナーや行員向けの勉強会の開催、営業同行などを通じて関係強化に注力することで、営業機会の増強に努めました。また、IT化による生産性向上を進めたい会員企業に向けて「IT導入補助金」を活用したIT投資及び導入の支援を行い、2019年3月には経済産業省より情報処理支援機関の認定を受けました。
その結果、当連結会計年度末(2019年3月31日)のエフアンドエムクラブ会員数は6,208社(前期末比332社増)となりました。
ISO及びプライバシーマークの認証取得支援については、食品事業者全般にわたって、義務化が進められているHACCPや、ISO22000の需要への対応に引き続き注力しました。
「ものづくり補助金」をはじめとした補助金受給申請支援については、平成29年度補正予算「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」(1次公募)において、497件の申請支援を行いました。その結果、採択されたのは、単独で支援した228件と、金融機関との連携によるものを合わせ、計数百件に上りました。続く2次公募については14件の申請を支援し、単独支援分は1件が採択されました。
この結果、コンサルティング事業における当連結会計年度の売上高は28億98百万円(前年同期比14.3%増)、営業利益は9億98百万円(同8.4%増)となりました。
(ⅲ)ビジネスソリューション事業
ビジネスソリューション事業は、士業向けコンサルティング、及び企業向けITソリューションの提供等になります。
士業向けコンサルティングとしては、ワンストップ・ファイナンシャルショップを目指す税理士・公認会計士のボランタリーチェーン「TaxHouse」、認定支援機関である会計事務所の対応力向上を支援する「経営革新等支援機関推進協議会」、及び社会保険労務士事務所の経営を支援する「SR STATION」となります。
「経営革新等支援機関推進協議会」では新規会員の募集を進めると共に、令和元年度補助金の概要、ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金などの情報提供、及び事業承継やスモールM&Aを支援するノウハウ提供などを中心に、会員事務所が高付加価値サービスを提供するための継続的な研修の実施に注力しました。
その結果、当連結会計年度末(2019年3月31日)の「TaxHouse」の加盟事務所数は367件(前期末比3件減)、「経営革新等支援機関推進協議会」の会員数は629件(前期末比178件増)、「SR STATION」の加盟事務所数は193件(前期末比40件減)となりました。
企業向けITソリューションの提供としては、マイナンバー管理ならびに労務関連手続きの電子申請が可能なクラウド型労務管理システム「オフィスステーション」シリーズの販売となります。「オフィスステーション」シリーズは、社会保険労務士や税理士などの士業と企業の双方で利用が可能となるマイナンバー管理システム「マイナンバーステーション」、及び同システムと内部連携が可能で各種労務関連手続きを電子申請できるシステム「労務ステーション」で構成されております。
労務手続きを巡っては2020年4月1日から大企業(資本金または出資金の額が1億円を超える法人など)に対して電子申請を義務化する方針が示されたこともあり、該当する企業においてそれに対応できるシステムやソフトの選定に向けた動きが活発になっております。この状況を踏まえて、販売代理店との共催セミナーの継続実施に加え、Webマーケティングによる販路開拓に注力いたしました。
その結果、当連結会計年度末(2019年3月31日)の「オフィスステーション」シリーズの利用は、企業が2,798件(前期末比1,018件増)、士業が1,048件(前期末比83件減)となりました。
この結果、ビジネスソリューション事業における当連結会計年度の売上高は6億84百万円(前年同期比41.7%増)、営業利益は90百万円(同318.8%増)となりました。
(ⅳ)不動産賃貸事業
不動産賃貸事業は、当社が所有するオフィスビルの賃貸収入で安定した収益を計上しております。当連結会計年度の売上高は1億14百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益は34百万円(同32.0%減)となりました。
(ⅴ)その他事業
その他事業は、連結子会社エフアンドエムネット株式会社のシステム開発事業、パソコン教室の本部運営及びFC指導事業等になります。パソコン教室の本部運営及びFC指導事業においては、受講生に対する積極的なカウンセリングを強化することで継続率の向上に努めました。
この結果、その他事業における当連結会計年度の売上高は2億6百万円(前年同期比10.7%減)、営業利益は51百万円(同133.8%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当社グループの資本政策は、安定的・継続的な利益還元に努めると共に、収益性向上を図るため、企業価値向上につながる投資を行うことを基本方針としています。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ8億32百万円増加(前年同期比24.3%増)し、42億56百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は14億89百万円(同36.1%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益14億19百万円、減価償却費2億88百万円などがあった一方、法人税等の支払3億54百万円などがあったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は2億89百万円(同59.0%減)となりました。これは主に有価証券の償還による収入1億円などがあった一方、有形固定資産の取得による支出1億1百万円、無形固定資産の取得による支出2億74百万円などがあったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は3億67百万円(同92.1%増)となりました。これは長期借入金の返済による支出50百万円、配当金の支払3億31百万円などがあったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
アカウンティングサービス事業(千円)3,216,248106.0
コンサルティング事業(千円)2,898,041114.3
ビジネスソリューション事業(千円)684,869141.7
不動産賃貸事業(千円)114,008101.6
報告セグメント計(千円)6,913,168112.2
その他(千円)206,34889.3
合計(千円)7,119,517111.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、特に下記の会計方針が、当社グループの重要な判断に影響を及ぼすと考えております。
繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、実現可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の金額を算定するに当たっては、将来の利益計画を慎重に検討したうえで将来の回収可能見込額を算定し、繰延税金資産との差額を評価性引当額として認識しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおり、当連結会計年度の売上高は71億19百万円、営業利益は14億4百万円、経常利益は14億19百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は10億10百万円となりました。
売上高
当連結会計年度の売上高は、前年同期比11.3%増となりました。アカウンティングサービス事業においては、主なターゲットである生命保険営業職員を中心に会員数が伸びました。同営業職員数は18.8万人(参考文献:株式会社保険研究所『インシュアランス生命保険統計号 平成30年版』)と、今後も拡大の余地は十分に見込めます。コンサルティング事業においては、地域金融機関との連携を強化することで営業機会が増強でき、「エフアンドエムクラブ」の会員数が堅調に増加しました。ビジネスソリューション事業においては、国を挙げた労働生産性向上への取り組みが寄与し、「年末調整ステーション」を中心に「オフィスステーション」シリーズの拡販が進みました。
営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前年同期比22.4%増となりました。これは、主にアカウンティングサービス事業において処理単価の見直しによる原価抑制が進んだことなどが影響しております。売上原価率は前年同期比で0.8ポイント改善し29.4%となり、営業利益率は同1.7ポイント改善し19.7%となりました。
経常利益
当連結会計年度の経常利益は、前年同期比22.1%増となりました。これは、上記の要因により営業利益が増加したことが主因であります。
親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比22.9%増となりました。これは、上記の要因により経常利益が増加したことが主因であります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの主たる事業であるアカウンティングサービス事業及びコンサルティング事業は、いずれも会員制ビジネスであり、会員からの毎月の会費収入が主たる収入源となっております。従いまして、これらの事業における会員数の増減の帰趨が、経営成績に重要な影響を与える要因となっております。

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