有価証券報告書-第58期(2022/04/01-2023/03/31)
有報資料
文中には、様々な業績予想及び目標数値、並びにその他の将来に関する情報が開示されております。これらの業績予想及び目標数値、並びにその他の将来に関する情報は、将来の事象についての当連結会計年度末現在における仮定及び予想、並びに当社グループが現在入手可能な情報や一定の前提に基づいているため、今後、様々な要因により変化する可能性があり、これらの予想や目標の達成及び将来の業績を保証するものではありません。
(1)経営方針
社会環境が大きく変化するなかで、当社グループは、事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献するとともに、企業価値を向上させ持続的に成長していくため、最上位概念として社会における存在意義を示すパーパスを制定しております。
<パーパス>社員、お客様や社会のすべての人に寄り添い、多様性を尊重するという創業以来の企業文化を大切に、ユニークな技術とサービス、ダイナミックな発想により、社会課題を解決していくことで、誰もが活き活きとわくわく胸躍るような明るい社会を実現させることが、当社グループの存在意義であるとの認識のもと、以下のとおり「人の鼓動、もっと社会へ。」をパーパスとして制定しております。

<経営理念>ユニークな技術とサービスにより、明るい未来に貢献する。
<ビジョン>ワクワク・イキイキと働く環境を通して、お客様や社会と共に、より多くの価値を創造する企業へ
当社グループは、パーパスの実現に向け、サステナビリティ推進を重要な経営戦略と位置づけ、DX推進や人的資本経営への取り組みなどを積極的に行い、持続的成長と企業価値向上に努めております。
(2)経営戦略、目標とする経営指標
<経営環境>国内における少子高齢化、急速な技術革新の進展や人々の価値観の多様化など、社会構造変化のスピードは、ますます加速しております。また、引き続き新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」という)の発生動向に注視が必要ですが、サービス消費などを中心に回復が見込まれます。しかしながら、資源価格や物価の高騰など、当面は先行き不透明な状況は続くと見込まれます。
このような状況下、当社グループの属する情報サービス業界におきましては、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展に伴い、クラウドマイグレーション(※)や、情報セキュリティ対策の強化など、企業のIT投資の重要性がより一層高まっています。
(※)システムが稼働する環境を物理的な基盤(オンプレミス環境)からインターネット上の仮想基盤(クラウド環境)に移行すること
駐輪場業界におきましては、駐輪場利用状況は、行動制限の緩和などに伴い外出機会が増加したことにより、改善しました。また、機器販売については、足元では大型駐輪場の新設が減少しているものの、既存駐輪場において駐輪機器の老朽化に伴う当社機器への入替需要などを見込んでおります。
<中期経営計画>当社グループは、2024年3月期から2026年3月期までの3年間を対象とした新中期経営計画「Vision2026」(以下、「本中計」という)を策定いたしました。
前中期経営計画「Vision2023」におきましては、「ストックとフローの連携強化による更なる付加価値の向上」を基本方針として掲げ、グループ一丸となって事業戦略を遂行してまいりました。IT 関連事業においては、サービスモデルの構築などにより既存顧客の領域拡大が進みました。一方、パーキングシステム事業においては、感染症の影響を大きく受けたものの、事業の構造改革を最優先課題として注力した結果、全体としては概ね計画通りに進捗いたしました。


一方、引き続き大きな変化が予想される事業環境において、当社グループが持続的成長と企業価値向上を目指していくため、当社グループのパーパス等を踏まえ、2032年におけるありたい姿をグループビジョン「ワクワク・イキイキと働く環境を通して、お客様や社会と共に、より多くの価値を創造する企業へ」として描き、そこからバックキャストした本中計を策定いたしました。
本中計においては、収益性の更なる向上や、事業部間のシナジー創出、新規事業領域への取り組み強化などを課題と捉え、基本方針を、「既存ビジネスの付加価値向上と新しいビジネスの創出による更なるNCDバリューの追求」、「企業価値向上に向けた経営基盤の強化」、「最適なグループ事業体制の再構築」としております。本中計をグループビジョン実現に向けたファーストステップとして位置付け、既存ビジネスの土台固めと長期的視点に立った投資を行い、セカンドステップ以降の飛躍に繋げるべく、グループ一丸となって邁進してまいります。
[本中計の位置付け]

[本中計の基本方針]

[各部門基本方針サマリー]

<経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標>当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、本中計の最終事業年度である2026年3月期の連結売上高、連結営業利益、売上高営業利益率、ROEであります。当該指標を採用した理由は、投資家が当社グループの経営方針・経営戦略等を理解するうえで重要な指標であり、経営方針・経営戦略等の進捗状況や企業価値の的確な把握が可能であると判断するためであります。
(目標指標)
| 2026年3月期目標値 | (参考)2023年3月期実績値 | |
| 連結売上高 | 26,000百万円 | 22,853百万円 |
| 連結営業利益 | 1,800百万円 | 1,195百万円 |
| 連結営業利益率 | 6.9% | 5.2% |
| 連結ROE | 15.0%以上 | 14.3% |

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
IT関連事業におきましては、DXへの投資が顧客企業のビジネス変革の手段として定着しつつあります。また、セキュリティ意識の高まりなどを背景にクラウドサービスの普及が進んでいることや、IT人材不足の解消やBCP対策のためシステムの運用・保守業務等をアウトソーシングする動きが見られることなどから、今後も顧客企業におけるIT投資の拡大が見込まれます。当社グループは 本中計の基本戦略として、ITフルアウトソーシングの推進による既存顧客の領域拡大及び新規顧客の獲得などに取り組んでまいります。具体的には、業務ごとに設定しているサービスメニューを拡充し、NCDサービスモデルの進化を図ります。そして、企画・開発から保守・運用まで、各工程における業務レベルを更に高めるとともに、マネージドサービスの適用拡大によって、ITフルアウトソーシングを推進します。また、中途採用の強化や、リスキル促進による高度IT人材の育成に注力することで、これらの施策を加速させます。なお、当社は、今後も多様な顧客ニーズに対応し、顧客のビジネス変革の支援などを通じた当社グループの持続的成長を目指すため、DX推進部を設置し、既存ビジネスモデルの高付加価値化と、事業基盤の更なる高度化を図っております。
一方、パーキングシステム事業におきましては、足元では駐輪場利用料収入は、感染症拡大前の水準まで回復しました。しかしながら、働き方の多様化に伴う行動変容など、今後も外部環境に起因するリスクが懸念されるため、環境変化や需要変動に柔軟に対応できるビジネスモデルへの転換が必要となります。当社グループでは、収益性の安定化を目指し、料金改定を更に推進するとともに、自治体戦略の見直し、駐輪場運営のDX化など、事業の構造改革を加速させます。さらには、市場ニーズにマッチした利便性の高い無人駐輪場や、多様なモビリティに対応する次世代駐輪場の拡大などサービスの高付加価値化に取り組んでまいります。