有価証券報告書-第31期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/29 16:02
【資料】
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【項目】
140項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「健全な価値観」「社会貢献」「個と組織の成長」を基本理念として掲げ、高付加価値情報を創造・提供し、顧客の発展ひいては社会の発展に貢献することにより「存在する意義のある組織」であり続けることを目指しております。
当社グループでは「健全な価値観」に基づく組織風土を保持し続けることを最重要経営課題であると認識しており、その浸透に常に努めております。
今後も健全な成長・発展を継続することにより「存在する意義のある組織」として社会貢献を目指してまいります。
(2) 経営戦略等(セグメント別の経営方針及び新型コロナウイルス感染症の状況を受けての現況と今後の見通し)
①経営コンサルティング事業
・経営コンサルティング(持続的成長、事業再生、組織人事、コーポレート・ガバナンス、IT)
契約済みの案件については、サービス提供のスケジュール変更・内容変更に柔軟に対応しております。
新規のコンサルティング案件の引合いについては、4月以降金融機関の外交活動が制限されていること、また、金融機関から相談の持ち込みがあっても顧客との面談が実現しないことから、受注が困難な状況にあります。
今後は、新型コロナウイルスの影響による急速な業績悪化・資金繰り悪化の企業からの相談が増加する可能性が高いことから、事業再生コンサルティングに迅速に対応できる体制を整えております。
また、財務的に余力がある企業からは、モバイルワークの浸透など働き方の価値観の変化に伴う組織及び業務の改革、事業環境の激変に伴うビジネスモデルの再構築の相談が増加することを見込んでおります。
・海外事業コンサルティング
受注済みの案件・新規引合い、いずれも大半が中断・延期となっております。
ただし、ベトナム等、現地の活動自粛が緩和されてきた国については徐々に案件持ち込みが出始めています。日本から現地への移動が制限される中、現地駐在メンバーによる支援役務は顧客にとって有益と考え対応してまいります。
今後は、日本企業の現地法人の状況が非常に厳しい業種に関して撤退・業務改善の支援、また、サプライチェーン再構築の支援等の引合いは6月以降徐々に増加すると見込んでいます。
・M&A等資本に関するコンサルティング
既存案件については、大型案件は保留になり、中型・小型案件は進むものの、買い手の資金調達がままならずクロージングに至らない案件も出てきております。
新規引合い、相談ニーズはあるものの意思決定に至らない企業が大半を占めており、また、対面での面談が行えない顧客が増えており案件推進の阻害要因となっております。
今後は、再生型M&Aのニーズが増えていくと見込んでおります。事業再生コンサルティングと継ぎ目なく対応できる点が特徴であり、その体制を整えております。一方で、企業の大型投資案件は検討・実施時期が後ろ倒しになり、また、海外渡航制限によりクロスボーダーM&Aはクロージングが困難な状況が当面の間は続くと見込んでいます。
②不動産コンサルティング事業
受注済みの案件については、現時点で契約解除となった案件は発生していないものの、不動産開発手続きにおける近隣説明会等の開催が不可能な状態であること等から決済遅延事案が数件発生しております。また、提携会計事務所及び顧客との面談が実施できないことから、新規引合い・受注件数ともに大幅に減少しております。
先行き不透明な情勢下において不動産市場は急激に動きが鈍くなっており、特に収益用不動産の動きが鈍く、当面の間、購入検討を控える動きが顕著になると見込んでいます。一方、立地の良い土地や小規模の土地については、引き続き購入意欲が高いプレイヤーが多数います。2021年3月期上期における取引件数は大幅な減少を見込んでいるものの、下期以降は資金調達を目的とした売却等取引が活発になる可能性もあると見込んでおります。既存顧客や受注済み案件のフォローを徹底して行うことに加えて、提携会計事務所や顧客、プロの投資家に対して、不動産市況の今後の見通し等の情報発信を積極的に行ってまいります。
③教育研修・FP関連事業
教育研修事業については、企業の大半が集合研修(企業研修、DC研修)を中止もしくは延期しており、新入社員研修を中止する企業も多数あります。また、FP資格試験の中止を受け、試験対策研修(通信講座、Web講座)の新規引合い、受注件数は減少する見通しであります。加えて、企業における研修費削減の動きも相まって、非常に厳しい状況となっております。
今後、インターネット等を活用した研修が増加することを想定して、Web研修教材コンテンツのさらなる充実を図り、営業展開を推進してまいります。
相続手続サポート業務(商品名:「相続あんしんサポート」)は、提携金融機関の多くが営業活動を自粛していることから、新規の顧客紹介件数は当面減少する可能性があります。しかし、相続手続きはいずれ必ず必要となる業務であり、また、顧客(個人)が自分で行うのではなく外部に依頼するニーズはより高まると想定し、その体制を整えております。
④投資・ファンド事業
ソーシング機能を持つ金融機関が新規提案業務を停止していることから面談件数は減少しており、また、事業承継対策への取組みが後ろ倒しになっている動きに連動して、新規投資案件発掘は短期だけでなく中期的にも影響を受けることが想定されます。一方、未上場株式の評価額下落が想定されること、また、個人株主にとって未上場会社株式のキャッシュ化ニーズが高まる可能性も想定されることから、引き続き、優良な未上場企業を対象として慎重に案件の発掘・投資を検討してまいります。
既投資先については、定期的なモニタリングをさらに徹底するとともに、早期回収の可能性を含めてスケジュールの再検討を行ってまいります。
(3) 新型コロナウイルス感染症拡大を受けての企業価値維持・向上に向けた対応策
①顧客動向や社会環境の変化に伴う経営戦略の変更等
・一般に向けた新型コロナウイルス対応に関する情報発信
政府・官庁・地方自治体が発信しているコロナ関連制度等の情報を収集・整理し、わかりやすく解説するレジュメを当社ホームページに公開し、適宜更新しております。また、ポイントを理解いただくための動画も作成し公開しております。さらに、海外駐在員による現地の状況・移動制限・企業に対する政府の財政支援策等の動画・レジュメを作成し公開しております。今後、このような一般に向けた情報発信を強化し、当社の強みの認知活動を継続していきます。
・金融機関に対する情報提供
金融機関に対して、行員・社員の研修コンテンツとして、「新型コロナウイルス対応情報」・「事業再生」等々のレジュメ・動画を提供しております。緊急事態宣言解除後、活動状況は地域によって異なることが想定されますが、地域の状況に応じた相談対応を行ってまいります。
・Web会議システムを用いた金融機関及び顧客等との面談実施
当社はセキュリティーに十分配慮しながらWeb会議システムを活用することにより今般の外出自粛に伴う金融機関・顧客等とのコミュニケーションも円滑にできております。今後も、Web会議はタイムリーな面談による顧客の満足度向上や生産性向上等に資すると考え積極的に活用してまいります。
・社内Web研修の実施、ナレッジ集約等の推進
各人の業務量のばらつきも生じていることから、社員の能力向上の集中時期と捉え、Web研修(従来からのコンテンツに加え、今般急遽集中作成したコンテンツを追加)を実施しております。加えて、各コンサルタントが持つナレッジの全社共有を推進し、顧客のあらゆる課題への対応力をあげてまいります。
当社のコンサルティング業務は当初「事業再生」からスタートしており、他にない強みであります。今後、案件の急増が見込まれる「事業再生コンサルティング」に関する研修を特に若手社員や他の事業領域のコンサルタントに行い、全社を挙げて取組む体制を構築していきます。
・コストに関する見直し
収益の見通しが不確実な中、各費用について詳細な見直しを行っております。また、通勤交通費・旅費交通費等については、新たな働き方改革推進に伴う合理化、広告宣伝費については、新型コロナウイルス感染症収束後を見据え、今後の効果的な発信方法とあわせて見直し検討しております。
②企業活動の継続手法等
・在宅勤務・モバイルワーク等
76%の社員が在宅勤務またはモバイルワーク(原則として出社せず、必要な時に自宅から客先・金融機関等に出向く勤務形態)を行っております(2020年5月現在)。
・時短勤務
在宅勤務が行えない社員については、通勤に伴う業務の負荷軽減・時差出勤への協力の観点から、緊急事態宣言期間において就業時間を10時30分~16時30分と短縮しております。
・コミュニケーション
在宅勤務者・出勤者問わず、社員間のコミュニケーションは、業務の質向上・生産性向上、そして、在宅勤務者のメンタル面からも最重要と考え、業務に関するWeb会議の他に、チームごとの毎日のWeb雑談タイムや、Web朝礼等行っております。また、在宅勤務者に対してアンケートを適宜行い環境等の改善に努めております。
・新型コロナウイルス感染症収束後を見据えた働き方改革推進
今般、緊急対応として大多数の社員に導入した在宅勤務・モバイルワークについては臨時措置ではなく、新しい働き方と捉え「本社・地方支店等におけるオフィスの機能見直し」・「サテライトオフィスの設置」・「在宅勤務・モバイルワークに必要なツールの充実」等のハード面の整備を進めるとともに、当社風土・文化の維持・向上が重要と考え、新たなコミュニケーションの仕組みを導入します。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
社員一人一人の成長が組織の成長につながりますので、「個の成長」を最重要課題と認識し経営してまいりました。この方針は今後も継続してまいります。
また、中長期的には利益の極大化を図り当社グループとしての企業価値を高めることが重要と認識しておりますので、今後も資本運用効率を計る尺度としての「自己資本利益率(ROE)」20%を目標としております。
なお、ROE20%は将来に関する経営目標ではありますが、将来の事象や動向に関する現時点での仮定に基づくものであり、当該仮定が必ずしも正確であるという保証はありません。様々な要因により実際の業績が本書の記載と著しく異なる可能性があります。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループのセグメント別の対処すべき事業上及び財務上の課題は次のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症に関する課題、対応状況につきましては、「(2) 経営戦略等(セグメント別の経営方針及び新型コロナウイルス感染症の状況を受けての現況と今後の見通し)」「(3) 新型コロナウイルス感染症拡大を受けての企業価値維持・向上に向けた対応策」に記載しております。
①経営コンサルティング事業
経営コンサルティング事業における戦略は、企業のあらゆる経営課題を解決するプロフェッショナル集団としての認知を勝ち取り、「総合コンサルティング会社」の地位を確立することであります。重点戦略は次のとおりであります。
・M&A等資本に関するコンサルティングにおいて、中長期的な視点でクライアントの資本の部の課題に着目し、問題解決の提案を実行
・「働き方改革」「事業承継」「M&A」を切り口に総合的なコンサルティング役務を全社で展開
・海外戦略に対する提言を切り口に、上場・大規模企業との関係を強化し日本企業への戦略提案を継続的に実施
・地域の医療業界再編・適正化を主導・先導し、地域のインフラ・生活機能及び産業(経済面)としてのヘルスケア領域の支援コンサルティングを実行
・事業再生ニーズの高まりを受け専門性の高い再生役務を提供する体制の強化
・ITサービスとSI(System Integrator)をベースとしつつ、安定的収益財源(ストック)としてITソリューションを提供
・経営コンサルティング機能強化
新規テーマの開発(業種別、事業改善、FAS、GRC、BtoBマーケティング、組織心理行動分析、CRE戦略等)
②不動産コンサルティング事業
不動産コンサルティング事業における戦略は、営業拠点及び顧客からビジネスパートナーとしての認知を獲得し、不動産に関する総合的な提案ができる「不動産コンサルティング会社」を目指すことであります。重点戦略は次のとおりであります。
・富裕層の資産運用(活用)の各ステージで継続的パートナーとなれる不動産コンサルティングサービス展開と認知獲得
・経営コンサルティング部門及び提携会計事務所への情報発信と提案型営業の強化により潜在的ニーズを喚起、付加価値提供を主導
・資産管理部門の機能強化を図り富裕層クライアントを拡充
・投資事業への本格取組みによる収益事業化を目指す
③教育研修・FP関連事業
教育研修・FP関連事業における戦略は、人材育成のソリューションを提案できる「人材育成コンサルティング会社」を目指すことであります。また、これまで蓄積してきたノウハウとネットワークを活かし、新規事業を実現することであります。重点戦略は次のとおりであります。
・金融機関のみならず、金融機関以外の事業会社の社員教育等、新たな顧客層の開拓
・顧客ニーズにあった商品への見直し・商品開発、人材育成に関する教育プログラムの提案
・経営コンサルティング事業との協業
・相続手続に関するサポート業務(商品名「相続あんしんサポート」)の早期の事業的規模への拡大
④投資・ファンド事業
キャピタルソリューション弐号投資事業有限責任組合は、投資回収活動に注力いたします。
キャピタルソリューション参号投資事業有限責任組合は、事業承継コンサルティングの一環としての機能を果たすべく、金融機関と連携し慎重に投資実行を進めてまいります。

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