有価証券報告書-第23期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/26 16:32
【資料】
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【項目】
134項目

対処すべき課題

(1)経営方針
当社グループは「チームワークあふれる社会を創る」という企業理念のもと、情報共有の基盤となるソフトウェアを提供することを主な事業領域としております。また、あわせて組織やチームの制度や風土を生み出すためのメソッドをセミナーや研修等として提供しております。
(2)経営環境および対処すべき課題
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
自社クラウド基盤「cybozu.com」上で提供するクラウドサービスの売上が堅調に増加している中、将来の収益力を一層高めるため、引き続き、クラウドサービス成長のための投資やグローバル体制強化に努めてまいります。
○グローバル展開
2019年度までに重点的に注力してきた米国市場や中国、東南アジア、オーストラリア、台湾などに加え、世界各地にエコシステムを広げるため、グローバルに横展開できるモデルを作りながら、現地パートナーの開拓や拠点開拓を進めてまいります。
○新規顧客の獲得およびカスタマーサクセスへの注力
「cybozu.com」の安定運用を継続して信頼度をさらに高めるとともに、未導入層・地方向けプロモーション強化に努め、新規顧客の開拓を進めてまいります。また、大企業への導入拡大に向けて基本機能や連携サービスを強化し、大企業の個別ニーズにも対応できるよう、製品やサービスの適合性をさらに高めてまいります。さらに、2018年4月より提供を開始した特定非営利活動法人(NPO法人)及び特定の条件を満たす任意団体向けの「チーム応援ライセンス」の認知度向上に努め、法人以外の様々なチームへの導入拡大を目指してまいります。加えて、今後は弊社サービスをご利用いただいているカスタマーの満足度向上に向け、様々なサポートをより強化してまいります。
○メソッド事業の拡大
働き方改革に対する社会的関心は引き続き高く、当社グループのビジョンや事業活動にも多くの共感が集まっております。2017年に設立したチームワーク総研で提供するセミナーや研修メニューを通じ、日本のさらなるチームワーク向上に貢献してまいります。
○組織・体制の強化
グローバル規模で事業拡大していくにあたり、国外拠点における事業ノウハウを既存の各本部に効率よく吸収し、社内外の連携を一層推進していくため、2020年1月より「組織戦略室」「事業戦略室」を新設いたしました。
また我々自身も、チームワークあふれ、より長期的に生産性が向上するチームとなることを目指しております。そのために、積極的な人材採用と育成、多様性を尊重する風土や制度の発展とともに、東京オフィスの一極集中から地方拠点を順次強化し、働く場所の選択肢を広げるべくシステムやオフィス等のハード面を含めた環境整備をより一層強化し、時間と場所にこだわらない「100人100通りの働き方」やチームワークのさらなる発展を目指してまいります。
○クラウドサービス事業者として信頼される内部統制体制の整備
クラウドサービス事業を推進するにあたり、情報セキュリティを含む内部統制体制への信頼性確保の重要性が高まっております。 そのような中で、当社グループは、海外拠点を含め、「公明正大」の考え方のもと、統制の仕組み化(ルール化、見える化、効率化)をより一層強化し、引き続き株主、ユーザー、パートナー、その他ステークホルダーの皆様からの信頼を確保すべく、内部統制体制の整備に注力してまいります。