有価証券報告書-第19期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、緩やかな回復が続くことが期待されています。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響には注意が必要と考えられます。
情報サービス産業では、第176回全国企業短期経済観測調査(日銀短観)によると、2018年度のソフトウエア投資計画は、全ての区分で、前年同期を上回っており、第172回日銀短観から引き続き投資意欲は継続して旺盛であると思われます。一方、経済産業省の特定サービス産業動態統計(2月分)によると、「受注ソフトウエア」についての売上高実績は、この1年の間、前年同月を上回ったり、下回ったりしており、実需としては、不安定さが見られます。
このような状況の下、当社グループは、技術力世界一を目指しつつ、最新のコンピュータ技術を駆使し情報サービス事業を通じて、お客様企業の業務を変革する提案を行うとともに、産業機械事業を通じて、半導体製造装置をはじめとする、モノづくりを支える産業機械の保守・メンテナンスサービスの提供を行ってまいりました。
当連結会計年度でも、案件の整理とともに、エンジニアのスキルチェンジなどに取り組んでおります。これらは、現状の売上、利益をある程度維持しつつ、一部ずつ段階を追って行っております。前連結会計年度より着手しており、その成果は徐々に出始めていますが、一時的に原価率が悪化したりすることも想定できます。この先も当面、この施策を継続する必要があり、より骨太な技術集団を目指して、真摯に取り組んでまいります。さらには、これと並行して、AIやIoTの領域を含む、新たなるサービスの提供も提案しており、案件として、結果が出始めています。
この結果、当連結会計年度における売上高は、23,028,978千円(前期比4.2%増)となりました。前述のとおり、エンジニアのスキルチェンジに取り組んでおり、連結全体の売上総利益率が、前連結会計年度に比べ、およそ1.0ポイント減少しているものの、前連結会計年度より継続して取り組んでいるバックオフィス業務の見直しを通じて販売費及び一般管理費の対売上高比率をおよそ1.4ポイント減少させることができました。その結果、営業利益は、2,290,532千円(前期比8.1%増)、経常利益は、2,292,133千円(前期比8.7%増)となりました。
当連結会計年度では、投資有価証券の売却などにより、特別利益を43,439千円計上する一方、子会社のれんの減損損失、固定資産の除却損等、特別損失を123,320千円計上するなどしたことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,441,246千円(前期比4.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
情報サービス事業
情報サービス事業では、当連結会計年度における売上高は21,354,078千円(「セグメント間の内部売上高又は振替高」を含まない外部顧客への売上高(以下同じ))(前期比4.1%増)、セグメント利益は、3,272,978千円(前期比7.4%増)となりました。
産業機械事業
産業機械事業では、当連結会計年度における売上高は、1,674,899千円(前期比6.2%増)、セグメント利益は185,468千円(前期比13.8%減)となりました。
② 財政状態の状況
(イ)資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて、15.0%増加し、11,269,969千円となりました。これは、主として、税金等調整前当期純利益の計上や、法人税等の支払があったことなどにより、「現金及び預金」が1,259,366千円増加したことなどによります。(なお、「現金及び預金」の詳しい内容につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ④連結キャッシュ・フロー計算書」をご参照下さい。)
固定資産は、前連結会計年度末に比べて、11.7%減少し、2,247,137千円となりました。これは、主として、のれんの償却や減損損失を計上したことにより「のれん」が225,611千円減少したことなどによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて、9.5%増加し、13,517,106千円となりました。
(ロ)負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて、5.3%増加し、4,794,845千円となりました。これは、主として、ビジネスパートナー起用の増加などにより、「買掛金」が111,399千円増加したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて41.7%減少し、423,288千円となりました。これは、主として、銀行借入の返済により「長期借入金」が242,500千円減少したことなどによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて、1.2%減少し、5,218,134千円となりました。
(ハ)純資産
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて、17.4%増加し、8,298,972千円となりました。これは、主として親会社株主に帰属する当期純利益が1,441,246千円であったことと、228,997千円の配当を行ったことなどにより「利益剰余金」が1,212,249千円増加したことなどによります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて、1,259,366千円増加し、当連結会計年度末においては、6,364,008千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果1,837,972千円(前期比524,838千円の収入増)の資金を得られました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益2,212,252千円、のれん償却額152,078千円などです。一方、支出の主な内訳は、法人税等の支払額734,987千円などであります。
(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果94,512千円(前期比87,448千円の支出減)の資金を支出しました。これは、主として有形固定資産の取得による支出134,933千円などがあったものによります。
(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果483,366千円(前期比1,348,464千円の支出減)の資金を支出しました。これは、主として長期借入れの返済による支出265,428千円、配当金の支払額227,342千円などがあったものによります。
④ 生産、受注及び販売の実績
(イ)受注及び受注残高
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(ロ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(イ)セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ⅰ)売上高
セグメント別概況の内訳につきましては、次のとおりです。
(情報サービス事業)
情報サービス事業では、売上高は21,354,078千円(「セグメント間の内部売上高又は振替高」を含まない外部顧客への売上高(以下同じ))(前期比4.1%増)となりました。
当連結会計年度は、前述のとおり、前連結会計年度より引き続き案件整理と技術者のスキルチェンジを行っておりますが、売上高の確保に努めた結果、売上高は前年をやや上回ることとなりました。
利益面では、受注案件の見直しによる高利益率化が成功し始めていることに加え、プロジェクト管理の効率化の効果などから、前期比増とすることができました。
その結果、セグメント利益は、3,272,978千円(前期比7.4%増)となりました。
以下では、情報サービス事業における売上高と概況を部門別に記載します。
a.ビジネス・ソリューション部門
一般事業法人向け基幹システム刷新にかかる基盤構築案件は、追加のアプリの作成等、堅調です。事業の柱の一つである基幹システム関連の案件は、保険事業法人や金融事業法人を中心に新規のコンサルティング業務の受注が安定しています。
音楽配信・映像配信ソリューションでは、当社グループ独自のDRMエージェント(著作権管理された動画や音楽をスマートフォン上で再生するミドルウエア)の販売など堅調でした。また、ECサイトの構築やスマートデバイスとの連携は、従来通り順調です。ECサイト構築やスマートデバイスとの連携を数多く手掛けてきた経験から、システムの提案にとどまらず、お客様企業のビジネスモデル変革に踏み込んだソリューションの提供を始めており、順調に立ち上がっています。
ITエンジニアの派遣紹介は、底堅いビジネスとして成果を挙げております。
また、新たな技術領域に関する取り組みも徐々に成果を出しつつあります。チャットボット、RPA(ロボットによる業務自動化)、Microsoft社のHoloLensやWindows Mixed Reality 対応デバイスを用いたソリューション提供など、今後につながる取り組みが活発でした。
案件の取捨選択を行い、低採算の案件から高採算の案件へと移行整理することを徐々に行っております。また、エンジニアのスキルチェンジによる教育投資、その結果としての案件チェンジなど取り組んでいます。これらは、一時的な採算悪化をきたすことから、緩やかに行っておりますが、やがては高利益率体質への変革に役立つ施策であり、真摯に取り組んでおります。緩やかに行うことにより、売上高を増加させることができました。
その結果、当連結会計年度における売上高は、15,899,198千円(前期比5.2%増)となりました。
b.エンジニアリング・ソリューション部門
自動車関連向け技術支援は引き続き好調です。AUTOSARによる開発、自動運転、先進運転支援システム、車載機器からのデータ分析等の研究開発支援、モデルベースシステムズエンジニアリングに基づいたコンサルティング業務等、業務範囲も拡大しつつ、順調に推移しています。また、強みの一つである駆動系、ボデー系分野のECUアプリケーションに係るソフトウエア開発は好調です。一方、自動車故障診断サービス事業やドライブレコーダーの販売が始まっており、売上に貢献しています。
ハードウエア開発を含めた産業用ロボット向け技術支援分野は、堅調です。ロボットメーカーに対する産業用ロボットの試作機開発支援や6軸ロボットを使用した特殊塗料の塗布装置開発等、領域が拡大しつつあります。
その結果、当連結会計年度における売上高は、5,139,583千円(前期比1.2%増)となりました。
c.教育ソリューション部門
システム事業会社向け新人教育が例年通り堅調でした。人材育成コンサル、e-ラーニング教育も、ほぼ前年並みでした。コースウエアについては適宜見直しを行うとともに、新たなテーマについてのコースウエアも開発を進めています。
その結果、当連結会計年度における売上高は、315,297千円(前期比1.0%減)となりました。
(産業機械事業)
アプライドマテリアルズジャパン株式会社からの受注は順調でした。当連結会計年度では、例年に比べ、純正パーツの交換業務の割合が高く、売上高は増額を達成できましたが、利益面では減額となりました。
一方で、アプライドマテリアルズジャパン株式会社からのFA化に係るソフトウエア開発の受注が好調でした。これに加え、国内半導体メーカーからは、半導体工場のホストコンピュータと半導体製造装置をオンライン化し、制御及び解析を行うソフトウエア(自社製品:J+Bridge)や、半導体製造装置や各種センサー等のデータを収集・保管・分析を行う自社開発データロガーが堅調でした。また、これらのソフトウエアにて収取した各種データを一元管理・表示確認を行う統合システムの開発を始めています。さらに、装置に依存しない持ち運び可能なモニタリングシステムの開発も始めており、業務を通じたこれらの研究が今後の新たなソリューション提供につながりつつあります。
その結果、当連結会計年度における売上高は、1,674,899千円(前期比6.2%増)、セグメント利益は185,468千円(前期比13.8%減)となりました。
(ⅱ)売上総利益
売上総利益は6,031,890千円(前期比0.4%増)、売上総利益率は26.2%(前連結会計年度:27.2%)となりました。売上総利益は、前期比0.4%増を確保いたしましたが、売上総利益率は、前期比で1.0ポイント下回る結果となりました。これは、前述のとおり、情報サービス事業においては、技術者のスキルチェンジを施していること等が主たる要因となっています。また、産業機械事業においては、純正部品によるコスト増が売上総利益率を悪化させる主な要因となっています。前者は、中長期的に売上総利益率を改善させるための施策であり、今後、売上総利益率を改善させる原動力となると考えています。また、後者については、一過性のものですが、安定的なコスト管理ができるよう対策を検討しています。
(ⅲ)営業利益
販売費及び一般管理費として3,741,357千円(前期比3.8%減)を計上し、営業利益は2,290,532千円(前期比8.1%増)となりました。
(ⅳ)経常利益
当連結会計年度における経常利益は2,292,133千円(前期比8.7%増)となりました。
(ⅴ)親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,441,246千円(前期比4.2%増)となりました。特別利益に、「受取補償金」25,500千円等を計上する一方、特別損失として「減損損失」73,532千円等を計上したことが主な要因です。
(ロ)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、ソフトウエアを中心とする情報産業の他、半導体の製造支援業や工業製品の製造の支援業とその活動範囲が多岐にわたる企業群です。事業全体を通じて、総じて堅調であると考えていますが、グループ全体を通じて、まだまだ成長余力のある企業群であるとも認識しています。
当社グループを取り巻く事業環境について、情報サービス事業では、一定程度の投資需要があるものの、下振れの恐れもあります。しかしながら、提案力の高さによっては、まだまだチャンスの多い環境にあると思われます。基幹システムの刷新からのアプリ作成や、ECサイト構築からの事業コンサルといった得意とする事業をいくつか安定的に運営できていることがあげられる一方で、それにとどまらず、新たな挑戦を行っていくことが重要であると考えています。当連結会計年度では、AIやRPA、Mixed Realityに対する取り組みを本格化させたり、ICTによる農業支援にかかわるなど、新たな挑戦を始めています。
一方、産業機械事業が主戦場とする半導体製造業界では、一定程度の投資が終わり、投資意欲に一服感が垣間見られます。しかしながら、半導体製造自体は今後も重要な産業です。しかも、半導体製造工場自体が、まだまだIT化に立ち遅れている現状がある中で、当社グループの貢献できる余地は大いにあると考えられます。製造装置の保守・メンテナンスにとどまらず、工場におけるデータの収集・保管・分析を通じて工場の高付加価値化に資する提案をする等、社会貢献できるよう、新たな挑戦を続けてまいります。
このような状況の下、利用価値の高い技術のさらなる蓄積が今後の経営成績に重要な影響を与える大きな要因となることは言うまでもありません。
当社グループでは、当連結会計年度において、売上総利益率の向上と販売費及び一般管理費の削減に努めながらも、かかる新規技術の蓄積に努めてまいりました。しかし、この蓄積スピードをさらに加速させるため、次期以降は、当面の間、試験研究的活動を強化する方針です。そのため、一定程度、売上総利益率を犠牲にし、また販売費及び一般管理費が微増することが想定されます。この方針は、情報サービス事業、産業機械事業の双方に共通するものです。
以上のように、利用価値の高い技術の蓄積に成功することが重要です。その結果、当社グループの収益基盤が強固なものとなることにより、そこで得た資金を次の投資、すなわち、さらなる新たな技術の蓄積やM&A資金へと回せる循環を構築できるかどうかが、重要な要因といえます。
② 資本の財源及び資金の流動性
(イ)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(ロ)契約債務
平成30年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
上記の表において、連結貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
(ハ)財務政策
当社グループは、運転資金、設備資金及びM&A資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、M&Aなどの長期資金は、固定金利の長期借入金で調達しております。
平成30年3月31日現在、長期借入金の残高は622,500千円であります。また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計4,150,000千円の当座貸越契約を締結しております(借入実行残高1,580,000千円、借入未実行残高2,570,000千円)。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、緩やかな回復が続くことが期待されています。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響には注意が必要と考えられます。
情報サービス産業では、第176回全国企業短期経済観測調査(日銀短観)によると、2018年度のソフトウエア投資計画は、全ての区分で、前年同期を上回っており、第172回日銀短観から引き続き投資意欲は継続して旺盛であると思われます。一方、経済産業省の特定サービス産業動態統計(2月分)によると、「受注ソフトウエア」についての売上高実績は、この1年の間、前年同月を上回ったり、下回ったりしており、実需としては、不安定さが見られます。
このような状況の下、当社グループは、技術力世界一を目指しつつ、最新のコンピュータ技術を駆使し情報サービス事業を通じて、お客様企業の業務を変革する提案を行うとともに、産業機械事業を通じて、半導体製造装置をはじめとする、モノづくりを支える産業機械の保守・メンテナンスサービスの提供を行ってまいりました。
当連結会計年度でも、案件の整理とともに、エンジニアのスキルチェンジなどに取り組んでおります。これらは、現状の売上、利益をある程度維持しつつ、一部ずつ段階を追って行っております。前連結会計年度より着手しており、その成果は徐々に出始めていますが、一時的に原価率が悪化したりすることも想定できます。この先も当面、この施策を継続する必要があり、より骨太な技術集団を目指して、真摯に取り組んでまいります。さらには、これと並行して、AIやIoTの領域を含む、新たなるサービスの提供も提案しており、案件として、結果が出始めています。
この結果、当連結会計年度における売上高は、23,028,978千円(前期比4.2%増)となりました。前述のとおり、エンジニアのスキルチェンジに取り組んでおり、連結全体の売上総利益率が、前連結会計年度に比べ、およそ1.0ポイント減少しているものの、前連結会計年度より継続して取り組んでいるバックオフィス業務の見直しを通じて販売費及び一般管理費の対売上高比率をおよそ1.4ポイント減少させることができました。その結果、営業利益は、2,290,532千円(前期比8.1%増)、経常利益は、2,292,133千円(前期比8.7%増)となりました。
当連結会計年度では、投資有価証券の売却などにより、特別利益を43,439千円計上する一方、子会社のれんの減損損失、固定資産の除却損等、特別損失を123,320千円計上するなどしたことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,441,246千円(前期比4.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
情報サービス事業
情報サービス事業では、当連結会計年度における売上高は21,354,078千円(「セグメント間の内部売上高又は振替高」を含まない外部顧客への売上高(以下同じ))(前期比4.1%増)、セグメント利益は、3,272,978千円(前期比7.4%増)となりました。
産業機械事業
産業機械事業では、当連結会計年度における売上高は、1,674,899千円(前期比6.2%増)、セグメント利益は185,468千円(前期比13.8%減)となりました。
② 財政状態の状況
(イ)資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて、15.0%増加し、11,269,969千円となりました。これは、主として、税金等調整前当期純利益の計上や、法人税等の支払があったことなどにより、「現金及び預金」が1,259,366千円増加したことなどによります。(なお、「現金及び預金」の詳しい内容につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ④連結キャッシュ・フロー計算書」をご参照下さい。)
固定資産は、前連結会計年度末に比べて、11.7%減少し、2,247,137千円となりました。これは、主として、のれんの償却や減損損失を計上したことにより「のれん」が225,611千円減少したことなどによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて、9.5%増加し、13,517,106千円となりました。
(ロ)負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて、5.3%増加し、4,794,845千円となりました。これは、主として、ビジネスパートナー起用の増加などにより、「買掛金」が111,399千円増加したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて41.7%減少し、423,288千円となりました。これは、主として、銀行借入の返済により「長期借入金」が242,500千円減少したことなどによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて、1.2%減少し、5,218,134千円となりました。
(ハ)純資産
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて、17.4%増加し、8,298,972千円となりました。これは、主として親会社株主に帰属する当期純利益が1,441,246千円であったことと、228,997千円の配当を行ったことなどにより「利益剰余金」が1,212,249千円増加したことなどによります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて、1,259,366千円増加し、当連結会計年度末においては、6,364,008千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果1,837,972千円(前期比524,838千円の収入増)の資金を得られました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益2,212,252千円、のれん償却額152,078千円などです。一方、支出の主な内訳は、法人税等の支払額734,987千円などであります。
(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果94,512千円(前期比87,448千円の支出減)の資金を支出しました。これは、主として有形固定資産の取得による支出134,933千円などがあったものによります。
(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果483,366千円(前期比1,348,464千円の支出減)の資金を支出しました。これは、主として長期借入れの返済による支出265,428千円、配当金の支払額227,342千円などがあったものによります。
④ 生産、受注及び販売の実績
(イ)受注及び受注残高
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 情報サービス事業 | 21,625,235 | 100.8 | 4,181,463 | 106.9 |
| 産業機械事業 | 1,757,567 | 110.3 | 294,861 | 139.0 |
| 合計 | 23,382,802 | 101.4 | 4,476,324 | 108.6 |
(注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(ロ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 情報サービス事業 | 21,354,078 | 104.1 |
| 産業機械事業 | 1,674,899 | 106.2 |
| 合計 | 23,028,978 | 104.2 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| デンソーテクノ株式会社 | 3,033,387 | 13.7 | 2,983,172 | 13.0 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(イ)セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ⅰ)売上高
セグメント別概況の内訳につきましては、次のとおりです。
| (単位:千円) |
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 売上高 | 構成比(%) | 売上高 | 構成比(%) | |
| 情報サービス事業 | 20,514,787 | 92.9 | 21,354,078 | 92.7 |
| 産業機械事業 | 1,577,229 | 7.1 | 1,674,899 | 7.3 |
| 合計 | 22,092,016 | 100.0 | 23,028,978 | 100.0 |
(情報サービス事業)
情報サービス事業では、売上高は21,354,078千円(「セグメント間の内部売上高又は振替高」を含まない外部顧客への売上高(以下同じ))(前期比4.1%増)となりました。
当連結会計年度は、前述のとおり、前連結会計年度より引き続き案件整理と技術者のスキルチェンジを行っておりますが、売上高の確保に努めた結果、売上高は前年をやや上回ることとなりました。
利益面では、受注案件の見直しによる高利益率化が成功し始めていることに加え、プロジェクト管理の効率化の効果などから、前期比増とすることができました。
その結果、セグメント利益は、3,272,978千円(前期比7.4%増)となりました。
以下では、情報サービス事業における売上高と概況を部門別に記載します。
a.ビジネス・ソリューション部門
一般事業法人向け基幹システム刷新にかかる基盤構築案件は、追加のアプリの作成等、堅調です。事業の柱の一つである基幹システム関連の案件は、保険事業法人や金融事業法人を中心に新規のコンサルティング業務の受注が安定しています。
音楽配信・映像配信ソリューションでは、当社グループ独自のDRMエージェント(著作権管理された動画や音楽をスマートフォン上で再生するミドルウエア)の販売など堅調でした。また、ECサイトの構築やスマートデバイスとの連携は、従来通り順調です。ECサイト構築やスマートデバイスとの連携を数多く手掛けてきた経験から、システムの提案にとどまらず、お客様企業のビジネスモデル変革に踏み込んだソリューションの提供を始めており、順調に立ち上がっています。
ITエンジニアの派遣紹介は、底堅いビジネスとして成果を挙げております。
また、新たな技術領域に関する取り組みも徐々に成果を出しつつあります。チャットボット、RPA(ロボットによる業務自動化)、Microsoft社のHoloLensやWindows Mixed Reality 対応デバイスを用いたソリューション提供など、今後につながる取り組みが活発でした。
案件の取捨選択を行い、低採算の案件から高採算の案件へと移行整理することを徐々に行っております。また、エンジニアのスキルチェンジによる教育投資、その結果としての案件チェンジなど取り組んでいます。これらは、一時的な採算悪化をきたすことから、緩やかに行っておりますが、やがては高利益率体質への変革に役立つ施策であり、真摯に取り組んでおります。緩やかに行うことにより、売上高を増加させることができました。
その結果、当連結会計年度における売上高は、15,899,198千円(前期比5.2%増)となりました。
b.エンジニアリング・ソリューション部門
自動車関連向け技術支援は引き続き好調です。AUTOSARによる開発、自動運転、先進運転支援システム、車載機器からのデータ分析等の研究開発支援、モデルベースシステムズエンジニアリングに基づいたコンサルティング業務等、業務範囲も拡大しつつ、順調に推移しています。また、強みの一つである駆動系、ボデー系分野のECUアプリケーションに係るソフトウエア開発は好調です。一方、自動車故障診断サービス事業やドライブレコーダーの販売が始まっており、売上に貢献しています。
ハードウエア開発を含めた産業用ロボット向け技術支援分野は、堅調です。ロボットメーカーに対する産業用ロボットの試作機開発支援や6軸ロボットを使用した特殊塗料の塗布装置開発等、領域が拡大しつつあります。
その結果、当連結会計年度における売上高は、5,139,583千円(前期比1.2%増)となりました。
c.教育ソリューション部門
システム事業会社向け新人教育が例年通り堅調でした。人材育成コンサル、e-ラーニング教育も、ほぼ前年並みでした。コースウエアについては適宜見直しを行うとともに、新たなテーマについてのコースウエアも開発を進めています。
その結果、当連結会計年度における売上高は、315,297千円(前期比1.0%減)となりました。
(産業機械事業)
アプライドマテリアルズジャパン株式会社からの受注は順調でした。当連結会計年度では、例年に比べ、純正パーツの交換業務の割合が高く、売上高は増額を達成できましたが、利益面では減額となりました。
一方で、アプライドマテリアルズジャパン株式会社からのFA化に係るソフトウエア開発の受注が好調でした。これに加え、国内半導体メーカーからは、半導体工場のホストコンピュータと半導体製造装置をオンライン化し、制御及び解析を行うソフトウエア(自社製品:J+Bridge)や、半導体製造装置や各種センサー等のデータを収集・保管・分析を行う自社開発データロガーが堅調でした。また、これらのソフトウエアにて収取した各種データを一元管理・表示確認を行う統合システムの開発を始めています。さらに、装置に依存しない持ち運び可能なモニタリングシステムの開発も始めており、業務を通じたこれらの研究が今後の新たなソリューション提供につながりつつあります。
その結果、当連結会計年度における売上高は、1,674,899千円(前期比6.2%増)、セグメント利益は185,468千円(前期比13.8%減)となりました。
(ⅱ)売上総利益
売上総利益は6,031,890千円(前期比0.4%増)、売上総利益率は26.2%(前連結会計年度:27.2%)となりました。売上総利益は、前期比0.4%増を確保いたしましたが、売上総利益率は、前期比で1.0ポイント下回る結果となりました。これは、前述のとおり、情報サービス事業においては、技術者のスキルチェンジを施していること等が主たる要因となっています。また、産業機械事業においては、純正部品によるコスト増が売上総利益率を悪化させる主な要因となっています。前者は、中長期的に売上総利益率を改善させるための施策であり、今後、売上総利益率を改善させる原動力となると考えています。また、後者については、一過性のものですが、安定的なコスト管理ができるよう対策を検討しています。
(ⅲ)営業利益
販売費及び一般管理費として3,741,357千円(前期比3.8%減)を計上し、営業利益は2,290,532千円(前期比8.1%増)となりました。
(ⅳ)経常利益
当連結会計年度における経常利益は2,292,133千円(前期比8.7%増)となりました。
(ⅴ)親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,441,246千円(前期比4.2%増)となりました。特別利益に、「受取補償金」25,500千円等を計上する一方、特別損失として「減損損失」73,532千円等を計上したことが主な要因です。
(ロ)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、ソフトウエアを中心とする情報産業の他、半導体の製造支援業や工業製品の製造の支援業とその活動範囲が多岐にわたる企業群です。事業全体を通じて、総じて堅調であると考えていますが、グループ全体を通じて、まだまだ成長余力のある企業群であるとも認識しています。
当社グループを取り巻く事業環境について、情報サービス事業では、一定程度の投資需要があるものの、下振れの恐れもあります。しかしながら、提案力の高さによっては、まだまだチャンスの多い環境にあると思われます。基幹システムの刷新からのアプリ作成や、ECサイト構築からの事業コンサルといった得意とする事業をいくつか安定的に運営できていることがあげられる一方で、それにとどまらず、新たな挑戦を行っていくことが重要であると考えています。当連結会計年度では、AIやRPA、Mixed Realityに対する取り組みを本格化させたり、ICTによる農業支援にかかわるなど、新たな挑戦を始めています。
一方、産業機械事業が主戦場とする半導体製造業界では、一定程度の投資が終わり、投資意欲に一服感が垣間見られます。しかしながら、半導体製造自体は今後も重要な産業です。しかも、半導体製造工場自体が、まだまだIT化に立ち遅れている現状がある中で、当社グループの貢献できる余地は大いにあると考えられます。製造装置の保守・メンテナンスにとどまらず、工場におけるデータの収集・保管・分析を通じて工場の高付加価値化に資する提案をする等、社会貢献できるよう、新たな挑戦を続けてまいります。
このような状況の下、利用価値の高い技術のさらなる蓄積が今後の経営成績に重要な影響を与える大きな要因となることは言うまでもありません。
当社グループでは、当連結会計年度において、売上総利益率の向上と販売費及び一般管理費の削減に努めながらも、かかる新規技術の蓄積に努めてまいりました。しかし、この蓄積スピードをさらに加速させるため、次期以降は、当面の間、試験研究的活動を強化する方針です。そのため、一定程度、売上総利益率を犠牲にし、また販売費及び一般管理費が微増することが想定されます。この方針は、情報サービス事業、産業機械事業の双方に共通するものです。
以上のように、利用価値の高い技術の蓄積に成功することが重要です。その結果、当社グループの収益基盤が強固なものとなることにより、そこで得た資金を次の投資、すなわち、さらなる新たな技術の蓄積やM&A資金へと回せる循環を構築できるかどうかが、重要な要因といえます。
② 資本の財源及び資金の流動性
(イ)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(ロ)契約債務
平成30年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
| 年度別要支払額(千円) | |||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超2年以内 | 2年超3年以内 | 3年超 |
| 短期借入金 | 1,580,000 | 1,580,000 | - | - | - |
| 長期借入金 | 622,500 | 280,000 | 267,500 | 75,000 | - |
| リース債務 | 1,683 | 1,683 | - | - | - |
上記の表において、連結貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
(ハ)財務政策
当社グループは、運転資金、設備資金及びM&A資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、M&Aなどの長期資金は、固定金利の長期借入金で調達しております。
平成30年3月31日現在、長期借入金の残高は622,500千円であります。また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計4,150,000千円の当座貸越契約を締結しております(借入実行残高1,580,000千円、借入未実行残高2,570,000千円)。